北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成22年第5回定例会(6月17日_一般質問_西山)

○議長(田中勝男) 日程第2、一般質問を行います。
 順番に発言を許します。
 3番、西山輝和議員。

○3番(西山輝和) 3番、西山輝和。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 町民が安全で安心して暮らせる体制づくりについてお伺いいたします。
 町民が急病や事故に巻き込まれたり、台風、地震、異常気象などで我が町全体がいつ襲われるかわかりません。救急時に、慌てず適切に対応するためには、日頃からそのような状況になった時にどう対処すべきかを考えておく必要があります。
 本町の平成21年度の救急出動件数は341件で、前年度の330件と比較すると、11件の増加となっております。341件出動中に、別に12件の救急出動要請があり、対応できず近隣町の新得や芽室に出動要請をしたり、消防広報車で搬送しているというのが実態です。また、341件の出動中、急病の出動件数は169件で約半数を占めています。
 全国的にも、一層、高齢化社会は進展しております。清水町の住民基本台帳の22年5月現在、65歳以上の方が3,110人となっています。高齢化率も30.14%で、全国・全道に比べても高い高齢化率となっています。本町の平均寿命も、男女とも全国・全道に比べても高く、今後の救急出動は、増加の傾向にあると想定されます。
 2011年秋には、道東自動車道夕張・占冠間が開通し、十勝と札幌圏との間は全面開通しますが、本年6月28日からは、道東自動車道が、全車種無料化となります。このことにより観光や物流車両などによる交通量が大幅に増加するとともに、交通事故も増大すると予想されます。こうなると、高速道路での事故の救急対応に、清水の高規格救急車の出動機会が増えることになります。一方では、町民の救急時の出動に支障が出てくる事態も起こりかねません。そこで、病気、事故、災害等で、一刻も早く町民の命を救うために、現状1台の救急車を増車する考えはないのかをお伺いします。またすぐには無理であるとすれば、現状1台の救急車を保管する救急搬送車の配備はできないのかをお尋ねします。
 町長は日頃から、町民が安全・安心で暮らせるまちづくりを進めるとしていますが、本町の救急搬送体制について、現状で十分だとお考えなのでしょうか。お伺いいたします。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) おはようございます。それでは、ご質問にお答えしたいと思います。
 ただいま、ご質問をいただきました救急体制でございますが、ご案内のように、現在1台ということで、救急体制を取らせているところでございます。昨年は、341件が救急車1台で出動をしているところでございます。出動中に別の救急要請が入った場合でございますが、議員のご案内のような件数でございます。
 内容的には状況により、十数件は簡単なストレッチャー等々を含めた装備をしている消防広報車を活用して、搬送している状況でございます。さらに、軽度以上のものについては、主に、新得町や芽室町へ出動要請を行って対応している状況であります。どちらも本町にまいりますと、新得・芽室も不在ということでありますが、西十勝で、協力体制をお互いにとっている状況でございます。
 高齢化が進むわけですし、さらに高速道路の全線開通のなかで交通事故に対応する体制をどうするかということで、近隣ともども、協議を重ねているところでございます。今回は幸いに、全国共済農業協同組合連合会北海道本部から、救急対応の1台が寄贈されることになりましたことから、今年度、必要最小限の整備を行って、出動の予備的対応をしていきたいと考えているところでございます。しかし、これらは高規格等の救急対応になっておりませんので、それをやるということになりますと、相当な経費がかかるということでございます。
 今の高規格の救急車は平成12年に入れたものなので、これを、来年度は新たにしていきたいという考え方でございます。それらを含めてトータルで考えていかなければなりません。機器は揃っても人的な問題もありまして、現在6名の救急救命士を2交代3名ずつでやっている。さらに6名までいかなくても、変則勤務をしたとしても、あと4名くらいは採用しなくてはならないという面での制約があるということから、今の高規格プラスJAからの寄贈車で今後対応していかなければならないかなと、このように思っております。人口の多い芽室町におきましても、2台のうちの1台は予備ということで、当町がとろうとしている対応をしております。新得にあっては1台でございますから、出た場合に、他の病気になったら大変だということもあるわけでございまして、できるだけ他町に迷惑をかけないようにしなければならないと考えております。
 現状で、十分かといえば十分ではないと思いますけども、限られた経費のなかで運用体制を考えていくように、消防とも十分協議してまいりたいと思っているところでございます。
 今回、寄贈を受ける車につきましては、サイレンやスピーカー、蛍光灯、ストレッチャーまでは装備されております。その他の部分につきましては、西十勝の消防組合になりますが、そのなかで救急資材の装備、無線だとかその他諸々を負担しながら整備していきたいと考えております。
 私としても、前から御影地域のことが非常に心配でございまして、人口もそれなりに、住まわれている高齢者も多くなってきているということから、御影分遺所への配置ができないものかということで、消防のほうに検討させていただいたことがあるわけでございます。先ほど、申し上げましてように、それだけに集中できないものでありますから、清水消防署のほうに配置せざるを得ないということで、今後、それを含めて、多少の採用も考えていきながら、運用をしていかなければならないかと考えているところでございます。

○議長(田中勝男) 3番、西山輝和議員。

○3番(西山輝和) 今、言われたように、高規格はお金もかかり、救急救命士も増やすことが非常に大変だということはよくわかりました。
 町長が言われたように、JAの車が寄贈されるということで、高規格が出動している間の時間帯に、補完ができる車の見当がついたので、町民が安心していられるということがわかりました。
 清水町では道東道を抱えているので、一度出動してしまったら4時間くらいの間は不在となるわけです。これは町民の不安を解消してあげないといけないということを感じたものですから、こうしてJAで配備していただけるということですので、私の一般質問は終わります。