北海道清水町議会

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平成28年第7回定例会会議録(12月15日_日程第1_一般質問 口田邦男議員)

○議長(加来良明) 日程第1、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 私は、通告によりまして、ただ1件のみ質問させていただきたいと思います。高薄町政今期最後の質問となりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、高薄町政4期16年の検証と今後についてということで質問させていただきます。平成13年に町長に就任以来、4期16年の任期満了に近づいてまいりました。本来であれば9月定例会で伺うところでございましたが、台風による大災害に見舞われ、対応が優先となり、この件につきましては触れることができませんでした。

 高薄町政スタート時には、町の借金が276億円ありました。そして、夕張の次は清水だとも言われていました。しかし、行財政の推進によりまして特別職、一般職の給与の削減、議員、委員報酬の削減、小学校、保育所の統合、使用料の値上げ、温泉施設の売却、職員不補充等々によりまして、借金の返済に当たられました。

 また、平成17年度からの行財政健全化実行プランによりますと、基金も底をつくというシミュレーションのもと、町民の努力と協力によりまして、近年はなんとか財政的にも健全化財政にこぎつけた姿になりました。しかし、その矢先、今まで経験したことのない台風による大災害に見舞われ、今後、財政的にもどういうことになるかは不透明であります。

 しかしながら、皆さんの努力によりまして復旧の道筋もある程度先が見えるような形になったように思われます。もちろん、具体的にはまだまだではございますけれども、今までの町長の手腕に対しましては評価するものでございます。

 そうした中、町長の16年の検証と今後の町政の取り組みについてお伺いいたしますので、よろしくご答弁をお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(高薄 渡) それでは、口田議員の質問にお答えしたいと思います。

 私の任期もあと数か月となってまいりました。この4年間に対しましても、更に加えて3期12年に対しましてもその時々の議会をはじめ、住民の皆さまから多大なご支援を賜りまして、町政執行ができましたことを、まずここに改めて皆さま方に感謝を申し上げるしだいでございます。

 また、今災害におきましても大変な思いの中で町民の皆さんが過ごされたわけでありますけれども、各議員をはじめとしまして、町民の皆さん、そしてまた、国や道、企業、各種団体、こういった方々からも数多くのご支援、ご協力、そしてまた、もとより町職員の努力ということの中で推移をしておりますが、先般も新聞で発表になりましたけれども、北海道一の特別交付税が12月に交付されることになりました。1063.8%の大きな伸び率でございます。それだけに被害が多いということは、今後の復興・復旧に向けても多大なエネルギーを使っていかなければならないというような状況になるのではないかなと思うしだいでございます。

 さて、口田議員のご質問の要旨は、16年間における町政執行がどうであったのかということではないかと思います。ご質問の要旨のように、お引き受けをした時は驚き以上の額が残されたわけでありまして、これらがスタート時からあったということでございまして、大変重たいまちづくりの課題を背負ったところでございます。

 しかしながら、本町は他自治体と比べましても農業基盤の基幹産業である先行投資をしたがゆえに、それだけの費用がかかっていたわけでございまして、昨年までの推移を見ましてもすばらしい成果をあげて、生産者の所得向上にもつながり、機械等の設備投資に向けてきたという事実もあったわけでございます。しかしながら、借金の償還が始まるのがちょうどその折でございまして、大変バランスが崩れてきたわけであります。私どもはそういった中で、国としては地方分権、あるいは高齢化社会の対応、そしてまた市町村の合併問題と重なってきたのと同時に、地方交付税の減額というようなことで、課せられた課題よりも社会政治経済の状況が一段と厳しい状況でそれを受けなければならないというような状況になったわけであります。そういった面から、就任早々から行政改革本部をつくり、更にそれを推進していくための組織体制を極めて、合併問題と財政問題を合わせた状況の中で赤字再建団体にならぬよう、皆さまと全力を尽くしてきたのが1期目の状況ではなかったかなと、このように思うしだいでございます。

 しかしながら、そういった中でもこういったものが移設なり、移譲なり、指定なりしていかなければならないということから、赤字を生み出す大きな施設については、どんなことがあっても生き抜くためには我慢をしていただかなければならないこともあり、スキー場の閉鎖をはじめとして温泉施設の売却、それから小学校や保育所の再編、特別養護老人ホームの民間への移譲などをしながら、高齢化、福祉の対策に全力、そしてまた少人数学級を通して、集約した学校の子どもたちは少人数で実施していたわけでありますから、それをしないようにできるだけきめ細かな教育をするということを考えまして、そういった町の職員として登用をして少人数学級を実施してきたという状況であります。

 また、高齢者の対策といたしましても、医療にしましても健康、命を守るといったことから、予防接種の無料化や中学生までの医療の無料化をはじめ、更には診療所の改築、日赤病院の透析施設に対する拡充の問題、増床問題、あるいは介護認定を受けている方々、障害者の方々へ一部ではありますが無料タクシーを考えてまいったしだいでございます。加えて、経済の活性化に伴うために活性化集団をつくっていこうということから、その構想を練る機関を設置して、それぞれの部署でそれが実施されるようにした結果、声も生まれる条件もつくれるような状況の中、残念ながら廃止になりましたけれどもバイオエタノールの工場や自給飼料のTMRの生産施設の誘致、それから甜菜増産のための対策やにんにく増産による施設の整備をしまして雇用を含めるというようなこと、あるいは既存の建設業における中での雇用を守るためにも、それに清水の活性化のために住宅リフォームを含めた中での奨励をすることによって、それらの経済効果が生まれるようなこと。更に将来のリーダーをつくるべく四季塾を開設したり、あるいは清水を売り込むために職員に考えていただきましたけれども、ご当地どんぶりの牛玉ステーキ丼の創設等を含めた事業展開をしてまいったところでございます。このことは皆さま方もご理解、またご協力をいただいたところでございます。そういった中で、全国的にもそうでありますけれども、人口減少問題についてはどの町村も取り組まなければならないことでありますが、地方への移転を促すための移住政策等を含めた中で、できるだけ住みよい、住んでみたいといった考えを持てるようにいろいろな対策を進めてまいったところであります。その結果、減少率も少なく、人口の問題につきましても国調で179市町村中59番目というほどの町の体制が整ってきているわけでございます。これはもう言うまでもなく、基幹産業の農業がしっかりした対策をしてきたこと、それからわが町にしっかりとした大手の企業が存続していること、それに伴う関連する企業へ出入りをする事業者、そしてまた、それに伴う運送を含めた中での事業者、そういったものがしっかりと根付いてきているからこそ、これまでの状況になっているものだというふうに考えるところであります。こういったことを経済活性化戦略会議というもので、それぞれ進めてきたことが後半になってこのような光明を得たということで、人口の減少率も食い止めてきたものだと思うところであります。

 一方、高齢化については、これもまた全国的に高い中でありますが、当町につきましては北海道でも低い方の部類に入るという状況でございまして、低い方から88番目でありますから、179市町村中88番目の低い方になるところであります。こういった状況ではあるものの、予断を許さないという中でこのような災害があったわけでございまして、これをやはり、今後最優先というふうにしていかなければならないものと思います。そしてまた、これまでやってまいりました政策を衰退させることなく、よりそれを伸長できるような体制づくりが必要ではないかと思うところであります。

 しかしながら、任期が迫っているとはいえ、積み残された課題は山積しております。したがいまして、残された中で全力を尽くしていかなければならないなという状況でいるところでございます。くしくも先ほど交付税の問題も出ましたけれども、これまで三百十余名の国会議員や北海道議会議員、更に各種団体の方々や企業の方々のご支援等があるものですから、直接名刺を交わした中でその方々へのお礼と今後の対策について、この日曜日に出発いたしまして、できる限り日曜日に回りながら、残されたのは月曜日の1日しかありません。20日が議会の閉会日でありますから、他の町村は残られるようでありますけれども、残念ながら残れないということでご理解いただいて、最大限の努力をしてお礼と今後の対策を考えてもらえるように要望を強めてまいらなければならないという状況にいるところであります。したがいまして、今はそういった切羽詰まった状況の中でございます。災害がなければ少しの余裕がありながら進めることができたわけでありますけれども、そうもできない状況であります。

 また、近々では、普通交付税の減少ということも考えられているということから、これ以上のことをされますと、より一層私どもの町を含めた中で地方創生ではない状況になってしまいます。したがって、このものも強く訴えていかなければならないなという状況でございまして、現在のところは災害復旧や総合計画のヒヤリングを終えましたけれども、積み残されているものは多大であります。そういった状況の中で全力を挙げていかなければならないという状況でいるしだいであります。

 以上、1回目のご質問にお答えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) ただいま町長の方から16年の検証ということでいろいろと思いを述べていただきました。16年間大変どうもご苦労様でしたと言いたいところでございますけれども、まだ任期は少し残っております。

 さて、私は冒頭に申し上げましたが、もう任期が近づいておりますよということで、今後の町政についてはどうお考えですかということは町長は当然わかっていると思いますけれども、5期目に向けてどういう考えでおられるかを質しているのであって、そのお答えが今の時点ではいただけていない。ぜひ、その点についてお答えをいただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(高薄 渡) ただいま、最後の方に申し上げましたけれども、今、災害復旧に向けて緊急の課題であります。これをとりあえず懸命に実行していくための努力をまず積み重ねなければならないなというふうに考えるところであります。

 加えて、任期も近々になっていますが、私を支援していただきました多くの町民の皆さまをはじめとして、更に組織としては後援会との調整がまだ災害のためにはっきりとした状況になっていないということもあります。したがいまして、今しばらく熟慮を重ねてまいりまして、しかるべき時期に明らかにしなければならないということを申し上げたいと、このように思うしだいでございます。よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 私はあまりこの問題について言いたくないんだけれども、多くの町民は今日、この定例会において町長の今後の5期目についての進退を明らかにするというふうに思っております。私個人で申し上げておりますけれども、少なくても私は町民の代表として伺っているつもりでございます。そして、町民に対して進退を明らかにするのは、私は今日しかないと思いますが、どうお考えですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(高薄 渡) 実は先ほども申し上げましたけれども、本来、平時でありましたら口田議員のように9月の議会をはじめといたしまして、そういったところでのある程度の体制ができたならば明らかにすべきものでもありましたし、今回もそうでありましたけれども、後援会の皆さまの苦渋のお考えもあると思います。やはり、これまで支えてくれました後援会の皆さま方にはしっかりとした協議をしておりませんので、近々私の心境も含めて協議をしていただく機会を持っていただくということになっておりますので、その後、明らかにしてまいりたいとこのように思いまして、誠に恐縮ではございますけれども、今日の場では申し上げることができませんので、お許しを願いたいと思うところであります。

 強いて言えば、先ほど申し上げましたように、この18日、19日をかけまして、更に二十後半になりますけれども、お願いをしなければならないことが多々あります。そういった事情もご勘案していただければなと思って、今はこのようなお答えしかできないということをお許し願いたいと思います。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 私も言いたくはないけれども、町長もいろいろと都合はあるでしょう。それでも、町長は1期、2期の新米町長ならともかく、もう4期目のベテランですから、これは後援会とか町長を取り巻く方々の意見も必要かもしれませんけれども、それ以上に町長自ら個人的に判断をして、皆さんに申し上げるのが筋ではないかというふうに私は思いますけれども、それもならんというのであれば、町長はいつ町民に対して判断をするのか。少なくても私はこの議会で次期について聞いておりますので、答弁するならば議会でその旨を明らかにするのが筋だと思います。そうすると、そういう機会がありますか。このために臨時議会でも開くつもりですか。時間がないと私は思うんです。町長も困るかもしれませんけれども、困るのは町民ですよ。それを考えたら、そういつまでも待ってくれというのは通るような気がしませんけれども。それだけを言いたいんですが、どうですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(高薄 渡) まさに口田議員が言われることは重々承知をしております。しかし、これは平時ではありませんので、平時の中でもそれぞれの自治体によって違いますけれども、新聞を見ますと議会でのご発言はなかなかしていないような状況であります。私の場合は特にこれだけの災害の被害を受けている町村としまして、なんとしても復旧・復興に対してひとつの目途がまだできておりませんので、今は調査の段階でありまして、査定の段階であります。そして、金額も定まっておりません。ぜひとも、そこまでは職務として、責務としてやらなければならないという使命があるのではないかと思います。ここで、もしそういうことになった場合に、私としてはそれ以上のことを申し上げることができなくなってしまうものですから、私としましてはできるだけのところで、この有事の際でありますので、ぜひともご理解していただきたいと思います。町民の皆さんもおそらく、そのことについては私も耳を傾けておりますので、その有事の際の対応についてということでお話をさせていただいております。

 したがいまして、そこでの考え方を申し上げてきておりますので、今しばらくお待ちいただきたいというのが私の願いでございます。これはもう、責務として、何を言われようと災害復旧に向けて、これだけの目途を絶対に付けなければならないというふうに思います。私が付けなかったら誰が付けるのかというくらいの意気で今やっている状況でございますので、どうかご理解を賜りたく、お願いをしたいとこのように思うところであります。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 困りましたね。理解はしてあげたいところだけれども、そういうことなら、いっそ町長、はっきり町民に対してこういった有事をこれからやらなければならないことがいっぱいあるんだから、勇退するとか、辞めるということになりませんとはっきり言ったらどうですか。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

町長。

 

○町長(高薄 渡) 大変、口田議員から攻められておりますけれども、私としましても経験は十分積んでまいりましたし、それなりの人脈、あるいは等々ありますけれども、いかんせん、やはり年齢的なものもございまして、今後、これからの数年間、その激務に耐えられるかどうかということも考慮していかなければならないわけであります。それから、やはり、こういった状況を克服していくには相当なエネルギーを使っていかなければならないし、職員の皆さんにももちろんそれは職務としていかなければならないということを訴えておりますけれども、そういうことを諸々考えまして、明らかにする時期までお待ち願いたいということが実態でございます。これがもし、今ここで全部決まっていたのであれば、ある程度のことは申し上げることはできるんでありますけれども、今のところは決定的なものが出てきておりませんので、これはやはり責務として起きた状況の時の町長でありますから、ここはその責任を持ってやらざるを得ない。就任当初もそうでありました。涙の出発ではありましたが、今日、このようなことになって辛い思いの中で終えるというようなことも考えた時に、やはりそこは、当初の出発どおり、絶対この町を衰退させないぞということでの戦いを演じてきたわけでありますから、今後も残された任期の中でこの問題について精いっぱいやっていくということを、まずここでお話ししながら明らかにしていく時期を、それはどういう場所と申しましたら、まだ先ほど言った国の予算が決まれば早くに臨時会は当然していかなければなりません。そうしなければ実行に移せませんので、明月、年明け早々になるかもしれません。あるいはまた、できれば今月間に合えば末であっても臨時会をもっていかなければならないと私は覚悟して、今年の年末から年始にかけて2回くらいは臨時会を持つ状況になるのではないかということで、今、副町長をはじめ、皆さんと協議をしているところであります。これは状況によりますけれども、まだまだ被災者のために義援金や寄附金もいただいております。これは何としても第2次配分、あるいはそれを決定していかなければならないと思っております。そういうことから考えましたら、補正予算を組まなければならないということになってまいりますので、その辺のところをご理解いただいて、本日の口田議員の質問の要旨にそぐわない部分もあったかもしれませんけれども、どうかご理解をいただきたいと、このように願っております。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) これ以上、町長を攻めたって言えないものは言えないというふうに私は解釈いたしますけれども、ただいま町長が今月末、あるいは年明け早々の臨時会で明らかにするということを約束していただけたというふうに解釈いたしますと同時に、遅れれば遅れるほど町民は困るんだと。町長が困るのではなく町民が困るんだということを、念頭にひとつよろしくご配慮願って私の質問を終わります。