平成21年第9回定例会(9月14日_日程01)
○議長(田中勝男) 日程第1、行政報告を行います。
町長から行政報告の申出がありました。
これを許可いたします。町長。
○町長(高薄 渡) それでは行政報告を2件お願いしたいと思います。
状況の変化によりまして、急遽、行政報告をさせていただきたく議長に申し出いたしましたところ、お許しを賜りましたので、ここにご報告し議員各位のご理解をお願いするしだいでございます。
まず、しみず温泉フロイデの入浴休止について、ご報告申し上げます。
しみず温泉フロイデを経営する株式会社コンセルジュ(大阪府堺市)は去る8月19日より入浴を休止しました。町民からの照会を受け、同日担当者が現地に立入り調査を行い、職員である主任に確認したところ、「ボイラー運転を委託している業者に入浴に係る機械を止められたので止むを得ず入浴の受付を止めている。」と説明を受けました。再開の時期を質問したところ、本社と委託業者で話合い中とのことでした。
入浴休止から1週間経過しても再開されていないことから、8月26日に再度現地に赴き再開の予定を確認しましたが、現地主任は「本社から特段の指示がない。」とのことでしたので、本社に再開期日を確認して町に連絡するよう要請したところであります。その後、町に対し連絡がないことから8月29日に現地主任に電話で問い合わせたところ、「本社では、まだ委託会社と問題が解決していないので再開期日は未定と連絡を受けた」との説明がありました。
このまま現地経由では進展が望めないとの判断から、8月31日担当課長が株式会社コンセルジュの代表取締役社長に電話で再開時期を確認しました。社長は「委託会社に委託料2ヶ月分の支払が滞っており、8月17日に委託料を支払うので施設から撤退して欲しいと伝えたが、撤退しないので支払を留保しています。会社としては、委託会社から損害を被ったので弁護士と相談し、訴訟を考えています。」との回答でしたので、町からは「一日も早く町民の方々が入浴できるよう再開していただきたい。」と要請しましたが、社長は「町民の皆様にはご迷惑をおかけし、大変申し訳ありませんが、訴訟で解決しなければ再開できません。」とのことでありました。
町といたしましては、温泉施設売却の条件として、「町民等が温泉入浴できる用途に供しなければならない。」としておりますが、このまま休止が続くことは約束にも反し誠に遺憾なことであると考えております。町のとるべき対応について、弁護士と相談させていただいており、9月2日付の文書により再開時期について問い合わせをし、9月10日までに文書回答されるよう求めておりましたが、現在まで如何なる回答もされていないところであります。
今後におきましては、再度、文書により契約の履行を求めるとともに、一日も早い再開を求めてまいりたいと存じます。
以上、しみず温泉フロイデの入浴休止についての行政報告といたします。
次に、旧日勝スキー場施設の売買物件に係る債務履行協定調停の取下げにつきまして、ご報告申し上げます。
平成21年7月31日開催の第8回清水町議会臨時会において行政報告させていただきました「旧日勝スキー場施設の売買物件に係る債務履行協定調停」につきまして、去る8月10日、第1回調停期日が開かれ、町としては、(1)施設の引取り期限の延長は協議に応ずる用意はある。(2)契約の履行を求める。として調停に臨みましたが、調停員から次回に続行したいとの説明があり、9月7日に第2回調停期日が開かれることとなっておりました。
しかし、9月4日付けで申立人の有限会社片平タイヤ商会の代理人より帯広簡易裁判所へ「申立人の都合により、申立ての全部についてこれを取り下げます。」との取下書が提出され、9月7日に町宛に送付されました。このことにより、本件は終了となったところであります。
今後、町といたしましては契約の履行を求め、有限会社片平タイヤ商会と協議してまいりたいと存じます。
以上、旧日勝スキー場施設の売買物件に係る債務履行協定調停の取下げについての行政報告といたします。
○議長(田中勝男) 行政報告ですが、特に質疑がありましたら許可いたします。質疑はありますか。
1番、原紀夫議員。
○1番(原 紀夫) しみず温泉フロイデの関係につきましては、前議会のなかでも私は指摘をして、善処を求めたわけであります。前議会の際には、社長が今後については前向きに町の温泉としてやるんだということも述べていたということから、現状は非常に残念な形だという認識をしております。どうもこの文面からいたしましても、委託料を払わないまま推移してきて、今度は裁判になんていうことも言っているところをみると、どうも町がいかに努力しようとも、前向きに捉えて、今後温泉を経営をするという節はどうも見受けられないという気が私はします。現状、最終的に今後も文書により契約の履行を求めていくという報告をされておりますが、文書の提出期限を過ぎてもなしのつぶてという現状から、これ以外の方法はないのかどうか、前回の議会で指摘しましたが、財産の取得税についても、まったく施設のなかで宿泊施設をつくるという行為もまったくしていないというなかで、本来であれば、支払うべき税金が免除されていると、こういうことを含めてしっかりと考え直すところがあるのではないかという気がします。そのへんについて今後の扱いを含めて、町の考え方をお尋ねします。
2点目の日勝スキー場の関係です。このことにつきましても、私は前議会で町の職員で対応が十分ではないかと、弁護士までつける必要はないという指摘をしました。どうも理に合わないことがあるゆえにそういう指摘をしたわけですが、結果的に取り下げたということですが、前後、町に対していろいろな働きかけがあってこういうことになったのか。まったくそういうことがないまま、取り下げということになったのか。今後、搬出期限を延長することによって、24基のコンクリート支柱が撤去されるという可能性はあるとみているのか、このへんについてお尋ねします。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。総務課長。
○総務課長(荒木義春) 2点についてお答えをさせていただきます。まず温泉の関係ですが、実は議員からご案内のとおり、6月の質問を受けまして、町として具体的な金銭支援はできませんけれども、例えば高齢者を対象に入浴券の助成を行うとか、そういった形で入浴客を増やそうということを8月の段階で庁議で協議をしていた部分はございました。ただ、その後、こういったことが起きて、その話は宙に浮いておりますけれども、そういったことも考えていたところでございます。今後の扱いですが、9月10日までに文書回答を求めましたけれども、現在まで何ら返答もないということで、今回、本日再度文書でもって契約履行を求めていきたいということなんですが、これはちょっと行政報告で触れておりますが、町民が温泉入浴できる用途に供しなければならないという契約条項になっております。したがいまして、この契約に違反する行為だということを文書において、株式会社コンセルジュに訴えまして、1日も早い営業をしていただくように、そういった方向をとっていきたいというふうに思っているところでございます。この件につきまして、弁護士とも相談をさせていただいておりますが、契約条項に反することによって、どうするということは契約書にうたわれております。いきなりどうするということは、いわゆる契約解除ということなんですが、いきなりそういった場面には当然いかないわけですので、順序を経て、やはり温泉を営業をしていただくことが、町としてもそういう希望でございますので、1日も早い営業を要請してまいりたいと考えております。
2点目の旧日勝スキー場の関係ですが、今回の取り下げについては突然でございます。町に対して、事前になんらそういったような話もないなかで9月4日付けで相手人から帯広簡易裁判所に取り下げの提出があったということでございます。この件につきましても、弁護士とも協議をさせていただいておりますが、調停のひとつは期間の延長でございますので、期間の延長を協議して、今、残っておりますコンクリート支柱の撤退を求めていきたいという、そういう協議の場を設けていきたいというふうに思っているところです。以上でございます。
○議長(田中勝男) 原紀夫議員。
○1番(原 紀夫) スキー場の関係については理解しました。
温泉の関係ですが、ここの株式会社コンセルジュですが、私どもの町がこの会社に売り払いをした段階では、我々が説明を受けた段階では、非常にホテルの再建を立派にやりこなしているとか、あるいは集客数については非常に多く見込めるようなことも言われていたわけでして、私どもとしては、特別委員会が開かれましたけれども、そのなかで相手方の会社の経営状況等については、そのへんについては掘り下げた議論をしないまま、本日に至っていますが、この会社が現在どういう会社経営状況になっていて、まったく清水町のフロイデ温泉等に手をつけるような状況にないということも考えられるのではないかという気が私はするわけです。昨年の7月のこの会社のホームページを開けたときには、会社社長の談話として、北海道のホテルを購入したといううれしい出来事があったと、近いうちに皆さんに報告ができると思うというようなブログの書き込みも見られまして、なかなかやる気まんまんだという期待をしておりましたが、それ以降はまったくこの会社のホームページの書き込みが途絶えたということがありまして、私はどういうことになっているのか心配になっていたのですが、どうもこういうところにつながっているのかなという気がするわけです。この財務状況について、何らかのことで、状況を把握するということはできていないのか、する気があるのかどうか、このへんはどうでしょうか。
○議長(田中勝男) 総務課長。
○総務課長(荒木義春) お答えさせていただきます。
コンセルジュの財務状況のお話ですが、町として昨年売却するにあたりまして、それなりの調査はさせていただきました。町民も含めた検討委員会のなかで、こういう時勢ですので、資金が裕福にあってそういう事業を行っている企業団体はなかなか少ないということもあり、決して、財務状況が満足いくようなものではなかったかもしれませんが、そのへんは今までやってきた実績などからして、その有識者に伺いましても心配はないといったような返事をいただきました。そういう経過がございます。
最近の財務状況については、調査をしておりませんけれども、現在も確認しましたところ、大阪のホテルと飛騨高山の温泉、土佐清水のホテル、これを先週確認、それぞれの市役所に電話して確認しましたけれども、営業はしているという返事をいただいておりますので、私どもも議員から話がありましたように、このコンセルジュに売却するにあたりまして、今後の展開もいろいろと社長からお話を伺いまして、非常に希望をもって売却をしたところなんですが、このような形になって、誠に残念に思っているところでございます。
3月に副町長と私が社長にお会いしまして、今後の温泉の経営について協議をさせていただきました。というのは、町から民間に通じまして、集客が伸びていないという状況も感じ取られましたので、そのような話をさせていただきまして、社長も私どもが赴いたことについては重く受け止めているというお話をいただきまして、今後の展開につきましても、お話をいただいたんですが、なかなかそのようになっていないということで非常に残念に思っているところでございます。以上です。
○議長(田中勝男) 原紀夫議員。
○1番(原 紀夫) 今後については、弁護士とも相談してということでございますので、どうか十分に私がさきほど言いましたことも含めて、いろいろな分野から清水町の温泉が再開できて、町民から親しまれるような温泉となるような方向に向けるような努力をお願いしたいということで終わります。
○議長(田中勝男) ほかに質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中勝男) これで行政報告は終わります。