平成20年第9回定例会(12月11日_日程2_一般質問1)
○議長(田中勝男) 日程第2、一般質問を行います。
順番に発言を許します。
3番、西山輝和議員。
○3番(西山輝和) 3番、西山輝和。議長のお許しを得ましたので、一般質問をさせていただきます。
環境汚染のない清水町にということで、2項目にわたって質問をさせていただきます。
11年前の1997年12月11日、ちょうど今日が京都議定書の議決がされた日です。全地球的に地球温暖化ガス削減目標への取組みが始まり、それ以来、国内においても環境汚染に対する問題意識が年々高まっているのはご承知のとおりです。すでに先進的な市町村では身近な住民生活の問題として住民の将来的な生活環境を保全するため、さまざまな難しさを残しながらも、具体的な取り決めも少しずつ増えてきているのが現状かと思います。
さて、本町では現在、景観の美しい道路を観光振興につなげるシーニックバイウェイの推進や、ドライブで訪れる人などを含め、田舎暮らしに憧れる都市部の人々に北海道の良さ、清水町の良さを知ってもらうために、おためし暮らしなどを実施し、移住促進事業の取り組みも行われています。また、緊迫する経済環境の悪化のなかで地域の活性化を図るための企業誘致なども精力的に取り組んでおられ、そのご努力には敬意を表したいと思います。
これらの取り組みはすべて地域振興を図るうえで重要なものであり、何よりも人口増につながり、ひいては地域活力につながるものですが、町を訪れる人達は清水町に移住しようか、もう一度遊びに行こうか、地場産品を食べに行こうかなど、大部分の人が第一印象でその町の良し悪しを判断するのではないでしょうか。つまりこの町に訪れる人に好印象を与えるまちづくりを進め、その取組みが継続していくかが重要かと思います。人が住みたい、再度訪れたいとする感情は、まずは生活環境の良さではないかと私は思います。もちろん、生活環境には人間活動の利便性や機能性、安全性など多くの条件があるかと思いますが、まずは何よりも人に不快感をもたらす町であってはなりません。
そこで町長にお伺いします。悪臭については人に不快感を与えるものですが、6月の中旬頃の10日間ほど悪臭が町内に漂っていて、何の臭いなんだと不快な思いを訴える町民がおられました。10日間も悪臭が町内に漂うということは多くの方が不快感をもたれたのではないかと推測するところですが、この現状は町は把握をしたのでしょうか。把握していたのなら、この悪臭は何が原因で町としてこの対応をどのように行ったのでしょうか。
また、解決をしたのでしょうか。お伺いいたします。
2点目、本町は農産加工の製造業が盛んな町でもありますが、一方で製造過程で自然環境に及ぼす負の部分の対応も町として大変重要な問題だと思います。ついては、町内製造業等について河川に流される工場排水は適正に処理がされているのか。ペケレベツ川の石が茶色に変色をしているが、これは見た目に不快感を与え、町の印象を明らかに悪くするものかと思いますが、町長としてどうお考えになっているのか、お伺いするとともに、問題はないのか、町として水質検査や事業所の指導はどのようにしているのか、以上2点についてご答弁のほどよろしくお願いします。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。
○町長(高薄 渡) 西山議員のご質問にお答えしたいと思います。今年の6月に悪臭が町内に漂ったということで、不快な思いをされた方がたくさんいらっしゃるのではないかと思うところでございます。
ご指摘の時期の臭いの発生につきましては、河川付近に当町はあるということから、その部分の臭いが出たのではないかという予測がされております。断定はできませんけれども、当町には市街地周辺には工場が、すでになくなった雪印は別として、3工場が、更に1つの大きな事業所があるわけです。たぶん断定はできませんが、工場排水に起因する可能性が考えられるところであります。町内を流れるペケレベツ川と佐幌川にはそれぞれ2つの事業所が排水をしております。当然、法に基づく事業者の義務として、排水基準を遵守し、排水等の自主測定が行われております。いずれの事業者も法律の規制内の数値を守っているところであります。ただ、事業所にこの原因等々についてお聞きをいたしますと、汚水を処理する段階で気温が著しく高いと、その場合はまれに微生物への酸素不足状態が生じて臭いが発生することもありますと、こういうことのようでございます。
悪臭防止法では、事業所は悪臭に伴う事故が発生をした場合には、ただちに市町村長に通報をしなければならないと、そして応急措置を講じる義務があるというのが悪臭防止法になっているわけであります。管内では1市13町がこの指定を受けているところです。市町村長は事故時の状況に応じた応急措置命令を発令することができるとなっておりまして、ご質問の件につきましては、事故の発生としていない状況であるということで、市町村長への通報がなされてないと、しかし私どもとしましては、臭いがあるということでお話をさせていただいているところです。実際にその原因を調査しているのかということについては、さきほど申し上げましたように規制のなかでやられているということでありますから、事故が発生した場合には直ちに道のいろんな面でも対応をしていくという形になろうかと思います。
次に、2点目の河川に流される工場排水は適正に処理がされているのかどうかということですが、これは以前にも議会でこういう問題が質問としてされたところですが、町内に流れる川のなかで、清水橋、佐幌川の橋ですが、それから讃岐と下人舞地域の佐幌橋、それから十勝川にかかっている清水大橋、それから讃岐橋、マルマスの横ですね、それから北熊の共栄橋、町内5か所が橋のたもとで、年に4回、北海道が水質検査を実施しておりますが、すべての観測地点においては水質は基準値で推移をしているという状況です。この水質検査の結果が著しく異常な場合は法律上では、町に連絡がされることになっております。また、改善命令等の行政権限は町長にはなく、知事となっております。しかし、今後、一層注視して道との連携を密にしてまいりたいと考えているところです。
なお、当町にはそういった事業所等がありまして、多くの町民の雇用の場である事業所ですので、その事業所等と共存のなかでまちづくりをしていかなければならないという使命もございます。環境汚染のないまちづくりを推進していかなければならない部分があるわけです。
なお、臭いの場合は工場だという断定はできませんけれども、町を取り巻く農業環境というものもありますので、そういう部分も肥料の時期などで発生する、多少のそれはあるということも確かであります。しかし、ご質問のように中央から入ってくる、高速道が来てもおりた場合に、274号線におりた場合に、あるいは札幌方面に出て行く場合も臭いがあるということは本当に印象が良くないのではないかと思います。ましてや今は企業を何とかして清水町にということで運動展開をしているわけですが、やはりそういった面から人を呼び込むなかの条件としてそういうものを改善していくということが必要ではないかと思いますので、改めて事業所等々とも、あるいは環境問題についてしっかりと考えていく状況をつくりあげていかなければならないのかなと考えているところです。
よろしくお願い申し上げます。
○議長(田中勝男) 西山輝和議員。
○3番(西山輝和) 答弁ありがとうございました。状況はよくわかりました。道が5本の川を年に4回も水質検査をしているということは、私もびっくりしました。こんなに丁寧にやっているのかなと思って、年に1回くらいしかしていないのではないかと思ったんですが、4回もしているということは、本当にすごいことだと思います。
ただ、しかしペケレベツ川の石の色が茶色に変色したということは、きれいな汚水を流しているはずなのに、素人の目から見ると、石の色もだんだん水に流されてきれいになっていくんじゃないかと、色もとれてくるんじゃないかと思っているんですが、とれていかないというのが見た目として、そういうふうに感じるんじゃないかと思うんですが、確かに時期的にはふん尿の臭いなどもあるわけですが、農業の町、加工業の町としては、私達も暮らしているわけですから、ある程度は理解して我慢することも必要だと思いますが、美しい自然環境とともに、澄んだ空気、きれいな川は、町民皆が望んでいるものと思います。この移住促進にも良い効果を生むのかと思います。
そういうなかで、町内の事業所、法律の範囲内で、数値を守って、排水をしているわけですが、それはよく理解をしているわけです。町長は立場上、町内の事業所長と接する機会もあるわけですから、より一層環境重視のまちづくりに協力してもらえるように働きかけてほしいと思いますが、お考えはどうでしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) ただいまのご質問のとおりですね、私どもとしましても一層環境をよくするために、そういった協議の場を設けていきたいと思っております。
○議長(田中勝男) 西山輝和議員。
○3番(西山輝和) 私が今回質問をさせていただいたのは、町民が不快感を示し、日常生活に影響があるような悪臭への町の取り組みです。ある面で、この常識的な対応をおろそかにして、地域発展さえもないと思います。悪臭の拡散は町のいかなる施策推進をも阻害する要因かと思います。環境にやさしい、CO2削減のバイオエタノール工場も本町に建設中です。不快感なく、暮らせるまちづくりに町長のなお一層のご努力を期待して私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。