北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成22年第5回定例会(6月18日)

○議長(田中勝男) これより本日の会議を開きます。(午前10時00分)

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○議長(田中勝男) 荒木議員におかれましては、質問席まで行く間に段差が3段ございます。支障があって大変でございますので、荒木議員については自席での質問を許可いたします。
 日程第1、一般質問を行います。
 11番、荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) ここで1回目の質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
 町長もご存知のように、清水町の高齢化率は、今年に入って一つのボーダーラインといわれている30%を超え、町政執行上でも大きな問題であり、町民生活上も大きなウエイトを占めていくことになりました。高齢者が多いということは、必然的に通院者をはじめ、病院に世話になる人達が多くなるということが、経験的に予測することが出来ます。統計の話になりますが、厚生省の資料によりますと高齢者の占める医療費は、国民医療費の30兆円弱に対して、約34%強の10億円強といわれます。よって、国も色々考えまして、医療費の問題で打ち出された政策の1つが最たるものですけども、後期高齢者医療制度ということになるのではないかと思います。
 負担とサービスの均衡という考えから打ち出された制度でしょうが、その負担のほとんどが、税金と他の医療制度でまかなわれ、内容でいうと国費で50%、他の医療制度で40%、当事者が負担する部分は10%ということで成り立っている制度です。しかし、なぜか当事者負担で評判が悪く、政権交代で制度の見直しが図られることになっていますが、まだその姿が見えません。今、このことを議論するつもりはありません。ある統計によると、人の生涯の医療費としてかかる費用の2分の1の地点が72歳から73歳の間だといわれております。長寿社会の幸せは、長生きすることばかりではなく、健康で自立した生活を維持することではないかと思いますがいかがでしょうか。しかし、65歳以上の男性の46%、女性の53%は腰痛や肩こり、手足や関節の痛みなど、病気や怪我による自覚症状があるといわれており、そのなかの男性の61%、女性の65%は何らかの治療を行なっているといわれております。清水町の実態がわかりましたら教えていただきたいと思います。
 本町は他の町から見て比較的、医療機関に恵まれているといわれております。以前は、よく、この議会においても、この問題に対する答弁で理事者側は、「清水町の国保税が高いのは医療機関が多すぎるからだ」というような答弁をされてきていましたが、現状はいかがでしょうか。今も同じ考えでいるのかどうかの考えをお聞きしたいと思います。
 話しが変わりますが、近くの町から清水赤十字病院に、透析治療のため週に3回通院されているという男性の方がおられます。近くとはいえ、高齢者の奥様が片道30分以上の時間をかけて、旦那さんを乗せて病院に通うということで、そのご苦労には頭が下がります。お話しによりますと、今、住んでいる町から出て、清水町に住むんだということをおっしゃっておられました。町は定住人口を増やすためにいろいろと策を練っているようですが、私は、この例が1つのまちづくりの方向を示すものになっているのではないかと思っております。町長は、そんな病気の人達が沢山入って来て、医療費がかさむばかりだといわれるかもわかりません。しかし、私はそんなことはないと思います。治療をするお医者さんが必要であれば、看病する方々をはじめ、色んな人達が必要になるわけですから、そういった人達がここに住むということで、必然的に、負の遺産ばかりではないと思うのですがいかがでしょう。1つの大きなプランを持って、ことにあたれば、おのずと道が開けるというのは私の人生訓ですが、楽観的過ぎるかもしれませんが、町長のお考えをお聞きします。ただ、高齢社会になり一定の割合で何らかの治療を受けなければならない方々が増えているにもかかわらず、十勝管内の公立の8病院が、全ての収支がままならず、その自治体にとっては、財政上大きな負担になるといわれています。清水赤十字病院もご多聞に漏れず、経営が大変だから町に5,000万円融資してほしいという依頼があったために、その条例を産業厚生常任委員会で付託されて、審議されていると思います。今回、条例まで制定して融資しようと考える根拠は何なのか、今後、このことに関して、日赤の経営全体を含めて、町としてどのように対応していこうと考えておられるか、町長の考え方をお聞きしたいと思います。
 2点目です。高速道路に関する質問に移ります。いよいよ来年は、道東道が夕張まで延伸されるというのか、向こうから来るというのか、どう考えればいいのかわかりませんが、清水町から見れば延伸されているという考えにさせられるのかと思っておりますので、このことをつかわさせていただきます。
 札幌なんかは、2時間前後で行くことが出来ます。時間的距離は極めて短くなって、町民特に若い人達にとって仕事だけではなく、プライベート、レジャーや買い物に出かける機会が増えるのではないかと思います。町なり商工会なり、その影響についてどのようにお考えになっているか考えがあれば教えてください。
 この道を利用して、逆に十勝管内に観光客が来るのではないかという予想もあります。もし、その予想の数字があったら教えてください。本町にとっても、またとないチャンスと捉えて、清水町独自の食品を開発したとのことですが、この開発された食品の狙いは何なのでしょうか。これによって、どれだけの人達の集客を見込んでいるのか教えてください。
 本予算に、町は高速道路の周辺に看板を立てて、清水町に寄ってもらおうというお考えのようですが。私が水をさすわけではありませんが、なかなか難しいのではないかと思います。ですが、何か秘策を持っていれば披露していただきたいと思います。私は、むしろ、これまでの歴史が物語っているように、新しい道路をつくって、車がどんどん走れるようになれば、都会のほうに、人口も含めて吸い取られていくというストロー現象が起きるのではないかと逆に心配している一人です。ストロー現象にならないために、何か手を打たなければならないと思うのですが、そんなことにはならないということなのか、なるからこういう手を打つということなのかも教えてください。
 イベントづくりも一つのアイディアですから、それはそれとして、清水町の立つ位置、高速道路を利用した場合の清水町の立つ位置を考えれば、道東と道央の接点になり得るのではないかと考えます。もっと、この道路を使ってスケールの大きいことに取り組んで町の活性化を図るのは、お金もかかるでしょうけども、そういうふうに考えたことがあるかどうかも含めて、お答えいただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) ご質問にお答え申し上げます。
 質問の主旨について、概ね理解しているところでございますけども、意図と違うところがあった場合、後ほど答弁させていただくことを予めお断りしておきますので、よろしくお願いします。
 当町の高齢者も30%を超えました。これは当町のみだけではなく、全国的にこのように長寿命化になってきているわけであります。なによりも、環境問題を含めて医療の発達、こういったことが大きく作用されていますし、個々の人々が少しでも異変があったら医療機関にかかるという表れでもありますし、健康検診の発達ではないかと思います。当町においてはそういう状況でございますのでご理解いただけるかと思います。
 前段がございましたけども、65歳以上の方々のいずれかは、手の痺れだとか、肩こり、腰痛、膝、そういうものが出てくるのは誰しもが起きます。年齢の差があったとしても、何十年も痛くならないでいくということはありません。必ずや、それだけの人生を歩んできているからなってくるのは、当然でございます。事故や重い病がない限り誰でもあるということです。議員のおっしゃった数値が、本町でも該当するだろうと思うところであります。
 医療費が高いのは、医療機関が多いからではないのかということが今までいわれてきたというお話でしたけども、そうではないと思います。医療費が高いのは高額医療でございまして、私共の町は、一次診療でございますから、大きいのは大半が帯広、あるいは旭川、札幌ということになるわけです。なにも医療機関があるから、多いからといって高いのではないかというのは、相成らないのではないかと思っております。
 幸いに、長くから本町での医療機関のご尽力をいただいて町民の健康を守り、維持していただいているわけであります。そういうなかで、財政面の今までにも約9億円くらいでしょうか、助成措置をしてきているわけでございますけど、この10年間というのは財政が非常に厳しいというような状況から、医療機関も申し出てなんだかという気持ちがあったように聞いておりますけども、それまで自助努力をして金融機関と並々ならぬ接触をしながらやってきています。私共町としましても、仮にお願いをしてきているということも実態でございます。数年間、努力をいただいてきたということで、感謝を申し上げたいと思っている次第でございます。
 町内は、そういった面で、歯科医も含めて医療機関に恵まれています。あるいは教育面、文化面も非常に恵まれているなかから、移住をしたいと近隣から町内に入ってこられる方もいらっしゃいます。お年寄りはまだそんなに来ておりませんが、移住体験で来られた方、来られる前に来ている方、以前、文化協会役員の方の知り合いで接点がありまして、2年間ほど住まわれましたけども、冬は大変だけども夏は素晴らしい、環境も自然もいいし、医療機関にも恵まれている、おふたりで住まわれている高齢者でございましたから、そのようなことを言っておりました。いずれ、どの自治体も高齢者世帯が多くなってくるわけでありますから、恵まれたところに住まわれるというのがいいのではないかと思います。十勝においても、帯広市内においても、駅周辺、病院周辺ということで、マンション建設が進んでいるのは、ほとんどが高齢者の方々ということになるわけでありまして、すぐに医療機関にかかれるところになりますので、そういうことも、医療機関の対策をしていくなかでは非常に重要なことだと、私は思っております。
 条例までの根拠なんですが、通常であれば、公立病院は自治体として運営していかなければならないということになりますが、当町におきましては、日赤病院というものは、医療法にいう厚生連から事業協会などの医療機関、そのなかの第一順位が日本赤十字病院でございます。これが公的医療機関でありますので、これらに対する支援をしていかなければならないんです。貸付でない場合については、特別交付税措置もあるわけでありますから、運営費についてはそのような状況であるし、そういう考え方でいます。条例の根拠につきましては、医療法による準公的機関ということで条例をとらせていただきましたけども、他の医療機関につきましても、今後、いつこういう状況になるかもしれない、こういうことを守るためにはできる限り町の支援をしていきたいと考えて、医療懇談会のなかでも、各先生方の経営状況をお聞きしながらきているところでございます。先般も内部で、福祉法人、医療法人、個人を含めて医療福祉に関わるものについての助成のあり方について、一本化したなかで、進めていくことが必要ではないかと、担当のほうに申し上げております。今後、十分検討していきたいと思って、考えているところでございます。したがいまして、これまでの近い将来においては、他の医療機関について、整備拡充計画も今のところはもっていないです。医療の報酬体系がどうなっているかということが、まだ定かでなく、見通しがきかないわけでございます。設備投資についても、思いのままにならないのが今の現状でございます。先生方からは、その折にひとつのご相談をいただきたいということでおります。医療のトップばかりのお話し合いではなくて、事務レベルでの話し合いを進めて、清水町の医療体制をどのように構築していくか、福祉をどのように繋いでいくかを考えてまいりたいと思っております。
 道東道でございます。確かに、心配している点は私もございます。ストロー現象もあるかと思います。いかんせん、人口が十勝全部を合わせても35万人で、道央圏は10倍でございます。出ていって楽しんでくるのは、若い人には当然あると思います。入ってくる量は10倍の量でありますから、相当、道東方面への観光がなされるだろうと思います。道央圏から十勝への入り口であります本町が、ここで何かの手を打って、降りてもらうということが一番大切ではないかと考えております。ちなみに、昨年20年度から21年にかけまして、トマムIC・十勝清水IC間が開通しただけで、一番多いときで2.2倍になっております。今年に入りまして、昨年の4月と今年の4月を比べましたら、前は1,900台だったんですが、3,200台を超えております。それだけ、向こうから入ってきていることになるわけであります。清水・芽室間におきましても1.13倍という状況でございまして、年々、利用が高まっていることになっているわけです。向こうから十勝に入ってくるのが非常に多くなってきているということでございます。ご当地グルメをつくって、どれだけの予想をしているか、今の目標は年間2万食でございます。これは予想ということで、ご当地グルメのほうで発表された数値でございます。このことは、まだ、ぼちぼちではありますけども、関心の的でございます。
 先般も道路要請を行ったときに、釧路からもこのことについて注目をしており、是非、伺いたいというお話もいただいておりますし、北見のほうからもそういったお話をいただいております。道内にあっても。それから、もう流れているのか、中央においても、「今度開発するんですね」というようなことで、極めて食に関しては敏感な人が非常に多く、そういう人がいるんだと思いました。来月号の7月・8月号で相当数、雑誌に掲載されますので、一度は行ってみたいということになるのではないかと思います。
 それにしても、北海道の方はわかっていますが、十勝清水というのはインターがあり、十勝清水というのはわかっていますが、清水町というのがなかなかわからないと本州の方々はそういう思いだそうでございます。4月か5月の頭に、町内から二業者が、浜松町で行ないました全国フェアに出ております。その折に、清水町の旗をたててやっておりましたが、「静岡の清水町ですか」というようなお話を伺うところが多いそうでございます。そこで、「実は、北海道です」というようなことがあったのですが、それなら「北海道のどこか」と言われたときに、十勝ですと答えたら、「十勝ですか」ということで十勝の名前はさすがに売れていて、「十勝清水町です」と言ったら、「むしろ、それに変えたらいかがですか」というようなお話も、バイヤーさんから言われたとお聞きしたところでございます。
 看板は内部でも議論がありました。インターネットの時代でございますから、そちらにどんどん出してはどうかというお話もございました。目印というのは看板だと最終的になりまして、看板による誘導客をアピールしようということで、十勝清水という形をとらせていただいていきたいと思っております。なお、前にもお話ししているかもしれませんけども、この、シーニックバイウェイの山麓ルートの町々の商工会長さんや観光協会長さんが、「なんとか清水町で足止めをしていただきたい。それから枝のほうにくるということになりますので、お願いしたい」ということも事実でございます。当町としましては入り口でございますので、これらの対策をしっかりとしていきたいと考えて、清水公園、食も含めて町並みをいっぺんに変えることは出来ませんけども、少しでもきれいな町並みにしていかなければならないだろうと思っているところであります。
 加えて、北海道ガーデン街道ということで、旭川から帯広までの間の十勝の頭になるわけであり、中心地でございます。そういったことで、目標数も数万人ということも聞いております。こういったものを繋げていく必要があるのではないかと思うところであります。まさに、この道路が開通することになりまして、道東と道央圏の中心地的な地点に我が町はあるのではないかと思っております。旭川からの高速道路はありませんが、トマムまで出て、道道を抜けて富良野に行きます。非常に早いそうでございますけども、それはそれと3時間以内でここまで到達する、釧路までや北見につけてもそうなると思います。中心的だというのはアイスホッケーの各監督さんが申しておりましたけども、夏に毎年、町長杯のサマー大会があり、苫小牧方面、札幌方面、釧路方面から選手が来ます。「ちょうど、時間的によく、苫小牧でやったときに釧路から泊まりがけで行かなければならないんです。釧路から苫小牧に行くのもそういう条件で、ここは立地的に非常に恵まれていますね」ということを前から言われているところでありますので、そういうことを考えてまいりたいと思っております。
 そういった面で、もっとスケールの大きいことを考えていることがあるかということであります。私からこの場で申し上げることはできませんけれども、これから住民の方々の色々なご意見やアドバイザーを設置いたしますので、そういう人達の考え、それから、今、つないでいるそれぞれの機関のアドバイザーもおりますので、そういったことなど、3月の議会でも議論がなされました、産業活性化の専門委員の皆様方のご意見を頂戴して現状より一歩でも二歩でも進んだ形をつくり上げていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○議長(田中勝男) 11番、荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) ありがとうございました。
 長い間、たくさん答弁していただきまして、お聞きすることがなくなったのではないかと思います。少し順を追って詳しくお聞きしたいと思います。
 最初の質問ですけども、十勝管内には8つの町が、それぞれ、町立病院などを抱えているわけです。何のために、赤字を出しながら抱えなくてはならないのか、町長はどう思いますか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 私が申し上げるべきかどうかはわかりませんけども...(途中中断)

○11番(荒木篤司) 全体的に、公立病院というのを抱えなくてはならないという...(途中中断)

○町長(高薄 渡) 当然ながら、地域医療を守るためです。住民の医療体制として安全・安心を守るためだと、私は理解しております。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 今回、質問するにあたって、調べたこともありますし、前回、日赤の融資の件で資料を出していただきました。今、言いました、8つの町村で抱えている債務が23億8千万円くらいなんです。この23億8千万円というと、ひょっとしたら、小さな自治体の1年分の経費かなと思うんです。結局、町長が言われたように、町民の健康を守るという部分、安心・安全の確保という意味でいえば、税金の注入もやむを得ないということになるのかと思うんです。仮定の話しだから答えられないというかわかりませんけど、8つですから、3億円くらいつぎ込むという部分について、なおかつ、それでも病院を維持するんだという考え方は、安心・安全とのバランスです。収支のバランスを欠いてでも、町民の健康を守ってやっていくのが、自治体病院の使命だと私も思います。
 日赤病院は、今回、収支が行き詰まって、町に少しお金を融資してほしいというお話がきたと話されました。この、話が出てから、新聞などで報道されました。町民のなかでは、町立病院というような感覚もあって、診療科目・医者の人数も多く、そこに行けば、いざというときに、頼りになる病院だという形で残ってほしいという考えが、多くの町民が考えているところだと感じました。国の医療政策が平成19年から変わりまして、小さな病院の経営が苦しくなっていくようになっていますよね。この先、これが、どのように変わっていくかわかりません。日赤の清水町における役割というのは、公立病院的ということなのか、町立病院的な存在だと思いますので、利子補給とか、貸付という方法をとらないで、運営資金というなかで、町の予算のなかである程度支えていくという考えはいかがでしょう。町長はどう思いますか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 他町村におきます、公立病院については、毎年、多額な資金を導入してでも、町民の健康を守るための努力をしているわけでございます。
 私共は、清水赤十字病院という病院が、誘致をしたということになっておりますから、町として一定程度の責務といいましょうか、これを考えていかなければならないということで、従来から設備・投資を含めてやってきたところであります。出発時から設備・投資をしてきたなかで、運営的に黒字までいかなくても、とんとんでやってきたという状況で努力をされてきたわけであります。支援ということもありませんでしたが、今後、そういう問題が、赤十字病院だけではなくて、町内にある他の医療機関も、そのおそれが、なきにしもあらずということでございます。財政の許す限り、先生方とお話しをしながら進めていますけども、そういう場合には対応していきたいということで、医療機関とのお話をしているところでございます。自分達はできるだけ、最大の努力をしていく、他の医療機関も努力をしていきます。しかし、どうにもならないときは、支援を求めざるを得なくなるかもしれませんと言われておりますので、私共としましては、そのような方法を進めていきたいと考えておりますので、先ほど、条例の個々の部分だけ出しましたけども、全町的な考え方で、もう少し議論を含めていきたいと思っております。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 町長のお考えは、ある程度わかりました。
 町と日赤病院が50対50の立場で話し合うということではなくて、向こうは借りる側という認識がありますから、そのへんの意識を町がどうくむかということなんです。今回は、5千万円を融資しますけども、5千万円で立ち直れるのかどうかという部分ではなくて、何とか5千万円を融資していただいて、他のほうは何とかしようという考えなのかと思ってしまうんです。50対50の立場で話を進めるということができなければ、問題の本質に触れていくということはできないのではないかと思うんですけど、どうでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 50対50という話ですけど、公立的なものではありません。事業主体と申しましょうか、完全に清水赤十字病院という赤十字を外して、完全にそういう形であれば、そういう方向をとりたいと思います。上に北海道支社があり本社があるわけでありますから、そこからの資金導入も全国的ななかであるわけですし、国の関与もあるわけです。
 今の段階では、こういった状況しかとれないのではないか、設備投資をしたり、新たな科目を設置する。これは、住民要望でありますから、整形外科、常駐してほしい、眼科、耳鼻科等々を設置してほしいという要望に応えてやる場合は、私共が病院にお願いをするという形になりますので、資金の提供は、以前から考えているところです。赤十字病院だけに限らず、他の医療機関でも、住民要望に答えてやっていただくのであれば、やらないといけないです。今の段階では、こういう状況で考えていかざるを得ないと思っております。
 本来であれば、毎年、財政的に余裕があれば、他の公立病院まで行かなくても、A医療機関にはいくらB医療機関にはいくら、C医療機関にはいくら、D医療機関にはいくらという形でやれればいいわけであります。ですが、それができませんので、各々で調達をしていただきながら、どうしてもというときは、私共のほうで支援をしていきたいという考え方でおりますので、ご理解いただきたいと思います。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 町長のお考えが、どういう形で日赤側に伝わるかわかりませんが、考え方はわかりました。このへんが1つの分岐点なのかなと思うんです。公的病院はある意味、町から独立した形の病院ですし、町が無尽蔵にお金をつぎ込めるのならば別ですけども、今の状況からいうと、そんなことはできないです。どこまで、本当に腹を見せ合って、この問題に取り組めるかというと、町立ではないという壁が難しいのかと思います。
 町長は、赤十字病院が、なぜ清水町に病院をつくったのかについての、歴史的な経過というのはご存知ですか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 私の知り得る限りでありますけども、当時は町の診療所から出発して、大きく公立病院になられたと思います。西十勝の清水町から新得にかけて、医療機関の大きいものがないということで、工場群、明治製糖から始まって、日本製糖だったり、明治製糖になったり、興農工社になったり、雪印になったり、缶詰工場になったり、併用してきたわけであります。当時の町の有志の方々が、この赤十字病院の設置に向けて運動、展開をしたということであります。大変大きな判断をされたんだと思います。
 当時は、さまざまな官庁街がございましたし、その要望や住民の健康に応えるために必要で、産業医としても必要ではないかということで、努力をして設置されたと伺っているところでございます。歴代、町との接点もございますし、支援もそれなりにしてきたのも事実でございます。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 私もいろいろ調べてみましたけども、なかなか資料がみつからなくて、清水町百年史の中から、日赤病院を清水町につくった経緯がある程度わかりました。戦時中、昭和17年頃から総合病院を清水町につくろうという話が商工会を中心に持ち上がって、そのためには、町内に日赤の社員を増やすということで、全町民に働きかけて、社員を大幅に増やしたということです。総合病院をつくってほしいということで、日赤としては、町が土地と建物を提供してくれれば何とかするという話だったらしいです。
 昭和18年・19年の頃、戦争の激しいときで、30万円かかるという話だったんです。30万円というのは、当時、清水町の1年間の予算が15万円だったそうです。その倍のお金を集めるという話だったんですけども、めげずに皆で寄附をしようという話になりました。町長が言われたように、大きな会社、明治製糖、雪印の興農工社とか、そういうところも、はじめは、町民に寄附をお願いしたということで、とにかくなんとかしてつくろうという話になりましたが、そういう時代ですから、寄附は集まらなかったんです。それでも建てるという旗を降ろさなかったんです。そうすると、日赤から、「病院ではなくて診療所はどうだろう」という話が出てきました。それは12万円くらいの持ち出しでなんとかなるのではないかという話になったことで、診療所を終戦の年に建設していたと思いますけども、20年9月に完成した流れがあります。そう考えると、どこからかきて、ポッと出来たのではなくて、先代の人たちが並々ならぬ努力をして、食うか食われるかの時代であるにもかかわらず、なんとか寄附をして、病院を建ててほしいという努力が実ったのかなと思います。
 そういうご苦労を考えると、今回の5千万円の問題、これから日赤が経営していくうえでの問題が出てくると思います。町は積極的に関わっていってほしいと思っているんですが、いかがでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 先ほどの答弁のとおり、そのような考え方を持っております。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 次の質問にいきます。
 何年前か忘れたんですけど、新得町が高速道路で新得に、バイパス、インターチェンジをつくって、高速道路をつなぐというようなことが、新得町役場の議会のなかで議論された話でした。そのときにはじき出された費用が、25億円とか26億円とかそのくらいのお金だったらしいのですが、25億円、26億円になったから、その話しが断ち切りになったのかどうかはわかりません。仮に、そのくらいかけてもつくろうという考えなのか、そのまま観光客の誘致をしようと考えているとすれば、人を呼び込むための一つの考え方なのかと思うんですけども、よその町なので、25億円、26億円の話しはとにかく、そのくらいお金をつぎ込んででも、町の観光資源を増やそうというような考え方については、どう思いますか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 隣の町のことですから言えませんけども、もともと、新得は、歴史的に見ても、地理的な面や産業形態からみても観光でいかなければならないというのは、早くからそういう方向性を出していますよね。幸いに、我が町は農業・産業の努力もありますけども、恵まれたなかにあります。あそこは、観光産業と特産品開発ということで早くからやられていました。当町は大型化していくなかで、工場もあるし、そういう方向で進むという状況できました。違いはあると思います。したがって、住民のお考えはどうかわかりませんが、観光面にはそういう方向性を持っていると、私はおさえております。
 スマートインターということなんですけども、これはできることになっていますが、地元の自治体が負担するということになります。当時の東道路公団につきましては、10キロ以上を目処として、区間と区間の間が10キロ以上あればスマートインターということで、全国的に進めてきたそうでございます。十勝は、活性化期成会で音更と池田の間、十勝川温泉に入るスマートインターが要望されております。新得は早くからやっておりますけども、未だにいたっていないということです。金額はどのくらいかということは、私は聞いておりません。
 以前、我が町に砂川市みたいな、高速道路から降りて、高速道路へ出て行くという、これの大きいものを考えていたようです。これは、町内ではありません。帯広十勝で、考えていたようでございます。それが20数億円と聞いておりました。スタンドからなにから全部入れて、それだけのお金をかけて、費用対効果でやっていても、砂川か室蘭かどこかであるのが、なかなか入る事業者が一定しないというようなことから、立ち消えになっているのではないかと思います。それが25・26億円と聞いていたので、スマートインターは、もっと少ないのではないかと思います。要望していることにどうかということについては、明示できませんけども、新得町としてお考えのことだろうと思います。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。
 再質問は、まだ続きますね。

○11番(荒木篤司) はい。

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○議長(田中勝男) 休憩いたします。(午前11時00分)

○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。(午前11時15分)

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○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。
 質問、答弁にあたっては、できるだけ簡潔、明瞭にお願いいたします。
 11番、荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 今、政府は、社会実験ということで、高速道路無料化を進めておりますよね。幸いというか、道東道も、この28日から千歳のジャンクションまで無料になるということで、いつまで続くかわかりませんけど、一応、無料になるという前提で話をすれば、高速道路と普通道路の自由な使い方ができるわけですよね。まだ高速道路は走れなかったけれども、今度は普通車も高速の途中から乗って、途中まで走るということも自由になるということなどを考えると、道東道が千歳から釧路までは2・3年後に開通すると思いますが、この距離は何キロあるかわかりませんけども、芽室にあるのはトイレと水のみ場ですか。それ以外、釧路までの間というのは、どうなんでしょう、そういうものができるのでしょうか。大きくいえば、パーキングエリアみたいなのはできるんでしょうか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) パーキングエリアはつくられると聞いております。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) パーキングエリアはできるんですか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 計画があるそうです。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) どこにあるか聞いてますか。

○議長(田中勝男 町長。

○町長(高薄 渡) 今の本別間まではそのままですけども、そのあと釧路間は同じようにつくられると聞いております。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) そうなると、釧路まで、札幌のパーキングエリアから何もないかっこうですけども、1箇所できるということですね。それは十勝管内ではなくて、釧路にできるというお話ですよね。
 思い切って、清水にパーキングエリアをつくるような交渉を、日本道路公団としていくというお考えはありませんか。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 今までに何回か要請しましたけども、できないということです。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 真面目な話、けっこう距離は長いですよね。千歳からここまでトイレはありますが、実際に休憩するパーキングエリアがないということは、極めて交通安全上からいっても、問題なのかと思います。もう一度考え直して、清水町のどこかにつくっていただき、普通道路と接点をもつ、そして高速道路を通る人達を清水町に呼び込むような、スケールの大きなことを考えていくことも必要だと思うんですが、いかがでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 私もそう思っていたのですが、それができないということでございますから、諦めざるを得ないです。千歳から何もなくてではなくて、トマム・夕張にできるそうです。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) 確かに考えてみたら、「つくってくれ」「はい、わかりました」というわけがないですよね。
 ある程度、町の将来のことも含めて考えれば、そういうものをつくらなかったら、清水町は単なる自動車の通過地点になってしまう可能性が、極めて大きいのではないかと考えるんですけども、いかがでしょう。

○議長(田中勝男) 町長。

○町長(高薄 渡) 東日本高速道路株式会社ですけども、想定されるのは、芽室のパーキングを拡充していくという考え方が、まだ載っていませんけども、そういう方向でいるらしいです。したがって清水にはつくれない。こういうことでございます。

○議長(田中勝男) 荒木篤司議員。

○11番(荒木篤司) そういうことだという考え方はわかりました。私は、町の将来を考えて、不可能かもわからないけども一生懸命取り組んでいく必要があるのではないかと申し上げて終わります。

○議長(田中勝男) これで、一般質問を終わります。

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○議長(田中勝男) 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 おはかりします。
 議事の都合により、6月19日から6月21日までの3日間、休会したいと思います。
 これにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○議長(田中勝男) 異議なしと認めます。
 よって、6月19日から6月21日までの3日間、休会することに決定しました。
 6月22日は、午前10時に会議を開きます。

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○議長(田中勝男) 本日はこれで散会いたします。 (午前11時23分)