北海道清水町議会

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平成24年第4回定例会(9月13日_日程1_一般質問4)

○議長(加来良明) 次に、5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) 通告に従いまして、2つの項目について質問いたします。
 最初は、昨年12月議会でも質問させていただきました、しみず温泉フロイデについてであります。これは、町長としても非常に頭の痛いことだと思いますけれども、再び質問させていただきます。
 昨年11月に新聞二紙が12月から再開すると報道がありました。私は再開はないであろうと思っておりましたが、そのとおり再開する気配もなく、今にいたっているわけでありますし、新聞報道もそれから一切ない状態であります。
 昨年、質問した時にも、相手方には文書で内容証明付きで回答を求めているとのことでしたけれども、その後の回答はあったのでしょうか。そして、昨年来、町としてどのような働きかけを行ってきたのか伺いたいと思います。
 売買契約を結んだのは平成20年4月でございますので、来年の4月には5年が過ぎようとしております。5年が過ぎると契約上、自由に転売しても良いということになってしまいます。多くのお金をかけてつくった施設が、わずか2,400万円で売却しておりますので、このままいくと入浴施設と関係ないようなところに売却され、何に使われるのかわからないような状況になってしまう可能性も出てくると思います。相手方は再開するつもりがあるとは思えません。再開を願っている町民の方も多くいらっしゃいますので、赤字になるとわかっている施設を町でもう一度買い戻してやるというわけにはいかないと思いますけれども、今後、町長はどのようにしようと思っているのか考えをお伺いいたします。
 2点目です。高薄町政3期12年の検証と今後についてということでございます。
 高薄町長は平成21年2月の町長選挙で、健全な財政運営で思いやりを大切にした活力ある確かなまちづくりをスローガンに3期目の当選をしました。早いもので、任期もあと5カ月を残すところとなりました。町長は1期目の当選以来、財政の健全化をはかることに腐心され、確実にその実績をあげていることは大変素晴らしいことであると考えております。平成23年度から第5期清水町総合計画がスタートしましたが、基本計画の実行性を高めるために「まちづくり計画推進委員会」を設置するなど、文字どおり町民参加のまちづくりが行われており、高く評価する1人でございます。
 3期目の終盤にあたり、町長として今まで12年間の検証と、来年2月の次期町長選挙に向けての考えをお伺いしたいと思います。
 以上、2点についてよろしくお願いいたします。

○議長(加来良明) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) ご質問にお答えしたいと思います。
 ただいまのご質問のようにしみず温泉フロイデにつきまして、大変頭が痛く、心痛重い状況であります。これまで、幾度かそのことについての文書をはじめとし、以前は、大阪まで副町長、総務課長とで行き、お話をしてきた状況であります。その折も「すべて営業いたします」というお話の約束でございます。内容証明付き文書は11回に及んでおります。現在は、従業員に対する具体的な指示もないと聞いておりまして、休止状態と聞いております。ただ、コテージのみ受付をしているものでございまして、電話の転送により本社にてやっておりまして、その鍵を従業員の方が開けるような状況になっているようでございます。改修もしていないので古いままの状況でないかと思っているところであります。
 担当課のほうでは、様子を見に行っている状況にあるわけであります。本年度に入りましても、早期再開を望む声が出てきており、特に北海道ガーデンショーなどで、まだ温泉の看板が出ているので、そういう問い合わせがあるというようなことでございまして、その旨も伝えて、そういう大きな事業をやっているので再開してほしいということも伝えているところであります。しかし、向こうからは内容証明付きでも、そういった返答がないということであります。
 町としましてはこれまで、弁護士と協議をしてまいりました。直近でもどうしたらいいのかということで、助言を賜りました。このままでは1歩も進めない状況なので、契約条項に従って、契約解除の申し出をしてはどうかというご助言を賜りました。しかし、解除をするということになると、その後の財産を取得するということになるわけであります。取得したら機械全てを運行しなければならないということになると、どうしても元に戻ってしまう、支出経費が増になっていくというようなことから、現段階では非常に難しい状況だということで、担当課ともいろいろ話をしているわけであります。条項に契約を解除することができることも書いておりますし、またその物件に損傷が見つかった場合、ただちに改修して町に支払わなければならないということもございます。今、その抵当権がついておりますし、町もそういう状況のなかなので、手続きで税対策でやっている状況であります。向こうの本業が思わしくないということも聞いておりますし、今のところ支払い能力があるかどうかという状況であります。
 この他に数件、清水町と同じような施設も購入されたわけです。私どもの町よりも早くに、それも同じような状況で休止状態にいるということでございます。したがって、この問題についての対策をどうするかということを進めていく必要がありますので、時間がありませんので、私どもとしましては、1日も早い対応を示していかなければならないだろうと考えているところでございます。ご理解いただければと申し上げるしだいであります。
 私の12年の検証と今後についてという質問を賜りました。また、その実績に対して高く評価をいただきまして誠に光栄であり、また、恐縮に存じるしだいであります。
 早いもので平成13年2月、多くの町民の皆様のご支持を賜りまして、町政の舵取りをさせていただきました。3期目の任期も来年とはいえ、残り少ない状況になってきているわけであります。省みますと、財政状況は極めて悪く、頭を悩める日々が続いたところであります。1日も早い財政の健全策を進めるべく決意をし、人々に思いやりのある、清潔で公正、町民対話重視の開かれた行政を目指しながら、町民一人ひとりの声を大切にして皆で知恵を出し合おうと、協働のまちづくりを目指そうということでスタートしたところでありますが、いかんせん財政の状況が悪化しているなかで、これができるかどうかということで、非常に悩んだところでありました。しかし、当初の全ての借金残高は、地方債、将来負担率にしても、275億円という金額になりました。膨大な額であり、このままでは行政運営はできないし、財政再建団体もしくは赤字団体になるのではないかと大変危惧をしたしだいであります。
 そういう思いから、ただちに行財政改革の検証を進めました。この間、地方6団体すべてが危機感を持った状況のときであったわけですけれども、当町は北海道でもいち早くその問題に取り組み、さまざまな行政課題がありましたけれども、その計画を進めるというなかで、町民の皆様や職員からも嫌がられることでも、町長としてやっていかなければならないということで今日まで進めてまいりました。おかげさまをもちまして、町民の皆さん並びに職員、議会の皆さんのご理解をいただきまして圧縮をすること、健全財政への道筋をきちんとつくることができたところでございます。
 このなかで一番大きな問題となった、特別養護老人ホームの移譲であります。私が引き受けたときは、すでにそのことが進んでおりまして、やらざるをえないということになっていたわけでございます。また、商店が発展のための、中心商店街の再開発の問題が残されておりました、最後の商工会館の建設問題、これもやらざるをえないという状況になったところでございまして、私が関与できたのは一部のところでございましたけれども、節減をさせていただいたという状況もあります。また当時、計画をしたときには4大施設といいまして、スポーツ振興であるスキー場、アイスホッケーの振興、御影地域の振興策としてのアイスアリーナ、保養観光面での温泉施設、大事な酪農の町でありますけれども町営牧場の運営を巡って、直営から民間への委託というようなことも大きな課題となりましたし、へき地における保育所、それから農村地域の学校、本当に大きな事ばかりが続き、加えて、市町村合併という問題がありました。このような大きく山積する課題は、我が町でしかなかったのではないかというくらいそういう課題に直面したわけであります。したがって、一時も心が休む日はなく、ひたすら赤字団体や財政再建団体にならないようにということで、町民や職員に嫌われながらもやっていかなければならないという思いをした結果でございます。
 加えて、地方交付税の減少、さらに数十年間にわたって土地基盤整備をしてきた御影畑総の償還、これが追い打ちをかけるようにまいりました。そういった面から、各種団体への補助金だとか、高齢者への年金、さまざまな負担率の引き上げ、新設、職員の給与の引き下げ、そういったものを実施しなければならなくなったわけであります。さらに追い打ちをかけて、少子高齢社会というものになりまして、子育て対策は樹立していかなければならないし、高齢者の医療福祉対策もしていかなければならない、こういう状況できたわけであります。そういうなかで遅れをとった10年でありましたが、ようやく医療のほうでも、赤十字病院の透析センターへの患者が増えてくなかでのセンターの増設や、御影診療所の老朽化したところの改修や、老人保健センターの支援だとか、小規模学校を活用した小規模多機能施設の支援、少人数学級の実現、保護者負担の軽減、あるいは健康予防対策など、新店舗商工会の地域事業だとか、農業のブランド化、有機肥料の普及、労働力を確保・補うサポートセンター、コントラクター、こういったものだとかの支援、北海道芸術高等学校の誘致だとか、バイオエタノール工場の誘致、TMRセンター、そういったもののさまざまなかたちを、こういったなかでもやらせていただいてきたわけであります。さらに、多くの町民のご意見をいただきながら、まちづくり基本条例やまちづくり第5期計画や、情報公開条例、町民提案型事業、各種計画策定委員の公募、あるいはそのことが就任時から目標であった、町民に開かれた町民参加型の町政を実現することができたわけであります。
 このように悪条件のなかにあっても、全国的、全道的に人口が減少するなかで、十勝管内でも減少率が高かったわけでありますが、当町としましては4.8%というなかで少ないほうの5番目に押さえることができたわけであります。もちろんプラスになったところもありますけれども、マイナス面ではそういった状況にありました。これは、決して私一人でできるものではなく、町民の皆さん、議会の皆さん、職員の皆さん、多くの協力があって、職員にあっては私の手足となって働いてくれた、力が結集してなしえたものだと、あらためて、お礼申し上げます。
 現下の国政や地方公共団体の厳しさは、今までにない状況でこれからもそのような環境におかれていくと思います。また、不安定な政局にあります。国民も町民も動揺することが多いかと思いますが、ここはしっかりと安定したなかで、まちづくりが必要になっていくのではないかと思います。これまでにも、世代を超えてたくさんの人とまちづくりを協力してまいりました。今年は110年という意義ある年でありまして、これを機に心新たにみんなで発展をさせていくような、着実な実現を目指していかなければならないということでございまして、1日たりとも町政の停滞を招いてはならないわけであります。
 最後に、来年の選挙にあたりましては、3期12年という大きな節目を迎えたわけでありますので、今一度、将来を見据えたなかで、私としましても整理をして、これから町民の皆さんの多くのご意見を賜る、先ほども申し上げましたけれども、各種団体の要望もありますので、そういったことも聞きながら、また、一方では私を支援してくれた皆様とも協議をして、熟慮のうえ然るべき時期に対応してまいりたいと思います。今はひたすら職務を全うして、課題が山積しておりますので、これを実現するまでにいたりたいと思っておりますので、ご理解いただきますことをお願いいたしまして、私の12年の検証は大変長くなりましたが、3期12年でございますのでお許しをいただきたいと思います。今後の対応とさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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○議長(加来良明) ここで休憩いたします。

○議長(加来良明) 休憩前に引続き会議を開きます。

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○議長(加来良明) 5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) いくつか再質問させていただきます。
 まずはフロイデのことに関してです。弁護士のほうから契約解除をしてはどうかという助言があったということでございます。私はすぐにでもしていただきたいと思っております。まず、契約書の第1条にも、「甲乙両者は信義を重んじ、誠実に本契約を履行しなければならない」とあります。これは明らかに違反していると思いますし、ぜひ解除に向けての動きをしていただきたいと思います。
 その後のことですけれども、実際にやるということになると、修理などに莫大な金額がかかるということであります。それは私も十分理解しておりますけれども、とりあえず、まるっきりわからないようなところに転売される前に、なんとか地元に戻して、その後に良い方法がないかどうか考えていけばいいのではないかと思っているのですが、いかがでしょうか。

○議長(加来良明) 副町長。

○副町長(金田正樹) 解約したらよいのではないかというお話もございます。解約自体、本来こちらから申し入れれば買った金額を払わなければならないだとか、そういう場合も出てきます。
 町長も前段で申し上げましたけれども、町として存続が困難ななかで売りました。そしてまた買い戻して、その後にそうするのかということは、また大きな問題になってくるかと思います。そこらへんは、弁護士と十分相談しております。時間的に余裕がない状況ですけれども、早急に対応しなければならないと考えております。

○議長(加来良明) 5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) 先ほど、抵当権の設定があるというお話でございました。4年目からは、本町も固定資産税を課していると思いますけれども、その件に関して、去年質問した時に、金額や支払いがあるかどうか答えることができないということでございましたので、そこはお聞きしませんけれども、多分、いただいていないのではないかと思っておりますので、その分を2,400万円と控除すれば、ほとんどお金を払わなくてもいいような状況になるのではないかと考えているのですが、いかがでしょうか。

○議長(加来良明) 副町長。

○副町長(金田正樹) 確かに契約の解除のなかには、返還するということになっております。それまでの修繕などの話は別だということになっておりますので、そこらへんをどう相殺できるかということも十分に検討していく必要があるかと思います。

○議長(加来良明) 5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) ぜひ、話を進めていただきたいと思います。
 町民の方々からよく言われるのですけれども、何かできることがあればお手伝いしたいという方も大勢いらっしゃいますので、そのような方向で進んでいただきたいと思います。
 2点目の質問に関してです。町長は、熟慮してからお答えしたいということでしたけれども、選挙までわずか5カ月くらいまでしかありません。いつごろまでにはっきりさせたいと思っているのか、その点だけお聞きしたいと思います。

○議長(加来良明) 町長。

○町長(高薄 渡) 原議員にもお話しさせていただきましたけれども、今、直面している課題がたくさんあります。開町110年記念式典もございますし、さらに各団体との懇談会もやっていかなければなりません。そして、来年度の予算に向けての総合計画を含めて、まちづくり計画のヒアリングも含めてやっていかなければならないということで課題が山積しています。後ほどまた、議員協議会のなかでお話しさせていただきますけれども、やらなければならないものがたくさんあります。
 それにとらわれていたら、町民の皆さんも動揺するでしょうし、しっかりとここは現職として果たすべき役割とはなんなのかということをしっかりとしていかなければならないと思いますので、先ほども申し上げましたように、時期を見て、熟慮のうえ判断させていただきたいということのみでございます。
 そういう意味で、仕事のほうをしっかりとやらなければなりません。目前に迫っておりますし、先ほどのフロイデの問題も大きな問題になりますから、こういった問題も一つひとつ解決に向けていくと、町民の皆さんもここまでよくやっているということだけは示していかなければならないと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。
 時期的には、ここですぐに申し上げることはできません。まだ、私自身だけで判断するというのはいかがなものかと思っておりますので、町民の皆さんのご意見、あるいは支えてくれた支援者の皆さん、そういう人たちと協議をしたうえでの時期になろうかと思います。ご理解いただきたいと思います。

○議長(加来良明) これで、一般質問を終わります。