北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成20年第1回臨時会(1月31日_日程第4)

○議長(田中勝男) 日程第4、行政報告を行います。
 町長から行政報告の申し出がありました。
 これを許可いたします。町長。

○町長(高薄 渡) 第1回清水町議会臨時会におきましての行政報告をさせていただきたいと思います。
 公的資金補償金免除繰上償還に係る行政の簡素化に関する計画について、ご報告申し上げます。
 平成19年度公的資金補償金免除繰上償還等実施要綱に基づき、財務省及び総務省と協議を進めておりました行政の簡素化等に関する計画(財政健全化計画及び公営企業経営健全化計画)について、本町の行財政改革に相当程度資するものであり、かつ、当該計画の円滑な実施のため地方債の金利に係る負担の軽減が必要であると認められ、平成19年12月21日付けで財務大臣から、さらに平成19年12月22日付けで総務大臣から承認されました。
 この計画に基づき、平成19年度から平成21年度までの3か年で高金利の公的資金について繰上償還等を実施してまいります。
 一般会計分につきましては、年利5.0%以上の地方債の繰上償還を実施し、財政の健全化を図ってまいります。
 特別会計分につきましては、年利5.0%以上の地方債のうち、資本費の要件を満たすものについて、低金利の地方債へ借換えを行い、経営の健全化に努めてまいります。
 なお、承認された財政健全化計画及び公営企業経営健全化計画につきましては、別添のとおりであります。
 以上、公的資金補償金免除繰上償還に係る行政の簡素化に関する計画についての行政報告といたします。
 次に、雪印乳業株式会社清水工場の閉鎖につきまして、ご報告申し上げます。
 雪印乳業株式会社清水工場につきましては、昭和30年に粉ミルクの製造を主体として操業を開始し、昭和53年には集乳量の増加に伴い現工場が建設されました。その後平成3年には同社の経営方針等の転換もあり、粉ミルクは大樹工場へ一元化され、全農委託工場として明治乳業や本州方面への生乳出荷工場として、清水・新得地域から集乳し、現在まで操業を続けてまいりました。
 この度、平成19年12月19日に配乳権をもつホクレン農業協同組合連合会より、現在雪印乳業株式会社清水工場へ配乳している生乳については、平成20年3月末をもって出荷を停止し、新たに操業する明治乳業株式会社十勝工場(芽室町)へ出荷先を変更するとの一方的な説明を受け了解を求められましたが、町といたしましては、出荷先を変更するならば早い時期に相談すべきであったとのことから、反対の意向を表明しましたが理解が得られず、平成20年1月22日にホクレンより同内容の文書が届き、誠に遺憾であると考えております。
 また、雪印乳業株式会社からも、配乳が受けられず生乳の入荷が停止されることにより、清水工場の操業が出来なくなるため、取締役会において工場を閉鎖せざるを得ないとの判断がなされ、建物・施設等につきましても30年が経過し老朽化が激しく、防犯上の観点からも取り壊す予定である旨の説明が平成19年12月27日にあり、その後平成20年1月22日には正式文書により説明を受けたところであります。
 本町といたしましては、過去2回、町を挙げて存続運動を展開した経過もあり、今回の工場閉鎖に至る経緯につきましても簡単には了解できるものではありませんが、全道規模の枠組みの中で決定された事項であり、コスト面においても地元生産者にも有利であるとの説明を受けたことから、非常に残念ではありますが、やむを得ないとの判断をしたところであります。
 なお、雪印乳業での新たな事業展開につきましては、現在のところ考えられないとのことでありますが、検討していただくよう要請していく所存であります。
 以上、雪印乳業株式会社清水工場の閉鎖についての行政報告といたします。 
 次に、障害福祉サービス費の不正請求額の返還について、ご報告申し上げます。
 特定非営利活動法人障害者家族地域生活支援事業所フリーダム十勝における、障害福祉サービス費の不正請求につきましては、平成19年第8回臨時会において、関係する市町村とともに返還を求めてまいる旨の行政報告を行ったところです。
 その後、平成20年1月21日に十勝保健福祉事務所を通じて、返還が確定した10市町村全ての不正請求分の返還計画が示されたところであります。
 本町に対する返還額は、先に報告した1,495,810円から利用者に返還される額を差し引いた1,469,609円であり、返還納付時期は2月・4月・5月の分割方式により、平成19年度の出納整理期間中に全額が返還される予定であります。
 返還に伴って生ずる国・道の負担分の返還につきましては、平成19年度障害者自立支援法給付費等国庫負担(補助)金の実績報告時に相殺されることになり、新たな歳出は生じなくなります。
 なお、障害者自立支援法に基づく加算金につきましては、返還を求める金額のうち、平成18年4月1日以降の自立支援給付に係る438,171円に100分の40を乗じて得た額である175,268円を請求することが可能でありますが、この対象となる7市町村すべてが加算額を含めて返還請求すると法人の財務上、返還額に不足が生じることが明らかになりました。
 このため、本町といたしましては、フリーダム十勝が本年4月の事業停止まで経費節減などの努力をしても加算額の支払いのめどが立たないこととともに、受け皿法人となる「てぃんくる」が引継ぐ負担を軽くして利用者や家族の不安を取り除くこと等を考慮し、北海道の指定事業サービスに関係する帯広・音更・幕別・本別・足寄・中札内の6市町村とともに100分の40の加算額は請求しないことといたしました。
 また、受け皿法人となる「てぃんくる」からは、
 1、2月中をめどに現在いる職員の雇用継続のための意向調査や面談を計画している。
 2、現在の利用者や家族に不安や不便をかけないよう速やかな4月1日からの移行を計画している。
との報告を受けております。
 以上、障害福祉サービス費の不正請求額の返還についての行政報告といたします。

○議長(田中勝男) 行政報告ですが、特に質疑がありましたら許可いたします。質疑はありませんか。
 6番、森田慎治議員。

○6番(森田慎治) 雪印乳業株式会社清水工場閉鎖の件でございますけれども、冒頭に出ております、最終的にホクレンの廃止、配乳権によってとうたわれておりますけれども、その配乳権でお尋ねしますが、西部4町の配乳はどうなっているのか、おわかりでしたらお答えいただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) 正確ではないですが、聞き及んでいる状況では、西部4町につきましては、清水・新得につきましては、あくまでも現在の清水雪印工場ですね、鹿追についてはよつ葉、芽室についてもよつ葉と、そういうふうに伺っております。今度はこの変更によりまして、清水・新得はもちろんですが、芽室も明治乳業へ行きます。そして、士幌方面からも明治乳業に、よつ葉にいっている一部分が芽室工場にいくのではないかとこのように伺っているところであります。これは正式ではありませんが、概要ですがそういう状況です。芽室だけははっきり今度の芽室工場だということでございます。

○議長(田中勝男) 6番、森田慎治議員。

○6番(森田慎治) 町民のなかでも過去からいろんな疑問があったんですが、ここで議論をする問題ではないですが、最終的にホクレンに全体の配乳権というものがあるわけですが、いろいろな合理化のなかで配乳権があり、もともと清水が、雪印、その後は明治と、清水はかなり配乳権がいろいろな形で変わってきているわけです。最終的に明治に一本化していくという形になっていくような形になったわけですが、これが過去の過程のなかで非常に疑問があるんだと思う。結果的にそれが最終的に今回はホクレンの配乳権の権限によって一方的に結果的にこういう形になったと受け止めるわけでございますが、これが清水の酪農家にとって、果たしていいのかどうかということが、非常に疑問なところがあります。工場の閉鎖と併せて思いますが、そのへんについてどのようにお考えであるか、ちょっとお伺いをいたします。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 当町の生産量の60%、取扱高あそこは93,000トンですか、取扱いをしておりまして、そのうち50,000トンが雪印、40,000トンが明治という、雪印というものが本州にいくわけですが、そういう状況にあるわけでございます。当町としましては、この説明を受けたときに、生産者がどうなるのかということを案じたわけであります。
 その結果、生産者については、輸送コストを含めて、あるいは今後予想される、このままもし続けられるとなった場合に、厚生労働省の検査等が非常に厳しくなってきたと、セキュリティーの問題も含めて製造過程の問題点も規制が強くなってきたと、このクーラーステーションといわれる部分について、改善策を求められていくということになりまして、数億円規模の金額がかかっていくというお話でした。当然、生産者がその負担がそれがかぶるような状況になっては困るということから、現時点での明治乳業へ搬送をすることによりまして、コスト減になるということで、十勝全体で約2億円のコスト減になるという説明を受けたところでございます。
 なお、加えて、他の管内にもそういったステーションを持っています。これも設備投資ができないということから、閉鎖をせざるを得ないと、本町だけではないんだと、こういうことの説明を受けたわけですが、今後、そういうことをしていくにあたっては、相当この消費者の安全安心ですね、これが強く求められてくるというようなことから、新たな中標津の雪印のチーズ工場をはじめ、3つの工場が芽室と同じように稼動をしていくことになります。そこへ集中的に配乳していくんだと、こういうことで全道規模で何十億になるのかわかりませんけれども、そういうことでコスト減を図って生産者への配慮をしていくんだというお話をいただいたところであります。

○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
 1番、原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 公的資金の償還金免除繰上償還の部分についてお尋ねします。9月の議会の際に私が町長にお尋ねした経緯がありまして、その際に、一般会計では9,000万円、特別会計、上水道関係については、約5%以上については、20億程度あるというふうにご答弁をいただいておりましたが、このなかで16億7,000万円の分について、対象として、今回この償還の措置に総務省、あるいは財務大臣の承認を受けて行うということで、私としては大変厳しい財政のなかで、2億4,000万円近い利子が軽減されるということは、誠にいい策だなと感じているわけです。
 そこで、その際にこの償還金、繰上償還をすることによって、3年後にこの制限があるという話をされておりましたが、この措置をすることによって、新たな起債を起こせなくなるということが言われておりましたが、このことが今回の償還ではクリアをされてこういう措置を取られたのか、あるいはどちらかというとメリットがこちらにあると、借りることができなくても、そういうメリットがあるという判断をされてこういう措置を取るということなのか、このへんをお尋ねします。
 それと新たな地方交付税関係について、どのような形になるかはわかりませんが、私どもの町が管内で一番大きく削減をされた地方交付税、これに今回の措置が影響をされるということがないのかどうか、どういう判断をされたのか、このへんをお尋ねします。
 3か年計画全体を含めて、緊急の3か年計画もありますが、これらについてどういう影響を与えるというふうに見ているのか、このへんについてお尋ねします。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。総務課長。

○総務課長(荒木義春) ご質問にお答えします。
1点目の繰上償還による起債の制限を受けるのかどうかというご質問ですが、同じ事業で起債を起こすということはできません。よく中身を検討させていただきましたけれども、今後、同事業で起債を起こすということの可能性が非常に少ないということを判断いたしまして、今回この繰上償還をさせていただくことにしたわけでございます。
 地方交付税の関係ですが、一昨年、起債の繰上償還によって、その影響が行革効果として薄められて、その結果に交付税が大幅に減額されたわけですが、今回の繰上償還については、さきほど行政報告でもありましたように、本年から3か年の制度にのっとった繰上償還ですので、これによって交付税の影響があるということはないわけでございます。
 3点目の緊急3か年計画への関係でございますが、これにつきましては、この繰上償還を見込んで計画を立てさせていただいてございますので、この繰上償還によって、今後の財政負担の軽減を見込んだ内容となってございますので、そのへんのご理解をお願いしたいと思います。

○議長(田中勝男) 1番、原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) わかりました。全体の21億円近い、一般会計・特別会計含めて5%以上の該当する部分ですね、若干4億円くらいあるのかなと思いますが、これらについては今回のなかで資本費の要件を満たしていないという判断をされたのか、また今後はそのことによって、起債を起こせないということがあって、その部分については手をつけていないのか、このへんについてはいかがでしょうか。

○議長(田中勝男) 都市施設課参事。

○都市施設課参事(佐藤正敏) 公営企業債の要件なんですが、5%以上の残債については、これについては公共下水道と集落排水が対象になります。要件としまして、下水道、集落排水の基準があるんですが、それは158円ですね、うちの下水道の資本費が396円ですから、集落排水が268円ですので、これについて5%の適用になるというふうになります。それと年利6%の残債については、上水道だけが基準になりまして、上水道の基準が88円に対して、清水町のあれが91円ですので、これについて6%以上のということで、残債について基準となっております。簡易水道事業については、7%以上の残債ということで、基準が実質公債費比率15%以上、経常収支比率が85%以上、財政力指数が0.5以下の公営企業会計の会計債については、簡易水道については該当するものですから、それについては7%基準がありまして、要は資本費基準の要件によりまして、今回、それに基づいて繰上償還ということで考えたところであります。

○議長(田中勝男) 1番、原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 私、そういう細かいことをお尋ねしているのではなくて、私は素人ですから、全体的に簡単な言い方をしますと、4億程度、5%以上を対象とする額があると、この部分については、できるんだろうけれどもしていないということになっているのか、そのできない理由が私が言いましたように、今後、起債をする予定があるので、そちらには手をつけていないというのか、どうなんですかというお尋ねですので、もう一度答弁をお願いします。

○議長(田中勝男) 都市施設課参事。

○都市施設課参事(佐藤正敏) 休憩をお願いします。

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○議長(田中勝男) 休憩いたします。 (午前10時36分)

○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。 (午前10時37分)

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○議長(田中勝男) 答弁を求めます。都市施設課長。

○都市施設課長(安曇達雄) お時間をいただきまして、申し訳ございませんでした。今のご質問ですけれども、残る4億円の部分について今後どうするのかと、なぜそれが落ちたんだというご質問に要約されるのかなと思いますが、簡単に言いますと、要件が整っていないということで、今回全体から落ちたということで、今後につきましても、要件が整う見込みがございませんので、この部分においては、また借換えをしていくということは起きてはこないだろうと考えております。以上です。

○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
 11番、荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 雪印の工場閉鎖について、お聞きしたいと思います。昭和30年操業開始ということですから、50年以上の歴史をもっている工場が閉鎖されるということで、集乳施設になって、当然、今日があるということは想像されてきたわけでありまして、その集乳施設に変わった段階から、また更に工場として操業してもらえるような、相手との、ホクレンなのか雪印なのかわからないですけれども、そういう話をしてきたことがあるのかどうかとちょっと思ったんですよね。そういう話があったら教えてほしいということと、現在、清水工場という名前ですが、これは大樹工場のひとつの枠組みに入っているものではなかったのかなと、清水工場として独立していたんでしょうか。だとすれば、従業員が何人かいて、そうやっていたのかなと思うんですね。そのへん、ちょっと教えていただきたいと思います。今回の閉鎖によって、その人達も配置換えをされて、清水からいなくなるということですから、清水の経済に与える影響はあったのだろうと思います。
 これは極めて細かく書いてあって、わかりやすく書いてあるんですが、向こうから一方的に言われたから、やむを得ないんだという思いがにじみ出ていて、別な形でもっと存続を、雪印の補助施設としてでなくても、雪印の傘下のひとつの工場として、何か操業をしてほしいというようなことについて、話をこれから要請をしていくというようなことですけれども、考えてみたことがあるのかどうか。結局は清水の町の基幹ですよね、農業と農産工業の町とうたっているわけですから、それがひとつずつ消えていくということは、まちづくりの基幹がひとつずつ消えていくというような感じがするんですよね。もっと、一生懸命取り組んでいるということを町民に伝えられる報告にしていただきたかったんですけれども、そのへんは取り組んでいなかったのかどうかを含めて、教えてください。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) まず第1点目の会社とのいろいろな交渉あるいは要請とかそういうのをしていたのかどうかということだと思うんです。集乳工場としてなった時点から、本社へ出向いてやっておりました。やっておりましたが、雪印がご案内のように、おおかたは知っていると思いますが、2000年に大樹工場における粉ミルクの、他の工場における偽装的な表示問題がありました。これによりまして、雪印がパニック状況になったことはご存知だと思います。したがって、以前の雪印から変わりまして、再建をしていくということで、会社が分割をされました。この雪印本体そのものは、全農が握ることになったわけです。当然、ホクレンも株主として入ることになり、発言権も全部あると、雪印本来の従来からの発足時からの根底が崩れたのはご存知だと思います。当然、牛乳生産もメグミルクという形で、雪印牛乳がメグミルクに変わったのもご存知だと思います。
 そのなかで再建をしなければならないということで、投資的なものを抑制してきたということ、それから工場がすべて古くなってきているので、改善策が求められているというようなことがありまして、私どもは要請活動をずっとしてきたんですが、この事件以来、この問題については向こう側として体力的にできないということになりました。一時期は平成14年のときには、将来的に大樹工場をチーズ工場の専用工場として、粉ミルクの部分については、清水工場へまた再開できるような体制づくりをしていきたいというようなお話もあったんですが、その後、会社の分割等々いろいろ含めまして、現在に至ったわけであります。
 大樹工場の傘下ではなくて、あくまでも清水工場として今日まで来ました。ただし、工場長は併任となっております。あくまでも全農の委託工場ということで、ホクレンとなってきますが、雪印が委託を受けて製造を、いわゆる集乳の事業を展開してきたとこういう状況です。なお、職員につきましては、雪印大樹工場から派遣の正職員が1名、その他にOBといわれる退職した方、もともと清水工場で働いて大樹工場に行った、その人達が戻ってきてOBになられた方が4名ほどおります。1日中ではなくて時間でやっております。更にパートで清掃関係で女性の方が4名等々で、全部で11名体制で行われてきているというのが現状です。
 そういったことから、雪印が新たに事業を展開できないのかということ、これは前から北海道の雪印のところ、あるいは東京の会社を訪問して、拡充、新たなことができないかということはお願いしてきているんですが、そういう状況が生まれなくて、今日に至ってしまったということであります。明治製菓工場の一部を借用して、出張所を開設してバター製造を始めたのが昭和8年ですから、それがクローバー乳業になって、雪印乳業との合併によって、雪印となったのが昭和30年となります。そういうことから清水町から私どもも幼い頃からの工場でございましたし、なんとか存続をできないものかということで、話し合いをしたのでありますが、いかんせん、配乳権を持つホクレン、これが出荷を停止して、今度は新たな明治乳業にいかざるを得ないということになったんです。
 そこで私としましては、なぜ明治乳業ができるのは、もう数年前からのことですから、その当時で、配乳は、原料はどうするんだということを、ホクレンでも考えて明治乳業と調整、協議がされているだろうと、なぜそれを早くに話ができないものかと詰め寄ったのですが、これが今の一部上場企業の雪印でございます。そういうことから明治乳業もそうですが、確約しないなかで起きるということは、取引の関係で経済影響が大きくなるということで、社のなかでも外に出さない、そういうなかで協議を詰めてきたという経過もお伺いしました。ホクレンもそのことについては、当初からそういう考えはなかったと、けれども全道の生産者コストを下げていく、生乳10円ほしいところを7円いくらで納めざるを得ないという状況、そういう状況から飼料高など考えてみても、生産者に負担を大きくするわけにはいかないということから、全道のそういう集荷体制について検討したということでございました。
 いずれにしても、私としては当然、農産工業の町といわれるなかからこういうものが消えるということは残念で遺憾であるんですが、一方ではホクレンというなかでエタノール工場というものも建設の運びになってきているわけでして、これも農産物を活用したものですし、それを実証実験から流通関係にいくまでには増設を考えていくということもお話をされておりますので、やむを得ないという状況かなと、雪印がそういう状況ですから、体力ができる状況になった時点、なる予想、そのなかで何か新しいものを雪印として考えを持てないかどうか、あるいは町民と協力をしたものができないかどうか、そういうことを雪印のほうに持っていって、いろいろと協議を進めて運動展開をしたいと思っております。

○議長(田中勝男) 11番、荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 経過について、詳しく説明をしていただきましたが、問題は、配乳権を持っているホクレンと、それを受ける雪印という関係がありますよね。ですから、今回、その配乳権を持っているホクレンが明治乳業に清水地域ですか、清水の雪印の地域は明治に配乳するんだということが直接の原因ですよね。閉鎖することについて。最近の詳しい数字はちょっとわかりませんが、十勝管内において清水の酪農家の方々が搾られている牛乳が生産量の10分の1ぐらいですか、それぐらいを生産しているんですよね。ということは、その6万トンか7万トンぐらいですか、とにかくそのぐらい生産しているところで、工場がないというのは珍しいところなんだろうなと思うんです。結局、清水町の町民の意向とか、行政の願いとは別なところで、配乳権がどんどん変わるものですから、工場が成り立たなくなっているんだろうなと思います。
 それはそれでしかたないとして、町長、雪印がバターも粉ミルクもつくらないとしてしかたない、その後ね、何か雪印がやっている、事業展開していますよね、そういう事業をぜひこの工場跡で展開できるような運動をしていくべきではないかなと思うんですが、そのことについては、いかが考えていますか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) ご答弁します。さきほども申し上げましたように、雪印としては体力的に難しいということはさきほども話しましたが、しかし他のもので何か利用できるようなものがあれば、そういう考え方を今すぐではなくて、長年かけてでもいいから、そういう考え方をもてないかどうかということを東京でその要請をしていきたいと思っております。また、雪印本体だけではなくて、雪印が株を持っているいろいろな会社があると思いますが、その関連するものが望めないかどうか、あらゆる方向性を探りながら、雪印とも話し合いを進めていかなければならないと思います。
 ホクレンといっても、これを決定していくのは、十勝酪農対策協議会、あるいは全道酪農対策協議会という、そういうところから固まってきているわけでして、あくまでもその対策のメンバーは、当然、生産者になっていくわけでありますから、そういう積み重ねが出てきて、そういう話を早くしていれば、雪印のほうとしても対応もできたのではないかということもお話させていただいております。そういうことで、今後、どういう方向になるのかわかりませんが、運動はしていきたいとこのように思っております。

○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(田中勝男) これで行政報告は終わりました。