北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成26年第5回定例会(6月19日_日程3_②)

○議長(加来良明) 3番、佐藤幸一議員。

○3番(佐藤幸一) 議長の許可をいただきましたので、通告に従ってお伺いをいたします。
 まず、石綿セメント管について伺います。石綿セメント管とはセメントにアスベストを混合して製造された繊維セメントの一種である、石綿セメントを用いたコンクリート製の管で、水道管等の導水管として用いられてまいりました。歴史的には明治33年にオーストラリアの学生によって発明され、日本でも昭和6年頃から製造が開始されたとなっております。
 そして、昭和30年代から昭和40年代まで日本中の自治体で大量に水道管として用いられたようであります。健康被害では、製品製造に従事していた職員や周辺住民に中皮腫をともなう健康被害が社会問題となりましたが、水道向けの石綿セメント管は厚生労働省やWHOの見解で、水道水中に溶出するアスベストの量が極めて微少で、水溶液の摂取による健康被害は認めないとされております。そこで、本町の石綿セメント管の実態についてお伺いをいたします。
 1番目、本町の石綿セメント管の総延長はどのくらいか、清水・御影地区ごとにお答えをいただきたいと思います。
 2番目、今まで、この石綿セメント管からFRPなどの強化プラスチック複合管などに更新した総延長はどのくらいか、これも清水・御影地区ごとにお聞きします。
 3番目、石綿セメント管は経年劣化により急速に耐圧性や機械強度が低下し、耐震性の弱さも指摘されております。こういった問題を解消するため、計画的な更新が必要と考えますが、今後の更新計画について伺います。
 次の質問に移ります。
 町内のあらゆる場所に点在する荒廃した空き家は、景観を損ねるばかりではなく、防災上から見ても大きな問題であります。そこで、本町の荒廃した空き家対策について伺います。
 1番目、荒廃した空き家は全体で何戸あるのか、市街地・農村地区ごとにお聞きします。
 2番目、今まで、これらの所有者と接触したことはありましたか。
 3番目、接触したとすれば、所有者の反応はどうであったか伺います。
 次に、国土交通省は平成9年に小規模住宅地区等改良事業制度要綱を策定し、空き家再生等推進事業を推進し、地方公共団体が不良住宅、空き家住宅または空き建築物の除去及び空き家住宅等の活用を行う場合に補助金を交付しております。この事業は、地方公共団体が補助する場合は民間事業も補助の対象となり、全国で活用されていると聞いております。
そこで伺います。
 1番目、今まで、この事業の導入について検討した経緯はあるのか伺います。
 2番目、今後、この事業を活用して空き家住宅等を除去し、景観整備を図るべきだと思いますが、町長の考えを伺います。

○議長(加来良明) 答弁を求めます。
 町長。

○町長(高薄 渡) それでは、佐藤議員のご質問にお答えします。
 まず、水道管の石綿でございますけれども、延長はどのくらいかということですけれども、1番目、清水は31キロメートル、御影が7キロメートルございます。しかし、これにはすでに更新をしてきておりまして、御影は全部終わっております。清水が8キロメートル残っている状況でございます。それが、今の管の長さでございます。それと更新をしているということです。
 3番目の管が及ぼす影響と今後の更新計画について伺うということであります。老朽化の更新は毎年随時行っておりますし、早急な対策をしていきたいということでありますけれども、補助事業を入れていきたいというふうに考えておりますので、全国的な問題もありますけれども、そのなかから選考されるわけでありますけれども、できるだけ早めな更新ができるように努力をしてまいりたいと、このように考えるしだいでございます。
 次に、空き家対策でございます。
 以前もご質問があったかと思いますけども、平成22年度に調査をしておりますが、その後しておりません。若干、取り壊したり、それから増えた部分もありますけれども、全体でその当時は98戸ということでございまして、その前後かなというふうに思うところでございます。
 次に、今までに所有者と接触したことはあるかということでございますけれども、これも数件接触をしておりましたが、取り壊しができない事情もあるところもございました。3件ほど取り壊していただいているところでございます。
 3番目の所有者の反応はいかがだったかということでありますけれども、現状で残っているところは、現在、取り壊す予定はしていないということでございます。また、補助金制度をつくって取り壊しの助成措置を取りたいんだけれどもと言っても、それ以上に資金がかかるというようなことなどから取り壊しがなかなかできないと、それからもう1つは、商店街の場合や住宅街でもそうなんですけれども、荷物がかなり住宅のなかに入っていると、それを整理するのも大変だということも話のなかにあったようでございます。また、消防のほうからも連絡して、火災があり得るということからなんとか取り壊しをしてほしいというお話もしているわけでありますけれども、なかなか思うようにいっていないのが実態でございます。
 2番目の国交省の再生等推進事業でございますけれども、これは社会資本整備総合交付金のメニューの1つでありまして、老朽化の著しい住宅が存在する地区において、居住環境の整備・改善を図るため、この除却それから建築物の活用を行うために制度として生まれたものであります。
 これまでに検討をしたことがあるかということですが、検討いたしました。しかしながら、本町の事案と採択要件があまり一致しないということもございました。
 今後、この事業の整備計画はどうなんだということでありますけども、これは壊して更地にして、さらに次の住宅をつくるなどの次の活用などの条件がなければだめだと、大きな建物については、それを壊して住民の多目的に共有する場所、公園だとかにする場合にはできますよということであります。今十勝では、これに該当してやろうとしているのは音更町の十勝川温泉というふうに聞いております。これで、そういったことをしていきたいということでありますけれども、今後、この事業だけではなく、全国的な課題でありますので、これらの要請活動はしております。今回は、公共の建物については実施した場合には起債をつけますよと、該当しますよと、こういうことになっております。
 こういうことから考えましてもさまざまな、いわゆる外国人を日本に呼び込み、あるいは北海道に呼び込み、そういうなかでも景観が悪い、景観対策はやっぱりしなければならないというようなことから、新たな法的措置も考えているようでございますので、それを見守りながら本町としての対策を重ねていきたいと、このように思っているしだいでございますので、よろしくお願い申し上げます。

○議長(加来良明) 3番、佐藤幸一議員。

○3番(佐藤幸一) 石綿セメント管については更新済みということで、わかりました。
 空き家対策でございますが、いろいろご答弁がありまして、まだ残っているということで、予算がない、荷物が入っている、火災等々、これからの活用状況もいろいろといったような答弁がありましたが、今、清水町は牛玉ステーキ丼を中心とした食や自然景観を背景とした韓国観光、そしてスポーツ合宿により、町外から多くの方々に来ていただき、町の活性化を図ろうとしております。町外の方々が清水町に来てよかったと、満足していただくためにも景観の形容は大切なことであります。もう一度町長の考えを伺います。

○議長(加来良明) 町長。

○町長(高薄 渡) 先ほどもちょっと触れましたけども、この問題についてはもう頭を悩ましていたわけでありますから、できれば財源がともなう状況が生まれればということで、国のほうでもそれぞれの対策を今考えているようでございますけれども、当町としても持ち主が取り壊しについてでき得るような対策を考えていく必要があろうと思いますので、もうしばらく猶予をいただきたいと思います。