北海道清水町議会

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平成23年第3回定例会(6月21日_日程2)

○議長(加来良明) 日程第2、議案第47号、定住自立圏形成協定の締結についてを議題とします。
 本案について提案理由の説明を求めます。企画課長。

○企画課長(上出 進) 議案第47号、定住自立圏形成協定の締結についての提案理由のご説明を申し上げます。
 国が定める定住自立圏構想推進要綱に基づき、昨年12月に中心市宣言を行った帯広市とその周辺町村としての清水町が、定住自立圏形成協定を締結するにあたり、本年3月に施行された清水町議会の議決すべき事件に関する条例第2条の規定に基づき、議会の議決を求めるものです。
 十勝管内19市町村長は、平成21年11月に十勝広域連携推進検討会議を開催し、定住自立圏構想の調査研究を進めることとし、翌平成22年11月の市町村会議において、オール十勝で定住自立圏形成を目指すことを確認して以降、検討協議を進めてきたところです。
 このたび、生活機能の強化、結びつきやネットワークの強化、圏域マネジメント能力の強化の各政策分野において、連携する取組みの協議が調ったことから、中心市である帯広市と各町村がそれぞれに1対1で協定を締結しようとするものでありますし、文言につきましても同一となる予定です。
 続きまして、ご提案しております協定書の内容をご説明申し上げます。
 第1条は、協定の目的を規定したもので、中心市宣言をした帯広市と清水町は連携協力等役割分担によって、十勝に暮らす住民の豊かな生活の確保と十勝の更なる発展と魅力の向上を図るため、定住自立圏の形成に関して、必要な事項を定めるとしたところです。
 第2条につきましては、基本方針としてこの協定に基づき、帯広市と清水町が定住自立圏を形成するために、第3条に掲げる3つの政策分野の取り組みに相互に役割分担をしながら連携・協力していくということを定めたものです。
 第3条につきましては、ただいまの3つの政策分野を列挙しており、それぞれ別表として後ほどご説明申しあげます。
 第4条第1項では、定住自立圏を形成する取組みを推進するため、事務の執行にあたっても、相互に役割分担と連携協力をしていくこと、第2項では、必要な費用が生じた場合について、相互の受益の程度を勘案しながら協議の上で負担するということ、また、第3項では、取組みに必要となる手続きや人員の確保及び費用の負担については、当事者間で協議によって定めるとしているところです。
 第5条につきましては、本協定を変更する場合は、当事者間で協議の上、あらかじめ議会の議決が必要であることを規定しているものです。
 第6条では、協定廃止の手続きについて規定したものであり、協定を廃止しようとする場合には、あらかじめ議会の議決が必要であり、その旨の通知は書面によるものとし、議会の議決の写しを添付することを定めたものです。また、通告があった日から起算して2年を経過した日に協定の効力を失うことを定めたところです。
 第7条につきましては、疑義の解決について規定したものです。疑義が生じた場合、または、定めのない事項については、当事者間で協議の上、決定することと定めているところでございます。
 第3条における取組政策分野は、別表第1、別表第2及び別表第3とし、それぞれ項目ごとに取組内容、甲の役割・乙の役割を規定したところです。なお、その3分野につきましては、定住自立圏構想推進要綱第1項の連携する具体的事項として定められているところです。取組みの概要の一覧は資料として配付させていただいているところですが、別表第1といたしましては、生活機能の強化にかかわる政策分野で、医療の項目として、救急医療体制の確保と、地域医療体制の充実を図るための取組みの内容と、帯広市・清水町の相互の役割を定めております。
 次に、福祉の項目では、地域活動支援センターの広域利用の促進と、保育所の広域入所の充実を図るための取組みの内容と相互の役割、教育の項目では、図書館の広域利用の促進と生涯学習の推進のための取組み内容と相互の役割、産業振興の項目では、農商工・産学官連携及び地域ブランドづくりの推進やフードバレーとかちの推進、企業誘致の推進、中小企業勤労者の福祉向上、広域観光の推進、農業振興と担い手の育成及び鳥獣害防止対策の推進を図るための取組みの内容と相互の役割、環境の項目では、地球温暖化防止に向けた低炭素社会の構築のための取組み内容と相互の役割、防災の項目では、地域防災体制の構築を図るための取組みの内容と相互の役割をそれぞれ定めているところです。
 次に、別表第2といたしましては、結びつきやネットワークの強化に関わる政策分野で、地域公共交通の項目として地域公共交通の維持確保と利用促進、地産地消の推進の項目として地産地消の推進、移住・交流の促進の項目として移住・交流の促進を図るための取組みの内容と相互の連携の役割を定めたところです。
 さらに、別表第3としまして、圏域マネジメント能力の強化を図る政策分野では、人材の育成の項目として職員研修及び圏域内人事交流を図るための取組みの内容と相互の役割を定めたものであります。
 なお、この協定で締結する政策・施策の項目のあくまでも基本的事項ですので、具体的な事業につきましては、議会の議決を得られたのならば、来月中にも帯広市との協定を締結し、その後、本協定に基づき策定する実施計画ともいえる定住自立圏共生ビジョンの作成作業のなかで具体的な取組みや個別事業に関する協議を進めていく予定です。
 また、共生ビジョンの策定にあたっては、十勝管内の民間の方々や団体、有識者を含めた共生ビジョン懇談会や広く十勝管内に住む方々から意見をいただく、パブリックコメント、住民意見提出手続きを行うこととなっております。
 以上、議案第47号、定住自立圏形成協定の締結についての提案理由の説明とさせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○議長(加来良明) これより、質疑を行います。
 質疑はありませんか。
 6番、原紀夫議員。

○6番(原 紀夫) 今回、提案されている協定書については、定住自立圏の関係でありますので、特に力を入れて、連携を密にしてやってほしいと考えているところです。
 そこで、お尋ねしたいのは、別表第1の第3条の関係で、より多くの進めるべき政策が提起されておりますが、この政策が防災まで6つの政策がありますが、これ以外の政策に幅を広げようと、いろいろな相談をしていく過程で出たときには、政策について増やしていくということについてはどのようになるのでしょうか。
 実は、本会議のなかでも問題提起いたしましたが、上・下水道関係で、今後、帯広を中心としてもよいでしょうし、新得・清水・鹿追等々との連携をしながら広域的に進める部分が出てきたときに、お互いに協力し合うことによって、町の財政上からもよい効果が表れてくるのではないかという思いがありました。この6の政策のなかには、どこに関わるのかとなると、よく理解できないところもありますけれど、特に町民生活に直結する部分については、考えを含めて力を入れてやってほしいという思いがあり、このことについてどういう対応になるのか、このへんを教えていただきたいと思います。

○議長(加来良明) 企画課長。

○企画課長(上出 進) ただいまのご質問にご答弁を申し上げます。
 上・下水道に関わって、帯広市と清水町の1対1の協定ですので、その可能性があるかどうかは現在のところわかりませんけれども、新たな項目については、今後、帯広市との協議、十勝管内の協議のなかで協定に加えるべき項目があれば、通常年であれば3月末までに、議会の議決を経ながら協定に盛り込んでいくという作業が、これから毎年あろうかと思います。現在のところ、帯広市と清水町の協定の内容は、一緒の内容で十勝管内全部進んでいますけれども、これからの話し合いによっては、この点についてオール十勝で進めることに効果があるということになれば、協議のなかで、協定に加える項目となろうかと考えております。

○議長(加来良明) 6番、原紀夫議員。

○6番(原 紀夫) 町長にお尋ねをいたしますが、私が言った部分で、基本的には帯広市と清水町が協定を結んでいるというところから、出発点はそちらのほうがスタート台になるんだと思います。話を広めていく過程で、近隣の町村とも、そういう話題のほうに向けて努力をしてやることによって、何らかの効果があるのではないかという気はいたしませんか。このへんについて町長にお聞きします。突然の指名で申し訳ありませんけれども、考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

○議長(加来良明) 町長。

○町長(高薄 渡) ただいまの定住自立圏の質問へのご答弁をさせていただいているところでありますけれども、今、お尋ねの質問は、それもそうだけれども、近隣町との連携をどういうふうに考えているのかということだと思います。この前の一般質問の美蔓浄水場の問題で、そういった部分については、鹿追町との関わりを深く持たなければならないと踏んでおりますけれども、現時点ではわが町の水道ということになるわけでありまして、災害が起きたときにどうするかということになるわけであります。災害の度合いによって違うわけで、町村ごとでも違うわけであります。万が一のときにはそういうような、鹿追なり新得なり、そういうところからの水道供給ということを考えなくてはなりません。3町とも給水不可能になってしまったらどうしようもならない状況になろうかと思います。そのときは、すでに芽室町も帯広市もだめになると思いますけれども、そうでない場合にどういうふうになるかというと、そういう方向を考えていかなければならないだろうと思います。
 恒常的にはどうなるのか、いってみれば3町で水道事業団みたいなものをつくってどうやるかということになると、コスト面では決して安いとは思わないです。というのは、今、帯広は芽室まで一部はいっていますけれども、音更も一部で、幕別から更別、中札内、池田まではいっていますけれども、池田が結局距離が長くなるためにコストが高くなるということで、使用料が自町村でやるよりも高くなります。しかし、水源がないということで、そういう状況になっているのですけれども、いずれにしてもわが町は恵まれている状況のなかで、自然流下ということになりますから、コスト的にはかからないということになりますので、単独でいったほうがよいだろうと思っております。災害のときだけはやむを得ないと思っております。

○議長(加来良明) 他に質疑ありませんか。
 4番、木村好孝議員。

○4番(木村好孝) 私の一般質問との関連でお伺いします。
 地域防災体制の構築に関わって、町の防災計画の見直しがここと、この部分での構築状況が終わらないとなされないのか、それとも、町は町としての防災計画を進めながら、これとの整合性を図っていくのかということだけをお聞きしたいと思います。お願いいたします。

○議長(加来良明) 総務課長。

○総務課長(金田正樹) お答えしたいと思います。
 一般質問のなかで、早期に防災計画の見直しという話はさせてもらいました。ただ、広範囲になったときにも災害等は出てきますので、そのへんとの連携を取っていく必要があるかと思います。とりあえず、自分達でできる計画については早めに計画を立てたいと思っております。

○議長(加来良明)
 次の質問を受けます。
 8番、中島里司議員。

○8番(中島里司) 1点お伺いしたいと思います。
 この協定に伴って、資料に出ている乙の役割という部分です。実施に向けては協定が終わってからというお話でしたけれども、これを見ていて、すでに乙の役割としていろいろな団体が絡まってくるだろうということがわかるわけです。もちろん、行政サイドのものもあるわけですが、そのなかで、特に観光問題について本町として、町の役割と地元の団体の役割、町がどの程度役割を果たせるのか、かけ声はかけられるけれども、実施は観光協会なり、そういう地元の団体だろうと思っております。
 それらについて協定する前に、その団体との協議等はある程度進んでいるのかどうか、今、観光協会、農業も同じですが、行政外の団体が関わる部分について既に何かされてこのようなかたちになっているのかどうかをお伺いしたいと思います。

○議長(加来良明) 答弁を求めます。副町長。

○副町長(安曇達雄) これらの部分につきましては、それぞれの団体と協議をしながら具体的な部分を練っていくということは、今後出てくるかと思います。ただ、この全体の方向付けをするまでの、これまでの部分につきましては、協議を調えているわけではございません。こういう方向で、協定を結べる範囲ということで捉えておりますので、これから具体的に協議を進めていきまして、もう少し内容を深めていけるのかなと、ここで特に貴重だという部分については、帯広市が抱えている情報網、情報の発信力、そういったものが観光の共同運用をしていく面で大きな力になるだろうという部分がございます。その他に、今、お話がありましたような、各団体でそれぞれの生産あるいは開発事業の展開をしていくという上で、今後、具体的な結びつきができるかという部分について、協議を深めていきたいと思っております。

○議長(加来良明) 8番、中島里司議員。

○8番(中島里司) これからということだと思いますが、これは実際に、町としてそれらを締結して、資源開発することはそれも大事だと思います。それが地元としてしっかり受け止めれる、行政サイドの、いろいろな注文もだし、地域からもだし、今の組織が悪いとか、いいとかといっているのではありません。十勝が一体となってやる場合に、地元の組織をより足腰の強いもの、そしてそこに仲間として堂々と入っていって本町の経済振興に大きな役目を果たせる、そういう組織というのも考えていただきたいです。これは素晴らしいことだと思っています。鳥獣に関しては、猟友会だとか具体的なものがありますから、そのへんもこれから十勝圏でどういうふうな付き合いをして、どういうふうな情報をもらうのかというのも大事だと思います。
 観光については見るだけではだめ、物産というものを含めて本町の力というものを出していただきたい、上辺だけではなく実行を伴ったものを考えていただきたいと思っておりますので、実施に向けてより密度が高く濃い協議をお願いしたいと思うのですが、その点、急なので方法と言っても難しいと思うんですけれども、そのへんのお考えをもう一度お願いしたいと思います。

○議長(加来良明) 副町長。

○副町長(安曇達雄) 全体の自立圏のなかでしっかりと協議を進めながら共同で進めていくという部分につきましては、地元の考え方はしっかり調えていかなければ、協議が進んでいかないというのは原点だと思っております。そういう意味で、これも1つのきっかけになると思いますけれども、そういった部分に十分配慮をしながら進めていきたいと思っております。

○議長(加来良明) 次の質疑を受けます。
 質疑ありませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。
 これで、質疑を終わります。

○議長(加来良明) これより、討論を行います。
 討論はありますか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(加来良明) 討論なしと認めます。
 これで、討論を終わります。

○議長(加来良明) これより、議案第47号、定住自立圏形成協定の締結についてを採決します。
 おはかりします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は、起立願います。

(賛成者起立)

○議長(加来良明) 起立多数です。
 よって、議案第47号は原案のとおり可決されました。