北海道清水町議会

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平成28年第4回定例会会議録(9月27日_日程第4)

○議長(加来良明) 日程第4、行政報告を行います。町長から行政報告の申し出がありました。これを許可します。

町長。

 

○町長(高薄 渡) まずもって、本定例会におきまして、台風10号におきまして、議員の皆様の深いご理解をいただきまして、議会の開催日を延期していただきましたことを、ここに深くお礼を申し上げる次第であります。はじめに、このたびの台風によりまして、多くの被災があったわけでございますが、被災されました皆々様に深くお見舞い申し上げるところでございます。また、清水地区におきましてはご案内のように上水道の取水口などが破損という事態になりまして、しばらくの間、断水状況が続き、大変な皆々様のご心痛並びにそういった思いがありまして、非常に皆様のご支援をいただきながら給水活動を終えたところでございます。幸いに鋭意努力いたしまして断水の状況も予定よりも早くできましたことをここにご報告申し上げる次第でございます。しかしながらまだ、石山・円山地区の農業地帯への営農用水が完全に至ってなく、未だにタンクローリーで運び、そして不自由な中にも、営農活動をしている皆のためにも、深くお見舞いと同時にお詫びを申し上げなければならない次第でございます。まもなくそういった状況も現在すべての中で関係機関と共に、鋭意努力をしておりますことを今もって、ここに報告を申し上げる次第でございます。

 次に、農作物の生育状況等につきまして、ご報告申し上げます。

 主な作物の生育状況等は、収穫作業を終了した秋まき小麦につきましては、春先からの好天により生育は順調に進んでおりましたが、開花期の長雨で不稔粒が発生、7月下旬の低温の影響により登熟が進まず平均6.9俵となりました。

 春まき小麦につきましても平均5.1俵の収穫となっており、小麦全体では平均6.9俵と昨年の11.9俵を大きく下回る結果となりました。

 てん菜につきましては、6月から7月にかけての低温・多雨により一部で湿害が見られましたが、防除により対応ができ「やや不良」となっております。

 馬鈴薯につきましては、食用・加工用及び澱粉)原料用の品種ともに、平年より収穫作業は遅くなっているものの、株あたり上いも個数はやや多くなってはいるものの小玉傾向にあり、収量は平年並みの「並」となっております。

 豆類につきましては、生育は遅れておりますが8月の気温が高めに経過したことにより着莢数が増加したため「やや不良」となっております。

 次に、飼料作物につきましては、牧草の一番草は5月の高温により草丈の伸長が促進され、出穂)期も早まりましたが、6月の断続的な雨により収穫が平年より7日遅れ、二番草につきましても台風の影響などで収穫が遅れており「並」となっております

 サイレージ用とうもろこしは、7月上旬に高温期があったものの6月の栄養成長期に生育が遅れていたため回復には至らず受精時期が平年より遅れ登熟も遅れており「やや不良」の状況であります。

 以上、9月1日現在の農作物の生育状況等についての行政報告といたしますが、8月の一連の台風による被害並びに生育への影響が甚大であることから、今後におきましても農作物の適期収穫指導等に万全を期してまいりたいと考えております。

 次に、一連の台風による被害状況とその対応につきまして、報告申し上げます。

 最初に、8月17日から23日にかけて立て続けに台風7号、11号、9号が北海道に上陸し、清水消防署で観測したこの間の総雨量が277ミリに達する記録的な大雨となりました。

 これらの台風による道路関係の被害につきましては、33箇所において道路崩壊、路盤砂利流失、道路側溝閉塞等の被害が発生し、危険箇所につきましては、バリケード等を設置し通行規制の対応をしております。

 また、農業関係の被害につきましては、強風によりデントコーン35ヘクタール、スイートコーン95ヘクタールに倒伏被害等が発生するとともに、馬鈴薯30ヘクタール、てん菜40ヘクタール、豆類60ヘクタール、野菜類12ヘクタール、デントコーン18ヘクタール、牧草40ヘクタールに冠水被害が発生、農業施設のシャッターの破損が3件、畜舎等への浸水被害も4件発生し、農業関連施設の明渠においては、決壊までは至りませんでしたが、部分的に越流する等の被害の発生と土砂の流入による土砂堆積、流水による法面破損等の被害が発生するとともに、農業用水管理道路と町営育成牧場の管理用道路の一部に路盤砂利流失等の被害が発生したところです。

 なお、被災箇所の復旧につきましては、砂利流失等の被害が比較的軽微な路線は、町直営により復旧を終え、それ以外の道路、明渠及び農業関連施設は災害復旧工事として着手したところです。

 次に、8月30日から31日にかけて、甚大な被害をもたらした台風10号による被災状況とその対応につきまして報告申し上げます。

 清水消防署で観測したこの間の総雨量は200ミリに達し、山間部ではそれ以上の記録的な大雨が降ったものと推測され、土石流の発生や河川の氾濫により橋梁が崩落し、町内では2人の方が行方不明となり、家屋の倒壊や流失、農地の浸水被害など過去に例を見ない災害が発生しました。

 被災された方々に対しまして心よりお見舞い申し上げます。

 さて、避難勧告発令とともに町内3箇所に開設した避難所には最大261人の方が避難され、9月21日の朝、最後の避難者の方が自宅に戻られたことから、避難所は全て閉鎖したところです。

 今回の災害があまりにも甚大で広範囲なことから、被害の全貌を把握するには至っておりませんが、公共施設を含む家屋の全壊が12件、半壊7件、床上浸水12件、床下浸水45件の被害を現段階で確認しており、さらに増える可能性もあります。

 道路関係の被害につきましては、橋梁24橋、道路79箇所、河川は7河川において被害が発生し、道路や橋梁の危険箇所には、バリケード等を設置し通行規制の対応をしております。

 被災箇所の復旧につきましては、比較的軽微な路線と緊急を要する道路は、町直営と単独災害復旧事業として着手し、被害が大きい箇所においては、公共土木施設災害復旧事業として実施してまいります。

 農業関係の被害につきましては、3,279ヘクタールで冠水、倒伏、なびき等の作物被害があり、農地では114戸329ほ場436箇所で、面積にしますと202.82ヘクタールが土砂堆積、農地流亡の被害を受けました。また、明渠では36路線349箇所で護岸流失、法面侵食の被害があり、1日も早い被災箇所の復旧を目指してまいります。

 水道関係の被害につきましては、取水口などの施設が被災したため、8月31日から清水市街地、下佐幌、人舞地区で2,962戸が断水となりましたが、9月15日の夕方までに全ての世帯で復旧し、農業用水につきましては、被災により約210戸で断水となりJA等のタンクローリーによる懸命な応急対策により給水活動を続けている状況です。

 また、今回の断水地域につきましては、9月検針分の料金を減免することに決定させていただきました。

 なお、町内公共施設などの被害金額(復旧費)につきましては、現段階での概算で、165億円に上り、内訳としては、橋梁13億2千万円、道路12億5千万円、河川19億3千万円、明渠排水路19億4千万円、農地32億2千万円、町営育成牧場9億5千万円、農業用水施設及び管路53億6千万円、上水道3億6千万円、その他公共施設が1億7千万円であります。

 今後は、国による激甚災害指定が決定されましたので、国や道と連携を深め、応急工事を含む早期復旧を目指してまいります。

 また、これら一連の台風被害に係る緊急的な復旧費用や現時点での暫定的な経費につきましては、補正予算の専決処分により対応させていただき、本定例会にご提案しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 さらに、被災された方々に対しまして、9月20日から「罹災・被災証明」の申請受付を開始し、出来るかぎり早期に災害見舞金の交付や税等の減免措置を検討してまいります。

 以上、台風による被害状況とその対応についての行政報告とします。

 よろしくお願いを申し上げます。

 

○議長(加来良明) 行政報告ですが、特に質疑があったら許可します。

 質疑ありませんか。

 9番、中島里司議員。

 

○9番(中島里司) 被災後、職員におかれましては日夜懸命に復旧に努めてきたという姿が見えておりました。いまだに事務処理にあたっては大変ご苦労をされていると思います。

 私の質問については、昨日、農業用水の関係で町として関係者に説明会を開かれております。また、今晩も御影地区ということで予定されているようですが、そういう報告をされていながら、当日配付の行政報告には載っていない。実際に昨日、話を伺う範囲では執行側も職員も鋭意努力して、国、道、関係機関に強い働きかけをした結果、昨日の説明会、今晩の説明会に部分的にはなっているというふうに私はある程度評価をさせていただきながら、昨日聞きました。説明会をもっているのに、なぜ議会の場で、少なくとも昨日の農業用水に関わる説明会の内容について概要でも報告をし、議会の議員の理解を得ておくべきだろうと思うんですが、その辺について執行側はどのように捉えておられたのかお聞きしたいと思います。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 

◇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◇

 

○議長(加来良明) 休憩します。         

 

○議長(加来良明) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

◇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◇

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 水道課長。

 

○水道課長(堀 秀徳) 昨日と今晩予定しております御影地域での農業用水利用者への説明会の内容につきましては、開発局で調べていただきました今回の災害によります現段階での被害状況と、行政報告にも書いてございますように、現在、JA等によりますタンクローリーによる応急対策の状況と今後、応急措置によりまして回復する見込みの時期につきましての説明をさせていただいたところでございます。

 

○議長(加来良明) 9番、中島里司議員。

 

○9番(中島里司) 今、課長から説明があった前段の方はいいんですが、最後に復旧見通しを説明しましたということで、私たちはある部分ではそういう状況や復旧見通しについて、頭首工から貯水池まで主要な部分については直轄で国がやってくださると、町長方の力強い要請活動の中から速やかな答えが出たと私は理解していたんですが、その結果、昨日、見通しを説明したわけですよね。私が言っているのは、項目だけではなく、特に今の話で後段の川の水を直接取って、いつ頃通水するように努力すると昨日報告があった。一番の関心ごとで、議員さんは聞かれることがあるので、通水可能時期の説明がこの場であってもいいのではないかということで聞いておりますので、質問に対する理解をお願いします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 水道課長。

 

○水道課長(堀 秀徳) 大変申し訳ございませんでした。今後の復旧見通しというところで改めて昨日の内容を説明させていただきますと、円山、石山、両頭首工につきましては、開発局の直結事業により復旧する予定でございまして、こちらにつきましては数年の日数を要するという状況であります。ただし、今回の説明会の内容では、町の申請による事業によりまして、取水口の仮復旧を行い、両地区とも管路の一部損壊等も合わせて直しながら1か月から2か月の間に復旧する旨の報告をさせていただいたところでございます。

 

○議長(加来良明) 次の質疑を受けます。

 質疑ありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。

 これで行政報告を終わります。