平成28年第4回定例会会議録(10月6日_日程第7)
○議長(加来良明) 日程第7、意見案第5号、平成28年8月の連続4台風による災害対策に関する意見書についてを議題とします。
職員に意見案を朗読させます。
事務局。
○主任(鴇田瑞恵) 意見書本文を朗読いたします。
北海道十勝地域(1市18町村)では、平成28年8月17日からわずか2週間に、台風7、11、9、10号が相次いで上陸、接近し、集中豪雨に伴う河川の 氾濫などにより、住宅や農地への浸水被害及び道路・橋梁の崩壊や土砂災害が発生するなど、地域の全域で被害が発生し、住民生活と地域経済に大きな影響を及ぼしている。
この被害により、2名の尊い命が奪われたほか、上下水道の生活インフラ、道路・鉄道などの交通インフラも激しい被害があり、観光や物流にも大きな影響が出ている。
同地域にある本町は、特に被害が大きく、8月30日から31 日にかけての台風10号により、山間部で、は記録的な大雨が降ったものと推測され、土石流の発生や河川の氾濫により橋梁が崩壊し、市街地等の2,962戸 で2週間以上にわたり断水するなど、過去に例を見ない災害が発生した。町内では2名が行方不明となり、公共施設を含む建物の全壊が26件、半壊7件、一部 損壊26件、床上浸水12件、床下浸水46件の被害が現段階で確認され、さらに増える可能性がある。道路関係の被害については、橋梁24橋、道路79箇 所、河川は7河川において被害が発生している。
本町の基幹産業である農業関係の被害については、3,279ヘクタールで、冠水、倒伏、なびき等の作物被害があり、農地では114戸329ほ場436箇所の202.82ヘクタールが土砂堆積、農地流亡の被害を受けた。また、明渠排水では36路線349箇所で護岸流失、法面侵食の被害があり、農業用水につ いては、取水口などの施設が被災したため、約210戸で断水となりJA等のタンクローリーによる懸命な応急対策により給水活動を続けている状況である。
なお、本町における公共施設などの被害金額(復旧費)については、現段階の概算で165億円に上り、内訳としては、橋梁13億2千万円、道路12億5千万円、河川19億3千万円、明渠排水路19億4千万円、農地32億2千万円、町営育成牧場9億5千万円、農業用水施設及び管路53億6千万円、上水道3億 6千万円、その他公共施設が1億7千万円である。
この度、激甚災害の指定がなされ、今後の災害復旧・復興、被災者や産業被害への支援を早急に進め、地域の生活基盤の速やかな回復を目指しているが、引き続き、国による万全の支援が不可欠である。
ついては、下記の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。
記
1 災害査定や災害復旧事業の早期着手
(1)河川や道路等の公共土木施設及び農地や農業施設などの災害復旧について、災害査定で行う要件を緩和するなど、柔軟な運用や手続きの簡素化を図ること。
(2)災害復旧事業の早期着工に配慮するとともに、必要な予算の確保を図ること。
2 被災農業者等への支援
(1)農林水産業関係に甚大な被害が生じ、今後の生産等への深刻な影響が懸念されることから、被災生産者等への十分な措置を講じること。
(2)大量に流出した流木は、農地の復旧や漁業に大きな影響を及ぼしていることから、迅速な回収や処理に向け、特段の支援を行うこと。
3 地域・産業・物流を支える交通網の確保
(1)J R北海道の根室本線及び石勝線の早期復旧に全力を挙げること。
(2)国道38号(清水町南四条~清水町羽帯5.2km)及び274号(日高町千栄~清水町清水43.8km) の早期復旧に全力を挙げること。
4 観光地への支援
風評被害等による十勝の観光地への影響を最小限にとどめるため、正確な観光情報の発信や誘致キャンペーンなど、観光需要の早期回復に向けた特別な支援を講じること。
5 被災者への支援
床上浸水や床下浸水など、全壊・半壊に至らない被害を含めて被災した住宅の再建や修繕に対する手厚い支援を行うこと。
6 再度災害防止のための治水対策
河川整備計画の目標流量や配分流量、さらには堤防の構造基準値を見直すなどして、再度災害防止のための治水対策を早急に進めること。また、雨量計の設置など山間部の雨量を把握できるよう十分な措置を講じること。
7 地方財政措置
(1)市町村の応急対策や復旧事業に要する経費について、特別交付税の別枠配分・重点配分を講じること。
(2)災害復旧事業債の資金を確保すること。
以上です。
○議長(加来良明) 本案について、提案理由の説明を求めます。
9番、中島里司議員。
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○議長(加来良明) 休憩します。
○議長(加来良明) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○議長(加来良明) 本案について、説明理由の説明を求めます。
9番、中島里司議員。
○9番(中島里司) 平成28年8月の連続4台風による災害対策に関する意見書につきましては、十勝議長会等の団体から意見書についての書類がそれぞれ皆さんのお手元に届いているかと思います。それらを踏まえ、本来ですと、総務文教常任委委員会、あるいは産業厚生常任委員会ということで、所管で調査していただくということになるんですが、この災害につきましては全般にわたるということで議会運営委員会の委員の中で協議をさせていただいて、今、事務局で朗読していただいたとおりの意見書をまとめさせていただきました。
後段の方では、やはり大きな被害を受けたわが町清水町の被害状況を関係機関にご理解をいただいて、更なるご支援、ご指導をお願い申し上げるべきだろうということでまとめさせていただきまして、記の中で1から7までを転記させていただきました。
その中にありまして、特にこの災害は長期にわたってということもありましたが、災害の町からの報告も市街地の方では何ミリ強の雨量という説明ですが、山間部ではそれ以上という表現が大変多く感じたところでありまして、そういうことを考えた場合、本町は日高山脈から非常に近い裾野にありますから、そういう長雨の場合に被害が、短時間で被害を受けるということから考えれば、6番目の中に山間部に雨量計等、観測地点をしっかりと付けていただいて、そこから情報を拾って速やかな災害に対する周知も必要であろうということでまとめさせていただいておりますので、議員各位のご賛同をいただいて、この先関係機関に意見書の提出をできればと考えておりますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げて、意見書の提出についての説明に代えさせていただきます。
○議長(加来良明) これから、質疑を行います。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。
○議長(加来良明) これより、討論を行います。
討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(加来良明) 討論なしと認めます。
○議長(加来良明) これより、意見案第5号、平成28年8月の連続台風4台風による災害対策に関する意見書についてを採決します。
この採決は、起立によって行います。
本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は起立願います。
(賛成者起立)
○議長(加来良明) 起立多数です。
よって、意見案第5号は原案のとおり可決されました。
提出先は、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣、内閣官房長官、防災担当大臣、沖縄及び北方対策担当大臣といたします。