平成20年第7回定例会(9月10日_日程第6)
○議長(田中勝男) 日程第6、議案第66号、清水町いきいきふるさとづくり寄附条例の制定についてを議題とします。
本件について、提出者より提案理由の説明を求めます。総務課長。
○総務課長(荒木義春) 議案第66号、清水町いきいきふるさとづくり寄附条例の制定について、提案理由のご説明を申し上げます。条例の説明に入る前に、この条例の制定にいたりました経過等を説明させていただきますので、事前に配布をさせていただきました、清水町いきいきふるさとづくり寄附条例(案)資料をご覧いただきたいと思います。
1頁目、条例制定の意思決定過程でございます。昨年12月の定例会の一般質問を受けまして、検討に着手をしてまいりました。本年1月の町理事者と課長職で構成いたします政策推進庁議におきまして、条例の素案について審議するとともに政策メニューについて、各課の検討を要請しました。3月の政策推進庁議におきまして、政策メニューを4事業として、町民参加手続きへ進めることを確認いたしました。5月の政策推進庁議において、パブリックコメントを行う条例案を決定し、5月15日から6月16日までの約1か月間、パブリックコメントを行い、併せて条例の名称についても公募いたしました。
7月の政策推進庁議で、意見に対する町の考え方、条例の名称、条例案、施行規則案を決定したところでございます。次に2番目の条例案への意見及び条例名称の募集でございますが、先程申し上げましたとおり、5月15日から6月16日までの1か月間、意見及び条例の名称について募集をいたしました。
意見につきましては、6名の方から、13件10項目の意見をいただきました。いただいた意見の概要は、資料の(3)に記載のとおりでございます。(4)の提出された意見の取り扱いでございますけれども、提出された意見に対する町の考え方を町のホームページ及び広報しみず8月号で公表をしたところでございます。提出された意見の概要とそれに対する町の考え方は、資料の7頁から10頁に掲載してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
2頁の清水町いきいきふるさとづくり寄附条例の概要ですけれども、(1)の名称でございますけれども、名称につきましては、資料の7頁に記載をしてございますけれども、応募は2件ございましたけれども、1件がペケレベツ川とウッちゃんのまちふるさとづくり寄附条例、もう1件はいきいき清水町基金、この2件応募いただきました。この2件を参考に条例の目的や理念を踏まえまして、提案をさせていただいたとおりの条例の題名は清水町いきいきふるさとづくり寄附条例としたところでございます。
(2)の寄附金の額ですが、1口5,000円とさせていただいております。ただし、町長が認める場合はその限りではございません。
(3)の寄附金使途の指定でございます。第九のまちづくり事業・アイスホッケーによるまちづくり事業・次代を担う子どもたちの健全育成事業、地球環境、景観保全事業・花で彩るまちづくり事業の5つの柱を政策メニューとして、寄付者はあらかじめ使途を指定することができるとなっております。
(4)の寄附金の管理でございます。寄附金の管理につきましては、基金に積み立てて適正に管理をいたします。
(5)の基金の処分につきましては、さきほどの5つの事業に要する経費に充てる場合に限って基金を活用することができます。なお、基金の処分を行う際には、町民からなる使途選定委員会の意見を聞いたうえでとしてございます。
(6)の運用状況の公表でございます。いただいた寄附金の状況や運用状況等について、年度ごとに町広報紙や町のホームページで公表をしてまいります。
次に大きな4番目の、条例制定の必要性ですが、寄附を通じてまちづくりに参画をいただき、寄附者の意向を反映された事業を推進することで、特色あるまちづくりを更に進めるものでございます。本町の特色ある政策メニューを示すことで、寄附の意向を持たれている方にアピールができるとともに、新たな財源確保にもつながるものでございます。
3頁に移りまして、大きな5番目の北海道内における寄附条例の制定状況ですが、十勝管内でいえば帯広市は新たな条例を制定せずに、既存の基金への寄附を呼びかけております。しかし、本町が制定をしようとしている寄附条例をすでに制定している道内の市町村は本年8月現在で48市町村ありまして、9月定例会で27市町村が提案予定でございます。これらが制定されますと、75市町村となりまして、道内市町村の約42%が寄附条例を制定することになります。
6番目の本町におけるふるさと納税の状況でございます。8月までに4名の方から寄附をいただいております。また1名の方から寄附の申し出をいただいているところでございます。
それでは条例の説明をさせていただきますので、議案にお戻りいただきたいと思います。
第1条は条例の目的でございます。
特色ある事業の推進に寄付者の意向を反映し、寄附金を財源として、個性豊かな活力あるまちづくりに資することを目的としてございます。
第2条は寄附金の使途指定等でございます。5つの政策メニューを規定し、寄付者は寄附の使途を5つの中から指定することができるとしてございます。2項では、使途の指定がない寄附については、町長がまちづくりの課題に応じて指定をすることとしています。
第3条は基金の設置でございます。寄附金を適正に管理するため、清水町いきいきふるさとづくり基金、以下基金と申しますけれども、これを設置いたします。
第4条は基金の積み立てでございます。基金として積み立てる額は、第1条の目的に対し、寄附された寄附金といたします。
第5条は基金の管理でございます。町のほかの基金同様、確実かつ有利な方法で管理するものでございます。
第6条は基金の収益処理でございます。基金の運用から生じる収益はこの基金に繰り入れてまいります。
第7条、基金の処分でございます。基金の処分は第2条に規定する事業に要する費用に充てる場合に限り、処分をすることができるものでございます。
第8条は基金の繰替え運用です。町長は財政上、必要と認めるときには基金に属する現金を歳入歳出現金に繰り替えて運用することができます。
第9条は委任で、条例の施行に際して必要な事項は規則で定めるものでございます。
附則としまして、この条例は公布の日から施行します。
以上で、議案第66号、清水町いきいきふるさとづくり寄附条例の提案理由の説明とさせていただきます。
なお、資料の6頁には規則案、7頁に寄附申込書、8頁には政策メニューの事業例を掲載させていただいておりますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
○議長(田中勝男) これより質疑を行います。
質疑ありませんか。
5番、中島里司議員。
○5番(中島里司) 今の説明で特に異議があるわけではございませんが、第2条で5項目ということでございます。そのなかでスポーツとしては、アイスホッケーというひとつ限られたスポーツが出てくるわけですが、(3)の次代を担う子どもたちの健全育成事業、このなかにどの程度の内容というか、考えておられるのか。この資料の6頁に少人数学級の推進、子どもたちの放課後プランの実践、地域見守り活動、こういうものが入っているわけですが、この次代を担う子どもたちというのが非常に範囲が広いというふうに理解をしておりますので、私がこのなかで感じるのが、まず1つ目として、もう少し子どもたちの健全育成のなかにスポーツというのが、ここのなかでは感じられないというふうに思います。
それと条例中で、第2条の2のほうですが、ないものについては町長が指定を行うと書いてありますが、寄付者にしてみれば時によっては全体的なものとして、逆にこの5項目に寄附の行為が誘導されるのではないかと、寄附が悪いと言っているのではないですよ、ちょっとほかのものに使ってほしいなというものがあったものが、うちはこういう5項目を設けておりますからという話で、それについては町長がということになると思いますけれども、それらについてどのような予測をされているのか。それと申しますのも、今年度の寄付行為の中に4件ほどすでにあるという説明がありました。その項目がこの5項目の中に当てはめた場合にどういう割り振りになるのか、それについてお伺いしたいと思います。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。総務課長。
○総務課長(荒木義春) ただいまのご質問にお答えします。寄附の使途指定のなかで第3号の次代を担う子どもたちの健全育成事業でどのようなことが考えられるかということかと思います。議員がご指摘のように、6頁に事業例は掲載しておりますが、子どもたちの健全育成事業という部分でいえば、議員がお話のとおり、スポーツ振興も当然入ってくるだろうというふうに認識をしております。ここに事業例として具体的には書いてございませんけれども、そういったことも想定をしていかなければならないというふうに思います。
それと寄附金を寄附される方がこのメニュー以外で寄附した場合の扱いですけれども、ご案内のように町では今回の寄附条例の政策メニュー以外にそれぞれ個別の基金条例を設置しております。福祉だとか教育だとかそういった目的で寄附をいただいた場合は、そちらの基金に積み立てをさせていただこうかなと思っております。本年は3件、寄附をいただいて、1件の方については現在申し出をいただいているところでございますが、この今までにいただいた方については、それぞれ児童図書だとか、公園の樹木肥料、これは現物ですけれども、あるいは福祉といったような指定をいただいて寄附をいただいておりますので、このいただいたケースでいえば、今回提案をしております寄附条例の政策メニューには該当をしないと思っているところでございます。
○議長(田中勝男) 中島議員。
○5番(中島里司) 今後、何らかの形でこの条例について審議をされると思いますが、今そう思われるということではなくて、特に1点目の次世代の関係ですね、これらについても育成のなかにスポーツもありきという部分もある程度わかりやすい表示のしかたというのはないのかなというふうに思います。それらについては、教育委員会ですか、条例ですから違いますか、答弁を願います。
○議長(田中勝男) 総務課長。
○総務課長(荒木義春) この事業例で、事業例の中で「等」でくくっていて大変恐縮なんですが、なるべくこの条例を施行していくなかで、事業例をもう少し細かく拾い出して文書化していくというすべての事業についてそのような取り扱いをしてまいりたいと思います。
○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
11番、荒木篤司議員。
○11番(荒木篤司) メニューの5項目、このメニューというのは一回定めてしまうと変更しないものなのかどうかということが、まず1点。
それから、今の5項目のメニューについて町としてどういう取り組みをしているのかなと思うんですが、結局は寄附をお願いするということは、町が行っている行政、こういうメニューひとつひとつについて、応援をしてもらうとそういう意味なんだろうと思うんです。例えば今年の予算といいますか、そのなかにこの5項目についてはどういうふうにとりあげているのかなと思うんですが、ちょっと具体的に話してください。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。総務課長。
○総務課長(荒木義春) ただいまのご質問にお答えさせていただきます。メニューにつきましては、今回この5項目に限定をさせていただいて提案させていただいておりますが、今後、まちづくりの課題等々に応じて変更することは可能かと思います。
今回につきましては、5項目に限定をして寄附を仰ごうということで指定をさせていただいたものでございます。この5項目と本町の事業のかかわりですが、資料の2頁でも若干掲載をさせていただいてございますが、2頁の(3)に寄附金の使途の指定等のなかで掲載しておりますが、ここに記載のとおり、第九の演奏会、アイスホッケーなどはご案内のように本町のまちづくりの特色として町外に対して一定の浸透もしているということでございます。
予算のお話もございましたけれども、第九はご案内のように、第九演奏会そのものは5年に一回の部分ですけれども、演奏会のみならずここに事業例でもありますけれども、防災無線を使った第九の演奏会だとか、カリヨンの設置など、そういった部分の維持管理なども基金で充てるわけではありませんけれども、そういった事業を展開しているところでございます。更に次代を担う子どもたちの健全育成事業、これはすでに取り組んでおります少人数学級、あるいはにこにこプラン、見守り隊などの健全育成事業、取り組んでいますけれども、これらも政策メニューとして今回あげているところでございます。地球環境、景観の保全事業、これにつきましては、昨年度からバイオエタノール実証プラントの建設によりまして、町として地球環境や景観の保全、安全安心の農業の推進などの事業を想定しておりますけれども、安心安全の農業の推進、更には食の安全事業など、今年も具体的に取り組んでいる分野もあるかと思います。花で彩るまちづくり事業につきましては、本町のほか西部地区6町で、シーニックバイウェイ、十勝平野36ルートを現在取り組んでおります。沿線の植栽や町内各所の花壇整備など、こういったものを想定しておりますけれども、こういった6町で協議している内容を今後具体的に寄附をいただきながら事業展開をしていこうとするものです。以上、答弁とさせていただきます。
○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。
○11番(荒木篤司) この種の条例というのは、つくるのはできますよね、問題なのはこの条例をいかにいかしていくかという話になっていくんだろうと思うんですが、そうすると本町に関心を持っていて、メニューに賛同する人が寄附するという形になると思うので、基本的には町として取り組んでいる寄附する側の取捨選択といいますか、そういうことになってくるのではないかと思いますので、条例だけつくっておいて置けばいいということにはならないと思うんですが、これからこの条例をつくってどのように該当するという言いかたがいいのかどうかわかりませんが、寄附をいただく方に対してどうアピールをしていこうというふうに考えているんですか。
○議長(田中勝男) 総務課長。
○総務課長(荒木義春) 今回、寄附条例を提案させていただいておりますが、議決をいただいた後は、お話のように広く本町に縁のある方、関心を持たれている方にこの条例の中身を知っていただいて、そういうご好意をいただこうという考え方でございますので、町のホームページはもちろんのこと、現在ございます各地清水会の会員の皆様にこういったこともお知らせしながら、協力をお願いしていきたいというふうに今のところ考えているところでございます。
○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
6番、森田慎治議員。
○6番(森田慎治) お二人の方からそれぞれ第2条について質問があったわけですが、私もそのうちのひとつ2番のアイスホッケーの関係でちょっと具体的にお聞きしたいんですが、寄附をいただくということは、町が将来的にもこの事業はやはり推進をしていくんだという強い姿勢のもとで皆さんの貴重な財源を使わせていただいているということで、そうするとアイスホッケーのまちづくりとアリーナの関係ですが、これはまた別に考えて進めるというふうに受け取っていいんでしょうか。
○議長(田中勝男) 総務課長。
○総務課長(荒木義春) 今のご質問にお答えさせていただきます。私どもも今のご質問の内容について内部、推進庁議でも相当そのへんは議論になったところです。今、議員がお話のように、アリーナとは切り離してですね、仮にアリーナが将来なんらかの事情で使えなくなったとしても、アイスホッケーというものは、ほかの施設を使って普及させていかなければならないという考え方から、アリーナとは切り離した考え方を持っているところでございます。
○議長(田中勝男) 森田議員。
○6番(森田慎治) 確かにそういう考え方が根底になければ、町の今後のアリーナの運営という過去に協議して生まれてきたものはそこにくると思うんです。一番心配するのは、寄附をいただく方にはアリーナを積極的に活用してほしいんだということがつながってきますと、町としても今後アリーナを継続して持っていかなければならないということを基本に持たなければならないと、そのへんをしっかりと対応していただきたいと思います。以上です。
○議長(田中勝男) 総務課長。
○総務課長(荒木義春) 今お話があったとおり、さきほどもお答えしたとおり、寄附の申し出があった場合はその旨を十分にお話をさせていただいてご理解をいただきたいと思います。
○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中勝男) これで質疑を終わります。
○議長(田中勝男) おはかりします。
ただいま、議題となっております議案第66号は総務文教常任委員会に付託することにしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中勝男) 異議なしと認めます。
よって、議案第66号は総務文教常任委員会に付託することに決定しました。