北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成27年第3回定例会(6月19日_日程第1_一般質問 髙橋政悦議員)

○議長(加来良明) 日程第1、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 通告に従いまして、道の駅設置について何点か質問をさせていただきます。

 道の駅は制度発足から22年が過ぎ、本年4月現在1,059駅、十勝管内では11町村で14か所の道の駅が設置されています。国道2本、日勝峠、高速道路のインターチェンジを有する清水町には残念ながら設置されていません。国土交通省の定義では、道路利用者の安全で快適な道路交通環境の提供と地域の振興に寄与することを目的として、機能としては24時間無料で利用できる駐車場、トイレを配した休憩機能、道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などを提供する情報発信機能があるとされています。また、文化共用施設、観光レクリエーション施設などの地域振興施設を配した地域連携機能、更に、災害時には防災機能までも持てるものとされています。

 清水町における設置の必要性は、道路要件、国道が2つあったりインターチェンジがあったり、日勝峠の降り口として必要不可欠な町だと思います。もちろん、町民の間で、その場所、形態等が憶測で語られ、噂の広がりを見せていることを見ても、設置の期待が大きいということがわかると思います。

 一方、過去の失敗例から慎重な意見の方もおられるのは確かです。しかしながら、その効果を考えると、道路利用者の交通安全はもちろん、観光拠点情報の提供、農産品等の出荷・販売場所、地域コミュニティの拡大等交流拠点としての役割を担うことも期待できます。

 そこで、町長には町民の間で広がりを見せている噂、アストロボウル跡地への商業施設進出に併設して道の駅ができるとの噂の真偽及び構想として整備主体は一体型か単独型か、管理運営は自治体がやるのか指定管理者がやるのか、第3セクターなのか、どれがふさわしいのか。財源として国土交通省及び農林水産省からの交付金・補助金等が見込めると思うんですが、その他にまだ見込めるものがあるのか。加えて、清水町の四季塾の提言発表で出された「牛の駅」という発案がありましたが、それとのジョイントベンチャーの可能性等、具体的に現段階で町長がズバズバ答えられるとは思いませんが、町長の考える道の駅設置へ向けての方向性、思いをお聞かせ願いたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(高薄 渡) おはようございます。髙橋政悦議員の質問にお答えしたいと思います。

 思いというお話もいただきましたけれども、当町には昨年度、観光資源構想の段階でありますが、その中で発信拠点施設は必要であろうという考え方に至っているわけであります。非常に恵まれた条件の中にいるわけでありますが、今までそれがなぜできなかったのかなということもあります。

 以前は商店街再開発ということで、町の中が潤うまちづくりということで、道路・歩道を整備し、拠点となるハーモニープラザの建設を含め、H型構想というかたちで、本通、南1条通り、銀座通りを整備するようなことで進んできたわけであります。その際、盛んに道の駅というのが全国的に出てきた状況にあります。そういう中で、商店街としましては市街地の再開発ということで進めている中で、道の駅をつくることによって人の流れが町の中に呼び込めないのではないかということから、当時の商工関係者、商店街を含めて賛成はあまりできないような状況にあったということも事実であります。その後もずっとその話が続いていまして、先代の町長もそのことについて商工業者がゴーサイン、道の駅を設置するのにいいよと。道の駅の中心がどうしても国道沿いになるわけでありますから、そうであれば取り組みますよという話をしていたわけであります。

 私もそのことについては引き継いでおりまして、住民合意・商店街の合意を得られれば取り組みをしていきたいということを幾度か議会で質問があった際に答弁をさせていただいているということが現状であります。

 そういう中でありましたが、これだけの質問のように条件が整っている中で、更に魅力あるまちづくりの一つの一環として観光部分・景観も含めて必要であるということから、4つの観光のそれぞれの部署を景観も含めて進めてきたわけであります。

 構想の中ではそういう発信拠点が必要だということであります。現在、それをどういうふうにしていくかという具体的なことまで入っておりませんが、具体化を進めてもいいよと、いわゆる合有的なものがいいよということになれば、方法は別としてもその方向性は進めていかなければならないだろうなと思っています。川上から川下へということでありますが、38号線を見ましても、隣の新得も実験をしているという話でありましたけれども、進んでいない。わが町はない。隣の芽室町にもない。帯広にもない。幕別にもない。池田にも道の駅がない。豊頃にはないが、農産物を売っているうちでいう三丁目広場みたいなところで、浦幌に早くから国道沿いに出ていったところを道の駅にしようということでつくられただけでありまして、非常に交通の多いところになく、幹線ではないところに道の駅がつくられているという十勝の状況であります。

 そういう中でありまして、私としましてはできればいろいろなものの発着点でもあるので、札幌圏から峠を越えた第1番目の町であるし、最終的には全てではありませんが、わが町を経由して足を止めて滞在する滞留人口を交流人口として押さえていく必要があるだろうというふうに思います。

 そういうことで、その部分についてご検討させていただくような体制づくりをしていきたいと考えています。

 町民の間で広がりを見せているアストロボウル跡地の商業施設進出ということであります。これは、先般、当町に連絡がありまして、大型施設ですから町に権限はない。アストロボウルの跡地に今あるドラッグストアを国道沿いに移転というふうに聞きました。また家庭・金物雑貨類など、そのお店では2つほど考えられているという状況でお話がありました。それ以外は何もないわけでありますけれども、現在はコンサルの方に聞き取りをしたところ、まだそういう計画がなくなる話ではないがそういう方向で話が進んでいるということであります。したがいまして、そこを道の駅にするという考えはありません。そういうことなので、併設して道の駅ができるということには至っていないということであります。

 もし、できる場合は、整備主体は単独型なのか一体型なのか、管理面は町なのか指定管理者か、第3セクターなのかというご質問でございます。これについては、行政としまして公設公営、公設民営、更には民設公営、民設民営という4つが管理運営というかたちに方法論としてはあります。十勝の大半は公設公営と公設民営というかたちになっておりますが、わが町が取り組むのはどの方法が良いかということは、まだそこまで至っていない状態であります。

 できれば出資者を募り、それに町が支援をしながら公設にするか民設にして、そこの部分を町がトイレや共同で使う部分についてお借りするという方法もありますので、もしできればそういう方法が望ましいのかなというふうに考えます。しかし、用地については構想を策定した中では清水公園の274号線沿いと38号線沿いということで考えてはいかがなものかということで、整備構想の中には出ているところでございます。

 財源は国土交通省からの交付金や補助金以外にも見込めるものがあるのかということですが、これは総合整備事業を含めた中で起債を使いながら、あくまでも公設の場合はそういう方法で財源を見繕うことはできます。そのへんのことはこれからの中で詰めながらいかなければならないと考えるところであります。思いということでありますので、その思いは今の構想の線に沿いまして、それぞれの部門で協議を重ねながら住民合意が得られれば、その後着手していくという方法が望ましいかなということで、年数としては時間をかけなければならない部分があるのではないかなと感じます。

 牛の駅というような名称でお話がありました。これは人材育成の内容の提言でございます。牛の町であるので、牛の駅としてのネーミングもあっても良いのではないかというようなことであります。これらもいろいろ協議をしていかなければならないかなと思いますが、それとのジョイントを考えてはどうかというお話でありますけれども、そういった部分も今までの道の駅ということから脱しないと魅力あるものにできませんので、呼び込みをしなければならないかなと思います。

 私の考えとしましては、道の駅そのものの歴史も含め、郷土愛を育むような、他町村から来てこんなところに清水にはいいものがあるのかというような、一つのスクーリングの物語的なものを考えた道の駅。それから幼児から低学年も含めて子どもが遊べ、運動もでき、お母さん方がちょっとした時間で体験できるものだったり、図書館があるので、その部分へのあるものの資源を有効に使う時間の中で使えるものを複合的に連携しながらやっていくなど、そういうふうにしながら1か所だけではなく、そういうものも含めた情報発信という施設が望ましいのではないかなと思います。

 また、十勝管内全体の物販のブランド力を高め、生鮮ではなく長持ちするもので、この町に来たら十勝の良いものがほとんど揃うという物産的なものをしていけば、夢の広がるもの。思いとしてはそういうものがいいかなと思いますので、今後、協議していく中で私の思いも述べながら、皆さんとの合有的なものの中でやるということになれば、スタートしていきたいと思っています。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 清水町観光資源再生基本ビジョンに基づいたご答弁だと思いますが、このビジョンについて6月15日よりパブリックコメントを募集している段階であるのは承知していますけれども、今後のスケジュールについて、時系列で説明願います。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 商工観光課長。

 

○商工観光課長(高金信昭) ただいま、髙橋議員から発言がございましたとおり、基本ビジョンにつきましては6月15日から7月14日まで住民意見提出制度(パブリックコメント)により意見を募っているところです。その後、意見集約におきましては、7月31日までその内容を精査いたしまして、その後の事業の内容を方向付けるような会議体、正式には名称等中身を決めておりませんが、その中でこのビジョン・構想等を含めながらその意見の反映について考えるような段取りになっております。

 その関係につきましては、今年度中にできるだけ早く第1段階の私どもの方策を定めながら、ある程度時間をかけるということもございますが、実行できるような方向で第1段階のことまで考えていきたいというスケジュールで考えております。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) ありがとうございます。

 そのパブリックコメントについていくつか質問したいんですけれども、パブリックコメントを求めた事案は最近多くなってきているとは思いますが、実際に提出されている件数はあまりないのが現状と見受けられます。今回もホームページでダウンロードできる様式を見てみると、夢を訴えるにはちょっと寂しいものになっていますし、ましてや町民の方々がどんなふうにつくって、どんなふうに提出したらいいのかがわかりづらい。できればこんなふうに出してくださいというイメージのできる事例や見本を示すことはできないかをお尋ねします。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(高金信昭) 今、髙橋議員がご指摘のことは重々承知しております。ただ、この内容でパブリックコメントを募集している関係なんですが、見本的な提出要件を具備した様式的なものを提示するという関係については、このビジョン全体的に関わる部分やテーマごとに関わる部分で、それが意見なのか要望なのか、反論的なことなのかといろいろな視点があると思います。その内容について例示を示すということがこちらではいかなるものかということで判断をいたしまして、例示については今のところ出すことはできないと思います。ただ、ご案内しているとおり、問い合わせ先として商工観光課が担当となっております。もしよろしければ、髙橋政悦議員の周りの方でそのようなことで意見を提出したいんだけれども、どのようにしたらいいかというお話がありましたら、ぜひ商工観光課の方に連絡をしてみてはとお言葉をかけていただいて、商工観光課とも協議をしながら意見の出し方について協議をした中で提出していただけるということは考えることはできるということで、お願いしたいと思います。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) よくわかりました。ありがとうございます。

 もう一点だけパブリックコメント関連で1点お願いしたいんですけれども、例えば、今回示された清水町観光資源再生基本ビジョンをもとにパブリックコメントによってその肉づけをしていくというのが本来の目的なのかなと思いますが、例えば、この基本ビジョンに合致はしていないんだけれども素晴らしいアイディアと判断されたものでも、合致しなければ却下されるものなのか。それは誰が判断するのかをお伺いします。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(高金信昭) 合致するしないにつきましては、大きなかたちのなかで考えていかなければならないと思います。それは取りも直さず清水町が置かれている現状、人口減少問題、財源措置、財政状況、町民の考え方、いろいろな条件を踏まえるなかで観光基本ビジョンの中身について合致するかということを総合的に考えさせていただきたいと思います。現実的には、よほど目的とすることに反するような意見でなければ、それを取り除くということはないと考えています。

 誰が判断するということになりますと、まずは一時的には商工観光課内で検討させていただきます。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 参考までに管内14か所の道の駅がありますが、そこの経営状況がもしわかれば教えてください。

 

○議長(加来良明) 商工観光課参事。

 

○商工観光課参事(當瀬一夫) 収支に関しましては、道の駅の施設が温泉併設や個別事業者の出店など、多岐に渡り守秘義務が伴うことから把握しかねるところであります。ただ、観光客の入込状況につきましては、昨日の十勝毎日新聞でも中札内の道の駅がトップだということで出ておりましたが、道の駅の設置で入込客数が増えたと思われる幕別町、足寄町、中札内村、鹿追町の4町に聞き取りを行っております。内容につきましては、平成25年度と平成26年度の対比で入込客数が増えたとしたところは足寄町銀河ホールが約3%、中札内村中札内が約6%、鹿追町鹿追が約9%の増加でありました。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) ありがとうございました。

 最後に、今回の清水町観光資源再生基本ビジョンの中身を見せていただきましたけれども、これを町民の皆さんに示したときに意図がよくわからないということで、こういうことをやるときには目で見てぱっとわかるようなものが必要ではないかと思います。今回は道の駅なので、イメージはこういうものだというものが先にあって、町民の皆さんが受け入れてくれるかたちだとしたら、それに向かって、その次の段階にこのビジョンが示されるべきではないかという気がしています。今回、パブリックコメントでイメージが提出されたとしたら、それに向かって基本ビジョンを変更することは可能かどうかをお尋ねします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 商工観光課長。

 

○商工観光課長(高金信昭) 可能かどうかの論議については、提案した内容をよく考えさせていただいた中で、基本ビジョンを認知したということで理解をしながら考えさせていただきたいと思います。