北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成25年第2回定例会(3月14日_日程2_一般質問6)

○議長(加来良明) 一般質問を続けます。
 5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) 通告に従いまして、1点質問させていただきます。
 空き家対策ということについてであります。この件に関しましては、昨年6月議会で、同僚議員も御影地区の問題として質問されておりました。今回は、全町的な面で質問をさせていただきたいと思います。
 昨年開催された、北海道ガーデンショーや、町民有志並びに飲食店主の方が開発された、十勝清水牛玉ステーキ丼、十勝若牛だとか、清水町から、全道、全国に発信されている品物が多く出ております。それによって、清水町を訪れる町外者の方も徐々に増えている状況にあるのではないかと思います。
 町政執行方針にもあるとおり、その景観を求め、来町する方も多いのではないかと思われます。その景観を求めてくるなかに、今にも崩れそうな廃屋や空き家が数多くあると、来町された方もがっかりするのではと思われます。なかには、風情があっていいという方もあるのかもしれませんが、ある農家の方とお話をしますと、本当はもう使わない建物などは解体してきれいにしたいのだけれども、ごみの分別があり、解体費用がかなりかかるのでなかなかできないというお話をしておりました。そこで、なんとか安くできる方法、町内の業者で解体工事をすれば補助金を出すだとか、そういう制度があれば工事をする方も多くなるのではないかと思われます。
 農村部では、今お話ししたような景観の面が大きいのですけれども、市街地では、昨年、同僚議員が言っておりましたように、放火の危険性やごみの不法投棄場所等になる危険性もあり、また、冬は、つい最近他町でもありましたけれども、雪の重みで倒壊するような事故が起こる可能性もあります。
 昨年の答弁のなかでは、取り組みの先進地を訪問して勉強したいという答弁がありましたが、その後の経過と、これからどのような対応を考えていらっしゃるのかお伺いいたします。よろしくお願いいたします。

○議長(加来良明) 答弁を求めます。町長。

○町長(高薄 渡) 以前にも、家屋などの所有者が老朽化した空き家の解体撤去に要する経費に対する助成について検討してまいりましたが、平成22年度に実施いたしました実態調査では、98棟の廃屋が確認されました。仮にこれを1棟あたり上限50万円としたならば、全体で4,900万円から5,000万円くらいかかってくるということでございました。その時は、財政面で厳しい状況が予測されたということから、取りやめた経過がございます。
 先ほど、奥秋議員のお話にもありましたけれども、景観とのかかわりもありますので、あわせて考えたところでありますけれども、そういうような状況で、当時はやめさせていただきました。先進地の滝川市に行ってまいりまして、お話を聞いたところでありますが、制度ができたけれどもなかなか進まないというようなことでございました。あるところでは、もし、使わないのであれば、町なり市が一旦寄附を受けて、市で壊して、安価な土地代金で売却してあげるだとかで、やっている市町村が全国的にあるようでございますので、そういったことも含めて、今年度はやっていかなければならないのではないかと思います。高速道路ができ、十勝の玄関口として恥ずかしくないようにしていかなければならないだろうと思います。
 今、農村地区で、例えば酪農地帯の方で、後継者がいないだとか、取りやめるということで牛を手放して、そのままになっている、窓だとか戸を壊さないと固定資産税がかかってきます。それを壊すとみすぼらしい状況になってしまいます。274号線沿いのところは数件、消防のほうに頼み、火災の危険性があるということでお願いしているところであります。38号線についても、所有者にお願いをしているのですが、いろいろな諸事情があるようで、取り壊しができないということが出ておりますけれども、今年度、また話し合いをしていきたいと思っております。
 助成制度につきましては、以前、観光所在地市町村でスキー場を持っていたときに、観光所在地市町村に私ども自治体が入っておりました。東京都の全国大会でこのことを取り上げました。私から、観光立国なのに農村地区もそうですけれども、漁業地区も非常に廃屋が多くなってきています。これについての助成制度を確立してほしいということで、決議をしてもらいました。その制度がどうなのかということになりますと、全然立ち上がっていないということで、先般、市町村開発、あるいは道との話し合いのなかで、町村会の一部の人から、その声がまた上がりまして、強く助成措置について要望してまいりたいというふうに考えておりますが、町としてもそれまでのなかで、制度化するように検討を進めてまいりたいと思っております。しかし、現在、管内で実施されているのは3町でございまして、今、1町が検討中と伺っております。いずれ、これも我が町だけではなく、全町的な取り組みとしていく必要が管内的にあると、そういうことでおりますので、少しずつでも取り組みをしていかなければならないと思っております。お隣の町村では、一昨年までで終了し、平成24年度にやめたのですが、今年度また要望が強くありまして、予算を計上したいということを聞いておりますので、当町としましても、これからそういった危険性も含めたなかでの、景観も含めて考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○議長(加来良明) 5番、山岸政彦議員。

○5番(山岸政彦) ただいまのご答弁で、私が申し上げたことに対しまして、前向きに検討していただけるということで、ぜひ進めていただきたいと思います。
 先ほど、町長が言われましたように、危険な建物だとか、寄附をしてもらって、解体は市や町で行うということを夕張市では行っているようでございます。
 例えば、清水町でいきますと、まちなかでは危険なところがありまして、そういうことが可能かもしれませんけれども、景観という面では、農家の建物だとかを町で寄附してもらって壊すのは、なかなか難しいことかと思いますけれども、そのようなかたちの条例というのも、これから検討していくということでよろしいでしょうか。

○議長(加来良明) 町長。

○町長(高薄 渡) 夕張市については、詳しく存じ上げておりませんので、調査をさせていただいて、どのようなことが一番良い方法かということを考えていきたいと思っております。
 私も気になったものですから、まちなかの賑わいをつくるために、シャッター街を何とかしなければならないと強く思っているんですが、なかなかそこに入っていくには、改修をしなければならないということで、非常にリスクが大きくなりますし、また、持ち主が財産を全部保管しているんです。したがって、前側はお店で後ろ側は住宅ということで財産を全部保管しているということで、そのやつをまず整理をしていくということが大事で、投げるものは投げてあげようだとか、そういうようなことも考えていく必要があると思うのですが、これを全部町でやるということになりますと大変なので、何かの仕事としてできるようなことができれば、持ち主の方や親族の方々との協議が必要ですけれども、なんとかそういうふうにして、更地をつくり、そこに住宅を建設してもらうだとか、こういうようなことを考えていきたいと思います。
 いろいろな手法の考えはありますので、よく検討させていただきたいと思っております。