北海道清水町議会

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平成26年第7回定例会会議録(9月22日_日程第1_一般質問安田議員)

議長(加来良明) 次に、10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 人口減少による地域消滅の対策についてと題しまして、一般質問をさせていただきます。

 今、日本の社会は超高齢化人口減少という今まで経験のしたことのない急激な変化に直面しています。また、社会保障関係費は年々増大する中、その財源の確保が課題です。そして、地域においては、安心して暮らせる地域の医療と介護の整備、支え合いによる生活支援サービスの充実、更に安定した住まいの提供と課題は山積みであります。私は、昨年12月の定例会でも人口減少を食い止めるための施策等を聞いておりますが、再び質問させていただきます。

 先日、民間有識者らで構成する「日本創成会議」が2040年までの人口減少の予測に基づき、896自治体が消滅の危機に直面するという試算を公表しました。本町が生き残るためには、町長にどのような考えがあるかを伺います。

 今後は、地域包括ケアシステムと併せて、子育て支援策の充実や結婚をサポートする出会いの場の創出、地元雇用の確保等に取り組んでいただきたいが、いかがかを伺います。

 よろしくお願いいたします。

議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

町長(高薄 渡) 安田議員のご質問にお答えしたいと思います。

 先般、民間有識者でつくる「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会では、現行ペースでいけば大都市への人口流出が続くのではないかということであります。したがって、結婚から子どもの出生までの女性の統計数字を取ったところ、全国で896自治体、道内では147市町村の約8割がその統計数字の中にはまるだろうということでございます。

 当町では、先ほど五十数%と言いましたが、50.4%の減で、この中に含まれているということで、管内におきましては、減少率は19あるうちの上から13番目ですから、少ないほうというかたちになろうかと思います。しかし、これに甘んじることはできないだろうと思いますので、先般、中島議員の質問に答えたように、子育てのしやすい、結婚して生活できやすい、そして安心して生活ができるような施策、まちづくりをしていく必要があるだろうと、このように思うところであります。そういう意味で今回、この式では一極集中というかたちになってしまいますということでございます。ところが、現代の若い方々というのはスピードのある文化論を求めておりますので、それを取り入れるというのは容易ではない状況になろうかと思います。そうしたらどうするかというと、人間どちらかというと土をいじったり草をいじったりいろいろするわけでありますから、そういうのを助長していくためには、そういう作物を作っていくような、物を作らせるという自然的に物を作らせるかどうかということを考えていくのも1つの方策にはなるのではないかなというふうに思うところでございます。しかし、農業といいますと大きくなりますから、そうなりますとなかなか農家の方々そこまでは生産力を上げるために手が回らないとなると、空き地を利用した家庭菜園的な子ども菜園をしていくのはどうかなというのも考えられます。

 現在、知るところによりますと、極めて近い生き方ですと、千葉県、茨城県、東京圏から1時間くらいの後継者がいない土地を借りて、持ち主が管理人となって、6畳間くらいのスペースに区切って、いろんな作物を植えさせて、幼児期から触れさせているというふうに聞いております。そういうことをここでできるかなと思いますと、札幌圏からは遠いかなというふうになるわけでありまして、そういうものも含めながら考えていく必要があるだろうというふうに思うところであります。

 ご質問の中身では、包括ケアシステムと併せて子育て支援策の充実や結婚サポート、出会いの場、地元雇用の確保ということでありますので、ちょっとだけ説明させていただきます。

 これから、若年人口が減って高齢者が多くなるということでありますので、包括ケアシステムは確立しなければなりません。今までには介護施設とか、社会福祉協議会、ボランティア、そういうものでのあれでございましたけれども、それにも増して、もっと深みのあるものを求めていかなければならないだろうと思っております。それには、どうしても全医療機関の協力が必要になってくるということになってきますので、さらなる新しいものを構築していかなければならないと、このように思います。それに対応する人口減少社会への対応を進めます。

 次に、子育ての問題でありますけれども、全部で7本から10本くらいあるわけでありますから、時間的にこの場で申し上げられません。ちょっと変わってきているのはベビーマッサージなどです。それから、問題は登校時・下校時をどうするかということです。いろんな事件もあり、安心できないお母さん方も多いということもありますので、そういったものの組み合わせをどうしていくか、お母さん方が子どもに対して読み聞かせや手遊びのものがなかなかできないというような中で、機械を利用してお子さんだけで遊んでいて、親は一緒になってやっていない、お母さんも創作することがなかなかできない、こういったことを活動させていく手法をどのようにするかということを構築しなければならないかなというふうに思っております。保育の問題ですけれども、保育に欠けるという言葉が以前にありましたが、そうではありません。子どもが少ないんだからもう全てが欠けているんだという意識で、保育業務などに取り組んでいかなければならないだろうというふうに思うところであります。

 あと、塾に行っているからそれでいいのかというと、そうではないので、塾に行けない子達はどうするかということも考えていかなければなりません。このように、子どもに関するだけでもたくさんありますので、そういうことを考えていかなければならないだろうと思います。

 一番頭が痛いのは結婚の問題であります。私のほうでは専門においておりますけれども、農業者が主体でありまして、商業者、工業者の方々への門戸を開いておりますけれども、一応商工会というものがありますから、そちらのほうを重視しながらやっているんですけれども、いずれにしても120~130人は独身がいるかもしれません。女性を入れるともっと多いんですが、後継者といわれる人で120~130人くらいいるのかなと思います。農業だけでも80~90人くらいおりますので、商業を入れるとそのくらいになるのかなと思います。今まで、そういった面で、農業委員会ともいろいろと共催しながら進めておりますけれども、なかなか成立する確立が少ないということでありますので、商工会の皆様も悩んでいらっしゃいます。それを共にしていくような体制が必要と考えているところであります。

 最後になりますけれども、地元雇用の確保ということでありますが、さまざまなことで企業の雇用促進補助制度を含めながら雇用確保をしているわけでありまして、1名50万円から60万円の体制をとりながらの空き店舗を含めた新規開店含めて、そういうことをやっております。しかし、それだけでは人を使うだけの数だけの需要がないので、なかなか大変です。企業はどうなのかといいますと、企業は非常に進出するのは難しいと言われております。全十勝で取り組んでおりますけれども、なかなか難しい状況であります。ですから、小さな支援、今やっている方が規模を拡充できるような状況が生まれるためにはどうしたらいいかということを考えなければならないわけであります。製造をしていても、それを引き取ってくれる業界がどこでもできるだろうかということになると、流通関係は非常に難しいわけでありまして、デパートにいれば10%~15%の手数料を払う、手数料を払ってまでやれるかどうかという問題も出てきますので、非常に雇用をキープするのは大変であります。しかし、今いる企業に対しての雇用確保だけはしっかりしてもらおうということで、そのためには地方都市だけではなく、地元製品を愛用するということを考える必要があるのではないかと思います。現在、十勝圏自立、定住自立圏のいわゆる協議会、活性化協議会、町村会、さまざまな分野でこの問題の取組みをしているところでございますけれども、今後も一層、そういったものを含めて、さまざまな環境の中からそういう方向にいけるような方法がないものか努力をしていきたいと思います。今後、具体的な取組みとしましては、結婚、出産、子育て支援、教育、生活環境、仕事が関連できるような方法をとらなければならないと思いますが、現在、国の新たなこととして、町・仕事、人・仕事ということになってきている政策が出てきますので、それらも有効に活用できるところはしながら対策を進めてまいりたいと考えております。

議長(加来良明) 10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 細かくご答弁いただきました。また、先ほど、中島議員の質問の中でありました子育て支援策については、かなり細かい、また中身のある質問をいただきましたので、私は人口減少している自治体同士の協力体制はどうなっているのかを伺います。

議長(加来良明) 町長。

町長(高薄 渡) 先般、町村の人口が半減していくんだということで、非常に危機感を抱いた方々がおりまして、北海道の中で数名の市町村長が音頭をとって、そういう問題を研究していこうというかたちになりました。来月の20日前後にそれが開かれます。もう一方では、全国福祉ユニットというのがあるんですが、これに私も随分誘われていたんですけれども、いかんせん負担金が高いものでございまして、更に町村長が集まる会議が年間4回くらいあります。それに担当者が集まる研究会、そうなりますと、旅費と会費含めて100万円くらいかかってしまうということがございまして、財政難でありましたので、そこは少し、もっと私どもの財政が良くなってからということでお断りしていました。今般、そこが中心になって全国で97~8自治体が来月20日にあるから出席しないかとお誘いいただいたんですが、会員ではないので行くのにお金がかかるし、どうかなと思っているところであります。この間、十勝管内で入っている町村が6つぐらいありますが、町村会では「そこだけでやっていいものかどうか」と「北海道町村会として1本にまとめて、北海道の中で2つに分かれるようなことがあってはいけない」ということで、来月に全道の政策懇談会がありますので、やっぱり北海道町村会で取り組むべきではないかということでお話をさせていただこうと思っております。 

 そういうことですから、十勝では関心がそれぞれありますので、皆で協調して十勝圏、事実圏という、そういう特区的なものを受けておりますので、そこで皆で検討していきたいと、このように思います。

議長(加来良明) 10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 予算がかかることですけれども、そういうようなところに出席をしながら人口減少の食止めを何とかしていただきたいと思います。

 今、JAが地域に根ざしたということで、改革をされようとしております。たまたま、振興公社跡に加工施設ができます。それで、なんとか独自産業化の連携を取りながら、雇用の確保ということは考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

議長(加来良明) 町長。

町長(高薄 渡) まだ、JAから詳しい内容は聞いておりません。ただ、作業の中でのパート的な方は数名雇用するということだけは聞いております。私や農協が望んでいるのは、青森県から入れている種ではなくて独自開発した種を作りたいということで、これまで町も支援してきたわけであります。7年くらいでできるものが1年ちょっと、悪かったので8年かかっているわけですけれども、それができれば極めて良好な環境の中の雇用措置、いわゆる工場的なものが作られるのかなということで考えておりまして、期待をしているところであります。そういう面での雇用対策を考えたいなと思います。また、一方では農業の関係で、バイオマスを含めたり、酪農の面での若牛が足りないというなかで、拡充をしたいというJAさんのお話も聞いておりますので、そういったところで働く場が生まれるようになればなと思います。そういう農業主体のもので行くのが今のところ一番いいのかなと考えているしだいであります。

議長(加来良明) 10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 先ほどの町長の答弁で、包括ケアシステムの中でもっと深みのあるものと言われました。私自身も清水町の医療と介護、それから大きな介護施設、さくらさくらや松沢の郷など、充実はしているのかなと思います。また、地域にも根ざしていると思いますけれども、これらの連携をとっていける組織づくりというのはどのようになっていきますか。

議長(加来良明) 町長。

町長(高薄 渡) 前座でちょっとお話をしたはずなんですけれども、これからは医療と福祉ということで、極めて密接に重なり合う部分もたくさん出てきます。家庭があって、家庭ができなかったら地域、地域でできないものは医療、医療が一応ある程度病気が治るとなるときに、介護施設ということになってきます。それから、リハビリというふうに入ってまいりますから、予防、リハビリ、介護とこういうふうになってきますので、大体、給食だとか移送だとか15本くらいのものを包括的なシステムにしていく必要があるだろうということで、今までは個々にいっていたものを、さっき子育ての関係のところで1本の線でということで、医療福祉も一本の線でいく必要があるのかなと、このように思います。

議長(加来良明) 10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 私もそのように考えておりますので、ぜひとも進めていただきたいと思います。

 最後になりますけれども、先ほど、町長が一番頭の痛いことだと言われた後継者というか、独身の人をなくす政策ですけれども、先ほど中島議員の言われたように、今、若い人がホームページ等でしっかり見れば町内の状況とかいろいろなことがわかるかと思います。そのへんの発信とともになんとか結婚できるような名案をつくれるスタッフを考えてほしいと思いますが、そのへんはいかがでしょうか。

議長(加来良明) 町長。

町長(高薄 渡) これは、スタッフが充実しても相手があることですから、なかなか難しいことはご理解していただけると思います。しかしながら、手法を変えて手を尽くしながらも今日に至っているという部分もありますので、全部がいくということはなかなか不可能に近いのではないかなと思います。できるだけ楽しい中で会話ができ、その人の持っている人間性を引き出せるような対策というのは、今まであまりしていなかったので、そのへんを引き出せるお話をする先生を入れてやっていくことも必要だなというふうに思います。それで、努力をしていきたいと思います。

議長(加来良明) 10番、安田薫議員。

10番(安田 薫) 終わります。

議長(加来良明) これで、一般質問を終わります。