平成27年第5回定例会(9月10日_日程第2_一般質問 佐藤幸一議員)
○議長(加来良明) 次に、5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) 議長の許可を得ましたので通告に従って質問をいたします。
1項目目は、高齢者タクシー乗車券事業の拡充について伺います。すでに始めている平成25年9月から高齢者の生活圏の拡充と福祉向上を目的に、65歳以上の要支援、要介護認定を受けられている方を対象にこの事業が実施され、当該者からは大変喜ばれているとお聞きしております。しかし、町内には要支援等の認定を受けていない方で、外出が難しい方がおられます。巡回バスの運行もありますが、外出促進と閉じこもり防止策として、一定の条件を満たす70歳以上の独り暮らしの方や75歳以上の高齢者だけで構成する方にも、この事業を拡充してはいかがと考えますが、町長のお考えを伺います。
合わせて次のこともお聞きいたします。
1点目、現在の事業の対象者数と利用実績(実人数と延人数)。
2点目、70歳以上の独り暮らしの方の世帯数。
3点目、75歳以上の高齢者だけで構成する世帯数。
4点目、拡充した場合の必要経費は概算でいくらか。
2項目目は、町職員の資質向上について伺います。
申し上げますが、現在の職員が悪いといっているわけではありません。
国では少子高齢化による人口減少と経済のグローバル化による産業構造の変化が進み、加えて景気の低迷や社会保障費の増大等により、従来の行政サービスを維持することが困難となっております。そんな中にあって、社会構造の変化に対応するとともに、従来のニーズを的確にとらえ、真に必要な行政サービスを適切に提供することが求められております。町民のための町政の実現に向けて、職員の持てる力を最大限に引き出せるような人材育成体制の確立を目指して、日々努力されていると思います。そこで、具体的な職員の資質向上について伺います。
1点目、職員のやる気、向上心を奮い立たせるための方策についての考えは。
2点目、新規採用職員と人事異動者への研修内容と今後どのような計画を考えているか。
3点目、研究会、研修会は計画的に行われているか。
4点目、管理職(課長)への登用についての基本的な考え方。
以上、1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(加来良明) 答弁を求めます。
町長。
○町長(高薄 渡) 佐藤議員の質問にお答えいたします。
1項目目の高齢者タクシー乗車券助成事業の拡充についてということであります。言うまでもなく、要支援を受けている方は非常に苦労しているわけでありまして、これを思い切って政策として実施したところであります。平成26年度の対象者は360人であります。しかし、実際に希望された方は325人で、そのうち乗車券を利用された方が215人であります。乗車券は年度末で無くなりますが、月数回に分けて渡しています。平成26年度の実績は、金額にして360万円の乗車券を交付いたしましたが、1,833千円の利用ということでありますので、金額にして利用者は50.8%ということになっております。これは実態でありますので、1点目のお答えになります。
2点目、70歳以上の独居世帯数でありますけれども、743世帯であります。
3点目、75歳以上で構成する世帯数は、904世帯になっております。
4点目、拡充した場合の必要経費の概算はいくらになるかですが、これらの事業を拡大した場合、先ほどの人数も含めて1,300名くらいが対象になります。全部対象にした場合は約1,560万円になります。しかし、先ほども申し上げましたように、利用率が50.8%でございますので、そのくらいにした場合には780万円程度が必要になってくるということでございます。この事業は、今までは介護認定を受けている方の移動手段の確保でありますが、経済的負担の軽減や買い物などの生活の質の向上を目的としていますが、今後、免許証の返上や閉じこもり対策等も含め、免許証を返してしてしまうと行動範囲が狭くなり、閉じこもりがちになるので、この辺を総合的に考え、財政面も含めて検討していくということで協議をさせていただいたところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
2項目目、職員の資質向上であります。社会的にも経済的にもさまざまな面で職員の果たすべき役割の内容も変わってきているのも確かであります。これには人材育成は欠かせないことであります。
1点目のやる気でありますが、職員のモチベーションをいかに高めるかということになりますが、これまで財政面で職員に給与の面で我慢していただいたり、事業に取り組む上でお金がかかるので無理だろうという面の影響も大きかったのではないかと思います。それも町民のためであり、清水町全体のためでもあるということだけは言い続けてきたわけでありますが、その中でやる気を上げるということは昇任をしていくということがモチベーションが上がるということでありますが、金銭的に処遇されなければならないだろうというようなことが考えられます。
それと同時に大事なのは、町民あっての職員だということで、それを常に持つか持たないかによって社会的意義や自治体職員としての意義があるかないかによって、仕事の持ち方だとか進め方、面白さというものが一緒になってモチベーションの向上になっていくだろうと思います。先ほども触れましたけれども、研修も含めてそういうことであります。
広く自分の持っているものをもっと広げて、広い視野に立てばそれなりに返ってくるものもありますし、それとの戦いもありますから、それで上がっていくということでやる気になるわけです。それと同時に、自分の趣味を生かして何かに携わり、町民の方と交わっていく中で意見が入ってくることにより、自分もそれに対応していこうということになろうかと思います。方策としてはそういう方策を考えていかなければならないだろうなと思います。
2点目の職員研修であります。当然、新規職員もそうですが、現職員もそうでありますし、上級研修、専門研修、管理者研修もあります。これも参加していただいておりまして、かなりの人数が行っているわけでありますが、やはり行けない職務もあります。時間的、季節的、期間などもあり、これをどうするかということで考えていかなければならないと思っております。
また人事異動の計画は今後どのように立てていくかということであります。新規職員については、採用した段階あるいは自分の持っている考え方を述べてもらったり、記録をして履歴書に書いてもらったりしておりますので、その中で自分の持っている伸ばせるところはどこなのか、その代わり全般的に知ってもらおうと、やはり知らないと全体的にキャパが狭くなって、先ほど言ったかたちにはならないだろうと思いますので、新規職員については全員研修を受けさせております。また、希望に応じて接遇の研修や文書事務の研修も参加させているところであります。税務課も課税事務や固定資産の事務などの研修や戸籍は戸籍の研修もあります。
3点目、研修会を計画的に行っているのかということで、年度初めに日程を全部通知しております。そして、希望者を募り、研修の内容によっては指名もあります。集合研修もテーマを決めて実施しているところであります。
4点目、管理職への登用についての基本的な考え方であります。一番は部下を指導、管理ということになると思います。そして、その上で管理職は幅広い考え方をもって、町民と幅広く接していく。深いのは係職でありますから、それと一緒にやっていたのでは広くなりませんので、幅広い考え方、深い洞察力、町民との接遇の技術や調整力といったものを持たなければならないし、判断力や検査力も必要です。自分の住んでいる町内会の地域力も大切です。それから、判断する前に耳を傾けて噛み砕き、のちに連絡するなどの対応を部下に指示し、行動に表わすというものが管理職として求められております。当然、経験を踏んでおりますから、その経験を呼び戻していくのが管理職とし、そういうものを重要視しています。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) いろいろとご答弁をいただきました。
1点目の高齢者タクシー乗車券の関係なんですが、50.8%の利用ということで、これにつきましては外出促進と閉じこもり防止ということで、75歳以上の高齢者にも広げてはどうかということですが、1,560万円の増ということで、この金額についてはできないような金額ではないと思われますし、50.8%という利用率はかなり少ないと思います。そういった意味でも高齢者に枠を広げていただいて実施する予定はないかお聞きします。
○議長(加来良明) 町長。
○町長(高薄 渡) 本件につきましては、介護保険の制度が変わって、要支援者が特別養護老人ホーム等を利用できないという状況です。在宅でやりなさいという国の制度です。それで、非常に頭を悩ませているのも事実でありますから、これをどうしていくかということで、先ほども申し上げましたように、包括ケアシステムを平成29年度までに必ずやらなければなりませんから、医療と福祉をこの辺でいくためにこれらも含めてどうするか。今のコミュニティーバスを協議した中では、バスをもう少し増やして、きめ細かに巡回させるかどうか、そういう問題も含めて検討していこうということにしております。また、これからの人口減少問題の歯止めに関わる高齢者や弱い人たちにはどう支援をしていくかなど、さまざまな問題を抱えておりますので、そのさまざまな中から取り上げていくということで、赤ちゃんがいるが車が1台しかなく、ご主人が車で町外へ仕事で行ってしまった。そのときにその人たちが移動するにはどうするかということも含めて、子育て支援から要介護までのことを考えた中でいかなければならないだろうということで、そういう協議をしてきておりますので、全く考えていないということではなく、そういう方向性で前進させるようになるべくしたいと考えております。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) いろいろと管外ではあるようでございます。長生きのできる清水町というふうに売っていきたいと思いますので、よろしくご配慮をいただきたいと思います。
2点目、町民は役場職員に大きな希望を持っておりますし、感謝もしております。定期的な人事異動もスキルアップにつながると思いますが、異動の基準はありますか。
○議長(加来良明) 町長。
○町長(高薄 渡) 特別な基準はありませんが、3年程度を目安とし、長い人で5年くらいで、専門的に必要なところもありますので、特に技術者などは異動してしまうと大変なことになってしまうので、技術者は技術者の役目をしていただくということで、 一般総合事務職と言われる人たちの異動は3ないし5くらいで、新人の場合は早くあちこちを見てもらうということで2年程度の場合もありますし、ときには人事の異動によって係長職であろうが補佐職であろうが課長職であろうが1年で変わる場合もあり得ます。そういうことで、基本は3年を基軸として前後ということで考えて人事異動計画を実行しているところであります。