平成20年第7回定例会(9月17日_日程第1_一般質問5)
○議長(田中勝男) 日程第1、一般質問を行います。
順番に発言を許します。
7番、奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) 7番、奥秋康子。快適なまちづくりについて、町長のお考えを伺いたいと思います。昨日の原議員との質問と関連もあるところがありますが、なるべく重複を避けて質問をいたします。
清水町においても、緑豊かなまちづくりに住民協力のもと、公共施設での草花の植え付けをはじめ、草むしり、秋には街路樹の落ち葉などの清掃などが進められております。住む人、働く人などがお互いに協力しあい、我が町、清水町のシンボル性を高めて、十勝の玄関口にふさわしい個性ある町並みを形成させることが、大切であると考えます。国は美しい景観づくりのために基本的な考え方や具体的な施策を示し、新しい国づくり政策大綱を公表し、景観に関する基本法の制定を受けて、平成16年6月18日に景観法が制定されたわけでございます。質の高い道路景観を創出するために、本格的に動き始めて数年が経ちました。
さて、このようななかで近年道路に求められる機能は大変大きく変化しております。これまでのただ通るだけのものからもう一度訪れてみたい、歩くことを楽しみたい、そんな道路を望む声が確実に増えてきたのではないでしょうか。その美しい道づくりに大きな役割を果たすのが、街路樹であります。町の顔としての主役を演ずるといっても言い過ぎではないでしょう。景観向上、生活環境の保全、交通安全、自然環境保全、防火、防災、そして涼しい木陰をつくりだしてくれるなど、多種多様な機能を持っております。
しかし、これらの機能を発揮するためには、どんな樹木でもいいというわけにはいかないでしょう。成長の速度や将来の大きさの樹木の特性を理解したうえで、道路空間における将来の形態をしっかりと考慮し、決定をしなければならないでしょう。更に、その街路樹がのびのびと育って、地域性を表現でき、地域に親しみの持てる統一性と連続性のある緑の景観形成が必要ではないでしょうか。
そこで質問をいたします。
現在、町のなかを通り抜ける国道が2本走っておりますが、道道、町道も含めて、街路樹が統一されておらず、国道には街路樹が植えられていないところが、多々見受けられますが、道路管理者が違い、街路樹の設置事業者が違うということは、理解しておりますが、このことについて町はどのように考えているのか、また、今後どのように対応をしていくのかお伺いします。
次に、駅前商店街本通りは町の玄関口となっておりますが、駅から続く商店街の街路樹、ナナカマドは町の象徴となる景観形成と季節感を演出してくれます。しかしこれらの管理面は問題があると思います。ナナカマドは高木であり落ち葉や害虫対策、剪定などが不十分であると考えられます。ナナカマドは平地では非常に育ちが早いということもありましょうが、ブロックレンガの敷き詰められた状況では成長に必要な肥料分が十分に吸収できないということも考えられます。幹が高いところではもう枯れ木状態になっているということも見受けられます。街路樹だけに車に被害が出てからでは間に合わないと思います。早急に現状を把握したうえで、危険木を撤去し、新しい苗木に植え替えるべきではないでしょうか。
ナナカマドは非常に害虫が発生しやすいとの話も伺っております。害虫の種類によっては、大量に発生し、悪臭を放ったり、植物の生育を著しく妨げ、商店の軒先など、木の上から大量の毛虫が落ちて美観を損ねるなど、さまざまな被害を及ぼします。しかし、殺虫剤を散布し害虫を防除することは少ない労力で効果的に害虫被害を防げるという利点と、その反面、天候や環境への影響が懸念されるという問題はないでしょうか。近年増加傾向にあるといわれる小児のアトピーや喘息などアレルギー疾患の発症理由のひとつとして、化学物質の関与が疑われているという情報があります。化学物質によるリスクから次世代を担う子どもを守るために、子どもの影響に十分に配慮をしていく必要があると思います。実際に、殺虫剤を散布する際は関係者に対して、情報提供を行っているのかお伺いいたします。
以前、平成10年度より町の単独事業でございましたが、商店街の活性化の目的で、街路整備事業を行い、11メートルの車道幅員を9メートルにして、3.5メートルの歩道をその分拡幅して現在に至っております。夏場におきましては、さほど気になりませんが、雪の積もる冬期間になりますと、歩道の電柱、街路樹の根元の雪の盛り上げ、歩道にある備え付けの大型プランターは歩行者、特に高齢者や身体障害者の方に大変迷惑な存在となってしまいます。夏場の必要なときだけ、設置ができるように移動式に変えるという考えはないでしょうか。このような環境のなかでは、車道と歩道の間に雪の壁ができて、9メートルの車道が更に狭められている、車道側からの乗り降りは危険が多すぎると考えるわけです。
街路樹の緑は人々にやすらぎと潤いを与えて、町並みに美しい調和をもたらせて、生活に欠くことのできない役割を果たしておりますが、その一方で超少子化高齢化社会を迎えて、我が町も高齢化率27.8%と急速に進んでまいりました。社会構造がマイカー依存型生活になり、買い物や医療機関に行くにもマイカーに頼らなければならないわけです。高齢者や身体障害者等の通所交通バリアフリー法が施行されて久しいですが、ノーマライゼーションの考えのもとで安心して快適に移動のできる道づくりが大切だと考えます。
今後の快適なまちづくり環境の創造について、町長のお考えをお伺いまして、第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。
○町長(高薄 渡) 奥秋議員のご質問にお答えしたいと思います。
快適なまちづくりは住民誰しもが望むところでございます。住んでよかった、環境がいいということは心も非常に穏やかになり、美しいものを求める環境づくりにつながっていくものではないかと思います。
ご質問の内容は5点ほどに分かれているのかなと思います。町内に通る274号線並びに38号線、それぞれ国道を通っているわけですが、開発建設部道路事業所が維持管理しているという状況です。地域の表現として、街路樹を統一するということについては、非常に効果的であると町の特色を出すというなかでは効果的であると考えます。
38号線では一部ナナカマドも新得境に植栽がされておりますが、そこで町だということを表現されているわけですが、全般的にそれがナナカマドがいっているのかということになるとそうではなくて、桜もあればその他の木もあるということです。開発では、今でこそ冬道の除雪境の標識がありますけれども、樹木というのはそういった除雪境を含めたり、あるいは防風、防音ということでの誘導、視線誘導標としての役割を担っているわけです。現在、開発建設部においても、今の維持管理が非常に道路予算なのかどうかわかりませんけれども、減少傾向にあると見受けられます。本町を通る車は非常に多いということから、開発建設部により要請を含めてまいりたいというように思います。要請のなかで、町としての考え方を述べて、また、相手方のお考えも聞きながら協議を進めたいとこのように思います。
次に、市街地、本通のことを言われていると思いますが、これは原議員の質問と同じようですが、危険木、枯れ木等々が見受けられます。毎年、状況調査して把握しているわけですが、どの程度までとなりますと限界が、境目がわからないのですが、造園業界の方にも見てもらいながら、その都度、撤去を行う状況にしているところでございます。
なお、害虫の関係につきましては、現在は安全性の高いとされる有機リン化合物で天然物誘導型殺虫剤、これを1,000倍に薄めて使用しているところです。散布前に住民への周知は現在していないということで、これは今後していかなければならないものだと思います。早朝の5時に実施をしておりまして、できるだけ早くやることによりまして、薬害が生じないように配慮しておりますけれども、一層、注意してまいりたいと考えているところでございます。
また、4点目には、歩道の電柱に樹木が備え付けてありますが、これは平成10年から進めてまいりました、商店街活性化計画のなかで地域住民、商店街を含めて、かなりの協議をしてきたところです。そのなかで、歩道を広くし車道を狭く、樹木・花を住民要望によってつくられてきたわけでございます。その当時は、商店街も今のようなシャッターを閉めることなく、もう少し発展をさせていこうというそういうねらいがあったわけですが、現実にはそうではなくて、空き店舗が次々と生まれてきている状況です。非常に管理の面で、直営の部分の除雪も商店街の皆さんのご協力でやってきたというのも実態でございます。また、歩行者、特に高齢者については、その区間区間についてはできるだけ配慮したものにしてきたわけですが、いかんせん地形的に我が町は駅を起点にしますと、坂道でございまして、その丁目ごとに段差ができるという状況です。バリアフリー化についてもそのときに考えて現状になったわけです。これは本通の部分だけですが、そのほかレンガタイルにしているところもそういう状況になっています。市街地全体的に見ると、まだまだ歩道の整備をしなければならないところは多々あります。歩道だけではなく下水も排水もしていかなければならないということもございます。そういうことから考えましても、計画的なそういったものに取り組んでいかなければならないのではないかと思うところです。
また、5点目には、除雪作業の影響がないのかということですが、支障物がないということが本当はいいわけですが、さきほど申し上げましたように商店街活性化のなかでは花の固定されたプランター、そういったものがほしいと、それから街路樹をこういうふうにしたほうがいいと、積み重ねた協議の結果だったんですが、今になってみると、これも障害物になってきているのかなと思うわけです。それにしても、それを撤去してとなると多額な経費もかかるということも事実ですので、更に地域住民の皆様と協議し、どのような方法がいいのか知恵を出していかなければならないのかなと、昭和当時の商店街の状況と今の状況とはまったく違う状況ですので、再度、このことについては考えていかなければならない問題かと思います。以上、ご答弁を申し上げます。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) 国道の街路樹の件ですが、今、国の国土交通省のほうで美しい国づくり政策というものが制定されておりますので、しっかりとそれを上に向かって訴えていただきたいと思います。次世代に資産として残せるものというのは、緑の景観というのは、2年や3年ではできないというものもございますので、ぜひとも町長の力量を期待しております。それとナナカマドの件ですが、昨日も原議員の質問のなかで町長はあの木を切ってそのままにしておくということも考えているようなこともおっしゃっておりました。現に私も町民の方からこのお話を伺ったときに、商店街の方々にどういうお考えをしているのかということで、意見を伺って歩いたわけです。そういうなかで、なかには本当に大量の発生する害虫にもとことん苦労をしていると、落ち葉も場所によっては風できれいに掃除をしてくれるが、逆に落ち葉がたまってしまうという場所は片づけが大変で、
いっそないほうがいいよという方もいました。その一方で、今までこのナナカマドが自分のそばに何十年も生活をしてきたということで、まわりからなくなるのが寂しいとか、木が非常に高くて自分では何もできないけれども、しっかりと管理をしてほしいという町民のお答えもいただいたところです。やはり古くなった木というのは、危険だということであれば、早め早めに更新をしていくということも、私は必要ではないかと思いますが...(途中中断)
○議長(田中勝男) 奥秋議員、再質問ですし、一問一答でございます。できるだけ簡潔明瞭に質問に入ってください。
○7番(奥秋康子) 町長は、どうでしょうか、町にナナカマドを残していくという強いお考えがあるのかどうか、もう一度確認したいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 当時、町木としてこれを植えていこうというそういう声が強かったものだと思います。現実としまして、非常にナナカマドについては、住民によりましては、害虫も多いし、それからカラスの発生にもつながっていくということから、これを切り替えたほうがいいのではないかという方もいらっしゃいます。そういうことから考えますと、しっかり管理をすることはもちろんですが、管理を仕切れない部分もありえるということから考えますと、管理のしやすい樹木を選定することも必要なのかなと、ナナカマドについて商店街や住宅の近くではないとか、そういうところであればあんまり問題はないと、今は体育館の入る前に植えておりますが、更に5丁目の国道に出るまで、274号線と国道の間等々にもありますけれども、そういうところであれば虫の発生を抑えながら、商店街とか違った感覚なのかなと思いますので、商店街の方々とも樹木について、さきほども触れましたが、当時の状況と変わってまいりましたので、協議をさせていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) ナナカマドというのは、町の指定木ということで、昭和47年に制定されたわけですので、清水町の顔としてナナカマドを大切にしていかなければならないという声もあります。町のなかで無理であれば、国道沿いにもってきて、今、花で彩るまちづくり事業を行っておりますので、今の状況ではシーニックバイウェイという、花を彩るまちづくりというのが、清水町では274号線にマリーゴールドが植えてございますが、ほかの町から見ると何かもの寂しいような気がしますので、そこに更に街路樹を植えていただく、それと併せてシーニックバイウェイをしていくというのも考えられないかと思いますが、町長、いかがでしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) そんなことも含めて、開発と協議をさせていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) それでは、殺虫剤の関係ですが、有機リン系の殺虫剤を使っておりますので、安全だということをおっしゃっておりますが、これは以前の有機塩素系殺虫剤に比べて残留性が低く、生態系への影響が少ないということから、安全性が高いということで現在広く使われております。屋外での植栽管理に使用される殺虫剤については、使用濃度の基準というものがありますけれども、散布する場所というのは、濃度の規制などがないということで、殺虫剤の樹木への散布が頻繁に行われるということはありませんけれども、害虫の量とか木の大きさによっては、散布される量というものが非常に異なってきます。それでやはり子どもの影響というものが、大人と違って自然に危険性が多いということでございますので、できるだけ事前に情報公開をしていただきたいと思います。これは1年にどのくらいの量を使っているのかわかりますか。
○議長(田中勝男) 都市施設課長。
○都市施設課長(安曇達雄) 大変申し訳ありません。ただいま資料を持ち合わせておりませんけれども、町長から申し上げましたとおり、有機リン化合物、希釈倍数が1000倍のものを通常は3回程度以内がいいだろうということで使用書に載っていますけれども、本町におきましては、大きな発生の時期をみて、今年度は1回、本通におきまして、全体の散布をさせていただきました。全体の量につきましては持ち合わせておりません。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) それで早朝にやるから大丈夫だということもさきほどお話をされておりましたけれども、やはりできるだけ散布は控えていただくような努力をしていただきたいと思うんです。そういう努力について、どのようなことをしていただいているのか伺いたいと思います。
○議長(田中勝男) 都市施設課長。
○都市施設課長(安曇達雄) 今、申し上げましたとおり、3回以内行うということで、できれば回数を増やしていくということが盤石だろうと思いますけれども、今、お話ありましたように、こういったものはできるだけ効果的な時期に散布して回数を減らしていきたいということもありまして、1回程度の散布を行っております。これは昨年は実施しておりませんが、その状況といいますか、害虫の発生状況をみながら、その都度判断をしていく考え方でおりますので、今、お話がありましたように、他に与える影響というものを十分に配慮しながら、今後も十分に考えながら実施していきたいと思います。以上です。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) 薬はできるだけ使わないほうがいいわけですので、やはり害虫が発生をしたときというのは、集団で発生をするということでありますので、やはり木の枝、その発生した部分だけ切り取ってしまうという方法、要するに殺虫剤を使用しない方法というものも害虫の防除方法もあるのかなと思いますので、それにはこまめに観察が必要だと思います。それらについて可能かどうか、清水町の場合は、いかがでしょうか。
○議長(田中勝男) 都市施設課長。
○都市施設課長(安曇達雄) それも部分的に発生を見るということであれば、処理、大変適当な方法だろうと思いますけれども、この間は全体的な害虫の発生の状況が見られたと、全体的な発生が見られたということで、全体の防除を実施したということです。今、お話したことをできるだけそういった方向も入れながら、安全な方法を都度考えていきたいと思います。以上でございます。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) 殺虫剤を散布する場合は、そのやむを得ず散布する場合というのは、役場の職員がやってくれるのか、ほかの委託業者がやってくれるのかということも伺いたいと思います。
○議長(田中勝男) 都市施設課長。
○都市施設課長(安曇達雄) 専門の業者に委託をさせていただいております。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員。
○7番(奥秋康子) そうですね、そういうことであれば、なおさら、なぜこういうことを言うのかというと、今年そういう話をしたときに、いつの間にか殺虫剤をかけていってくれたということで、私が住民の方からお話をいただきました。いつの間にかしていった、それはそれでいいんでしょうけれども、それが早朝であったというのであれば、夏場の暑いときにしか虫は発生をしませんので、そこにもしも窓を開けて朝まで暑いから寝たということも考えられますし、また、その近所に幼児がいるということも考えられます。そういうことも考えていただいて、殺虫剤を散布するその事前に十分な情報提供をしておくべきだと思います。近隣住人だとか、それから散布の予定だとか、時間だとか、それから散布する、殺虫剤の主な有害性とか、対処方法だとか、私は情報提供をしていくべきだと思います。その部分についてはいかがでしょうか。
○議長(田中勝男) 都市施設課長。
○都市施設課長(安曇達雄) ご意見をいただきまして、ありがとうございました。これまで、早朝ということと、人通りが少なく、風の動かないということもありまして、早朝を選んでいますが、今、お話がありましたように、室内への影響だとかそういったものがもちろんまったくないとは言えませんので、これまで具体的にそういった事前のお知らせをしておりませんでしたけれども、そのへんは十分に配慮をしながら、どんな方法がいいのか検討してまいりたいと思いますけれども、お知らせをしていきたいと思います。以上です。
○7番(奥秋康子) 終わります。