北海道清水町議会

北海道清水町議会

平成28年第2回定例会会議録(6月17日_日程第1_一般質問 高橋政悦議員)

○議長(加来良明) 一般質問を続けます。

 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 通告に従いまして、以下2点について質問させていただきます。

 1点目として、清水町としての弔意の表し方について。基本的に全ての町民の皆さんは地域のため、町のために直接・間接を問わずいろいろな形でご尽力をいただいたわけで、故人となられた場合、全ての方に感謝の意を表す姿勢が必要であると考えていますが、現在、町では香典、供花、弔文により弔意を表し、町の代表者の参列は特定の個人に限定されているように思われます。清水町では年間約130件前後の葬儀が執り行われ、そのタイミングによっては町長、副町長の参列が叶わないこと。また、町職員の代理出席は地方公務員法に抵触するだろうことなど、全てにおいて公平性をもった対応は難しいことは理解できますし、過去の行革の際、現在の形になった経緯等を聞いております。しかしながら、町民の思う形は、今と違っているように感じます。町としての弔意の表し方に心を込めることは必要と考えますが、町長のお考えをお伺いいたします。

 2点目として、読書活動の意義と環境づくりについてですが、読書が培う力、国語力や言葉の知識、読解力はあらゆる教科の学習の基礎学力に欠くことができないものとされています。また、読書によって育まれた豊かな感性や情操、思いやりは子どもの心の発達に大きな影響を持つと言われます。

 現在、清水町は管内にも上位にある蔵書数を誇る図書館があり、月2回の読み聞かせ、夏休み冬休みにはそれぞれ図書に親しむ企画等があり、方向性は素晴らしいものと思います。成果として貸出冊数、1冊あたり平均4冊の北海道にあって、清水町は6冊。これは都道府県別ランキング33位の北海道でありながら、全国8位に相当する値です。しかしながら、町民の利用登録は2,300人ほどで、全町民の4分の1程度、つまり伸びしろはかなりあるということであります。「文化の町しみず」として自慢できる財産がありながら、しっかりとした活用には至っていないという結果であると思います。そこで、もっと子どもたちをはじめ、多くの町民の皆さんに読書活動の意義を理解していただくための環境づくりが必要であると感じます。例えば、運用面、技術面の課題検証及び調査研究は必ず必要ですけれども、電子図書館の併設など、時代ニーズに合った環境整備により、清水町のまちづくりのひとつとして十分な効果が期待できると思いますが、お考えをお伺いいたします。

 以上2点、よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

町長。

 

○町長(高薄 渡) 髙橋委員の質問にお答えさせていただきます。

 1点目の弔意の表し方でございます。これは、すでにご案内のように、全ての町民の方々がお亡くなりになられた時に弔意を表すことは、本当に大切な事だということは認識をしているところであります。これは以前、いろいろと調査をさせていただきました。結果、十勝では半数以下であったということでございました。これは、財政面ということではなく、当時の質問の中で、これを表すことによって公職選挙法にも関わるものではないかという質問が過去に2回あったと聞いております。いつ、これをどうするかということについて、管内でもなるべく協議したところでありますけれども、管内においては、その後、公職者並びに功績のあった方々等々含めて、団体の会長さんは変わりますけれども、何十年もやられた方にはそれなりの弔意をしているということも伺ったわけであります。弔辞を出すということになりますと、休み問わず、職員ももちろん出るわけであります。更に現在では、戸籍を見て、どこ出身で、何年に結婚されてとなると、個人情報に関わるもので、これも最近ではあまりやらなくなってきているということも実態であります。ただ、できる限り、町でやるべきものはしなければなりませんけれども、最低限のことをさせていただいているのも現状であります。

 私どもが出ることについては、今は代理がききません。新聞等で報道されていると思いますが、政治家の代理はききません。今、道議会議員も電報は止めました。国会議員だけでありますけれども、あれが果たしていいのかどうかとなりますが、そういう状況になってまいりましたので、非常に難しい状況になります。

 したがって、私が個人として行くのか、公務として行くのかの境が非常に難しいということになります。そういうことで、今後また一層、このことについては留意しなければいけない部分が出てくるのかなというふうに思いますが、できるだけのことだけはしていかなければならない部分はあるだろうなというふうに思っているわけであります。

 したがいまして、決してお亡くなりになる方をそういった面であれするのではなく、やはり心からのお見舞いをしていくことが大切かなと思っております。

 今、町としては届け出があった時に町からの香典、供花ということで、一般的には出しております。しかしながら、町村によってはそれをなくして弔旗を掲げているところもあります。そういたしますと、相当数本数をつくらなければならないわけでありますが、最近は葬儀の4割を超えるくらいが町外の葬儀になっているわけであります。そういうものを持っていくとなると、届けるのか取りに来てもらうのかということになり、取りに来てもらっている町村が多いようであります。それだけで弔意ができるのかということになると、そうではないかと思いますけれども、そういうような条件だったということも汲み取っていただきたいと思います。

 過去には、私ども窓口職員が出向いて、家の混雑している時にお父さん、おじいちゃんがどこで生まれてどうなったと聞き取り調査をして、亡くなっただけで右往左往していた時だったので、怒られた職員も相当いたようでありましたけれども、まさにそういうようなこともあったということから、割愛させていただいたということでございまして、決して弔意を思わないというわけではありません。検討を加えていく必要もあると考えざるを得ないことでありますが、実態としてはそうだったということだけ汲み取っていただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) 次の答弁を求めます。

 教育長。

 

○教育長(伊藤 登) 髙橋議員の2つ目の質問にお答えさせていただきます。

 読書活動の意義につきましては、ご質問の内容と教育委員会といたしましても共通の認識があるところであります。感性あふれ、表情豊かな子どもを育てる教育を推進し、言語力や思考力を高め、豊かな心を育む大切な活動であると捉えております。教育委員会といたしましては、しみず教育の四季の活動の中で、毎月19日をしみず読書の日と定め、町民が読書に親しむ環境づくりを推進しているところであります。その中で、地域の読書活動の中心的役割を担う図書館の運営状況についてご説明をさせていただきます。

 図書館の貸出冊数については、平成27年度は59,166冊と近年は横ばいの状況となっているところであります。また、図書資料の購入冊数は過去と比較しますと減少しましたが、子どもたちの身近に本がある環境を整えていく方針のもと、小中学校への巡回図書の実施や幼稚園、保育所へは絵本、紙芝居の貸し出し、配置した本の交換に毎月巡回をしているところでもあります。

 次に、利用者登録数についてですが、団体及び長期未利用者を除くと、平成27年度末で2,343名の登録状況であります。このうち、中学生以下の児童生徒が659名で、小中学校の大半は登録をしているところであります。一般の利用登録者は1,684名で、減少傾向にあると認識しており、今後は図書館長期未利用者への利用案内や新規登録に結び付く行事、広報活動を取り進めてまいりたいと考えております。

 また、多くの町民の皆さまに読書活動の意義を理解していただくための環境づくりには、御影改善センター図書室や学校図書館の充実に向け、人的な面や物的な面の検討も必要であると認識しているところであります。

 次に、図書館利用あるいは図書活動の推進策として、電子図書館でありますが、現在、札幌中央図書館等で実施され、24時間いつでも、どこでも利用でき、本の返却も容易で、電子書籍特有の機能である文字の拡大や自動読み上げ機能など、字の読みづらくなった高齢者や読書困難者にも本が楽しめるとの評価があり、図書館に直接来られない方には望まれるサービスと思っているところでもあります。

 一方、パソコンなどの端末やインターネット環境の整備、電子書籍数の充実や著作権処理などの法的整理が課題として掲げられているところであります。電子書籍につきましては、今後、さまざまな課題が解決されていくと思われますが、システムを含め、相当の予算措置が必要となりますことから、将来的な図書館利用者を増やす方策として、その動向に関心を持って研究してまいりたいと存じております。

 以上、読書活動の意義と環境づくりについての答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 1番の弔意の表し方の事情はよくわかりました。ただ、私自身も弔意の表し方についてはツールを持ち合わせているわけではございません。私に対して町民の方が「最後のお別れに町長と会いたいんだが、なぜ来てくれない」という訴えがございます。それが単に1人の話ではなく、何人もでございます。公職選挙法等あると思いますけれども、町民の方が最後にお別れをしたいという意思を持って故人となられた場合は、心を表せる方法を考えていただきたいと思いますが、いかがですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(高薄 渡) 大変ありがたい話ですし、お気の毒なところもあるんですけれども、ご冥福をお祈りするしか方法はないです。今、正直に申し上げて、全くそうなりますとプライベートになると思います。したがいまして、休みが私はない業務でございますから、どの時間に出てもいいわけですけれども、公務がある場合、やはりそこが第一でありますから、どうしてもそこの部分には表せられていないという場合もあります。その場合、私としては代理を使うわけにはいきませんので、後ほどお参りさせていただいている現状であります。

 ただし、それも近日中に行けるか、初7日に行けるかといったらそうではなく、1か月の場合もあります。仕事の関係でどうしても行けない場合、時間的な問題、相手方の留守宅に行ってもどうしようもないということもありまして、そういう部分はあるかと思いますけれども、当日行けない部分は、失礼せざるを得ないということになります。そういう面でご理解いただきたく存じまして、もしそういう方々がおられましたら、そういうこともぜひお伝えしていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 1番については、私も町民の思いを町長に伝えたということで終わりたいと思います。

 2番についてですけれども、図書館の運営について。まず、図書購入の判断はどのような観点から行われているか、お教え願います。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 図書購入の判断につきましては、利用者のご意見等をお聞きしながら、図書館の司書を中心に選定しているところでございます。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 年々、図書購入費が減っている意味は何でしょうか。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 過去は行革の方針に基づきまして予算的に減ったことはありますけれども、直近で若干前年より増やした中で購入をしております。蔵書数というのは一般的に増える方がいい感じがあるんですが、やはり古い図書につきましては情報内容が古くなるということで、入れ替えということも必要になっております。蔵書数が多いからいいということではありませんので、その面では予算が減ってくるか、多くなっているかということもありますけれども、蔵書数の内容についても充実を図る必要があるという観点で私どもは考えております。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 図書館の管理運営について指定管理者制度を導入する構想はありますか。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 現在のところはございませんし、全国的にまだで、道内でも苫小牧あたりが専門の会社から派遣された方を中心に苫小牧図書館が指定管理者になっているというふうにお聞きしておりますけれども、それ以外は私は把握していません。現在の体制で当面は進めていきたいと考えておりますので、指定管理に関しての検討はしておりません。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) ちょっと質問の仕方を変えます。

 行政が図書館を直接運営しなければならない意義に関してどうお考えですか。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 先ほど教育長から答弁させていただきたとおり、清水に限ってはしみず教育の四季もございますけれども、他の町においても公立図書館ということで町民の方々にさまざまな情報を提供、読書活動を通じて生涯学習的にその方々の生涯学習意欲を持っていただくための重要な施設として、公的な部分としての活動と考えております。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 答弁の中によく出るのが、「他の町」ということで、清水町の独自性があまりないように感じますが、それでは図書館をツールとしたまちづくりで何か発想はお持ちですか。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 私の個人的な考え方かもしれませんけれども、特にその図書館が他の町から比べて特徴的なものがあるから他から大勢の方がその図書館をめがけて集まるというよりも、先ほど登録人数の話もしましたが、人口比で二千なにがしの登録者数しかないということは、子どもたちについては、小学校1年生に入った時に登録をしてもらっていますので、この人口に対する差というのは大人の方になるわけです。その方々が町外というよりもまずは町内の大人の方に登録をいただいて、読書を愛好していただきたいというのが、町の図書館としてはまず最初に望むところでございまして、特に他の人を呼び込むための策を考えたものとしては、図書館の意義は考えておりません。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) 私個人の意見として捉えていただいて結構なんですけれども、例えば、今折角19万なにがしの蔵書があって、これは管内でも4番目くらいだと思うが、上出課長は蔵書数が問題ではないという話でしたが、これがひとつの町で管内トップになるような蔵書数があって、他の図書館では見れない本があったりすると必ず人は集まってきたり、これに電子図書が加わると、ふるさと納税のひとつのメニューにもなるだろうと。今、貸出数の都道府県ランキングでは6冊で、北海道の中ではかなり高い方だと思います。全国で1番は滋賀県の9.2冊なんです。そこに届かすのに分母が小さい分、いきなり15冊になる可能性もありますし、そこを打って出るという方法もひとつのツールだと思います。そんな発想はできないものでしょうか。

 

○議長(加来良明) 社会教育課長。

 

○社会教育課長(上出 進) 繰り返すご答弁になるかと思いますけれども、子どもたちについては小学校の図書室に巡回した時に借りてもらっていたり、図書館でいろいろなイベントを行い、一人何冊も借りていっていただいているという      状況があります。貸し出しが伸びないのは、大人の方がなかなか図書館に足を運んでいただいていなく、借りていただいていないというのが原因でありますので、この辺についても図書館のPRを今後増やしていきまして、町民の方々の特に大人の方に利用を図れる方法を今後検討してまいりたいと思います。

 

○議長(加来良明) 4番、髙橋政悦議員。

 

○4番(髙橋政悦) せっかくの清水町の財産でございます。それがフル活用できるような企画をされて、活用されることを望みます。

 終わります。