北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成22年第8回定例会(12月16日_日程1_一般質問2)

○議長(田中勝男) 2番、山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 通告にしたがいまして、2つの項目について質問をさせていただきたいと思います。
 1点目、新年度の予算編成についてでございます。今年度で、第二次3か年計画が終了し、清水町行財政健全化実行プランの最終年度まであと4年となりました。この間、歳出の削減に努められ、一時の危機的状況は脱出できたのかと感じるところでもあります。
 しかし、前回の議会でも報告がありましたが、勝毎の記事にもなっています、清水町の実質公債費比率は18.8%です。去年の分なので、今年度は17%台になる予定ということですけれども、十勝管内の平均値14.5%から比べると、まだかなという感じもいたします。経常収支比率や財政力指数も、管内の平均を下回っております。監査委員による健全化判断比率、審査意見書のなかでも財政の健全化に一層努めるべきとあります。
 来年度は、第5期総合計画の初年度であり、実施計画に基づき、新しい施策なども考えられていることと思いますけれども、予算編成の基本的な考えをお伺いしたいと思います。
 2点目です。コミュニティバスの運行についてお伺いしたいと思います。今年度の試験運行が始まってまだ2週間ほどで、詳しいデータはないかと思いますが、1日の利用客数・利用状況はどのような状況になっているのでしょうか。利用者の反応などもわかれば一緒にお教え願いたいと思います。
 以上、2点ですが、よろしくお願いいたします。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) 予算編成に向けて、各課におきまして、事業予算をそれぞれ編成中でございます。新しい総合計画のヒアリングが、副町長まで終えておりまして、私のところにあと2・3残っているところでございます。いずれも、計画と実行予算に入っていくわけですけれども、新年度予算は、例年に変わりなく厳しい財政状況でありますので、そのような予算編成にならざるを得ないということでございます。
 しかしながら、町民生活に直結するものだとか、新たな施策・対策をしなくてはならないものというのがありますので、バランスよくやらなければならないというのは大きな前提になるわけでございます。そのなかでも、特にメリハリをつけていかなければならない、福祉や医療という問題について、子育ての面などに投資をしていかなければならないという部分があるわけでございます。国のほうの財政も硬直しており、大変でございまして、私共の主体となる交付税がどうなっていくのか心配です。総額は前年並みといわれておりますが、その後の国の財政状況によりまして、町交付税にも手をつけざるを得ないような一部報道もなされております。これらについては国から徹底的にそういうことにならないようにと要請活動、反対をしているところであります。
 そういった面から、地方財政が大きく左右するなかで、社会保償費というものが大きく増加していくわけでございまして、このことが予算に大きく影響を及ぼしていくことになろうかと思います。そういったことから、一層、行革精神に基づき、事務事業についての精査をしっかりと行うようにしてまいりまして、それぞれの分野で今やらなければならない優先度を考慮しながら、予算編成を行うということを申し上げて、作業をしている最中でございます。
 次に、コミュニティバスの運行でございます。12月から始まったばかりでございまして、まだ実績が出てきておりませんけれども、1日から10日までの状況で、5日間運行したなかでは、平均23.6人で、昨年より上回っていることになっております。御影地区については3日間しか運行していませんけれども、やや上回る、昨年は14人でしたが、14.7人ということになっております。
 今年度、路線決定にあたりましては、昨年の利用者の声やアンケートを実施して、地域公共交通活性化協議会があるのですが、これは町内の方々と、町外、いわゆる陸運局・開発建設部・十勝総合振興局・バス関連会社などの人達が入って、町の関係者と共に協議会をつくっております。意見をいただいて、停留所を設けたりなどをしているところでございます。
 今後も時刻表等、お年寄りには見づらいのではありますけれども、便数などが多いので、担当の者に見やすくするように常に言っております。そういうものは、どうしても深くなってしまいます。時刻表だけでもいいのかと思いますので、もう少し利用者に周知する方向性を考えていかなければならないと思います。
 さらに、国土交通省としまして、新たに交通基本法の制度内、制定を目指しているところでございまして、この法律が施行されますと、枠組みが違う事業執行で行うかたちの考えになるわけでございますけれども、形態や細かいことは見えていない状況です。以前のコミュニティバスの事業が事業仕分けの対象の一部になっておりましたので、この部分が、二方向に分かれるのか、今までの一方向でいくのか、このへんが定かではありませんが、変わらず、地域公共交通というものを確保していくことについては変わりありません。このなかで運行を新年度から本格的になってきますけれども、実施していきたいと考えております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 新年度の予算編成に関しては、他の議員の方も沢山質問があるようでございますので、絞ってお聞きしたいと思います。来年度予算の人件費についてでございます。この6年間、緊急3か年計画、第二次までありました。そのなかで、月額給与の減額や期末手当加算の凍結、管理職手当の削減などで多くの予算を絞ってきたわけでございますが、人件費に関しては、これから徐々に戻していくか、今までどおり削減を続けていくのかのお考えをお聞きしたいと思います。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 人件費にかかわりましてのご質問にお答えをさせていただきます。
 これまで、緊急3か年それぞれ2期に分けまして、人件費の削減を進めてまいりました。その部分につきましては、現在、それぞれの職員とも話し合いをしております。基本的には、以前の会議のなかでもご説明申し上げましたとおり、復元するという方向で検討を進めているところでございます。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 復元するということは、今までの削減計画をすべて元通りにし、来年度から戻すという考えでしょうか。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 詳細については、もう少し詰めなくてはけない部分もございますけれども、基本的には、人事院勧告の方針に基づいた給与体系に復元していきたいということで、協議を進めているところです。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 給与を戻していくのは、財政が許すのであればいいと思いますが、前回の質問のときにもお話しました。足寄町では、職員組合が自主的に、給与のなかから数パーセント集めて、町内で使える商品券を購入しています。あとはどこかの町村で、人勧による削減分を商品券として支給するというような町もございます。
 例えば、給与を戻した分を、清水町内で使える商品券にして支給する等考えはありませんか。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 基本的には、給与削減のそれぞれの部分につきましては、復元をしたいという方向でございます。
 その復元された中身につきましては、それぞれそういったことを、独自に考えていただけるかという部分については、組合の内部的ななかで、職員がいろいろなお考えをされるということになろうかと思います。私どものほうとして、条件をつけながらという部分は想定してございません。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 組合の方とお話しをしてからでないと、当然できないと思います。今、大変不景気で清水町内の商工業者も大変な苦労をしているところであると思います。
 まちづくり計画のなかでも、流出率の高いところをなるべく戻したいという考えが書いてありました。役場の職員の方の給料の年額、総額で10億円近くあると思いますけれども、そのなかでかなり流出があると思います。いろいろなお店の方に聞いても、役場の方はあまり来ていないという話をよく聞きます。全て、清水町内で買えとは申しませんが、少し、戻った分くらいは、商品券にしていただいて、清水町内で使っていただきたいと思っております。組合の方の合意がなければなりませんが、そういった方向で話しをしていただきたいと感じますが、どうでしょうか。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 給料といいましたが、生活基本給でございますので、その主等について一定程度、条件をつけながら、復元をしていくというかたちは、今、想定してございません。お話がありましたとおり、大変、経済的な部分についても影響が大きいので、地域内でそれぞれ消費していくという部分につきましては、会議等々のなかで都度、地域内の消費というものについて努めてほしいというお話はさせていただいております。今後もそういった方向は、お話をして理解を求めていきたいと思っております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 是非、そういう面で進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、教育関連の予算についてです。今年、清水中学校の劇団クリオネが、昨年度、全道で最優秀賞を取り、全国大会に出場しました。今年、町から予算をいただいて、2・3年生が福岡県まで行ってきたわけでございます。今年度、また劇団クリオネが、全道の演劇大会で2年連続最優秀賞、全道でも初めてだそうでございます。来年の全国大会出場が決定したところであります。当然といいますか、来年、岩手県で全国大会が開催されます。新1年生は無理かもしれませんが、2年生と3年生については、全員派遣するという考えでよろしいでしょうか。

○議長(田中勝男) 教育長。

○教育長(伊藤 登) 今年も頑張っていただいて、非常に出来が良いということで、全道で最優秀賞、私達もうれしく思っているところでございます。基本的には予算の関係でございますけれども、計上して2年生と3年生については、派遣していきたいと考えております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) ありがとうございます。全国大会出場といいますのは、清水町にとっても名誉なことでもありますし、教育的にも大変意義のあることだと思います。町としても、これからも全面的に協力・応援をし続けていただきたいと思いますけれども、そのへんの決意というほどでもありませんが、思いを言っていただけたらと思います。

○議長(田中勝男) 教育長。

○教育長(伊藤 登) 今年もそうだったのですが、施設の使用などいろいろな部分を後押ししております。是非、劇団クリオネという部分だけではなく、文化の面でも協力しながらできることを考えていきたいと思っております。文化全般についても、スポーツについても、そのような考えで、学校と打ち合わせをしながら、進んでまいりたいとこのように思っております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) ありがとうございます。質問とは違いますが、今回の全道大会の審査員である、北海道新聞の記者の方のブログの記事を紹介したいと思いますので、よろしくお願いいしたします。
 『11月28日(日)、札幌市教育文化会館小ホールで開かれた第5回北海道中学生演劇発表大会で、十勝管内清水町立清水中が2年連続の最優秀賞、札幌市立北野台中と北海道登別明日中等教育学校が優秀賞に選ばれた。というか、私は審査員3人(ほかに北海道文化財団コーディーネーターの藤村智子さん、北海道演劇財団専務理事の平田修二さん)の一人として選んだ。審査結果は3人とも同意見で、すんなり決まった。清水中の劇団クリオネ(指導者佐々木隆徳、代表生徒林聖悟)の作品は「俺たちの甲子園」。中学時代にバッテリーを組んでいた高校3年のゲンとシゲル。ゲンは限界を感じ野球部を辞めてから学校を休みがちで、夜は下宿で友達と麻雀に明け暮れる日々。一方、今も野球部員のシゲルはキャッチャーとしての初のベンチ入りを目指し、夜にも神社前でバットの素振りを繰り返す毎日。進路、友情、そして恋。ともに同じ家に下宿しながらも、微妙に距離を置いた2人の関係を軸に物語は進んでいく。いやあ、昨年最優秀賞を受賞した「修学旅行」に引き続き、感動させられました、たっぷり、存分に、心の底から。なんといっても、ただ舞台上にいる、存在しているという難しさを軽々と乗り越えている役者たちの素晴らしさ。その大事な点がクリアされているから、フィクション、つくりものから、まさしく「真実」がにじみ出してくるのです。全身に力が入って前がかりになって精一杯熱演するという、いわゆる教育としての「学校演劇」にありがちなものが一切ないのです。そうした言い方には、学校演劇関係者の方には異論もあるかもしれませんが、この清水中の「お金を払ってでも見たくなる」ごく自然な演劇としてのレベルの高さは驚くべきことだと私は思います。ちなみに審査会で平田さんは「北海道演劇財団主宰劇団TPS・シアタープロジェクトさっぽろにスカウトしたいくらいだなあ」と涙目になりつつ感動しておりました。そして適材適所の配役の妙。ゲンとシゲルをはじめ、ゲンの母、シゲルの父もまったくその母、父という感じで、とても中学生には見えません...』(途中中断)

○議長(田中勝男) 山岸議員、予算編成についてという通告でございますけれど、この点についてはわかりました。できるだけ簡潔に進めてください。

○2番(山岸政彦) はい、すみません。このように、すごく評価をしていただいております。こういう劇団ですので、これからも支援をお願いしたいと思います。
 次に、コミュニティバスの関係です。先日、家にお客さんが来まして、コミュニティバスについてお話をしました。全員が簡単に乗れるというような経路は難しいと思いますけれども、家から停留所が遠くて乗れないというお話も聞きました。これから、来年度、運行に関して、また、コースの選定等についての意見を取り入れながら、変更していくというようなことは可能なのでしょうか。お尋ねしたいと思います。

○議長(田中勝男) 企画課長。

○企画課長(中島弘志) 企画課の中島です。当然、今年度の利用者のアンケートを取っていきますし、町長もいいました、協議会で意見をたくさんいただいて、また、路線を改善していきたいと考えております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 帯広の病院に通いたいという方のために、清水から階段を渡らなくてすむ御影の駅まで運行しておりますけれども、先ほどお話した方は、西帯広の開成病院に通いたいと、その場合に、西帯広でおりるとそこにも階段があり使えない。帯広の駅まで行き、そこから西帯広へタクシーで戻って病院に通っているということです。そうなると、タクシー代とかで交通費がかかるという話をしておりました。
 例えば、通う方は予約をしていついつの何時くらいに来てください、というかたちで行く方が多いそうでございます。週に1回でも清水から予約している方を乗せて、帯広の病院を回りながらというような運行のかたちは考えられないのでしょうか。

○議長(田中勝男) 企画課長。

○企画課長(中島弘志) 現行、1台のバスで町内を週に5日巡回しています。そのなかでは、帯広を含めた町外までの運行は難しいと考えております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 例えば、法的にはわかりませんけれども、運行法みたいなので無理だということでしょうか、それとも、町として、そこまでは難しいという考えなのでしょうか。

○議長(田中勝男) 企画課長。

○企画課長(中島弘志) 法的に制限はないと思います。
 例えば、2台も3台も町でバスを保有して、まんべんなく運行していくというのが財政的に可能なのかどうかがネックだと考えております。

○議長(田中勝男) 山岸政彦議員。

○2番(山岸政彦) 例えば、町でバスを買わなくても、タクシー会社のジャンボタクシーをチャーターというかたちにして、お客さんから料金はいただきますが、それを町でまとめて運行するということは考えられないでしょうか。

○議長(田中勝男) 企画課長。

○企画課長(中島弘志) 運行形態については、今、行っている巡回方式というものもありますし、事前予約のデマンド方式という運行方法もございます。来年度に向けての公共交通の計画を策定中でございますので、その計画のなかで、どのような運行形態がいいのかというものを結論付けて、議員がおっしゃられたそういった方法も計画のなかで十分考えていきたいと、考えております。

○議長(田中勝男) 以上で、山岸政彦議員の一般質問を終わります。