北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成22年第8回定例会(12月17日_日程1_一般質問8)

○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。
 9番、妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 私は、第8回定例会、一般質問の最後でございます。たぶん、この演台に立つのはもうないだろうと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。質問通告を3つほど出しておりますが、同僚議員の質問と重なる部分がいくつかあります。その部分はできるだけ観点を変えて質問したいと思っております。
 1番目です。先に、口田議員と安田議員から質問がありました、TPP反対運動についてでございます。先の議論で、我が町に与える影響というのはどのようなものなのかについては、明らかになったと思います。私は、2番目の反対運動をどう進めていくかです。町長も答弁のなかで各種会合で話している、そのうち町民集会も開きたいといった熱意を示されましたので、敬意を表したいと思います。
 この反対運動ですが、全国的にいうと盛り上がっていません。大きな問題なのですが、清水町においても町民のなかに理解が入っていないのではないだろうかと思います。11月に菅内閣がやりますと宣言をしました。突如として出てきたものではないと思います。この裏には非常に大きな背景があります。問題があります。その問題を明らかにしないと、この運動は進まないのではないだろうかと思います。運動を進めるうえで、TPPが出てきた背景というのをしっかり押さえる必要があります。この点について、町長はどのように押さえられているのかお尋ねをしたいと思います。
 次の項目で、専門委員についてです。今年の3月議会でいろいろな議論になり、2・3転しながら議決されました。専門委員についての3点について、専門委員による町長への提言はどのようなものであったか、専門委員による提言を役場庁舎内でどのように議論したのか、第5期の総合計画のなかに組み込んでいくというのが、最初の提案でございました。どのように組み込まれたのか、その点についてお尋ねをしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 3項目目です。新年度予算の基本方針についてということで、原議員、山岸議員が質問され、議論されました。その議論で、町長の答弁を聞いていると、総花的で背骨が入っていないのではないかという感じがします。というのは、町長の「財政が厳しいから、財政の健全化だ」とこういうときに一貫して言われます。これが背骨なのかと感じますが、予算編成をする以上は、背骨があって然るべきです。浦幌町で10か年計画を出して、そのなかで前段の5年で定住対策ということで、1億8,000万円を使う、中身でいえば、子育て支援や雇用機会創出だとか、住宅環境整備をやるということで項目が細かくあります。出産祝金で5万円をあげるとか、中学生まで医療費を無料化するだとかがあります。定住策だと、よそから入ってきたら、家を建てるときに100万円を出しますだとかがありますが、そういったことを考えています。そうすると、はっきりこの目的だということで1億8,000万円を5年間で使うわけです。これが良い・悪いは別として、こういった柱を立ててこれでいきましょうという必要があるのではないか。高齢者の福祉を本当に考えるのであれば、こうしていく、それを中心にして、行政・町民が心を一つにしてそこへ向かうことが予算編成の大事な骨組みだと思います。これを一つ立ててほしいと思いますし、町長のそういう意味での考え方をしっかりと聞きたいです。これで1回目の質問を終わります。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) 妻鳥議員のご質問にお答えしたいと思います。
 TPPに関しては、昨日から引き続きずっとご質問でお答えしているということで、省いていただいたところでございます。この反対に対する、進め方について私の考えを述べよということであります。過去の答弁からもご判断いただくように、断固としてこのことについては、認められませんということで、申し上げているところでございます。
 後段の背景について、どのようにおさえているのかでありますが、背景については、私も正直わかりません。一般論としては、突如として出てきたといわれておりますが、この問題について私もそう思います。例えば、自治体の町村の首長の会合で、それぞれ末端まできているわけでも全くありません。諸団体のほうもないということでありますから、背景がわかりかねるということであります。推測はできるかと思いますけれども、さまざまな議論があるところでございますので、申し上げられないと思い、背景がわからないというのが現状であります。
 次に専門委員です。大変、3月の議会でご心配をいただいたところであります。私もこの事業が海のものになるのか、山になるのかわかりません。何もしないでいくよりは前へ進んだほうがいいのではないかということで出したところであります。今日までこのようなかたちで、させていただいております。
 1番目の、提言はどのようなものであったかということについては、中間で人材養成のかかわりのなかで報告を受けているところであります。このような事業展開を今後10か年のなかで進めてみてはいかがなものかということでございます。まとまったものが、今後、出てくるわけでございます。これは人材養成です。
 経済活性化のほうでございます。札幌におきましては、様々な資料を収集しているところでありまして、関東圏・関西圏並びに海外ということでお願いをしておりますので、その資料づくりをしているところでございます。当面、産業等々が伸びていくのかどうかというところの把握をしていただいて、当町にそういったことが生まれるのであれば、進めようということで、これは長い時間が必要だと考えております。商店街が閉鎖されていますから、このことをどうしていくかということで、商工会そのもので、空き店舗・空き地だとかを議論しておりますが、本当の生の声はどうなのかということについて、それを専門委員がまちなかを歩いていただいて、どこに問題点があるのかということを調査させていただいているところでございます。一方、若手経営者と懇談をさせていただいているところでございます。それを今後取り入れていこうと考えているところであります。
 さらに、議論をしたのかと2番目にありますが、内容により関係職員と接触をしております。また、関係団体の皆さんと懇談をしておりまして、年内にも懇談の場をもっていきたいと考えているところであります。
 3点目は、どう計画にいかしていくべきか、ということであります。今、総合計画は、構想と基本計画・実施計画のヒアリングをしているところであります。そのなかで私に入っている内容についてはいかさせているところであります。今後、さらに実行面でいきますので、3か年ずつというスパンで考えております。最終的に決定をいただくには、総合計画審議会に諮問をする、それまでの間に考えてまいりたいと思っているところです。
 次に、新年度の基本方針でございます。柱がないのではないかというところでございますが、柱は4本立てていますので、それ以外にやりたいということは前から言っておりますが、いかんせん、財源の制限を受けているところであります。総合計画でやっておりましても、大きなマイナスになっているので、いかに、このマイナス面を抑えるのかになるわけでございます。
 他の町村については、あまり申し上げられませんけれども、いろいろな基金があったように思われます。そういうなかで、一般財源とは別口でそういうかたちが取り入れられるような状況にあったからこそできたのではないかと思います。当町においては、それが思わしくいけないということであります。しかし、新しいまちづくり計画のなかで、初年度になるわけでありますから、今までの状況・政策・決定の従来の型式ではなく、新たな視線で時代の変化のなかで取り組んでいかなければならないということであります。どれも大事です。福祉・産業・教育も大事であり、人として欠くことはできないわけであります。そのなかで、今年度力を入れたいのは子育て支援の環境づくりでございます。指導者も含めて考えてまいりたいと思います。
 それから、障害をもつ子ども達、これにも力点をおきたいと思っておりますし、複雑な家庭環境がございますので、そういった面での家庭とのなかで取り持つ状況下のなかで進めてまいりたいと思っております。加えて、元気なまちづくりということで、「元気な」ということで、観光を通した交流滞在人口の増加を狙うというのは、そういったところを含めて、移住対策を進めてまいりたいと思いますし、そういった清水町の観光資源では、今年度のものでありますが、牛玉ステーキ丼を登場させていただきました。これに加えて、清水四景を選定いたしまして、それを巡ってカメラにおさめるなり何なり、景観を見ていただくなりして、町のなかを楽しんでいただこうと考えるものでございます。
 医療対策ということで、御影の老健施設が完成に入ります。来年度は本棟の診療施設を改築に入るので、これに対する問題、さらに、清水赤十字病院の透析施設が手詰まりになってまいりました。町内の皆様方にご不便をかける部分が多くなってきていて、今後も予測されるということから、これらに対する支援措置を新得町と共同で考えられないものか、これから協議を進めてまいりたいと考えております。
 福祉の面では、閉校後の松沢小学校跡地を地域の方が、下佐幌地域のみなさんと同じような小規模多機能施設を考えたいということでございますので、これに対する支援措置を考えていかなければならないと思うところでございます。
 消防施設の問題が、先般も質問がございましたので、これの用地の確保を含めて、新しい年度は進めてまいりたいと思いますし、町営・公営住宅を含めて、これらの問題を市街地のなかに取り組んでいこうという考えであります。
 それに関連して、町内業者で事業施工者としてやってもらえるかどうかを集まっていただいて、一般的な借上げの定住住宅対策ができないかもご相談申し上げなくてはならないです。もし、町内でどうしてもできないということであれば、管内の皆さんにお願いをして、やっていかなければならない問題だと思っております。
 そういった面で、さまざまななかでやっていかなくてはならないものが沢山あり、背骨というなかでは1本の町にあるような、すぽんとやるわけにはなかなかならないということを理解いただけたらと考えているところであります。先般も特別交付税が発表になりました。マイナス面が一番多かったわけでありますが、地域活性化交付金事業を多く取り組んだなかできたわけでそれが少なくなったということでございます。
 いずれにしても、第5期総合計画では、身の丈にあったという表現が良いのかどうかわかりませんけれども、緊急の優先度があったものを進めざるを得ないのではないかということであります。財政の実行の収支プランに沿って進めていかなければならないところが多々あるというところでございます。しかし、少しでもそれを変化の富んだものにするためには、若干の手直しも必要になってくるのではないかと思うところであります。以上申し上げまして、ご答弁に代えさせていただきます。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 再質問に移らせていただきます。TPP反対運動は断固として反対であるのはそのとおりでございます。そういった点で、町長はいいと思っています。しかし、この背景は大事です。自由化・関税撤廃のはじめのほうは、昭和30年代の前半なんです。このときに大豆が入ってきたんです。大分、議論をしましたし、反対もしました。それからずっと続いているんです。今回、開国だといいますが、開国ではないですよね、すでに開国しているので。これは、自由化・関税撤廃の総仕上げです。50年もかけてずっとやってきていますから。そういった意味では、農家だけではないと言われております。この運動について、これだけ私達は言っていますが、全国的には停滞しているんです。なぜかというと、この背景がしっかりつかまれていないからなのです。
 国が試算するなかで、例えば、農産物が13%落ちるなどと言われております。これで、日本全体がどのくらい利益を上げるかといったら、本当の何パーセントかでしょう。農業が破壊されて何がよいか、これは明らかに工業製品の輸出です。だから、経団連が政府をつついているんです。そしてこれを出させたんです。それと、アメリカの圧力でしょう。そういった点にしっかりと目を向けないといけないとJAの会長が言っております。ここに原因があるから、日本の食糧が外国に依存するようになってしまうんです。食糧主権がなくなるんです。そのことをしっかりと押さえていかなければだめだと思います。町長、この点についてはどうでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 背景は、今言われたとおり、その他まだあるということで私は思っておりますので、そういったことは申し上げづらいところがあります。それは私の私見でございますから、まだあるだろうと思います。しかし、背景をあれしたからといって、町民の皆さんが受け入れて、どうなるのかということになかなかならないのです。それよりも、こんな町になってしまうという現実を言ったほうが訴えが強いかと、そういった意味で考えております。
 これだけの影響があって生活ができなくなってしまい、町が動かなくなるということを感じてもらうためには、関係団体等と協議しなければなりません。しつこいくらい、住民の皆さんに訴えていくことが必要だろうと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 町長も押さえられているようですから、この運動を清水町でも町民みんながこぞってということにまだなっていないです。農家の方も不安はあるけれども、何とかなるのではないかという気持ちがあります。お話してみると。このまま放っておかないだろう、これが本当に実施されるのは10年先になるであろうという気持ちがあるんです。町内の消費者の方々もそういった傾向にあるのではないかと思っております。そういった意味で、啓もう活動というものは大事だと思います。農協なんかは署名活動を行っているようです。そこらへんのところを進めてほしいです。この間の質問のなかでも答弁のなかでも、町民集会みたいなものもやったらよいのではないかと、一つは啓もう活動、勉強会みたいなものもみんなで開いたほうがよいのではないか、集会も開いたらよいのではないかという点もやってほしいと思いますが、町長はどう考えられておりますか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) この前にも、ご答弁させていただきましたように、関係団体と十分協議したなかでいきたい。さらに十勝・北海道・全国との連携があります。温度差があるのは全国だと思います。どちらかというと都市部だと思います。同時に、国会議員が農業問題にかかわる人、いわゆる恐れている人達が非常に少ないです。私達が要請活動にいっても、はっきりとわかります。これは都会派の人達の議員が多い、そして農業はわからない、そういうことだから、自分達も選挙区のなかで訴えないのです。総論では反対だといっておりますが、中身は工業出荷額のすごいところばかりの人達ですから、なかなか言えないと、こうなってしまうのです。私はそこが歯がゆくて、もう少し腹を据えて自分達でこちらから送っている、1100%も出しているんだ、止まったらみなさんは変なものばかり食べることになるということをいっておりますが、そんなのは輸入をすればいいという人もいます。私としては残念きわまりないです。これは私共が要請活動へ行った、十勝の首長さんはみんな怒っております。そういった人もなかにいるらしいということです。本当に残念です。
 国をあげていくということを、そのなかで北海道は力強くいっていかなければ、きちんとできないのかと思っているところであります。国会の周りにトラクターを並べてやったらいいのではないか、そのくらいの気持ちを十勝管内の町村長はみんな持っております。そのくらい強い行動に出なければだめではないのかということを申し上げているところであります。
 今後も、一層そういった面で、さまざまな機会を得て、町民のみなさんをはじめ各町がそうやって取り組むように、町村会としても協議されていきますので、そのように向かってまいりたいと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 温度差があると言ったのと、国会議員に農業関係が少ない。これは民主党も自民党も本来は賛成なんです。早急にやるのはだめだという人もいます。これに絶対反対だと言っているのは、政党としては共産党だけなのです。あとの人は、全体として反対といっておりません。本心に掲げていないんです。そこが問題なんです。
 みんなで声をしっかりとあげて、いろいろな政党がありますから、その政党が党として反対するという立場に立ってもらわなくてはいけないという意味で、運動を広げなくてはならない。そういう意味では、私も町長も同じ気持ちだということがわかりました。
 PRや研究会・集会について、町長は具体的にどう考えていますか。他の団体と話し合ってといいますが、町長の頭のなかではどの程度のことをどう考えられているのでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 町民の皆様には、何度もTPPの重要さを訴えていかなければなりません。やり方はいろいろあります。これは私共だけではなく、JAや関係団体とも協議をしながらやっていきたいです。そういった面から、実行面で今よりも強めていかなくてはならないということでございますので、ご理解いただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) みんなで協力をして、頑張っていきたいと思っております。
 次の項目に入らせていただきます。専門委員についてです。町長は、具体的にこういった項目でやっているというのは、商工会の話は出ましたが、まだ結論が出ていないわけですよね。中間ですから。この政策・町政にいかしていくという意味では、できていないと押さえてもよろしいでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) ご意見をいただいたものは、今の総合計画のなかでいかしていく予定でございます。しかし実行面でございます。予算面もございますので、来年2月の初旬に最後の決定をしますので、それまでの間に詰めていきたいと思っております。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 最初の予算のときの説明資料なんですが、ここに具体的なことが書かれております。任期も書かれています。任期はどうなっているのでしょうか。その点を教えてください。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 当初、臨時で委嘱しております。4月からいければよかったのですが5月・6月というかたちのなかで、委嘱を申し上げまして、10月末ということであります。懇談などをしたいということもございましたし、調査のほうが進んでいないということもございましたので、ご意見をちょうだいして、3月まで再任をさせていただきたいということで、お願いをしたところでございます。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 3月まで延ばしたのですか。今のはそういう意味ですよね。任期はどうなっているんですかと聞いたのが、6か月といわれたんですよね。それから1人は1年と。その6か月の人はどうなっているのかということを聞いています。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 任期は6か月でございましたので、3名を再任させていただいたということです。あくまでも臨時の専門委員です。長期の専門委員ではありません。臨時の専門委員ということで委嘱を申し上げまして、一応10月末で一旦任期は終わりました。その後、11月から来年の3月まで再任をさせていただいたということでございます。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 報酬はどうなっているのでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 報酬につきましては、当初、常設専門委員も含めておりましたので、常設専門委員の部分を含めたなかの予算というかたちでとらせていただいておりました。その部分を運用させていただくということで、臨時のほうに振り向きをさせていただきました。
 常設の専門委員を置けなくて、残念ながら配置にいたらなかったということでございますので、その分を運用させていただくというかたちになるかと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) ということは、常設の専門委員を最初から置かなかったのでしょうか、置いたのでしょうか。任命するときと関係があるのですが。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 当初、常設の専門委員を置こうということで、幅広く管内に求めましたが、それが叶わなかったということでございます。したがって、置かなかったのではなく、置けなかったということでございます。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 報酬については、臨時3人いる分をどんぶりにしたんですね。臨時ということで。報酬はどのようなかっこうになっているのでしょうか。

○議長(田中勝男) 総務課長。

○総務課長(金田正樹) 予算につきましては、専門委員1本になっていますので、そのなかで常勤・非常勤というかたちになります。今、置けなかったという町長からの報告がございましたけれども、予算については残して、最終で不用額の整理を取っていくかたちになります。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) そこで、臨時ということが理解できました。専門委員を設置して3月までというのは、まだこれから具体的に作業が始まる、今のところは、具体的なものはないということなのですね。専門委員設置のフローというものが、予算委員会のときに出たんです。これをみると、調査委託を町長が専門委員にする、専門委員は調査研究したものを町長に出す、それを庁内政策会議に出し、そこで議論をして、実施は各課に落として、実施されたら報告するというシステムになっております。
 少なくとも、これだけのものをやるのだから、文書できちんとやり取りをするのが正式なものではないかと思います。これについて、項目をきちんと調査・研究してくださいと、これについて調査・研究しましたという報告書を出すと、これは単なる打ち合わせや何かではないです。文書できちんとやって、残さないとだめなんです。町の政策にかかわることですから。課長がたくさんいらっしゃいますが、ほんの小さいことでも文書に載せるでしょう。判子を押しているでしょう。これをやらないとだめだと思うんです。相談しただとかではないと思いますが、町長はどうでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) この問題については、専門委員のみなさんに委嘱するときに、このような調査をお願いしたいということでお話をしております。中間のほうでは、口頭でこのようなことを考えているということをお話しております。そのなかで私もそれにプラスして、こういったことも考えられるのではないかと、文章に表せないものがたくさんあります。そういったものも踏まえて、こういうことを考えていただきたいということを言っております。
 いってみれば、組織の人の専門委員ではなくて、町長としての相談業務も入っております。提言も入っております。調査委託というのも入っております。そういうなかで行いたいと当初も言っておりますので、私は、みなさんが真剣に考えていただいていることに対して敬意を表したいと思っております。清水町のことを思って、こういったことを考えていくべきで、こういうことをやるべきだと言われております。それらが報告としてまとまってくると思います。その折に、きちんとこのことについては、即座に取り組むものか、財源的に短期で取り組めるものか、中期的にやるものなのか、長期的にやるものなのか、こういったことを考えてまいりたいと思っております。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 勘違いをしているのではないでしょうか。専門委員というのは、相談役ではないです。専門的にその部分で調査・研究をするのが仕事です。ちょっと通わせて、これはどうだという問題ではないんです。
 町長は、専門委員というのは俺の相談役だと考えられているのではないかと思うんです。専門委員の目的は違います。そういうことで、少なくても1回は文書でやりとりをする、そして調査・研究をしたのがきちんとあがってくる。これがなければならないと思うんです。耳打ちをして、これはどうだというのが積み重なって文書になるというのは、専門委員の仕事をしていないということです。専門的に一つの専門家としてその部分の調査・研究をするというのがはっきりすることです。それが仕事なんです。そう条例も変えたんです。
 少なくても、これだけの期間が6月からあるわけだから、その間のやり取りが文書で残らなければならないんです。例えば、商工業の話を聞かなくてはならないからといって、これについて調査・研究してくださいと文書で出さないといけないでしょう。その観点で調査をし、それを報告する。今のをやっていないことになると、何もしていないということなんです。意味がない・課題もないということになってしまうと、札幌の人にどういった企業が清水に向いているのか、調査・研究をしてくださいと言ったのだから、向こうはそれについてやって、報告をしなくてはならないんです。電話でのやり取りではないです。そうか、そんなにいい企業があるのかとわかったら、町長は文書をもらって真っ先に飛んでいかなければならないんです。そういうシステムでしょう。それをやらないと、これを置いた意味は全くなくなります。2転・3転してかなり議論をして置いたんです。
 時間も無いので、ある程度で終わりたいと思っております。そういうことなので、ここのところをもう1回整理してやってほしいということと、この専門委員は、来年は置くのでしょうか。予算の問題がありますので聞いておきたいです。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 妻鳥議員から様々なご意見をちょうだいしております。確かに不備な点もあるかと思います。このことについては、受ける側も初めてですし、私共も委嘱するのは初めてでございます。3人共同の共通意識というものを持たないといけないということから集まっていただいて、お話をして、あとは札幌へ出向いたときに、専門委員の方とお話しをさせていただくわけです。そういうなかで、いちいち直ぐに文書で取り継ぎできるかということになると、そうはできないんです。相手方も職務を持っている方でありますから、それを中心にしながらどの時期に提言をしたらよいのかということを探っているわけでございますから、そこを急がせることもできないんです。初年でございますので、私の戸惑いを感じているのが事実であります。そういう面から、妻鳥議員がおっしゃったようなかたちのなかで広げて、出てくるではないかと思います。
 私共は、新しい時代をこれからの新しい10か年にしていくなかに、人材をどのように育んでいくかということが、私の大きな課題として持っています。今まで、人材といっても学校教育ということではなく、先ほどの荒木議員のご質問にもお答えしておりますけれども、協働のまちづくりをしていくためには、そういう人材を育成・養成していかなければならない、リーダーを養成していかなければならないというのが、強い気持ちです。そういうリーダーがまちづくりについて、真剣に考え、取り組んで小さな集団を次から次へと生まれていくこと、それを融合することによって、まちづくりに進んでいくのだろうと思っております。町の資源をいかして、産業を起こせないのかということであります。この2つをテーマにして、お答えしているところでございます。
 大変大きな問題ですけれども、提言するということは、個々でやるよりも、全体を見たなかでどうしていくかということを言われましたので、そういう意味で大きくお願いをしたところであります。
 また専門委員については、直接、提言報告というかたちで文書の義務は求めておりませんけれども、報告書だけは出していただこうと、中間でのそういったことは気にかけていないという事でございまして、今後、お話し合いをしていくなかでどこらへんまでいってるかということについては、出ればある程度、求めていきたいと思っております。
 いずれにしても、そういう状況のなかで、私は推察していただきました。来年度はどうするかということでありますけれども、一定の方法がなされて、これが活用できるということを踏んだ場合には、1月の時点まで判断して、予算をつけるかどうかについては、考えていきたいと思います。これはゼロになるかも知れないし、1名になるかもしれませんし、残された分があり、長期的なものであればこれは考えていかないとだめだと思います。あくまでもこれは臨時の専門委員でございましたので、ご理解いただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 私も最初だから戸惑った、向こうも戸惑った、とまどうようなものをつくらないほうがいいのです。それには相当な準備があってできるはずなんです。町長は、来年度についてはわからない、これは成果が上がっていないからです。いらないのではないかと私は思います。町長はそのときに考えるといいましたから、考えていただきたいと思います。大体、役に立たないということが見えてきましたので、そういう感じがしてなりません。
 最後のところです。新年度予算の基本方針について、町長はいろいろなことを言われました。しかし、町長の柱は財政再建だと、財政がないからということも言われました。私は先ほど、浦幌町を例に出しました。ここはお金があるからだとかは私にも議論があるところですから、こういうたてかたもあるというお話をしたんです。というのは、柱をきちんとつくっておいて、そこへ町民全体が向かう、町政がここへ向いている。そういう柱がほしいと言っているのです。例えば、65歳以上のお年寄りが30%を超えました。これをどうするのか、そこへ町民みんなでどうするかという集中をし、理解をして町長がやる町政を支援する。お金をかけろと言っているわけではありません。そういう町民の方向、役場職員がそこへ全部向かう柱を立てたらよいのではないかというのが町政です。町民に、明日が見えるような町政をしなくてはいけません。町民はお金がないときはよく知っていて、町長へ毎回言っております。では、町の行政はどういうふうに向かうのかという柱がほしいと言っています。町長の考え方を聞きたいので、ここらへんのところが大事だということなのです。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 妻鳥議員がおっしゃることがわからないわけではありません。私もわかります。しかし、難しいんです。議会の場合では、議論でこうなりますが、実行面に移すときには、かなりクリアしていかなければならない難問が少しあります。そこを温かく見守っていただくということも大切なのではないでしょうか。そう思います。
 短期で成果を上げろというのは無理です。私も首長をやらせていただいておりますけれども、なかなか実行するのは難しいのです。そういう面から、専門委員のことをご理解してみていただく寛容をひとつお願いしたいと思います。
 予算のことですが、柱も立てたいし、ネタもたくさんつくりたいです。どうしても乗っかっているのは、10か年かけて、緊急3か年とやってきたこの議論、これは町民のみなさんと共にやってきたので、それを、逸脱してぽんとやったら、なんだこれ町長と逆になってくるのです。そしたら、議会は何をしているんだということになります。なので私は、総合計画をたてる策定委員の皆さん、あの方達が本当に真剣に考えてやってくれました。これとこれとこれなんていうことは、あの方達は申しません。バランスよく、清水町の財政にあったように、背伸びをしないでまちづくりを進めてくださいという思いを5編のなかにあるわけです。そこで背骨をつくってこうやりなさいなんてことはありません。ところがあるところでは、そういう総合計画がありました。もし、住民に理解なくやったとしたら、行政の走りすぎだと思います。今はそうではないのです。住民との一致とはなんだという質問がありましたが、住民が主役なので、住民の皆さんが考えたものを私が尊重して、行政で横に押したり、立てに押したり、前から押したり、後ろから押したりしていかなくてはいけない。それだったら、これからのまちづくりはできないと私はそういう信念を持っております。私だってこれでいきたい。オール福祉でいく、そしたらその歳入はどうなってしまうのでしょうか、ということになります。
 確固たる、町内の企業の経済基盤がある程度できたなかで、福祉や教育などに振り向けられるのではないかと思います。私も福祉を先行したいです。しかし、なかなかそこまでいきません。先ほど言いましたように、あれもこれもと言いましたけれども、あれもこれも本当にやりたいのですが、特に子育てや福祉の面について、平成23年度は力点を置きますということを言ったつもりであります。そこのところを、ご理解いただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 妻鳥公一議員。

○9番(妻鳥公一) 私の意見に反対をされなかったので、そういったことも大事だということを認めていただけたので、努力をしていただきたいと思っております。細かいことをやりあったら大変なので、私の一般質問をこれで終わらせていただきます。
 12年間、どうもありがとうございました。

○議長(田中勝男) これで、一般質問を終わります。