平成18年第9回定例会(12月14日_一般質問2)
○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。
次に、13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) 13番、下関誠です。4年間、休みなく議員活動を続けて、一般質問も毎回してまいりました。その4年間を振り返りまして、最後の締めくくりに何をお尋ねするか、過去にお尋ねしたり、主張をしたりしている中に残っているのかどうかということも、4年前にさかのぼって調べてみました。その結果、今回取り上げるべきというテーマがこの2点でございます。
その1番目、信頼回復に全力をということです。産経新聞のネットで、12月12日までの公務員の不祥事が列挙していますけれども、そのうちの50件をピックアップしました。なんと50件がすべて3週間以内の出来事です。もちろん、新得町での教員による長期間の無免許運転も、芽室町職員の訓示翌日に飲酒運転をした話も、産経新聞ですからニュースとして掲載されていませんので、件数に含まれていません。地方の事件も含めますと、ものすごい数が起きているのではないかと思います。産経新聞では不祥事と言っておりますけれども、その中身につきましては、ほとんど犯罪行為です。今、ニュースで流れてくる事件は、公務員の犯罪を含め、親から子への虐待死、少年犯罪など、今までの常識であった犯罪を起こす可能性の低いと思われていた人の犯罪が増えています。私達が世の中の常識であったことが通用しない、ひっくり返っていることに十分に認識をして防止対策を取らなければなりません。それでは、どう問題を認識し防止対策を取ればよいのかということですけれども、この新得の教員による長年の無免許運転、それから芽室町の訓示翌日の飲酒運転、これらの事例をどうニュースを聞いた時に感じたのか、そしてどう考えたのか、他山の石となったか、お伺いいたします。
2点目、助け合いの社会を、私は高齢化の社会、大変危惧をしております。清水町におきましても、私が住んでいる町内におきましては、65歳以上の高齢者はまだ低いほうですけれども、それでも26.5%ぐらいだったと思います。町内会によっては、30%近く進んでいるところもあるのではないかと思っております。国は介護を自宅で進めるような方向でいます。そうしますと、認知症等を含めまして、自宅で介護をするわけですから、当然認知症に基づいたいろんなことが起きてくる。それは近隣とのトラブルとなっていくだろうと、もうひとつは同じ認知症の症例の中に徘徊等も出てくるだろうというようなことがどんどん増えてくる社会になってくる。その時に対処していくのはやはり自治会等の活動が必要ではないのか。それに対して行政も適切なアドバイスをしていく、それのネットワークを充実させていっていただきたい。
本別町では70%までできあがっているというようなお話でした。私が住んでいる町内におきましても、現在、保健福祉課のほうと相談しながら、この助け合いのネットワークづくりを進めている最中です。これを今後、全町内会といいますか、町内会連合会でもいいんですが、それらの団体と協力に連携をしながら、つくり上げていくべきではないかというふうに思っております。
もう1点につきまして、弱者支援対策会議の機能向上ということでございます。3年前ぐらいですか、弱者支援対策会議というのができました。その時にもやはり行政として住民を助けてあげることができなかったということから、この会議ができあがったわけです。その後、最近同様な事例が発生した時に、この弱者支援対策会議が機能しませんでした。これは、大変難しいことはわかります。この会議を立ち上げたのは、今の現助役が保健福祉課だった時だと思いますけれども、弱者支援対策会議が縦割りをやめて、横の関係課が集まる形を取っておりますので、横並び状態の我が町としてこれを機能させることは難しい面も確かにあります。ただ、これから職員数も少なくなっていくとか、いろんな要素を含んだ弱者対策が必要だということからいうと、やはり機能させなければならないということからいうと、これをいつでも必要性が起きないのが一番いいんですけれども、必要性が起きた時にすぐ会議が開かれて、その対策ができるような形まで持っていくべきだと、任期最後でいうとそういうものをつくりあげていただきたいというふうに願っております。以上が私のお尋ねとするところでございます。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。
○町長(高薄 渡) ただいまのご質問に答弁させていただきます。
下関議員が申されたとおり、今日ほど社会状況の変化とともにさまざまな事件・事故、こういったものが起きている我が国であります。現在のところ、幸いに本町におきましては、大きな事件・事故に至っていないところでありますけれども、決してその緩みを持ってはいけないと常に思っているところであります。
特に教員を含めて公務員といわれる者は、社会全体の奉仕者でありまして、住民の規範もしくは模範となるような行動が常に求められています。そういったにもかかわらず、今回、他町村のこととはいえ、そういった遵守をせずにあのような事態に至ったことは、誠に遺憾であり残念なことだと思っております。
こういったことを例としまして、他山の石とせず、本町におきましても職員の処分基準の見直しを10月16日に改正を行ったところでございます。
内容は大変厳しい状況になっております。また先月の7日にはそういった交通安全を含めての講習会を開催しまして、今一度そういった状況があるということを認識していただき、今後そういったことを起こさないような防止策としての研修を行ったところでございます。
一旦、もしそういった事件・事故を起こした場合には、失う信頼は大きく、一朝一夕にして回復するものではないわけでありまして、日頃から職員には所属長を通じまして、交通安全やその他を含めて行動に注意するように心掛けて指示しているところであります。
今後もそういった観点に立ちまして、信頼される役場、信頼される職員、そして町民の皆様のための仕事をしていくという体制を一層強めていかなければならないものではないかとこのように考えているところであります。
次に2点目でありますが、助け合いネットワークの構築であります。我が町も65歳の高齢化率が年々高まってきているところであります。
本年の3月では27.4%ということでございます。平成8年から10年間で7.5%の高齢化率にポイントが伸びているというわけであります。このような中で、高齢化が進むことによりまして、先程ご質問の認知症とする高齢者の方々が増加をしてきているわけであります。当然、すべてが入居施設に入れるわけではありませんので、生活は地域でという形が大枠なわけでありますが、やはりさまざまなトラブルが発生するということが、どの市町村においてもそのような状況になっているわけであります。
こういったことの対応・対処というものが行政だけではなくて、そこに住む人々、近隣に住む人々、家族はもちろんでありますけれども、それらをどう支えていくかということが重要な課題であります。
当然、そういうケースが多種、同じ認知症と申しましても、多種多様でありますので、そういった面から考えますと多くの人々がそれらに携わるような状況が生まれない限りはなかなか解決できないものではないかということで、今後の町政の政策として、最も重要な大きな課題ではないかというふうに思っておりまして、私どもそういったことでは、それらの団体を含めて住民参加の地域福祉を進めていく必要があるだろうと認識を大きく持っているところであります。
そういった中から、今後における本町のそういった助け合いネットワークづくりをですね、早急に体制づくりをしていかなければならないだろうとこのように思っているところであります。
2点目には弱者の支援対策会議の機能向上でございます。ただいまご指摘のとおり、十分に機能がしていなかったということを反省せざるを得ないわけでございます。そういった組織があるわけでございますので、やはり各課連携して諸問題に解決する道筋をつけていかなければならない、このように思っておりますので、今後、定期的な会議を行いながら、組織の機能向上に向けて、努力をしてまいりたいとこのように考えておりますので、ご理解を賜りますようご答弁とさせていただきます。
○議長(田中勝男) 次に教育長。
○教育長(横山一男) 町長がすでにご答弁を申し上げたところでございますけれども、教育委員会、教育にかかわる問題のご指摘がございますので、私のほうからも少々お話を申し上げたいと思います。議員がご指摘のように最近報道されている教職員の不祥事でありますけれども、本来、愛情と信頼を基盤として行われるべき学校教育に対する信頼を大きく損ねるものであって、児童生徒に対する影響は極めて大きいと思っております。
今ほど教職員の資質が問われている時はないのであります。
教職員は教育公務員としての立場がございますし、社会人としての法令遵守の意識、それから子供を教え導く者としての学校だけではなくて日常生活においても常に責任を持った行動をしなくてはならないことは言うまでもありません。これらの問題を一人ひとりが自分のこととしてしっかりと受け止めて、先程のお話のように、隣の町であったことだとか、遠くであったことだとかいうことではなくて、自分のこととして受け止めて、学校、更には教育委員会全体として真剣に取り組んでいくことが極めて大事だというふうに受け止めております。
またこのような悪質極まりない事件は言語道断でありまして、教育に対する地域の方々の不信感を増長させる結果を招いていることは本当に残念でありますし、今こそ教育関係者一人ひとりが危機感を持って、一丸となって襟を正すことが必要と思います。
こうした事態にかんがみて、北海道教育委員会十勝教育局教育長部会・校長会・教頭会が一堂に会して、再発防止に向けて緊急の会を重ねたところです。
本町におきましても、次の5点にわたって確認をしたり、徹底をしたりお願いをしたところです。
1つは緊急に校長・教頭会議を開催して、先生方お一人お一人個人の認識となるように、全体の話ではなくて、個々の指導を徹底するようにお願いをしました。
2つ目には教育委員会が各学校に直接出向きました。出向きまして、現場の空気の中で具体的に対策検討を強くお願いをして、一緒に考えていくことをお話したところです。
3つ目には教職員の皆さんが集まる研修会だとか行事等に教育委員会が出向きまして、教職員と直接対面する中で強くお話をしてきたところです。
不祥事の防止、交通安全事故防止宣言を、校長会や教頭会、各学校が行っておりますが、教育委員会でも「5つの見る運動」を各学校に発したところです。
最後になりますが、教職員一人ひとりが自分のこととしてとらえて、このことを重要課題として考え、日常的に自分と相互の確認を厳しくすることを日々しっかりと教育委員会も一緒になって考えていきたいと思っております。
以上、議員のご質問の見解及び規範とさせていただきます。
○議長(田中勝男) 13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) ちょっと私が一番危惧している部分と答弁がそれに触れていないような気がするんですけれども、私は従来の常識で判断できないという行為に進んでいるというふうにお話をしました。この2件の事例が、それについての認識をお答えになっていらっしゃらない。
それで町長にお尋ねいたしますけれども、芽室町の職員、清水町では処分の規程を厳罰化するだとか、訓示とかしていて、そういう行為は行われていないというのはわかりますけれども、芽室町で訓示した翌日に飲酒運転をするということについてどう解釈しているのかということをお尋ねします。
それから教育委員会にお尋ねしますけれども、新得の事例、現場の教職員の方とか話をしましたということ、それから...(途中中断)
○議長(田中勝男) 下関議員、一問一答ですので、1つずつお願いします。
○13番(下関 誠) わかりました。とりあえず町長にお尋ねいたします。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) さまざまな条件があったのではないかと感ずるわけでありますが、今、社会の中で、戦後の教育を含めて、経済の著しい発展、そういった中で金銭的な心は非常に発達をしたけれども、道徳心とか社会生活の規範だとか、そういった心、社会通念上の倫理観こういったものが私は欠けているものではないかとこのように思うわけであります。
しかし、言えることは当然ながら個々のもとに置かれている職場で生活勤務をしているわけでありますから、その仕事で家庭を構築できる、一般社会に貢献すると、そういう認識があるにもかかわらず、そういうものが欠如しているということについては、私は人間として欠陥がそこに生まれているからこそ、そういう形に生まれたのではないかとそういうふうに認識をしているわけであります。今、私達が何が失われているということのひとつでありますけれども、責任感、企業においても何においても何かやればトップが責任を取ってやめるとか何とかという状況です。それは職階制職務そういったものが何もなくなって、一人ひとりの責任さえもわからなくて、すべてがトップに持ってきているというのが良いものかどうかというのは、リーダーシップを取っていくには大変大切なことなのではありますけれども、そこの責任まですべてがくるということは、自分自身が指示したとかいうことであればやむを得ないことでありますけれども、トップがそういった訓示をする、それを受ける職員、それは職員が自覚と責任を持たなければならないわけです。それが欠如してそれらが事故につながり、相手方へ大きくなれば命を奪うことになるわけであります。
そういったものの考え方を持てないということ自体が、仮に右の耳で聞いていても左の耳から流れていってしまうという社会制度の中から生まれたものであるかもしれませんが、個人としての人間性のさまざまな欠如があったものだと思いまして、単なる研修等々でのものではなくて、職員の倫理観を構築していかなければならないのではないかとこのように考えております。
○議長(田中勝男) 13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) 教育委員会に同じお尋ねなんですけれども、今、進めていらっしゃることを伺いました。それでその進めている中で教職員の方と対面してお話を伺った、それから我が事としてというようなとらええかたもしているということだったんですが、先程言いました従来の常識の理解を超えた出来事ということの事例だと思うんです。新得町の例で言いますと。それについて現場からどんな意見が出されていますか。
○議長(田中勝男) 教育長。
○教育長(横山一男) 新得町では直ちに緊急の集会を開いたりして、そこで先生方の声を拾っていて、その報告書を読ませていただいておりますが、本町でも私が先程申し上げましたように、各学校に出向きまして、いろいろ先生方にお話を聞いておりますが、何と言いましょうか、「5つの見る運動」の中にいろんな中で最後に「自分を見る」というのを入れたんです。「3つの見る運動」を展開したんですが、3つではだめで、5つ目に自分を見る、ですから校長や教頭にもお願いをしたのが、全体の場でお話をするだけではもうだめで、個人と面と向かってお話をしましょうと、そんなお話をさせていただいたんですが、先生達からはやっぱり残念ながら信じがたいという言葉しか出てきておりません。そこで今一度、ごく当たり前だけれども、社会規範、法規範、どちらかというとこういうこと言うとあれですが、教育現場はやや法規範に弱い、以前にも議員にもご指摘されたことがありますが、法規範に弱い点がありましてね、その後にしっかりと再確認をしてみるというようなことも、大事であると、そういう認識に立っていかないと、常識的に考えていた範疇では、仲間から、自分もさることながら、仲間からそういったことができないねという話もあるところでございます。
○議長(田中勝男) 13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) お二人の意見、理解ができるところが多いです。町長がおっしゃっていましたことについては、これは企業の不祥事が続いた時のニュースなんですね、2001年の産経新聞なんですが、私達は何を失ったかということで、責任感を取り上げているんです。それに戸惑う経営者として、辞めれば済むでは済まされないということもおっしゃっています。ということは、企業不祥事も公務員の不祥事もみんな根っこが同じだという部分があるんではないかと思うんです。それも6年前から何も変わっていないということも言えるんではないかなと思っております。
6年前に変わった表現をして、不祥事発生の構造というような整理をされていらっしゃる公認会計士で真田光昭さんという方がいらっしゃいます。この人が企業の不祥事に対して言っているんですが、どうしてそういうことが起きているのかという背景の中に、会社に入ることが目的で入った後の志がないゾンビのように生きている社員の存在というのがあると言っているわけです。それはどういうことかというと、指示されたことだけをこなしてその指示が間違っていても疑問を持たず、自分の行動がどういう結果をもたらすのかにまで思い至らない、そのゾンビという表現についてあえて説明を加えているんですけれども、目的意識の志を喪失している自立的でない経営者とか社員ですと表現しているんです。
次にこの方が不祥事の構造というものを社会とか組織とかの反映に合わせて、個人というものの問題があるとその個人というのが不祥事を起こす実行者個人なんですけれども、この人達の問題とそれに組織のチェックシステムの不良が2つセットになった時に引き起こされますよという言い方をしております。この個人の問題という部分が具体的に書かれていまして、さっきゾンビという表現をしたんですが、不注意とか思慮が浅い人、それから善悪の判断基準が不良な人、両親への圧力に対しての脆弱性、より具体的に言うと目的意識とか志をなくしている人、過度の協調性・模倣癖・平等主義を持っている人、価値判断基準の喪失している人、共感能力欠如・現実逃避をしている人、忍耐力が欠如している人、思考能力を不全な人をあげています。
こういう人が現実に存在しますよと、私が以前に長い間サラリーマンをしていました。その時に私がいた当時においては、企業モラルというのがあったんです。商道徳とかという、一流会社の人達というのは一流大学を出て一流会社に入っていて、そういうところで不祥事が起きるはずがないと、けっこう僕は誇りに思っていた部分があるんです。それがどんどん壊れている、どうしてこんなに大商社がというところに勤めている人が犯罪をするんだということが次から次へと起きているんです。
そうすると、私はこの説明が理解できるんです。一流大学を出ようが、一流の会社にいようが、町長が言ったような社会通念の倫理観の欠如とか道徳心のない人というのがどんどん誕生をしてきているという事実を6年前にこの人は指摘をしている。それに組織のチェックシステムが不良だった場合に、不祥事というものが引き起こされると言っているんです。この人の今言ったようなとらえかた、こうも言っています、不祥事が発生するとチェックシステムを云々するだけでお茶を濁してしまいがちですが、本当のところより根幹にある実行者の問題を放置したままでの不祥事防止は画餅に帰するものと言えます、括弧して喉元過ぎれば熱さも忘れてしまいますよと言っているんです。この人の考え方をどう思いますか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 今、いろいろと申し上げられましたが、覚えているところと覚えていないところがあるんですが、概ね共感するところが多々あるのではないかと感じています。
○議長(田中勝男) 教育長。
○教育長(横山一男) 信頼回復という大きな側面から考えますと、やはりそのお話されたように、私達を含めて、倫理観・使命感が喪失している、それから正義だとか公正だとか安全への信頼が揺らいでいるということが感じないわけではないんですね。これはやはり世の中のせいにしたり、誰かのせいにするというわけではなくて、豊かさの中で夢だとか希望を持てない自身喪失社会という感じがないわけでもない。私の少年時代等々から比べたら雲泥の差ですから、そうすると国家戦略として大きなことを言えば、国家戦略として信頼回復、私の立場ですれば教育の危機をどうとらえていくかということも大事なのかなと、そういったところからいかないと、なかなかそれこそ信じられないということが起こってしまうわけでございまして、そういった教育の危機を低下したもの喪失したもの、戦後、2つ目には増加したり拡大したもの、3つ目には依存したり欠落したり不足したもの、そんな分類ができるような気がするんです。戦後の私達の歩みをしてきたことを考えた時に、そういったものを総括的に考えていかないと、末梢的なことになってしまって、なぜあんなことがということになってしまいそうな気がするので、そういった意識をしっかりと身近な人達からしていくべきような気がします。
○議長(田中勝男) 13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) この方は個人レベルの問題から派生的に生じる現象だと具体例をあげているんですね。根本の問題、この目的意識とか、志の消失、日常に流されるままの生き方みたいな現象として、自分の生き様に対する誇りの喪失した親父の地位低下とか、臭いものにはふたをするとか、こういうのからきているそうなんです。それから、自分の意見を表明しないことが、いじめられたくない一心でいじめへの加担へいっていますよみたいなことを言っています。善悪の価値判断の基準の喪失というところから、青少年の非行とか、オヤジ狩りとか、恐喝とか、産業廃棄物の不法投棄とか、それから借金財政の下でなお景気対策を要求し続ける経済団体とか、これは善悪の価値判断基準の喪失している人達の現象らしいのです。他者への思いやり、共感能力の欠如、現実逃避している人達から出ている現象としては幼児虐待とか、エゴ中心発想みたいなものが生まれているそうです。忍耐力の欠如とかいたずらな権利意識の膨張が、ストーカーの増加とか、自己中とか、逆ギレとか、そういうことが起きている。それから思考能力不全という欠陥がある人から言うと、事の結果がどのような影響を持つか想像できない人、サラ金とか多重債務者の増加もここに当てはまる人です。それから、けっこう教育にかかわることを言っているんですよ。学校教育に強い不信を示しながら、PTAに参加しない親もここに含まれるそうです。
この人が言っている防止対策の中に、2つとらえているんですね。1つは小・中学校で2週間、高校で1ヵ月の共同生活に奉仕活動を実施した。将来的に18歳以上の青年が一定期間行うことを検討しましょうと、それから「心の東京革命」というのがありまして、東京都が進めている毎日きちんとあいさつをさせよう、他人の子供でも叱ろう、子供に手伝いをさせよう、ねだる子供に我慢をさせよう、先人や目上の人を敬う心を育てよう、体験の中で子供を鍛えよう、子供にその日のことを話させようというようなことと、組織レベルで組織内の透明性を高め、問題行動がすぐに他者の知るところとなる仕組み、モニタリングシステムとか、社内目安箱とか、ホットラインとか、ほかにいろいろとありますけれども、そのようなことを解決策の中に言っております。
それで、私は振り出しに戻るようですけれども、「しみず教育の四季」というのをもう一度見直ししました。春夏秋冬、家庭・学校・地域ということで枠組みしているわけですけれども、大人の社会をどうするかということでは、若干地域とか家庭という部分で踏み込んでおりますけれども、どちらかというと子供とのかかわりということで、教育の四季をとらえているように思いますけれども、そういう意思も働いていらっしゃると考えていいですか。
○議長(田中勝男) 教育長。
○教育長(横山一男) 先程の奥秋議員の質問の時にもちょっとお答えしたんですが、やはり教えて育つものと、教えて育つものでないものというものがあるんです。教えなければ育たないものもありますけれども、教えて育つものばかりでないんです。生活規範というのはどちらかというと、教えて育つものではなくて、みんなして感じ取りながら、学校や家庭や地域の生活の中に子供がそういう生活する中で身についてくるもののような気がしているんです。教育の四季の12の窓は、明らかに生活習慣をどうにかして日常化していこうというねらいがあります。学校だけではだめで、家庭だけでもだめ、地域と教育委員会でお手伝いをさせていただいてという願いがありますが、子供を軸にしておりますが、やはり子供の姿は親の姿ですから、そして子供の有り様は教師の有り様ですから、やはり子供の姿は親の姿、親の姿は子供の姿、教師の姿は子供の姿に映るものですから、そういう点では相互作用があってお互いにという気持ちがございます。先程、議員がおっしゃった規範ですが、大人の規範意識を子供に行動で見せるということだと思うんですね。大人の規範意識を子供に見せていくと、実はこれは京都に「子どものための市民憲章」というのがあるんです。こういった中では京都府は「子どものための市民憲章」で市民ぐるみで子供を育てていこうと、大人の規範意識をしっかり子供に見せていこうと、そのような取り組みもあるんです。そういった意味からして、教育の不易と言われるもの、これはどこの国でも世の中どんなに変わっても変わらない価値、そういうもの中にも規範意識というのがあるでしょうし、伝統文化を大切にしたいというものもあるでしょうし、人格形成のひとつの豊かな教養というのもあるでしょうし、健やかな身体だとか、豊かな心だとか、他人を思いやる心だとか、人間性だとか、公共の精神だとか、いろいろあると思いますが、そういった機軸になる、人間が生きていくための教育の不易の部分のようなものをしっかりととらえて、みんなして1万人の町ですから、みんなして協力して子供たちを見取っていくと、自分の子供、隣の子供、向こう三軒両隣の発想で子供たちを見取っていくというそういった中で、規範意識だとか、そういったものを育てていく必要があるような気がいたします。
○議長(田中勝男) 13番、下関誠議員。
○13番(下関 誠) わかりました。これは私のことで言うと、もうすぐ任期最後ですけれども、やはり議会でも同様のことをとらえていかなくてはならない、それから役場の組織職員も同様に考えていかなくてはならないと思っております。
次に2番目のお伺いなんですけれども、弱者支援対策会議の機能を確かなものにしていくということで、定期的に行うというお話でした、それもたぶん有効だと思っております。それからこの定期的に行う中に、その前の地域との助け合いネットワークと絡むんですけれども、情報を吸い上げるということに一緒に考えていただきたい。定期的に行うところに情報が上がってこなければ、あまり意味がない結果になるんですね。だからできるだけ情報がそこに集まってくるようなシステムを同時にいかしてきて、個々の機能と合わせていただきたいと思っていますけれども、いかがでしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 今までにも庁議におきまして、各課長出席のもとでありますが、自分の所管する事務事業だけでなくて、他の課の所管しているものであっても気配りや心配りをして、周囲を見渡して、出勤出退社の折りにあるいはプライベートな時にもそういうものがあれば、すべてそれをあげて担当課のほうにお知らせをしていくと、その中から関連する課で協議をして対応するということを指示しております。そういった面をもう少し弱者に対するものを支援の目をより深めるように、そういった情報等を常に念頭に置いて、職務・生活もしていただくような機能を高めていきたいとこのように思っております。
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○議長(田中勝男) 暫時休憩します。 (午前11時59分)
○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。(午後1時00分)
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