平成22年第5回定例会(6月15日_日程6)
○議長(田中勝男) 日程第6、議案第43号、清水赤十字病院運営資金貸付条例の制定についてを議題とします。本件について、提出者より提案理由の説明を求めます。
保健福祉課参事。
○参事(市川優一) それでは、議案第43号、清水赤十字病院運営資金貸付条例の制定についてご説明させていただきます。今回の条例提案にいたる経緯につきましては、先の4月28日の議員協議会におきまして時間をいただき、説明文などを添付して、一度説明をさせていただいておりますので省略させていただきます。この条例は全部で8条ですので、1条ごとに概要を説明させていただきます。
はじめに、目的の第1条です。そのなかの公的医療機関という言葉ですが、これにつきましては、医療法第31条に公的医療機関としての位置付けを清水赤十字病院もされております。今回の運営費の貸付は清水赤十字病院の安定的な運営に寄与できるということでありまして、本町の医療体制の維持と、更なる体制強化のために必要だということをうたっているところです。
第2条は5,000万円を限度に清水赤十字病院に貸し付けるというものです。
第3条につきましては、申請について定めております。
第4条は貸付申請があった場合の、可否の決定と契約について定めております。
第5条は貸付条件ですが、第1項で無利子と定めております。第2項では、4年以内の一括償還としていますが、運営状況が好転して、早期に償還できる場合などのときは、繰り上げ償還が出来るという規定です。第3項は貸付後にこの貸付申請に虚偽、不正があった場合の処置を定めているところです。第4項は貸付から4年以内の、一括償還の契約を締結するわけですが、第2項の場合と逆の事態になった場合、例えば収益が上向かないという場合については、償還期の延長も考えるという規定になっております。
第6条ですが、償還が終了するまでは各種の資料を提出していただくということと、何か疑義があった場合は、町で調査が出来るということを定めております。
第7条は違約金です。ただし書きで特別な事情があると認めたときは、違約金の全部または一部を免除することができるというものです。
第8条は、必要な事項の規則への委任を定めております。
以上、議案第43号、清水赤十字病院運営資金貸付条例についての説明とさせていただきます。なお、この条例提案と合わせて、貸付金の補正予算案を追加させていただいております。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
○議長(田中勝男) これより質疑を行います...(途中中断)
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○議長(田中勝男) 休憩いたします。
(休憩中調整)
○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。
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○議長(田中勝男) 本件に対する提案理由の説明をお願いいたします。
保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 私のほうから提案にいたった理由について説明させていただきます。
清水赤十字病院につきましては、昭和20年の戦後の混乱期に診療所として開設して以来、本町は元より、西十勝の公的医療機関として地域に根ざした医療を展開し、開設当初より、緊急医療の対応をはじめとして、地域医療の予防啓発に、乳幼児・児童の健康健診、近年は小
児科専門員の確保、人工透析の開設、整形外科の開設など病院づくりに努力されてきたところであります。
しかしながら、今般、国の医療費抑制による医療法の改正や診療方針のマイナス改定により、病院経営は平成19年度頃から急激に悪化し、厳しい状況が続いてきたところであります。
今般、清水赤十字病院から運営費の無利子貸付要望の提出があり、4年後までになんとか経営を立て直ししたい。そのために貸付をお願いしたいという要望があったところでございまして、町といたしましても、検討いたしました結果、本町の医療体制の維持に、清水赤十字病院の安定的な運営が欠かせないといことで、今回、貸付条例を制定するよう努め、今日の議会に提案するということになったところでございます。先ほど、予算について、追加という言葉を使ったと思いますが、通常通り、当初からの提案をさせていただいておりますので、追加の部分だけ削除させていただきます。以上、理由の説明とさせていただきます。
○議長(田中勝男) これより、質疑を行います。
質疑ありませんか。
5番、中島里司議員。
○5番(中島里司) 今回、提案されていることにうんぬんということではないですが、町から貸し付けるということで付託をされて、これからご審議いただくわけですけども、収支の計画を拝見していると、人口は減になっていき、収入が増えてくるというような算出をされていると理解しています。
私は、貸付うんぬんということではなくて、4年間、病院が一生懸命努力をされるということでございますから、それに対して、大きな期待を持ちながらいるんです。基幹病院ですから、何としても存続して地域医療に頑張ってもらいたいという気持ちもありますので、それからいきますと、猶予ということがどうも引っかかるんです。この猶予というのは、今、答えをいただくというのではなくて、付託された委員会のなかで、詳しく説明してほしいと思うんです。償還の猶予、特別ということは、先ほどの説明のなかに経営がうんぬんと、最初からそれありきじゃ違うだろう、そういった説明はないだろうと感じました。それと、違約金のうんぬんも同じことなんです。これらについて、私が納得のいくような説明をしてくださいとは申し上げませんが、委員会付託のなかで十分に、原資は町民のお金で、役場のお金ではないです。その辺を踏まえて、十分なご審議をいただける、そして担当課で町民が理解できるような説明が可能かどうかということを、まずはお聞かせ願いたいと思います。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。
保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 詳しい部分については委員会ということでございましたけれども。猶予については、今回の経営が厳しい状況に落ち込んだ原因が、説明しましたとおり、診療報酬の大きな変化だとかでございます。こういったことも含めて、ないとは思いますが、もう一度大きな変化などがあったときに、経営改善計画はギリギリの計画で、余裕があるのに貸してもらわないで、不足するということにはなりません。とにかく、ギリギリの状況のなかで、6月のボーナスは何とか切り抜けることができ、3月いっぱいの部分については何とかきり抜けることができましたが、今回、6月の議会が終わった後に貸し付けるというのは、6月にやっていけないということで貸し付けるということになりました。ギリギリに計画を見たとき、4年後、3月31日には、25年度の終わりのときには、何とか経営が改善してというギリギリの枠のなかで貴重なお金を貸し付けるといいましたので、万が一、そういったことがあった場合については、猶予もやむを得ないところになってくるのではないかということで、この項目、この条例の部分について設けていった部分でございます。
○議長(田中勝男) 中島里司議員。
○5番(中島里司) 町にそういった融資ということだから、ギリギリでなかったら、そういったことがあがってこなかっただろうと思うんです。実際に一生懸命働いていただいている方が、数多くいるわけですから、内容は詳しくわかりませんけども、表の人件費だけを見ても21年度から22年度で700万円アップしています。今、皆さん方も、財政再建のために頑張っておられるわけです。他の企業なので申し上げづらいところがありますけども、融資を受けている間、皆で町民の町税を借りれるんだから頑張ろうというようなことの話し合いがあったかどうかというのは、聞いておりませんでしょうか。
○議長(田中勝男) 保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 私もそういうような途中経過の中で、職員に対する給料の部分についてどうなっていますかと、我々も今、言われたとおり、カットをして色んなことをやっていますというようなことでありました。色々とやりとりをした経過がございます。
今回の、準公的機関ということもありますので、人勧に基づいて、町はたまたま給与カットをしておりましたことで、ボーナスの月数をカットするだとかの経過をとってきた経緯にあります。
全体としては、大きな切込みがここの部分でできなかったことにつきましては、あまり安い給料をカットすると、優秀な人材が、他のところにも流出するという事情もわかっていただけたらというようなこともありましたので、この辺については、ある程度の給与も払ったなかで、優秀な人材を確保するというのも、病院の維持にとって大事なことではないかという判断で、こういった改善計画を認めてきたところでございます。
人件費については高いような感じがしますけども、管内の他町村で、公的な医療機関があります。そういうところの、人件費の割合だとかを示したときに、日赤も準公的というなかで比較したときには、平均よりもかなり低い人件費率になっているということもあります。決して日赤が高い人件費、放漫経営のなかでやってきたということではないのではないかという判断で、今回の経営改善計画を認めたところにありますので、ご理解をいただきたいと考えているところでございます。
○議長(田中勝男) 中島里司議員。
○5番(中島里司) 私がお話したのは、高いだとか安いだとかの話をしているのではありません。職員に対して給料が高いという根拠がありません。安いという根拠もありません。私は、大枠のなかで質問したので、課長の答弁からしたら、私が、職員の方は特別給料が高いと言ったかのように聞こえますが、私はそういった意味で言ったわけではありません。あくまでも人件費の大枠のなかでということでご質問しています。課長の答弁はいらないですが、誤解だけはしないでいただきたいです。職員に高いと言ったわけではありません。委員会のなかで十分にご審議いただくということで終わりたいと思います。
○議長(田中勝男) 他に質疑ありませんか。
1番、原紀夫議員。
○1番(原 紀夫) 私は、清水赤十字病院の運営に関わって、貸付をする前段で日赤と...(途中中断)
○議長(田中勝男) 原紀夫議員、この後に産業厚生常任委員会に付託しますので、その点を踏まえて...(途中中断)
○1番(原 紀夫) わかっております。
日赤病院と話し合いをし、今後、大変な財政のなかで、日赤病院として財政をしっかり立て直していく考え方の、大きな点というか、清水町の医療全体で主導的な立場を一つ取り上げてみると、隣にあります老人ホームの関係にも率先して関わっていくとか、8名等の医師もいることであります。そういう面についても、今後は、前向きに取り組んでいくというような話は出てきていなかったのかについてお尋ねします。
○議長(田中勝男) 保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 近くの施設等につきましてですけれども、今までに色んな経緯がございまして、それぞれの担当病院が、町のなかで決められてきている状況にあります。今回の話し合いのなかでは、具体的な話はございませんでした。どちらにしても、経営の改善立て直しの原因もはっきりと分析され、それに対する、立て直しという基本的な部分については、今回の改善計画のなかにしっかりと盛り込まれております。その辺を我々は評価をして、必要なお金を貸し付けすれば、再建できるものという思いのなかで条例の制定を提案させていただいたという経過でございます。
○議長(田中勝男) 他に質疑ありますか。
3番、西山輝和議員。
○3番(西山輝和) 先ほど、課長からも言われたんですけども、給与費で、4年間貸し付けている間にスライドしていくところが納得いかないんです。危機感というものが足りないんじゃないかと思うんですけども、2年くらい下げなくてもいいから、そのまま据え置きにして、2年くらいして上向いてきたら徐々に上げるのはいいんですが、4年間で給与費は説明資料を見ても、上がっていくというのは納得がいかないと思うんです。
○議長(田中勝男) 保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 昨年厳しかった19年・20年・21年と、そういう状況のなかで、給与費が上がった部分につきましては、診療科目の拡大だとか、医師の増員確保だとかが大きな要因になっています。それをそのまま優秀な人材を確保しなければいけない、このままの横滑りの状態でわずかに上がっておりますけども、それはベースアップの部分ではないかと思います。その部分について、話し合いでは、そういった報告を受けているところでございます。色んな状況判断から、医師だとか、スタッフの確保だとかは、一番、病院の経営維持の基本ではないでしょうか。色んなところで1人減り、2人減り、医師が辞めていくという状況は、むしろ、病院の衰退に直結するようなところでないかと、給与水準もそこそこ維持しながら、前向きに経営再建に取り組んでもらう姿勢を評価したところでございます。
○議長(田中勝男) 西山輝和議員。
○3番(西山輝和) 給料を下げると、医師や看護師さんが逃げていくからできないのはよくわかりますが、日赤も独立採算制でやっているわけですから、もう少し、先生達や職員の皆さんが危機感を持ってやっていかなければ、4年間といっても延ばすこともできるわけです。2年くらいきっちりと、給与もそのまま据え置いてやっていくくらいの覚悟でやらなければいけないのではないかと思うんです。
その辺はさておいて、統計を見ても、透析がすごく伸びて黒字でいいんですが、透析ばっかりに頼っているのではなくて、外来の1日の人数がこのくらいでは、先生が6人から8人の先生がいて、外来のお客さんが150人くらいならば、これではだめだと思うんです。もっと、患者数が増えなかったら赤字は解消できません...(途中中断)
○議長(田中勝男) 答弁ありますか。
保健福祉課長。
○保健福祉課長(阿部一男) 西山議員から言われた部分につきましても、十分にこちらから伝えて、議論した結果がこうなってございます。経営の改善状況次第では、途中経過も含めて、大分、強く私も町長も言ってきた経過がございますけども、もっと強く言わなくてはならない場面も出てくるかと思います。
当面、最初の部分については職員にも、これだけ危機に陥った経過等については、事務部長、あるいは院長から強く通達を出すというようなことできました。今後の状況につきまして、経営改善状況を見ながらしなければ、改善が図れないようなところについては、更にお話しをしていきたいと考えているところでございます。
○議長(田中勝男) 他に質疑ありますか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中勝男) これで質疑を終わります。
○議長(田中勝男) おはかりします。
ただいま、議題となっております、議案第43号は、産業厚生常任委員会に付託することにしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中勝男)異議なしと認めます。
よって、議案第43号は、産業厚生常任委員会に付託することに決定しました。