北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成27年第5回定例会(9月10日_日程第2_一般質問 桜井崇裕議員)

○議長(加来良明) 日程第2、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 現在の清水町の農業関連と農林水産関連の質問を2つさせていただきます。

 通告に基づきまして、朗読をしたいと思います。

 1項目目、本町の畜産クラスター事業についてです。農林水産省は新たな酪肉近代化基本方針(平成37年度を目標)としている中で、酪農、畜産の競争力強化に向けた取り組みの柱として、畜産クラスターを明記した地域の実態を踏まえた創意工夫や自主的な取り組みによる共通の目標、計画を策定する。そのため協議会で徹底的に話し合い、関係者が一体となった継続的、計画的な取り組みを進めるとし、クラスターの取り組みを活用し、酪農、畜産の振興のみならず、地域の雇用、就農機会の創出を図り、畑作との飼料作物や堆肥の交換、放牧の活用などを推進して、資源循環の確保や農村景観の改善を図り、生産者と住民らの交流を通して地域のにぎわいを創出するというものである。本町においても畜産クラスター協議会が設立されているので、次の質問を行います。

 1点目、計画の作成段階に入っていると思われますが、生産者からはどのような要望が上がっているのかを伺います。

 2点目、本町にはコントラクターはありますが、外部支援組織としてのTMRセンター等が必要であると思いますが、クラスターの中で考えられないのか伺います。

 3点目、糞尿対策としてのバイオマスプラントの計画はあるのか伺います。

 4点目、法人化への移行に対する指導はどのように行うのかを伺います。

 5点目、へルパーの人材育成や担い手の支援についての考えがあれば伺います。

 2項目目、森林認証制度に対する本町の対応について伺います。森林認証制度に対する本町の認識を伺います。

 今年度から十勝の民有林では森林組合、市町村、山林所有者などで構成する「とかち森林認証協議会」が設立され、認証取得に取り組もうとしています。地域の森林管理のレベルを高め、森林資源の有効利用を図るものであります。また、地域材の差別化とブランド化につながり、期待されるものと認識しています。本町においては、町有林を有しておりますが、参加に対しての考えを伺います。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(高薄 渡) おはようございます。それでは、第5回清水町議会定例会におきまして、一般質問に対します答弁をさせていただきます。

 まず、桜井議員から畜産クラスターについての質問を賜りました。クラスターに至るまでについては、さまざまな関係団体からの要望があり、産業クラスターという名称になりました。国の方で新たな酪肉近代化基本方針ということで、取り組みがなされたところであります。それを受けまして、本町においても協議会を設立しなければならないということになり、本年3月2日をもって協議会の設立をすると提案したものに若干修正を加え、3月17日付けで北海道の認定を受けました。内容といたしましては、酪畜産農家と農業に関連するあらゆる団体、事業所ということになっており、それをさまざまな分野の中での連携ではなく、トータル的に連携をし、目標達成をしていくべきだという事業であります。生産者からの要望ということでありますから、平成26年の補正のときにもお話をしていますが、JAから44戸87機種にわたり機械のリース事業の要望がありました。このうち、24戸20機種の貸し付けが決定しています。リース事業については、農畜産振興機構が補助主体となっておりまして、ホクレンが事業の主体となっています。農畜産振興機構に補助申請をし、ホクレンがやるということで、行政等は内容を深く承知しないということになります。

 なお、ハード事業については、施設整備にかかわってパーラーやフリーストールの関係で、31戸の要望が生産者から上がったところであります。

 2点目ですが、コントラクターの関係であります。コントラクターはご承知のことと思いますが、TMR(自給飼料)ということになろうかと思いますが、必要であるか否かということであります。クラスターの中では考えられないのかという内容ではないかと思いますが、町の畜産クラスター計画の構成員としてすでに運用している企業がTMRの役割をしています。したがって、TMRを活用した生乳の増にかかわる事業クラスターとして推進することを想定していますが、それぞれの分野ではなく、酪畜にかかわるものについては町の中ではトータル的に一緒に進める。企業であっても団体であっても皆でこれをやっていこうということが計画の中身であります。

 3点目の糞尿対策としてのバイオマスプラントの計画でありますが、現在、計画が一部移されています。畜産クラスターとしての計画はありません。現在、委託で事業展開をしておりますが、地産地消型再生可能エネルギー面的利用推進事業というのがバイオマス導入に関して調査ができるということで実施をしています。町全体のバイオマスプラント計画を作成しようと考えています。しかしながら、現在、独自で進めるということで1事業体が考えているところでありますが、ほくでんとの売電の計画になりますので、これがスムーズにいけるかということが大きな課題になっています。しかしながら、先ほど申し上げましたように清水町全体のバイオマスプラントの計画は立てなければなりませんので、その方向の実施に向けて関係機関と協議をしながら進めてまいるということにしていくところであります。

 4点目、法人化の指導をどのように行うかということであります。ご案内のように生産農業にかかわる組織的なものとしては、家族経営、身の丈に合った生産体制ということでこれまで農業振興計画でずっと来たわけであります。しかしながら、今日、後継者不足や高齢化等含めて法人化が各地でもその問題が話題となっており、そういう状況で進めているところもあります。個々の経営の中身にかかわることなので、町としての指導ということはなかなか強めることはできませんが、労働力不足が確実にくるわけでありますから、JAや農業委員会等と体制づくりの見直しをすることも必要である。個々にあった営農形態も必要であるし、法人化によって大きくやることも必要である。また、労働力の確保、改善もしていかなければならないだろうと。これは、十勝全体の問題として私もさまざまな機会で提案をしているところであります。今後、担い手がいないところについては、どのように継承させていくかということで、今後、体制づくりをしていきたいと考えています。

 5点目、ヘルパーの人材育成、担い手支援の考えがあればということで、前段の法人化の方で踏み込みすぎましたが、ヘルパーの方が農業に関心を持っていらっしゃるわけですから、その方々が他の会社等へ行かないような方策をしなければならないだろうと思います。ヘルパー組合はJAの組織でございますから、JAが主体的に考えなければなりませんけれども、町として研修体制をどうするかもJAの主体でありますけれども取り組んでいかなければなりませんし、サポート体制を新規就農も含めて考えていく必要があるだろうと思います。今も考えていますが、更に条件の緩和でいい方向に向けていかなければならないと思っております。

 以上が、1項目目の答弁とさせていただきます。

 次に、2項目目の森林認証制度であります。これは、十勝の森林認証協議会が設立され、森林組合が主体になって進めていると伺っています。町村会で正規に取り上げられたかと言われると、なかったと思います。それぞれの役員が各市町村に赴いて、認証についての説明をして理解をし、加入をしていただけないかというお話しは私どもにもありました。私はよくわかりませんでしたので、いいものではないかと思っていましたが、よくよく担当者と詰めてみましたら、日本独自の認証制度であり、世界的に認められることにはなっていない。世界的に認められるSGEC(緑の循環認証)ということであればというお話しも担当課ではあったようです。現段階では全道的なものでもなく、始めたオホーツクでも全部入っているわけではない。木材の加工施設を持っているところが、認証を受けた工場が有利になるということで、わが町には工場がないし、森林組合の資材は認証を受けていないところに出しているということで、地元の財が認証を受けるだけでいいのかということになると、世界的にいくと通用しないという中で、選択要件として順位をつけていくと低いのではないかと担当課からあり、更新時期が5年ごとであります。その中で検討していく必要があると思います。この会費が非常に高く、他に大事なものを休止している中で、年20~30万円で、5年だと大変な金額になります。特別なメリットがないので、現在見合わせているという状況ですので、ご理解いただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) それでは、再質問というかたちで畜産クラスターから行います。

 まず、生産者からどのような要望が上がっているかという質問をしたんですが、回答の中で44戸87機種の要望があるということでございました。つい最近の十勝毎日新聞あるいは農業新聞の報道の中で、搾乳ロボットというものがございます。これについては全道で150の導入がもうされているということでございまして、十勝では187戸、これは全道で一番多い数でございます。しかしながら本町においては、自動的に牛のところにミルカーが行くというシステムはあろうかと思いますが、搾乳ロボットについては過去3,000万円以上もする機械でございましたが、今は性能も良くなり、値段も2,000万円前後で買えるということで、70~80頭の牛を搾乳できるというものでございます。導入というものが本町の中でも計画されているのかを担当課がわかればお願いします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) 今回の畜産クラスターの機械リース事業で搾乳ロボットについての要望等があるのかというご質問でございます。

 先ほど町長の方からご答弁させていただきましたけれども、貸付事業ということで24戸29機種の貸し付け決定がされております。その中で搾乳ロボットについては6戸の方に貸し付け決定がされているという状況でございます。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) ありがとうございます。

 搾乳ロボットの件につきましては、6戸の方が利用しようとしていることがわかりました。今後の協議会の進め方の中で、新得町あたりも農協出資型の大きな投資をした牧場を建てようとして、いろいろなかたちの中で人材の育成や研修の供給を図ろうとするような動きもございますし、私も酪農家という立場の中で、いろいろな酪農雑誌あるいはいろいろなものを見ておりますので、いろいろと他の展開が動き出しているのを認識しているところでございます。本町において、前段で話したように、協議会で関係者が徹底的にまちづくりの中で基幹産業第一の清水町の中で、畜産について大変厳しく、離農者も増えている、経営投資についてもなかなか進められないという中で、今問題視されているのはどこなのかということを十分話し合っていただけるような協議会にしていただきたいと、一人の町民として思っているところであります。今後、その点について農協と生産者あるいは関係機関と一体となってどのように進めていくのかということを伺います。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。 

 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) ただいまのご質問でございますが、計画をどのようなかたちで進めていくのかという質問だと思います。

 今回の計画そのものはいくつかの目標を立てさせていただき、それの実現のためにどういうことをやっていくのかというような計画になってございます。そのため、可能な限り関係者の方に入ってもらい、それに参加しなければ事業にも参加できないということもございますので、考えられる全ての方に入ってもらっています。目標値として大きなものは、生乳生産を12万トンまで引き上げていこうということです。それに向けてどんなことをやるのか、例えば、えさが足りないのであれば先ほどご質問がありましたけれども、TMRもえさの供給という面では大事なことでございますから、そういった人にも入ってもらう。その他に新規就農者についても、今後の畜産の発展のためにどうしても必要なので、そういった人をどうやって入れていくかということで、その方も構成に入れていく。肉牛農家についても牛乳生産のために増頭すればそこにオスの子牛の利用も必要になってくるので、そういったものも入れていくというかたちで、あらゆることを考えながら計画を練っているというところでございます。まだ計画段階で、具体的な進みというのは今のところ民間のリース事業が先行していますので、はっきりしたところはできていませんけれども、今後、こういったものも含めて、要望の上がり方にもよりますが、そういったものをどうやってつなげていくかということを検討しなければならないというふうに思ってございます。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 答弁ありがとうございます。手を挙げた人が優先されるのは当然だと思いますが、なかなか手を挙げられない、迷っている酪農家もいるかと思いますので、幅広い協議会であってほしいなと思いますし、農協も変わってきているところでございますので、いろいろなかたちの中で総合的なまちづくり、畜産を中心としたまちづくりを考えていただきたいと思います。

 次の質問に移りたいと思います。

 清水町には酪農に関していろいろな形態がございます。家族農業中心のつなぎ飼いであったり、フリーストールであったり、いろいろな形態がございますが、やはり酪農家の考え方というのは、年中休みがなく、朝早くから夜遅くまで働くのが酪農家としては当たり前なんだと、私どももそういう思いの中で今まで酪農を続けてきたということでございますけれども、これから世代が変わって、生活自体が変わってくることになっていると思います。労働力の軽減、あるいは搾乳部門の専念、ある程度高齢になっても酪農が続けられるといった意味において外部組織、TMRセンターといったものを充実させることが底辺のサポートにもなりますし、先ほど答弁もいただいているところではございますけれども、これについて再度認識をお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(高薄 渡) 本件につきましては、先ほどちょっと述べたところでございますけれども、これから営農をやっていく、特に酪農の場合の年がら年中、朝昼晩と仕事で大変な思いをしているわけでありますが、これを軽減していく方法を考えていかない限りは離農していく状況に追い込まれるというような状況だと思います。誰か一人でも病気になった場合には大変な労働力不足になり、損失が大きいということになりますから、それを補う体制が必要であります。先ほども触れましたけれども、これが十勝圏、自立圏の問題でも取り上げておりますし、十勝活性化の方での私の要望も入れておりますし、今後の人口減少問題にかかわる中でも基幹産業の農業をしっかりと守り、育てていかなければならないという一つの大きな役割の中に労働力不足の問題も、勤労としてしっかりとここに織り込んでいかなければだめだろうと思っております。 

 あとは、将来の農業に対する不安が非常に多いということで、若い人たちからも聞いております。したがって、この不安を一刻も早く取り除く政策が必要でありまして、これは一町だけではなく、北海道全体、十勝が先行しておりますので、先行していかなければならない。モデルとしていかなければならないと思いますので、その辺のところをしっかりとしていく必要があるだろうと思います。 

 また、TMRの関係も当初はTMR独自の事業展開でいっていたわけですけれども、やはり農協が経営していると同じような気持ち、町が経営していると同じような考えで、組織をしっかりと抱きこんで、生産者ともども発展させ、初めてTMRが全町的に普及活動ができ、飼料の自主的なものにもなるし、労働力の改善にもつながると思いますので、その辺のところを関係機関等含めて改めてしっかりとしていかなければならないということで、畜産クラスターという制度の中にしていかなければならないと思っております。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 2番目のコントラクター支援事業の組織につきまして答弁をいただいたところでございますけれども、今、そういう事業体があり、これから酪農家からの要望が益々増えると認識しておりますし、コントラクターにおいてもまだ十分ではないといった中で、今後とも町・農協とよく話し合って充実させていただきたいと思います。

 3番目の質問に移りたいと思います。

 私も議員になってから町内のいろいろな方からなんとかならないかと畜産の糞尿の指摘をすごく受けているところでございます。そういった観点からもこの質問をあげたところでございますが、畜産農家が大規模になる中で、地域住民からの苦情が深刻化していると認識しています。臭気の低減対策や汚水の浄化処理対策が大きな課題となっております。これらの課題の解決が畜産経営の継続のためにも必要であると認識しているところでございますし、堆肥の有効利用についても自治体、生産者団体、その他関係者が畜産クラスターの仕組み等を活用しつつ、主導的な役割を果たすことを求めるというふうに、今年4月に農林省から発表されました。食料・農業・農村基本計画は農業白書でございますし、5年に一度見直しをされているものでございます。その中で、北海道農政事務所がなんとか北海道版の対策や基本方針等をわかりやすくできるものがないかと要望をした経緯もございます。今回、それに対応されたようなかたちの中で、北海道版の酪農及び肉牛生産の近代化を図るための基本方針ということで、冊子ができました。これは本当に詳しく、いろいろなことが載っておりますし、糞尿対策についてもバイオマスプラントを一部の方が計画しているということでございますが、清水町において私も堆肥舎を建てたが、十分にまかなえないといったものもございますので、この糞尿対策、いろいろな苦情についての認識をお伺いしたいと思います。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) ただいまのご質問でございますけれども、糞尿についての苦情等については、私も毎年時期がくると必ず耳に入る話でございます。先にバイオマスプラント計画ということでご質問をいただいているとおり、バイオマスプラントについては有効なものだと私どもも認識してございまして、特に町にやってくる人達がいきなり糞尿のにおいで歓迎するというのもどうかなということもございますし、今バイオマスプラントという新しい技術、実は平成13年から始まっているものでございますけれども、清水については一度つぶれてしまったということもございまして、そういうトラウマもあってか清水町では成熟しないといったようなところでございます。ただ、そういったことばかり言っていたのではだめですし、現代においてはかなりの技術が進んでいるということで、なお且つ機械についてもドイツ頼りということもなくなってきていることから、これからのメンテナンスも含めてやりやすくなってくるだろうと思っています。

 今回、先ほど町長からも回答させていただきましたけれども、経産省の事業で地産地消型再生可能エネルギー面的利用推進事業という100%補助の事業をいただきまして、現在、町全体の計画をつくっていこうということにしています。バイオマスプラントについては、基本的にはフィットというか固定買取制度ということで、電気が売電できるということが前提にあると、かかった経費を返済していくのにかなり楽なかたちになっていくんですが、残念ながら清水町については地域的なものだと思いますが、変電所を通して、またそれが上部の変電所に回っていく段階で、その上部のところでいっぱいということから、売電させてくれないという状況になってございます。民間で1つできそうですよといったものもあるんですが、それは逆潮流という方法を使って、本来は札幌市などの大都会に向けての送電になるんでしょうけれども、あえて帯広方面に流そうというような考えでの売電が可能になってきたということで、それを利用したいということです。その他にもスマートグリッドと言いまして、ソーラーがほとんどなんですが、ソーラーでそんなに電気が発生しない時期もあるでしょうと、そういった時期に、バイオマスプラントの方で発電してもいいのではないかと、スマートグリッドという方法がやっと検討していただけるようになりまして、その方法でいくと、更に清水の売電も可能なのかなと思います。そういったことや農協も含めて、可能性調査の中でいろいろと協議会で話し合ってございます。できるものは早く進めていこうと、そういったものを全部含めてガスが余っているのであれば、ガスをうまく利用したまちづくりができないかといったことが補助事業の方でつくってございますので、その結果が来年の1月には出てきますので、そういったものをまた利用しながら、新たなバイオマスプラント計画というものをつくっていこうかなと思っています。なるべく事業そのものは早めに進めていかないと、せっかくスマートグリッドできますよと言っても、他の人が本当はやらないのに入ってくることもあるので、そういったものも含めて周りを警戒しながら進めていく考えでいますので、よろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 答弁をありがとうございました。

 そういったものがあっても参加できる人は限られた方になろうかと思いますし、糞尿についても大切な有機肥料でございますので、使い方によっては良くもなり悪くもなりますので、そういった観点からもしっかりと対策を講じていただきたいと思います。

 次の法人化の移行に対する指導ということでございますが、このクラスター事業にのった場合に、最初から法人でなければだめだというお話もございましたが、いろいろな要件が変わり、3年のうちに法人化へ移行すればいいという要件がございます。そういったものを鑑みて、法人化に向けてしっかりとした対応をクラスターの中で考えていくべきではないかと考えているところでございますが、そこら辺をお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) 法人化についてでございます。畜産クラスター事業の中で、ハード事業はたくさんありますが、通常であれば3農業団体など、3戸の農業組織があって、そういうものでなければ機械を導入してはいけませんといったような条件が付されるが、今回は1戸1法人であれば、施設や機械を購入することが可能になりました。可能になった条件が最初は1戸1法人ときちんと固められたんですが、桜井議員がおっしゃられたとおり、3年後までに法人になっていればいいという若干の条件緩和がされてきたというようなことでございます。では、法人がということですが、先ほど町長からもご答弁させていただいたんですが、法人になれとうちの方で言うのはどうかなということで考えています。農業者そのものの規模拡大が大変激しくなってきて、1戸ではやっていけないのではないかという状況なくらい労働者が足りなくなってきています。ただ、労働者をいろいろなところから雇うようですけれども、そういった方々が長続きしないということもあるということです。だったら、労働条件を良くしてあげるためにも「法人」というのも一つの方法ですよというようなことでご提案したいなと思っています。つくり方については土地を取得するかしないかによっても変わりますし、定款をつくったりということになるので、司法書士さんにお願いすれば登録もさせていただけますし、農協さんの方でも何回か慣れている方もいらっしゃるので、そういった方に相談してもらえればと思っています。いずれにしても、我々の方で考えているのは、あくまでも労働者対策としては一つの方法ですし、後継者がいないのであれば会社をつくって会社を存続させるといったようなことでは大変有効な方法だろうというふうに考えています。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 最後のヘルパーの人材育成や担い手事業と同じようなことだろうと思います。先ほど町長の答弁の中にもありましたが、やはり担い手あるいはヘルパー、今、清水町の地方版総合戦略の暫定案の中で、農業社員化雇用支援事業といったかたちのことも考えられていると認識しているところでございますので、清水町で働いてよかったと、清水町で酪農をしてよかったというものを構築していただきたいと思いますが、そこら辺をもう一度お願いします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) ヘルパーの考え方も法人の関係もそうなんですが、農家さんの労働力問題といったようなところが出てくるのかなと思います。法人については、先ほど申し上げましたとおり、一つの労働者として長続きしていただけるためには、法人をして社会保険にもちゃんと入ってもらうという身分の保証も必要だろうと思います。そういった意味から法人化は大事だろうと思います。

 また、ヘルパーについては、先ほど町長からもご答弁がありましたように、将来は新規就農を目指すという方も多くいらっしゃるだろうと思います。せっかくそういった気持ちで来られているので、そういった人たちの要件を満たすようなかたちをつくってあげないと可哀想ではないかなと思います。ただ、今ヘルパーをやっているから即新規就農予定者として登録できるかというと、搾乳については経験者ということで認められていいと思いますが、これから農地を取得しますよということになると、農地法の中でその方が農地をちゃんと利用できるかどうかが審査対象になってきます。それができるように、そういった研修をカリキュラムの中に入れて研修してもらう。搾乳の研修と同時に畑の方の研修もちゃんとできるようなサポート体制ができればというふうに考えておりますので、できればそういうものもちゃんとつくっていこうということで考えています。そういった方が今後の後継者になったり、法人の構成員になったりということになれば、たぶん清水町の畜産の立派な戦力になってくれるというふうに思ってございます。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 今の答弁のように、そういった方がちゃんとした雇用条件であれば新規就農も可能でございますし、受け入れ態勢もつくらなければならない。あるいは女性であれば酪農家に嫁ぐかもしれない、定住していただけるかもしれないというような要件もございますので、そこら辺をしっかりと進めていただきたいと思います。

 このクラスター事業は、清水町はご存じのように農協の生産額の中で10万トンを超えて3年が経ち、十勝でトップでございます。全道でも単協では5番以内に入るような大変な生産力を上げている地帯でございます。やはり十勝のトップを走っている者として、さすが清水町だというようなもの、今一生懸命進めている畜産クラスターのみならず地方創生の中でもしっかと対策と行政のできることを農協と協力しながら取り進めていただきたいと思います。

 次の質問の森林認証制度に移りたいと思います。この認証制度でございますが、先ほどの答弁の中で森林組合がやっていると。私も森林組合の役員をやっていますが、調べると直轄の木材工場もない。だけれども、自治体の中で十勝で入っていないのは本町と本別町だけでございます。入る入らないはいろいろなお伺いがあろうかと思いますが、メリットがないというような答弁もございました。しかしながら、戦後70年経っている中で戦後かなりの植林がされ、今は伐採期を迎えている道内の森林でございます。現在、清水町の町有林の中で伐採期を迎えている面積はどのくらいございますか。わかれば教えていただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) すみません。その資料は持ってきてございませんので、わかりかねます。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) できれば何かの機会に教えていただきたいと思います。

 この森林認証に入るか入らないかは別として、どういうものかをしっかりと認識していただいて、森林組合と連携を取りながら対応をしていただきたいと思います。その点についてお伺いします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) 森林認証のことですが、始まりが1970~1980年代の熱帯林の乱開発からスタートしたとしています。その中で世界的ないろいろな声明をやりながら、特にヨーロッパを中心に環境によろしくない伐採の方法はだめではないかということで、そういうことを考慮した森林経営をしっかりとやりなさいというようなことで、そういったことを一生懸命頑張っている人たちですよ、森林はそういったことで自然に優しい、動物に優しいといったような育て方をしてつくった森林なんです。だから、そういったところの木を皆さん買ってくださいというようなことが言いたくてつくった制度ですから、そういった意味でこの制度を認証するために利用される計画というのは、清水町でもつくっていますけれども森林再利用計画とかそういうものを基にきちんとやっていますかというのが一つの認証基準なんです。町有林というのは、もともとそういうものをきちんとやっていきますということで、議会の方にも報告させていただいておりますし、やっているんです。それをわざわざ第三者に認証していただいて、これは大丈夫なんですというお墨付きをもらうというのもどうかなと考えてございます。そのうえ、認証を受けるためには、これは認証材ですと持っていくためには木を切って製材をするところも認証を受けなければだめだということになっていますから、うちはどんなに頑張っても認証されないかたちになります。もし、町有林を伐採してどこかの業者が売るとなると、うちとしては認証材として売ってほしいと言えば、そういった製材所をとおすような業者じゃないと伐採もできないというようなこともございますので、我々としてはきちんとやっているので、その認証の仕方に疑問符がついているというようなことがございます。その辺も納得できるのであれば参加したいと思いますけれども、そうではなく、先ほど町長からも答弁がありましたけれども、北海道全体からいくとかなりの面で少ない状況にありますし、こういった現状の中で毎年負担金だけ払わされるというのに納得はできないということで、今の段階では参加しない。今回は、認証期間が5年なので、5年後どういう状況になっているかじっくり見させていただいたうえで再検討ということを考えていけばいいのではないかという判断をさせていただきました。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) きわめて残念な答弁だと私は認識しております。

 森林組合は地元に工場が無く、よそから直接買うことはできませんので仲介業者を通して民有林を買い、取引業者に渡しているというような経営を続け、小さな町の森林組合としては全道でもトップクラスだと認識しております。いろいろな問題もございましたけれども、職員の頑張りの中でやっているものでございます。この認証制度については、森林組合の役員会や理事会の中でも随分話し合われました。清水町も森林組合も同じような認識を持っておりました。そんな中で入ることになったわけでございますが、十勝一体となってその制度を進めていこうという中で、清水は残念な結果だと私は思います。お金がかかることは確かではございますし、メリットがないということもわかってはおります。この点については、この認識のもと、しっかりと森林組合、我々も森林組合の役員ではありますけれども、組合員でもありますので、委託契約を取りました。清水町も森林組合の株を持っておられますが、そういった委託契約はされていないということですか。そこら辺をお伺いします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) 認証についての委託はちょっとわかりませんが、委任なのかなと思います。森林組合にその権限を委任するということはしておりません。

 

○議長(加来良明) 2番、桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) わかりました。以上で私の今回の一般質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

 

○議長(加来良明) 桜井議員にお尋ねします。先ほど町有林の伐採時期の面積についての数字をということでしたけれども、資料請求はするということでよろしいですか。

 

○2番(桜井崇裕) お願いいたします。

 

○議長(加来良明) 資料請求は一般質問では公式的にはできませんので、直接担当課に行って要求してください。よろしくお願いします。

 

○2番(桜井崇裕) わかりました。