北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成22年第8回定例会(12月16日_日程1_一般質問3)

○議長(田中勝男) 次に、1番、原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 早いもので4年前に議席を与えていただいて、もう4年もたったのかと早さを感じているところでございます。
 私は、今回3点の通告をしております。どの質問につきましても、あまりなかに入れないような事案が多くあるだろうという感じをしておりまして、大筋、基本的なことをお尋ねしたいと考えております。
 1点目の、来年度の予算編成のことであります。国が三位一体改革を進めるために、予算の大幅な縮減を含めて地方交付税について、大幅に削減したことによって、私共のまちは大変な自体であったという思いが強くございます。過去、2回に渡る大幅な改善計画を受けて、やっと当初計画していたよりも、基金等も上積みされてきていることがありまして、このことは、職員の努力もさることながら、評価できることだろうと思っております。
 先ほどの、同僚議員の質問のなかにも出ていましたが、来年度予算から職員の給与等についても、復元をするという考えもありますし、今回の第5期総合計画の関係についても、町民のなかで今回の予算編成については、かなり注目を受けている、そういう理解をしております。したがいまして、今回の予算編成を受けて、町が町民に対してどのような対応をし、納得をしてもらうのかということも、大きなウエイトを置いていただかなくてはならないことであろうと考えているわけでございまして、先ほど町長からお答えいただいたなかで、ヒアリング中で副町長の段階だという話もございました。全体の総枠について、基本的にここに力を入れて予算を組んでいきたいということがあるのであれば、これについても含めて、答弁いただきたいと考えているところでございます。
 2点目でございます。公共施設の耐震診断の関係です。清水町は、公共施設で学校施設については、耐震構造になったということで、誠に喜ばしいことであります。反して、それ以外の公共施設については、全く手付かずという状況だろうと思いますし、特に私が今回主張したいのは、体育館・文化センター、その他いろいろありますが、緊急時の基本的な拠点になる消防施設については、特に急を要するのではないかという考えを持っており、皆さんも同じ考えだろうと思います。
 全国的に見て、30年・40年あったことがないような災害が、ここ1・2年は出てきているということを考えると、40年・50年経っている消防庁舎については、特に補強をして、町民が安心して消防に任せられるような体制を組むべきではないかという考えを持っています。
 もし緊急時に、本庁舎が何らかの障害を得て、緊急出動をできないということも考えられますので、このへんについて町はどのように考えているのかお尋ねをいたします。
 3点目です。先ほど口田議員のほうからも質問が出ておりました。よもや、私共の民有林が外国資本に買われるとは、誰もが想像だにしなかったことだろうと思います。私も、元々林野に席を置いていた者として、驚いたしだいであります。昨年に比べて、今年は、民有林の買い付け面積が倍増しているということであります。
 今、別荘が建てられていたということであります。私共の水源地の周辺には民有林が介在しているわけであり、あのようなところが外資にかかって、買いあさられたなどということになりますと、何が始まるかわからない、このような強い危惧を持っております。早急に、町としてこのことについて、道あるいは国に声を上げていくべきではないかという思いを強くしておりまして、現在までの町の対応についてもお尋ねしたいと考えているものでございます。
 以上、3点よろしくお願いいたします。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) 来年度の予算編成につきましては、先ほど触れさせていただいております。さまざまな改革をし、やるべきところもやらなくてはならないところがあったにもかかわらず、我慢をしながら財政運営をせざるを得ないという苦しい状況のなか、今日まできました。
 そういったなかで、国の交付税に対する訴えを取り入れていただいたところなどがありました。一部回復し、本町の財政もそういった面から改善策と合わせたなかで、今日までバランスが取れてきたと思います。
 こういった状況のなかでも、この10年間、一度も楽になるような財政運営はできていないわけでございます。そろそろ来年度からはという期待をしていましたが、国がにっちもさっちもいかないような状況になっているのを考えますと、まだまだ大変な状況のなかで運営していかなければならないと頭を抱えている状況であります。
 そういったなかで、今後の我が町の10か年というなかでは、住民の生活観を大事にしながら、安全で安心なまちづくりを目指さなくてはならないこと、この10年をみますと、さらに、高齢化されていくわけでございます。それと同時に、子育てができるような環境づくりをしなくてはならないということで、課題は山積しているところであります。
 したがいまして、どの部門を重点的にやっていくのがよいのか、まんべんなくバランスの取れたなかでやっていくのがよいのかということにつきるわけであります。しかし、今年度の予算の重点化としましては、医療・福祉はもとより、教育・産業というのは現状から逸脱し、超えていく部分もありますけれども、超えた部分については、住民に求められているという観点から、重点化していかなければならないだろうと思うところであります。加えて、元気さをつくりあげていかなければならないです。元気さはどのような元気さかということになると、経済的な元気さというのは、大きな国の政策に関わることでありますから、町独自の経済での元気さを求めていくのはなかなか難しいです。精神的なもので元気さを持っていく、気力をつけていかなければならないなかでの問題点を取り上げていかなければならないと思います。
 来年は、十勝が望んでいた峠を越えていかなければならない、山脈を越える道東道が全面開通していく年になるわけであります。様々な、北海道でいう中央圏から道東面へ車で流入してくる人達も多くなるでしょうし、道外から、千歳空港を利用し、レンタカーなどを利用して道東道へ入ってくる人達も多くなるだろうと予測されています。様々ななかでシンポジウムや道東を含めて意見を聞いている・発信しているところでございますが、十勝管内において、我が町においても、十勝一体として考えていかなければならないことから、それに向けた事業展開もしていくことが、まちの元気・活力に繋がるものではないかと思います。そういう面で、予算の重点化を図っていかなければならないだろうと思っているところでございます。
 次に、公共施設の耐震でございます。すでに優先順位をつけまして、学校等は終了させていただいております。今後やらなければならない、検討するものについては、体育館・文化センター、特定建築物には満たないが、幼稚園・保育所・消防庁舎というかたちになってくるわけであります。なお、ご質問をいただいた消防庁舎につきましては、現在、建替え計画を考えているところであります。すでに、消防団員の皆様の協議もいただいているところでありまして、予定地の確保に向けて、現在、関係機関と協議を進めさせていただいているところでございます。
 その他については、順次、耐震を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、民有林の海外資本買収です。これは、先ほど申し上げましたように、これを買って事業展開で拡充することではないわけでございまして、別荘地としてのかたちでございます。これが、別荘地ではなくて、他の後志地区でやっている大規模なリゾート開発だとかになってきますと、考えなくてはならないことが多々あると思います。海外といっても、国内にどなたかがいらっしゃると思いますが、その方を通じて、別荘がなされたものかと思います。しかし、未知数の行為には制限をしなくてはならないと思いますので、このへんについては、巡回をすると同時に、十勝総合振興局や森林管理局など関係部署と連携しておりますけれども、強めていかなければならないと思っているところでございます。そういう面で対応させていただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 再質問させていただきます。
 来年度の計画を策定するにあたって、基本的な考え方からバランスよく、その部分を重点的にするのかということであります。私は、過去にもお話しをしたことがありますが、私どもの町が財政的に、従前から見るとよそよりも上向きになってきたのはいいわけですけれども、このときこそ、町長はよく、公共事業が相当減ってきていて、地元の業界が大変だということです。このままいけば大変なことになると、私もそのことについて異論を挟むということはございませんし、そのとおりだと思います。
 しかし、本町の少ない財政のなかで、公共事業にもいろいろとありますが、道路であるとか、橋であるとかの公共事業に、あまり力を入れすぎると、本来の町民に一番手当をしなくてはならないようなところに、お金が回っていかないということになっては、大変なことであります。
 医療・福祉を含めて、先に優先順位をつけるとするならば、このことによって、町民が恩恵を受けるところに力を入れてほしい、こういうことがあります。
 今、橋の解体工事が進められておりますが、ある町民が私のところへ来て「あの橋は我慢できないのか」という話がございました。どういうことかというと「迂回路があって、入口と出口を広げたら我慢できないことはなのではないか、あの部分を他の公共施設等々に回すと、大分仕事ができるのではないか」という人もいました。
 私はそれまで、橋はカーブだとかがないところに、現状のところに架け替えるのが理想というのが頭にありますので、なるほど、そういったことを考える町民もいるのかという気がいたしました。財政的に余裕があって、基金が40億円・50億円もある町であれば、いいのでしょうが、町民もそういうところはシビアに見ているのかという気がいたしました。
 私が言いました、このへんについて違うということであれば、お話をいただきたいのですが、いかがでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) ただいまのご質問ですが、結論的にいえば、そういったものは力点を振り向けすぎると他にいかないので、あまり力点を置かないほうがよいということだと思います。これは、ご意見として賜っておかなくてはならないことだと思いますが、今までもそういった面から、公共事業が十勝管内でも一番低い状況下においてきたというのは事実でございます。そういう面で、逆にいえば、事業者の皆さんに最大の努力をやっていただいたという敬意を表するしだいであります。10年近くでありますから、大きなことでございます。
 しかし、現在の橋のことは、新しい架け替えのことだと思います。原議員にどうお伝えしたのかわかりませんが、あの道路は、一般の道路というよりも、産業道路になっているわけであります。農家の方が、昨年つくりました糞尿処理施設へ持っていくのは、あの道路が一番近くなるわけであります。地域的から見るとです。あるいは、農地が点々とバラバラになっていますので、離れたところから農作業に入ってくるのもそこに入りますし、さらに農家の手助けをするコントラクターサポートセンターの事業も、あそこを経由していくということです。そして、運送業は狩勝経由の場合にそちらに入ってまいります。新得から来る通勤者もありますし、清水から行く通勤者もあります。
 そういったことで、あの道路の必要性があるわけでございまして、あれが、線路を越えて右折して国道に行くと、事業をやっている方の横を通って行かなければならないので、あれを拡充しなければならないことでありますし、新しく申請する場合、国道側としましては、斜め車線の部分は道路をつくることができません。必ずT字路線にしなければならないということになりますと、あそこの事業者の建物を移動させなければならないということです。
 あらゆる面から考えて、前にも質問が出たところでありますから、必要な道路であることは間違いないことでありまして、もしあれをあのままにした場合、古い遺産としてどうなっていくのか、今の清水町はどうなのかということになります。あれは撤去して新しい架け替えがよいのではないかと思います。
 そういった面からも考えながら、予算というものはこれからの高齢化に向けて、しっかりした体制づくりを今から準備しなくてはならないと思っております。今までのご意見から含めて、新しいまちづくり計画もそのような指針が出ておりますので、それに向かって、我々として、できる範囲の予算を来年度に向けてまいりたいと思っております。
 なお、予算の総額でありますが、前年と同様並みの予算の総額をみているところでありまして、今置かれている財政状況からいえば60億円ちょっとが総額になるのではないでしょうか。その後、いかに分配して、優先度をつけていくかということになろうかと思います。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 町長にご説明をいただきました。
 私も似たようなことを言った経緯がありますが、あの道路そのものが養鶏業者の間を通ったりしているということで、そのことによって頻繁に通るということにはならないという話もしたことがございます。
 ない財源を、町民の目から見て、有効的に使っているという方向に極力向けてほしいということがあって、そういった話を私にしたのだと思います。町長が言われたように、今回の予算そのものは、前年度、同額を見ているということであれば、尚且つ、先ほど職員の給料を復元するということを含めて、どの程度の復元を見ているのかわかりませんけれども、100%みるということであれば、その分が昨年の予算の分から、どの分を削らなければならないのかなどが出てくるであろうと思います。単刀直入にお尋ねをしますが、職員の給料を元に戻すということについて、予算措置はどのくらいかかるのか教えてください。満額を元に戻すということになったときにです。

○議長(田中勝男) 総務課長。

○総務課長(金田正樹) 総務課長の金田でございます。どの程度の金額になるかというお話ですけれども、現在は試算中でございます。いろいろなパターンを考えて試算をしていて、数字については出ておりません。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 私は、職員の給料を下げてまかなおうとは思っていません。これだけ長い改善計画のなかで、職員の給料を独自削減をしたことによって大きな影響があって、今があるということは重々承知をしておりますから、今まで耐えてきたことを含めて、職員の皆さんにそれなりの対応をしなくてはならないと理解しているところであります。査定中ということでありますけれども、満額そっくり復元した結果、前回の議会でもお尋ねしましたが、ラスパイレス指数から見ると十勝管内で最下位である、1万人いる我が町が、職員がそういう位置にあるんです。元に戻した結果、最上位になるなんてことはあるのでしょうか。このへんはどうでしょう。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 現在、申し上げましたとおり試算中でございます。
 ラスパイレス指数は復元するので上がりますが、最上位になるか、中間になるかという部分については、まだ申し上げられない状況です。復元につきましては、再度つめていかなければなりませんので、そのへんをご理解いただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 清水町のなかで、町職員はどの雇用団体から見ても最上位の処遇を受けているというように、ほとんどの町民はそう思っているだろうと思います。したがって、人事院勧告を含めて、今まで相当数の削減をしてきたということから手をつけておりませんけれども、その結果、ラスパイレス指数が最下位から中間位だとかということであれば、いざ知らず、陸別町がナンバー1ですけれども、ナンバー1ということになると、私は、現在の経済状況を含めて、農家の皆さんは、昨年・今年と連続して大変な状況下になるということを含めて考えたときに、難しい面があるのではないかと、個人的に感じているのですが、いかがでしょう。

○議長(田中勝男) 副町長。

○副町長(安曇達雄) ご心配いただいております部分は、十分承知しております。時下の厳しい状況のなかで、そういったものがどういうふうに求められるかの部分については、十分考えていかなければならないと思っております。
 ラスパイレス指数の考え方なのですが、その町村の職員層、年代層などによって、大きく変わります。例えば、段階層が多いところのラスパイレス指数と、それが少ないところのラスパイレス指数は、個々の金額ではなくて、そういった面のラスパイレスの率というのは、非常に大きな差があります。そういった面で、結果としてどうなるかという部分については、試算中でございますので、申し上げられません。淡々と事務を進め、その結果について、そういった方向になるかという部分については見極めていきたいと思っております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 副町長が言われるように、私もそのとおりだと思います。
 町が2月の段階で、町民に給与の支給関係について、周知をするようになっていて、報告をしておりますけれども、町民は、副町長が言われたように、指数がどうのこうのというよりも、他町村からみて高いのか、安いのかについての判断基準が、ラスパイレス指数が最下位だと言われれば、職員の給与も十勝管内で1番安いと見る人が大半だと思います。これから、広報紙を通して、そういった面について、誤解を解くために周知も必要でないかという気がいたしますので、今、副町長が言われたことを念頭において、町民にその旨の周知をお願いしたいと思います。
 今回、総合計画が終わった段階で、昨年1年間大変な思いで、町民・町職員がまちづくりの計画に参画をしてまとめてきたわけであります。今、計画は、多くの町民から、今年も清水町の予算はどういう組み方をするのかと注目されていると、私が先ほど言いましたような事案でありますので、まとまった段階、総合計画審議会に図る前段で、1年間ご苦労をかけた策定委員の皆さんに招集をかけていただいて、町は皆さんの意を受けて、こういった計画をこなしてもらいたいと説明したほうがよいのではないかと、私は考えているのですが、いかがでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 現在、総合計画のヒアリングが私のところに入っているのですけれども、そのなかで議論しております。さらに、今まで手がけてきてくれた方々に対して、どのような説明をしていくかということの議論もさせていただいております。何らかの方法でしていくのも必要かと思いますし、加えて、新年度はそれに対して、総合計画審議会がありますが、大きくまとまった段階で諮問していく段階であります。座談会的なものをやっていくのも必要でないかといったことも考えまして、今は検討中です。なので、もう少し見守っていただければと思っております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 町民に、総合計画・本町の予算について来年度はこういった予算を組みましたと、皆さんに説明をしますからお集まりくださいということで、案内をしても集まらないだろうと、過去の経緯からみても、そういった理解をしております。
 したがって、町のために10年先を見越して組んだ計画は、今回、努力をされた町民の策定委員、町職員の方が悩み・苦しんでつくった計画でありますから、本腰を入れてやった計画そのものが、町長が言われましたように、別な方法で座談会的なと言いましたが、それでも結構だと思います。より理解が得られるような方法として、前向きに取り組んでいただければと思います。
 2項目目の、公共施設の耐震の関係であります。消防庁舎の建替え計画中だということであります。総額はどのくらいかかって、町の財政負担はどのくらいになるのか、今の段階でわからないのか・わかるのかはどうでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 現在は、庁舎の建設の場所だけを確保していきたいという考え方でございます。建物面積については、近隣町村と比較し、消防機動力を含めて類似したかたちになるだろうと思っております。配置図のなかでは、この程度というのは出ております。金額的には、まだそこまで基本設計はしておりません。総合計画のなかの年度も、まだ決めておりません。できれば、財源的に余裕が生まれる時期を見越して、いろいろな事業展開をしていきますので、そういうなかを見越していかなければなりません。これからやらなくてはならない、大型事業や町営住宅などの問題も出てきます。さらに病院関係などの医療施設関係・福祉施設関係もありますので、そのバランスをみながらやらなくてはならないだろうと思っております。
 私としましては、その前期のなかで何とかできないものかと考えておりますが、いかんせん財源がありますので、そのへんを考慮してまいりたいです。しかしながら、耐震の問題もありますので、いつまでもその問題をやるわけにいきません。できれば早い時期に目指したいと思っております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 本町の庁舎の関係はわかりました。付随して、御影の庁舎については、どのようにお考えでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) これも計画のなかで組んでまいりたいと思っております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 私が、非常に危惧しておりましたけれども、その前段でそういったことを進められているということで、うれしく思っております。より早く、このことについては財源の関係もありますが、安心して町民が、何かあっても消防に電話をすることによって来てもらえる体制が、いつでも組めるような、しっかりした庁舎で執務をしていただければという気が強くいたします。
 私も、ときどきですが、いろいろな公共施設の周囲をグルグル回ってみたり、見せていただいておりまして、大変な施設になっていると常々感じています。どの庁舎を見ても、新しく建替えるということであれば、一番理想でしょうけれども、現行のままで耐震の補強工事をするということが、今の段階で、それが先行するのかという気がいたします。そうなるとどの施設もということになりますので、先ほど言われましたように、優先順位からいくと、学校のほかについては文化センター・体育館になるのでしょう。体育館については、いずれあのままで補強せずに、何とかして新設というような考えも今すぐにというわけにもいきませんけれども、あるのでしょうか。今まで構想として全く考えていないということなのかについてはいかがでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 体育館につきましては、昭和49年の建物でございまして、当時はオイルショックで材質があまりよくないということでございまして、管内的には町村で一番早く単独の体育館をつくったという経緯がございます。
 そういうことで、古いものですから、危険度も増してくるでしょう。しかし、今の段階では、補強などの修繕をしながら延命策を図ろうということでございます。同時に、当初、学校施設を建設しました。町民プールになりましたけれども、これも傷みが激しくなってまいりました。先般も総合計画のなかで副町長とも話をしたのですが、塗装などをしてみてはどうかと私が指示をすると、それをやってしまうと、次から次へいってしまうので、建て替えしたほうがよいのではないかと、副町長から提案がございました。そうであれば、それも重ねて体育施設の全面的な見直しをしていかなければならないと考えております。
 当初、財政改革をやるときには体育館もだめだから、だめにしてしまいましょう。そして、お金ができるまで町民に我慢していただいて、学校体育施設を使いやすいように考えたほうが、むしろよいのではないかということで、話しが進んできたのも確かでございます。できるだけ延命策を図ろうということできたわけであります。そのへんを考慮しながら、プールのこともありますので、含めて計画をつくっていかなければならないと感じているところでございます。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) わかりました。厳しい財政下のなかで、どの施設も同じように老朽化が進んでいるなかで、一番できることであれば、新しく新築をすることが一番理想でしょうけれども、やっと抜け出せそうになっている借金地獄から、新たな借金地獄に入るなんてことは大変なことであります。
 今までどおりのようなかたちで、手当をしていくのがよいのか、長い目で見て町民に還元されることでありますから、将来の債務の支払い計画に絡めて、この程度のものであれば将来を含めて借金の支払いが可能だ、一番多いときには25億円の借金払いをしてきたわけでありますから、そういったことを考えて、実施するというのも一つの方法かもしれない気がするわけです。
 今後、計画段階で今までどおり、細々と補修をしてもたせていくのがよいのか、あるいは、重点的な施設についてはそっくり新しくするのかということも大きな議論になってくる気がいたしますので、努力をしてほしいという思いです。
 3点目、民有林の海外資本の買収の関係です。先ほども申し上げましたけれども、現状は別荘のみということでありますから、そう気にしなくてもいい気がいたします。先ほど触れていたように、旭山地区のところは条件もいいということでありますから、台湾かどこかは知りませんが、清水町にはいいところがたくさんあるということになると、お金が余って使いたい人が買うわけでありますから、何が始まるかわかりません。このような思いをしています。町として打つべき手はどのようなものがあるのかという気がするのですが、新聞報道を受けて、今まで町はどういった対応を取ってきたのかについてお尋ねをいたします。

○議長(田中勝男) 産業振興課長。

○産業振興課長(八木正明) 今のご質問でございますが、外国人の方が民有林を買われたという部分については、現地に赴いて調査を実施させていただきました。ご本人とはお話しはしておりませんけれども、前の人のお話し合いのなかで、議員がおっしゃっておられました、別荘的な静養の場の使用だという部分も聞いております。いずれにしても、町の対応として規制する部分は、現状の法律のなかにはございません。町としてもございません。国のなかで、森林法の一部を改正だとか、一部報道されておりますけれども、外国人土地法の法律の改正というか、実質的な施行だとかの部分の報道を聞いております。そういった、国の動き・道の動きをみながら、町の対応について検討していきたいと考えているところでございます。

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○議長(田中勝男) 原議員の一般質問中でございますが、ここで休憩いたします。

○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。

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○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 民有林の海外資本の買収について、本町として巡回をしたり、十勝総合振興局等々との話しをされているところであります。このことに関して、清水町の地籍調査については用地が確定していないという状況になるのではないかという気がしております。現状、どのようなことになっているのか、半分程度はしっかりと地籍調査ができているというのか、全くできていないというのか、このへんについてはいかがでしょうか。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。総務課参事。

○参事(西尾 修) 総務課の西尾です。旭山地区につきましては、地籍調査は一切行われておりません。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 地籍調査が全く行われていないということでありますから、売買に関してどのようなかたちになっているのかということも、町は全く把握もしていないし、できていないということなのかと思います。そういうことですか。

○議長(田中勝男) 総務課参事。

○参事(西尾 修) 地籍調査事態はしておりませんが、あそこの地区については、地籍に準ずるような部分で図面等はうちのほうで用意しております。法務局に、土地の移動等がございましたら、その部分が税務課にきますので、それを見てうちのほうで保管している図面等を修正している状況であります。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 今後どういったかたちになるのかはわかりませんけれども、地籍調査をやるということになれば、国が半分、都道府県辺りが4分の1、市町村が4分の1というようなかたちで分担をして、地籍調査が行われているわけです。確かに費用と時間が相当かかるということで、そちらにも全く手が回っていないことだろうと思いますが、現状では、清水町として国の負担・都道府県の負担含めて、こういった状況ですから、今までと違って、進めなくてはならないと考えているのか、現状どおりでいくより仕方がないと思っているのか、このへんについてはいかがでしょうか。

○議長(田中勝男) 総務課参事。

○参事(西尾 修) 現在、清水町におきまして、下佐幌地区・清水市街一部は地籍は入っておりません。これは道の事業で、地籍が入る前に掘った部分で、地籍調査を行わなくても管理できるという判断の元でやっておりませんでした。旭山地区につきましては、先ほどおっしゃいましたとおり、現段階のなかでは地籍調査という部分では行うことができないのではないか、財政的な部分も含めてそう考えております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 町はどういった対応ができるかというのが大きな問題だろうと思いますが、森林法上では伐採をする際の届出であるとか、伐採後の造林を義務付けているということがあるわけで、保安林等では指定区域を除けば伐採をやめさせるという強制力だとかは、国だとか地方自治体には全くないわけです。したがって、現行では町として十勝総合振興局なり国に働きかけをする以外にはないのではないかと思っていますが、そのように理解してもよろしいですか。

○議長(田中勝男) 産業振興課長。

○産業振興課長(八木正明) 午前中も申し上げましたように、国で森林法の一部改正だとか、外国人土地法の実質的な施行を持たせるような部分の動きもございますので、そのへんの動きを見ながら、対応について検討していきたいと思っているところでございます。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 国そのものは、農林水産副大臣等も今回の外国資本の用地の買収に絡んで、早急に対策を打たなくてはならないということも話しているようであります。該当する町村等については、なんらかのかたちで国がなんとかしようとしているからと放っておくのではなく、それなりの申し出なり、この際にすべきではないかと考えているのですが、いかがでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 森林の海外資本の件ですが、国も北海道も全てがだめだということではないのです。水資源にかかわるものだとかの問題については、きちんとしなければならないと考えている部分もございます。
 別荘地ですので、このものについては、日本人が海外に別荘地を持ってはいけないのかというかたちになります。現在は持っていて、東南アジアにしても、ヨーロッパにしても、アメリカにしても、日本人は早くから別荘地なり住宅地をセカンドハウスのように持っているわけですから、そういう面から考えて、一定の制限はしなくてはなりませんけれども、それが他の別荘地以外の大規模な資本投入をし、開発してやっていくということになると、大きく水資源にかかわってくるものになりますので、そのへんは注意しなくてはならないかと思います。
 今、新聞等で報道された我が町は1件だけでありましたけれども、だからといって全てをあれするわけではなく、全体的にみて、国全体でどうなのか、北海道としてどうしていくのがよいかの議論を深めたなかで、然るべきところは、然るべきところできちんとしていかなくてはならないと考えております。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員。

○1番(原 紀夫) 町長が言われましたように、世界のなかで、他国の土地を自由に買えるというのは、我が国が一番ゆるいということで、そう簡単に他国は山林等含めて買えるというのはないそうです。
 先ほど言いましたように、国をあげて何らかの規制を、現状施さないと、将来大変なことになるという気がしたために、今回質問をさせていただいているわけであります。国の姿勢を含めて、今後どういったかたちになるかはわかりませんけれども、その結果を踏まえて、町として前向きに対応してほしいと思います。先ほどの答弁でも、そのようなことをいただきましたので、このことについて、そういう方向で進んでいただきたいとお願いを申し上げて、質問を終わります。

○議長(田中勝男) 原紀夫議員の一般質問を終わります。