平成27年第7回定例会会議録(12月11日_日程第1_一般質問 佐藤幸一議員)
○議長(加来良明) 次に、5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) 議長の許可を得ましたので、通告に従って質問をいたします。
1項目目は、国民健康保険税の軽減について伺います。国民健康保険加入者は他の保険加入者より平均年齢が高く、医療費もかかる年代であります。やはり、公費負担がなければ運営は難しいものと考えます。その中、特に低所得者の負担軽減が急がれます。
町長は4期目の選挙における「まちづくりの約束」で、「国民健康保険税の軽減を図ります」と約束しております。任期最後の予算編成に伴い、新年度に向けての取り組みについて伺います。
1点目、現在の7割、5割、2割軽減の被保険者への上乗せ軽減を図る考えはないか伺います。
2点目に、一般会計からの繰入れを増やすことで、1世帯当たりの均等割付の引き下げを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
3点目に、18歳未満の子どもの均等割付を開始することで、保健税負担の軽減を図る考えはないか伺います。これは、定住対策のひとつとしてもPRできる施策と考えます。
2項目目は、十勝清水駅の跨線橋対策の調査研究について伺います。私は、この件について、本年3月の定例会でもお聞きしており、財政的に難しいとの答弁をいただいておりますが、今回は少し角度を変えて伺いたいと思います。
町長もご存じのとおり、かつて清水駅には普通列車しか停車しておりませんでしたが、町民と期成会の長年の要望活動により、現在では特急列車上下合わせて12本が停車し、町民をはじめ企業に関わる方の利便性は大きく高まってまいりました。しかし、1番ホームがない現状では急激に増えた高齢者の方、あるいは障害者の方が跨線橋を渡るのは非常に困難であり、このまま鉄路利用者が減少すると清水駅停車の普通列車の減便や特急列車の減便、さらに進めば駅の無人化が想定されます。
JR北海道は、去る11月27日に来年3月から8路線、79本の減便方針を発表しました。清水駅に関係する部分では、普通列車ではありますが根室線で滝川―釧路間が対象となっており、清水駅に停車する普通列車が減便されようとしております。11月6日には、輸送密度500人未満の7路線、10区間について100円の営業収益を図る費用を示す営業係数を発表しております。このようにJR北海道では、採算性を重視していく姿勢を明確に打ち出しております。
新年度予算にエレベーター設置だけにこだわらず、跨線橋階段対策について、幅広く調査研究するための予算化を図り、現状から一歩踏み出す考えはないかを伺います。
町民の皆さんの声として、「駅内のイメージが暗い」「ホームにベンチがない」「町として清水町の存在をアピールする看板がない」などの声が寄せられておりますが、町として取り組むことはできないかを伺います。
○議長(加来良明) 答弁を求めます。
町長。
○町長(高薄 渡) 佐藤議員のご質問にお答えしたいと思います。
国民健康保険の軽減でございます。私も公約として掲げているのは、現状の維持から上げないということでの公約でございましたので、すでに他町村では上げているところはたくさんありますけれども、上がっていないということでは軽減しているというふうに理解をしております。これ以上やると、またさらにということになりますので、現状としては、上がった部分は一般会計からの繰入れによって補いますということになります。限度額については、やむを得ずやっております。これをやっていく中には、今の資産税割をどうするかを検討していかないと、これだけでは部分的に高めるところも出てくる可能性が大でありますので、ぜひその辺のことを向き合いながら、われわれとしても可能かどうか考えていかなければならないと思っております。
決して検討しないということではなく、常にこういうものについては住民の生活状況を把握し、厳しい状況であればそれなりの対策を打つというふうに考えるところであります。
2点目は、そういった中で一般会計の繰入れを今年度9,800万円していますが、現在、国民健康保険の加入者が従来は50%でしたが32%に減っています。後期高齢のこともあるので、そういう面では3割ちょっとしかないということもございますので、むやみに繰入れができるかということになると、他の方に影響がきますので、町民の皆さまの理解を得るかたちをつくっていかなければならないと考えております。
3点目、18歳未満の子どもの均等割の関係でございますけれども、対象者は400人近くになり、金額にして1,300~1,400万円の減収になるわけでありますから、その部分を加えていくと、いわゆる9,800万円繰入れしているのにプラスして1,400万円くらいありますから、1億円は軽く超えることもあり、財政状況を考えますと、優先していかなければならない子育て事業を考えていかなければなりません。現在まで進めてきているのにまたプラスしていかなければならないという状況が生まれます。定住対策を含め、高齢者の部分も含めたことをやらなければならない。今の段階よりは上げていくという方針は持っておりませんので、ご理解いただきたいと思います。
2項目目、JRの十勝清水駅です。先般からJRの方では財政難ということで、新たな普通列車の気動車を新設作成するということは非常に難しいことになりまして、普通列車については2両編制を通学を除いて1両編制にするなどの対策をしています。
一方、新幹線という大きな事業を整えておりまして、それにつぎ込む費用も大変なことであるということから、全道各地にそういった方向性を示されてきたわけであります。
今年の7月にも社長が釧路支社に来た際に、十勝清水駅の跨線橋状況についてもご説明をさせていただいているところでありますが、今言ったように、JRの方では厳しい状況の中で考えられているということであります。経営難を軌道に戻さなければならないという国との約束もあるようでございますので、非常に大変だと。私としましては、JRの問題については、これまでにも申し上げてきましたけれども、北海道全体で減便等をやると示されましたので、ただちに十勝振興局の政策担当へまいりまして、北海道として交通対策室へ持ち込み、北海道としてJRとの協議を進めてほしいと。われわれも行ってもいいんですが、個々に行ったのでは向こうの対応も大変だろうということで、そのような方法を考えさせていただいて、申し入れをしたところであります。その結果、道ではそのことについてはしっかりと申し入れをしているところであります。
また、跨線橋については、一番ホームは非常に困難であると同時に、特急の中でも6両編成や8両編成ありますが、8両になりますとホームが短いということになっております。そういった意味で、乗っている方で長距離の方は前の方に行くのかもしれませんが、後ろに乗る自由席についてはギリギリで、線路が曲がっているものですからこれをまっすぐにしていかなければなりません。また、地下に埋まっている通信網を一式変えていかなければならないということで、非常に難しいという話をしておりました。
私としましては、エレベーターを2機つけて、最終的には町負担でもやるという覚悟で申し入れをしたんですが、ハーモニープラザに駅舎が入れるようであれば、その部分についてはJRとしてもいいですよという話になるようですが、私どもが要求しているのは、バリアフリー化を求めているので、駐車場から駅に入る段階からバリアフリーをすべてやってもらおうと。なぜかというと、補助金を得るためです。補助金をJRも受けられますから、財政的にはJRも助かるでしょうし、私どもはエレベーターだけやるのであれば2億数千万円ですから、うちで出してもいいですよと言ったんですが、JRとしてはバリアフリー化をしていかなければならないという考え方なものですから、なかなか進めないという状況になります。
何か方法がないのかということで考えますと、移動式の昇降機がついているところがあります。これには介助をする駅員がいなければならないので、そこで難しさが出てくるものですから、職員の配置ができない。私どもで付けますと言っても、そういう環境もあるということで、これをなんとか改善していくために何かしなければならないと思って考えております。その他、便数が減って不便を感じるようになりましたら、帯広―新得間まで来ていたバスを復活し、清水―芽室間だけを繋ぐことによって、そのまま続行できるようなかたちはできないものかということも考えていかなければならないかなと思っています。
そうしますと、普通列車の乗客が少し減ることになります。病院通いなどの医療機関への中になりますけれども、そういうことも考えていく必要があるのかなということで、さまざまな方法を考えていきたいと思っております。
なお、駅舎の観光という滞在人口を増やしていくのにも少し駅舎の中が見苦しいのではないかということで、私たちの方で電気やクロスなどの整備をし、あるいは階段を上がっていく途中にパネルを置いたりして明るくしてはどうか。降りたときにいすがないので、いすを配置してできる限り便利を良くして明るくしていく方法はないか。また、考えようによっては荷物を持って歩く人のためにボランティアチームをつくるなどの協議は考えています。JRの財政状況もありますが、私どもも提案しながら、JRの提案を聞きながら詰めていかなければならないだろうと思います。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) 1番目の上乗せ軽減についてはわかりました。
2番目の一般会計の繰入れについて、例えば1世帯当たり5千円を増やすことで、そのまま均等割額が5千円軽減されるわけですが、この辺について検討することができないかを伺います。
○議長(加来良明) 町長。
○町長(高薄 渡) 先ほどの答弁で、検討しないわけではありませんと言っております。現状のやつが上がるときに上げないと言っているんです。
そうすると軽減されたことになるんです。その部分も踏まえて、両方で見ていかなければならないので、理解をしていただきたいと思います。
今のやつがまたがくんと下がることになりますから、そうしますと二重で下げたことに結果的になります。その辺をご理解いただきたいと思います。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) わかりました。
3番目の18歳未満の国保加入対象者は何人になり、その額はいくらかという質問をしたかったんですけれども、このことについてはお答えいただきましたか。
聞き漏らしてしまいました。
○議長(加来良明) 町長。
○町長(高薄 渡) お話をしました。
18歳未満は約400名で、金額は約1,310万円の減収になります。
第2子の保育料の方に影響が出てくるものですから、その辺とのバランスを考えているので、その辺をご理解いただきたいと思います。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) 跨線橋対策でございますが、当町としてJRに申し込みとかもろもろのお話がございました。ただ、町長の答弁にもあったよ
うに、減便にならないようにするためにも町民としては心配をしております。こういった中で、もう少しいい案がないかどうか、もう一度町長の考えを伺いたいと思います。
○議長(加来良明) 町長。
○町長(高薄 渡) 今、担当課の方で相手方と詰めておりまして、今後の減便もそうでありますし、どうなっていくのか。特急の問題もございます。幸いに、うちの駅で交差する本数が多いです。例えば、池田新得間の普通列車が減便になるということになりますと、あるいは釧路からが帯広までとなると、どこで交差することになるのかということになりますと、やはりスピードを求めているものですから、万が一ここが外れるようなことがあれば大変だということで、その辺も含め、今までの平常の中で駅をどうのこうのと言ってきたんですが、それが変わってきたものですから、そこに苦慮しているんですが、その辺も含めて要望をしていかなければならないなと思っています。
○議長(加来良明) 5番、佐藤幸一議員。
○5番(佐藤幸一) 跨線橋の問題につきましては大変困っている人がたくさんおられますので、道庁に働きかけても一生懸命取り組んでいただきたいと思います。
終わります。