平成18年第6回定例会(6月15日_一般質問3)
○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。
1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 1番、橋本晃明です。議長のお許しをいただきましたので、通告に基づきまして一般質問をいたします。
まず第1点目は、実効ある町村連携を地道に進め、大事なときには大胆に決断することも必要なのではないかということでお伺いをします。
先に道から市町村合併構想が示されましたが、私はこれに惑わされずに町の進むべき道をしっかりと議論していくことが、大事ではないかと思います。去る3月26日に十勝管内の職員を中心として、議員や一般市民も参加した十勝地方政府研究会が帯広市においてフォーラムを開催し、その中で道の審議委員を務めていらっしゃる小西砂千夫関西学院大学教授がパネラーとして参加し発言されたことに、私達がこれから考えていかなければならないことのヒントがあるように思います。
小西先生は、北海道が示す構想、そのクラスター分析というのは機械的に行ったものであって、そこに出されてくる構想というのに情は入っていないんだと、地域の実情を踏まえたものでもないと、結局はその程度のものなんだと、それをたたき台にして地域できちんと議論を進める、それをしてもらえればそれで終わりだというような言い方もされています。そこには本質はないんだというふうにおっしゃっておりました。それよりも合併新法が5年で終って、その後に新法、新々法があってずっとこの問題が継続されているかといったらそうではなくて、この5年後には小さな自治体から権限を剥奪するというふうにもとられている特例町村というものの検討が始まるというふうにおっしゃっていました。
ですから、私達が考えなければいけないのは、あの合併の組み合わせが本当にいいのかどうかということもありますけれども、それよりも私達の町が今のままでやっていけるのかどうなのか、それは単に財政のことだけではなくて、機能として果たしていけるのかどうなのか、将来の町の規模や財政、行政サービスのあり方について、そこは合併あるなしにかかわらず、逃げずに検討していくべきではないかと思います。
その中から身の丈にあった財政にしていくというのであれば、その検討も必要ですが、住民サービスの質を落とさない、あるいは向上させるという観点からは、近隣の町村との協力関係を強化していくということも当然必要になってくるのではないか、そして将来の負担と不安に備えるという作業をすぐにでも始めなければならないのではないかと考えます。
とりあえず、施設の共同運営や事業の共催などから始めて、地域全体の容量や魅力の向上が期待できるような進め方というのはできないのであろうかというふうに考えます。本町においては、アイスアリーナの運営で赤字が出ているのがたびたび問題になりますけれども、これは我が町1町村で持っているからつらいのであって、ある程度近隣の町で協力して持つことができれば、地域の財産になる施設ではないかと思います。
近隣の町では芽室と鹿追に通年の温水プールがありますが、我が町には温水プールはない。新得も夏だけの温水プールしかないということで、その利用にあたっては互いに協力関係を築いていくということ、一部ではあるようですけれども、そういう例というのもこれからどんどん増えていっていいのではないのかと思います。
新得では、来月に本町においては共進会が行われますけれども、新得は共進会をやめてだいたい10年くらいになろうかと思います。規模が小さくなってくると、できなくなってくる事業というのがどんどんいろんな町で起きてくる、あれもできなくなる、これもできなくなるというのが、やはり地域としての魅力、地域としての活力というのを奪うことになるのではないか、自立といっても単独でどこまでもやることが本当にいいことなのかどうか、自らの地域の自立とそこに住む人達の活力ある生活というのは、もっと柔軟に考えていってもいいのではないのかとそういうふうに 思います。町長のお考えをお聞きしたいと思います。
2番目でありますが、農地・水・環境保全向上対策、これを本町としても活用すべきではないかということであります。
財政がきびしくなってまいりまして、農業基盤の整備あるいは農地周辺の環境の維持、そういうものがだんだん町が何でも面倒をみるという時代から地域の課題は地域で取り組んでもらわなくてはいけないというふうに変わってくると思うんですが、この事業はまさにそれを財政的に裏付けていく、これは国の事業ですけれども、そういうものになるのではないかと思います。
ただ、ここで問題になるのは、このお金の交付にあたっては、町の負担というのが必須とされていまして、国が半分、残りの半分を道と市町村で持ちなさいということになっていて、財政状況から、この厳しいときにそういうお金は出ないと、出ないというか出せないのではないかという心配があります。
しかしながら、この農地・水・環境保全向上対策というのはどういう位置付けになっているのかというと、これは新規の補助事業というような単にそういうものではなくて、これまで農家の補助金というのは、各種の補助金、直接的な補助金もありましたけれども、価格を支えるということで農家の経営を安定させてきた、それが国際ルール上で認められなくなって、直接支払いにシフトしてきている。1つは品目横断的経営安定策といわれる畑作4品が中心となる事業ですけれども、これがある、もうひとつは米の対策であります。
この経営安定対策の中の3つ目に環境支払いという部分があって、それが農地・水・環境保全向上対策であります。いってみれば、今まで価格を維持することで農家の経営を守ってきたものが、これらの直接支払いの制度3つによって置き換えられていっているというふうに考えれば、これは当然農家としてやはり地域の中で何としても取り組んで、受け取ることが望ましい、そういうお金ではないのか。それが単なるばらまきのようであるならば、わざわざ町負担が発生するものに手を出すこともないのかもわかりませんけれども、これらによって農村の環境が維持されるということであれば、そしてこの事業を取り組むことによって、地域の自治というものの意識が高まるのであれば、これはやはり進めていかなければならないのではないかと私は思います。
通告した中で、この事業にどういう事業が該当してそれによってこんなこともできるのではないかというようなところもありますけれども、先日、 一昨日にやっと説明会があったということらしくて、まだ流動的なものがほとんどですので、とりあえずこの事業について町として取り組んでいくのかいかないのか、その姿勢だけをお伺いして、残りの部分は割愛させていただきます。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。
○町長(高薄 渡) それでは、ただいまのご質問に答弁をさせていただきたいと思います。
第1点目でございます。去る6月2日に明らかになりました、構想の原案の内容でございますけれども、当町にかかわるものとしましては、西部3町と北部2町という枠組みでございます。
そもそも道の構想の策定につきましては、法の主旨を前提としているということから、このような構想が示されたわけでございます。私どもは十勝を将来的に一つにできるならばというような考えでおりまして、十勝のグランドデザインをまとめ、道町村会を通じて合併推進審議会のほうに意見を出しているわけでございますが、これが反映されていなく、先程のご質問のようにクラスター分析という機械的な条件の中でなされているわけでありまして、地域の今までの歴史的な背景だとか、文化も含めて、そういうものが何も考えられていないということで、この枠組みづくりについては、私としては意見が反映されていないものだというふうに押さえているところでございます。
しかし、今後このような協議を進めるとなると、非常に難しい状況にあるのではないかとこのように考えております。十勝町村会としてどう取り組むかということについては、今後それぞれ定例会を終えた後に、町村行政のあり方についての検討会が進められるものというふうに考えるところでございます。私としましては、それらの十勝の状況を踏まえながら、我が町の将来のあるべき姿を熟慮し、検討していかなければならないと考えているところでございます。特に現在までは行政的な面では、それぞれの機関を通じて、西部十勝あるいは2町なり3町なりということはやっておりますが、どの町も今の段階では、非常に判断をできる条件にはなっていないのではないかと私もそういうふうに考えるわけであります。
施設の共同運営については、昔、社会教育施設について、西部十勝教育委員会連絡協議会というのがありますけれども、そこで議論をさせていただいたことがあります。しかしながら、当町は持ちかけたわけでありますけれども、当時はまだ当町の施設が整っていたという中で、他の町村は施設を建設するかどうかというようないろんなところで議論がなされていたわけでありまして、これがなかなか共同的な運営に至らなかったのも事実でございます。今は互いにそれぞれ設置されておりまして、事業的にはいち早く西部のスポーツ大会など、体育協会による事業はそれぞれ共同で計画をし、実施しているところであります。
また、プールにつきましても、当町は一番早く温水プールを設置したわけであります。学校プールだったものを町民プールという形でやってきましたが、通年利用しようと思えば、いつでも通年利用できるわけでありますけれども、夏だけでいいだろうということから、夏だけにしましたけれども、ここも鹿追や芽室や新得からもずいぶん利用がありました。今は通年やられている鹿追だとか芽室のほうに行っているというのが現状でございます。そういうことで、非常に柔軟な中で活用をしてほしいということも、温水プールをつくるときからそういうお話が出ておりましたので、住民もそういう形で現状は利用されています。ただ、団体で利用するとなると独占することになりますので、これはちょっとなかなか少年団で例えば8コースあるものを5コースまで取るということにはならないと、やはりそういう面では非常に不便な状況ではないかと思うわけであります。
しかし、今後はこういうものについても、それぞれやはり各町とも我が町だけではなくて、課題の多いものでありますので、今後もこういう問題については、十勝全体あるいは十勝全体ではなくブロック別にも研究をしていかなければならないとこのように思っているところでございます。
次に、農地・水・環境保全対策でございますけれども、これも3月に説明会がございまして、土地改良の面から私も出席させていただいたところであります。これは農地や水、環境を良好にするということでありますけれども、具体的には米作地帯が中心となった事業のひとつであると私は押さえているわけであります。そこで当然面積的にも整っているところ、あるいは地理条件も非常に短い状況のところなどいろいろあるわけでありますけれども、果たしてこれが北海道のすべてにこれと同じような考え方でできるのかどうかということで、ちょっと疑問に思っていたのも事実であります。しかし、新しい制度ということで、この21世紀は農業と環境の時代ということから、いかに調和させて農業生産を上げていくかということが求められているわけであります。こういうような状況から、経営安定対策というものと、農業構造の確立ということから、このようなことが生まれてきたわけでございます。
現在、農協と関係機関と協議を進めているところでございます。しかしながら、あくまでも地域の人達が主体的にこれをしていかなければならないということがございますので、町としては進めていきたいという考え方でおります。平成19年からスタートするわけでございます。本年度は、北海道でモデル地区として数箇所ありますが、19年度からやるようですが、この事業そのものが固まった条件の中で発車するのではなくて、実施していく中で見直しをしていくという考え方に立っているようでございます。当面5年間その地区で事業を取り組んだら、5年間それに向けてやっていくという、それで不都合な部分については見直していくということでございます。
もう1つは財源的な問題であります。これは交付金制度でございまして、この交付金というのは補助金と違いまして、さじ加減がいくらでもできるという状況にあります。そうなりますと、事業をせっかく組んで取り組んだのが、年度によっては増減が出てくると、こういうことになりかねない問題であります。北海道が4分の1を負担する、この財政が非常に北海道は厳しい中で、市町村も厳しい中で、この4分の1が果たして北海道として歳出できるのかどうかというのも少し疑問視するところでありますが、いずれにしても19年度で地域との協議が整えば、立候補をして、該当するかどうかわかりませんが、立候補してまいりたいなとこういうふうに考えております。
北海道といたしましては、例えば明渠排水につきましても、いくつかの集団を得ていかなければならない。その集団と全くかかわりのない地帯も出てくる、その辺をどのようにしていくかということが、非常に困難だということで、先般も道庁の課長にそういうお話をして、北海道としてこの事業に取り組む姿勢を国に対して示す必要があるのではないかということを電話で申し上げたところでありますが、北海道としても同じようなことを考えて国に実情を訴えているというのが現状でございますが、今のところそれに対する回答は出てきてはいないという状況でございます。
こういうことをしていくことによって、共に農村地域をそういう組織を立ててやることによりまして、当然、地域は自分達で整備して環境を守っていくという本来の危機意識に、昔はみんなで協力してやった時代もあったわけでありますから、それと同じような形に生まれ変わるのではないかなというふうに考えているところでございます。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) ただいま町長から最初の問題の中で、十勝一市論というのがやはり出てまいりましたけれども、できることならば十勝一市論、理想的には十勝一市論とよく聞きますけれども、町長、この十勝一市に向けて真剣に進めていくおつもりはあるのかどうなのか、お伺いします。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) この件につきましては、町村行政のあり方会議でそのように各町村合意のもとに十勝のグランドデザインをつくって、当面は広域連携をやりながら、十勝一市に向けて10年以内に検討しましょうということで確認されておりますので、今後は道が示した構想によりまして、加速されてこの議論がいくものではないかと考えておりますし、私としましては、やはり十勝一市というのは言い続けてきておりますけれども、それぞれの町が中央に向かって、農産品でも何でもやるのもひとつありますけれども、それだけでは限界がくるだろうと、やはり十勝ブランドとして、農産品を持っていく必要があるし、十勝の国づくりという考え方に立って、一次産業を中心として、二次・三次、あるいは今の開発する四次という形の中で進めていく必要があるのではないかと、ここに大きな製鉄製鋼のようなものが十勝に来るような条件ではありませんし、石油化学コンビナートのようなものが来るわけでありませんでしょうし、そういったさまざまな自動車産業の大手の製造が来るわけではないと、そういう中で今の十勝を守って発展させるためには農業が基本であると、農業をいかに守り発展させていくかということに重点を置くならば、生活構造関連からみても十勝一つのほうが望ましいということを常々私は言ってまいりました。
これはあくまでもどうしても合併をしなければならないという前提でありますけれども、グランドデザインの中でもそういうようなことが各市町村長の町村長の考え方として10年以内を目途に一つに向けていきましょうとこういう形になっているわけでありますが、現在のところ、6月のこの議会を終えてから、それらの議論が活発化されるのではないかとこのように思います。もし両自治体が成熟した中での合併というのがある場合は、それはやぶさかではないということがひとつ入っております。そのことも踏まえて十勝全体での協議を加速させると同時にその中における我が町の行くべき道というのをきちんと意識していきながら、その方向性と協調していかならなければならないかなとこのように思っております。
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○議長(田中勝男) 議員の皆さん、執行の皆さんにお知らせいたします。
室温が相当高くなってきておりますので、自由に上着を脱いで調整していただきたいと思います。
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○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 十勝一市で合意が、十勝の町村長の間で合意がされてこれからその動きが加速されていくのではないかという町長のお話でしたけれども、どうもはたから見ていると、どうも会議室を出た途端にそれぞれの町長は好き勝手言っているという、新聞にもそれぞれが会議室で合意したこととは別のことを答えているという気がするんですけれども、町長それで裏切られているとか、密かに置き去りにされているとかいうような印象はお持ちになったことはありませんか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 全くありません。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) それが町長の信念であれば、そういうことなんでしょうけれども、広域を進めていって十勝一市にもっていくという中で、広域の進め方というのは10年で果たして十勝一市をつくることができるのか、誰しもが思っている部分だと思いますが、その広域というのはいつから実際にその動きが始まるのか。いつからというか、町長の考え方の中で最初に広域をこんなふうにやっていきながら、そしたら合併もできるなというそういうのがあれば、ちょっとお聞かせください。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 現在、十勝で進めているのはご案内のように4項目の事業が議論しているところであります。スタートするのは税務徴収機構が来年から始まりますから、今定例会で規約改正、あるいは9月で補正予算という形になってくるかと思います。
来年度はそれがスタートし、消防と国保、介護保険という形になります。その他いろんな事業等から付属機関を含めてその辺のことをやろうということで、各ブロックになるかどうかわかりませんけれども、町村会に職員を出しまして、そこで細かな点をしていこうという考え方でこの間の会議ですべて理解しているところであります。進め方は非常に町村長から更に課長会とか幹事会等にもっていくものですから、時間が経過しているのも事実でございます。それぞれの今の4つの項目のほかに更に進めようということになっています。
それと今、状況が変わってきておりまして、保険制度の改正、法律が通りましたけれども、いわゆる健康保険の問題、国保が都道府県でという要望を強くしておりますので、これが2008年頃から保健所が都道府県になるのではないかと私どもはみているわけですが、当然、後期高齢保険は特に進めるということでございますから、それと併せましてということですから、たぶんそんなことになっていると思います。そうなりますと若干変わってまいりますけれども、それ以外はできるだけ広域でやっていこうということで、今検討を行っております。実質、具体的に職員が出し合ってやっていこうということに一応合意はしております。
私としましてはこなしていくべきものだろうと、ただ十勝一つにもっていくためには、相当な各市町村の温度差もありますので、それぞれの議論がなされて、そして最大公約数の点で歩調を合わせれるものが出てくるのではないかなと、そこまで時間を要するものかなと、5年以内のあれには難しいということを十勝としてグランドデザインという形を出しているわけでございます。
今の段階では、議論が深められるようなそれだけの素材が、国の交付税の7月の様子をみていかないと議論が深められないのではないかとこんなふうに私としては考えております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 10年といっているうちにもう新法の5年も半ばぐらいまできている。その10年の、どこから数えて10年なのかというのはありますけれども、その10年先の十勝一市ができるまでは、しからばずっと耐えて耐えて、耐えてというか今のままでずっといくのか、その間にもさまざまにできなくなる事業だとか、運営しきれなくなる施設だとかというのは次から次へと出てくるような気がするんですが、それらについての対応というのか、十勝一市ができる10年というのとは別にそれらについても考えていかなければならないと思うんですが、それはどういうふうにお考えなのか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 10年というのは目途として10年で、初めは町村会としては7・8年でという話もありましたけれども、10年以内ということで、最後の決着をみたわけであります。このような構想が示される中にあっては、それの問題については、加速をしなければなりませんし、今のように町村がひとつひとつ同じようなものを持っていていいのかという議論もしていかなければなりませんし、これからの少子化に伴って、利用度が少なくなるはずであります。当然そういうことも考えていかなければならない、その前に我が町がどうあるべきかということをきちんと整理をしていかなければならない必要があると思っておりますので、今しばらく時間をいただきながら、検討をさせていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 先程、国保は道で保険者になるというようなお話がありましたけれども、決まったわけではないんでしょうけれども、そういう報告で検討をされていると、やはりその事業をどの段階で行うのか、町村で行うのか、広域で行うのか、都道府県がやるのか、国がやるのか、どこが引き受けるのが一番ふさわしいかという議論をするということが、これから大事になってくる、これは人口が減ってくるということもありますし、その5年が経過した後には、特例町村制度なんていうのもちらつかせてくるというのも考えられますから、そういうものに対応していくためにも、必要になってくるんではないかと、その検討というのはすでに内部で始められていると考えてよろしいですか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 現在、ちょっと国や道を含めて、財政面での不透明なところがありまして、それに取り組めることができるような状況にないということはご存知だと思います。ですから、それが示されて議論を、今のところは広域連携で進めていきながら、将来的に十勝一つの合併論という中で今考えられておりますから、それ以上他のものにいけないのも現状です。先程、地方制度の研究会の報告もございまして、私としてはこれがいければもう制度改正になりますけれども、全国的にそれが要求されて要望が通るのかという問題もあります。現実からちょっと離れているので、やはり今は広域連携あるいは合併と連動していくのが望ましいのではないかなと思うわけでありまして、仮に近隣とそれが整ったとしても、広域というのは避けて通れないと、こういうふうに思うわけです。すでにされたところも広域については異論ないと、北海道のどこでも言っているわけでありまして、おそらくこの広域というのは今後もっと進むのではないかと思います。今後、その財政状況は、ある程度十勝町村会として議論が活発にされた中で当町としての具体的な取り組みをきちんと示していく必要があるのではないかと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 町長がおっしゃった十勝地方政府研究会の報告書の中にある広域というのは、十勝全部を網羅するような要するに十勝一市の前段にもなり得るような構想ですけれども、逆にどこの町も全部独立というか自立したままで協力していけるというのも可能な案というふうに理解をしておりますが、それはそれとしてといいますか、広域でやることによって、地域が自らの歴史・文化・地域性だとかというあるいは自治というものを守りながら、効率化を進めていくという考え方、これは町長がおっしゃったように、例えば近隣だとか隣の町とでもこの広域を進めていかなければならない、まさにこれはそのとおりでありまして、それが今求められていることだと思うんです。
そのことについて、例えばクラスター分析で機械的とはいいながら、本町は新得町と最も関係が強いとされておりました。あとは大樹と広尾だとか、上士幌と士幌だとか、音更と帯広だとか、当然のことながらばっちり隣り合っているところというのは組み合わせに入っているんですけれども、町長として、隣の新得町に対して広域で取り組めるテーマ、できるだけ多くすればするほど効率性は上がると思うんですが、それらについての検討を呼びかけていく、話しかけていくという気持ちがおありになるかどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) そういう質問になると具体的になってしまうんですけれども、先程申し上げましたように、今、十勝では道の構想が示された中でどういうふうに押さえて議論していくかということをまずやらなければだめだと、その中でグランドデザインを描いて連携できますと、連携も十勝一本でできるものと、あるいはブロック別でできるものと、その整理をしていかなければならないだろうと、例えば徴収だとか消防本部とかは十勝一本でできるかもしれませんけれども、公平委員会とかあるいは他の機関の問題だとか、そういうものについては、ブロック別のほうがいいのではないかというようなこともあるでしょうし、それから互いに将来的にこういうものは広域で、これは十勝一つでもっていくものだとかという整理をしていくことによって生まれてくるでしょうし、隣町と今挙げられたところとすぐやる気があるかどうかは、こちらがあっても相手がどうなのかもありますし、そこだけではだめでも隣町もあるでしょうから、十勝の中で話し合いながらどうするかということを含めていかなければならないと思っておりますので、1つだけの選択肢を持つということはあり得ないと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 具体的な話はお答えにくいということですけれども、課題の解決はすべて個別部隊的だと私は思っておりますので、具体的なことを考えなくて、抽象的なことを考えていたんでは、大学教授にはなれるかもしれませんが、なかなか町村をしていくというのは大変ではないか、それだけに町長も決断するには大変だろうなと思いますが、新得と話ができる問題あるいはその芽室と一緒に話ができる問題とか、鹿追と協議したらいいのではないかという個別の問題というのが、それぞれにあるのではないのか、それは先程1回目の質問の中にもありましたように、施設の問題あるいは行事の問題、それから人事交流などもしてもいいのではないかと思いますが、そういうものを個別に洗い出していくという中で、これが4町一緒にできるものもあれば、2町間の中でやれば上手くいくようなものもあるかもしれないですし、そういう作業を積極的にやるということが大事なのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) そういうふうにしようとして、以前ですね、消防から介護保険から支援費からやってきているわけですから、私が座長でそういうことを持ったのですけれども、相手方がそれに対してのってこないということでありますから、ないということは、相手方ができない、呼びかけてもできないということになっているので、今それは新たに首長さんも変わったし、こちらも変わる予定でありますから、新たにあの組織は残っておりますので、その面での協議はすべきひとつのものであると思っております。
私の方から積極的に話かけていくという条件ではない。相手方も積極的にやるという条件になっていないという、それだけ合併問題に対する不信感とか、財政問題に対する不透明感とかを持っているから、それを思い切ってできない。町の中の意思が調整されていない。それぞれの町で議論がされていない。そういう中で呼びかけるということはちょっとせんえつではないかなと、私は私どもの町をどうするかということを考えたうえで、じゃあやってみていいよというサインがある程度でなければ、なかなかいけない問題だと思っております。
十分住民の意思を尊重するためにも、たたき台的な先程も言ったようにこういうものが選択としてできますよと、広域としてできますよということを提示して、財政的にこうだからこうだよということをしなければ、住民議論にはなっていかないと思いますので、私としては慎重にならざるを得ないという立場です。そんな急ぐものではないと私はそのように思っています。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 以前、町長が座長していた話し合いというのは、やはり合併の組み合わせというのを前提としたといいますか、道からの示されたものに基づいて話を進めていた、そういう中で話をしていくのと、状況が違うのではないか。財政的にも今度交付税の形が変わるといって、地方が心配な部分が増えてきたりだとか、新得も町長が変わられて、どういうお考えかわかりませんけれども、条件はかなり変わってきている、そして時間と共に国のほうの財政に関する地方をどうしていくかという考え方も少しずつ変わってきているのではないか、そういう情勢が変化しているということに加えて、合併は置いておいて、広域で何をしたら一番効率的なのかという話は、住民にとっても悪い話ではないはずですし、それはしていくべきではないか、町長としての感情的なしこりもあるかと思いますが、それを乗り越えて進められたらよいのではないかと思いますが、合併ではなくて広域の話というふうにしても、なお話しづらいとお考えでしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 何度もお答えしていますように、ひとつも固執もしていませんしなんでもないです。あくまでも合併構想に対して、十勝の町村会の皆さんが共同で集まって議論していないんです。構想が出る前には議論してああいう形でやったわけですから、その結果こうやってきているわけですから、それについての議論というのはすべきなんです。それから再確認して連携でいって将来的に十勝一つを再確認して、進めなければならないんです。そのうえで、もしこのままやっていけないというお互いの町村ができたならば、それはお互いに醸成されていれば、やむを得なく合併ですよということは確認しているわけですから、その中で議論はされていくものなのかというふうに思います。何も持ち掛けづらいとか、どうだというのはなくて、そこまでやるべきではないと思っているわけです。議会の皆さんにも議論をしていただかなければならないわけで、それで3月の議会の時点でそういう場をつくっていただいて、私がいろんな会議で出たやつを実情はこうだよということをお話して相談し、議会として調査研究などをしていただいて、こうだよということで、いろんなものを取り除いたり入れたりしながら、我が町のいくべき姿というものを踏まえていかなければならないと思っています。
中央ではどんどん進んでいるようでありますが、我々六団体としましては共通の認識の場をもってくれと、地方共有税にしてくれと交付税を、一般会計を通さないでそのまま特別会計でやってくれとか、消費税問題など含めてですね、全国町村会はやっているわけです。まだはっきりしたものが出てきていない。そのような中でいくべきかどうか。そういう問題があります。一昨年、これは合併に絡む問題ですけれども、佐渡に視察に行きまして、佐渡が一つになりましたと、一つになった途端に赤字なんですよ、国は面倒をみますといったけれども全然みてはくれない。そういう状況がある地域もあると、そういうことを考えると、簡単に話を持ちかけていって、後で住民感情がなえるようなことになってしまうと恐ろしいことになってしまうと思います。
やはりスタンスは、中間的な考えで柔軟に対応できるような考えをしながら現況を分析して議論をしたうえで、進めていくのが私としては望ましいと、早急にこの問題についてやるべきではなくて、あくまでもそれをやるのは十勝広域と一市合併に向けてどうするか、議論していくのが筋でないか、そのうえで少し時間がかかってしまうとか、18人のうち異論があるとかなれば、また新たな考え方を持ちながらいかなければならないと思います。
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○議長(田中勝男) 暫時休憩します。 (午後1時53分)
○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。(午後2時10分)
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○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。
1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 休憩が入りまして、間が空いてしましたので、先程までの町長がおっしゃったことを少し整理してみたいと、十勝一市論については町村会の合意事項として、10年後、その実現に向けて努力すると一方で広域に関しては近隣例え隣町であっても進めていかなければならないと思うとも述べられておりましたが、隣町というのは新得でもなく芽室でもなく鹿追でもないとすれば、それは一体どこの町を指すのか、教えていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 私の整理の仕方とちょっと違うなと、私は西部十勝と言っているわけで、今まで長い歴史を積み重ねてきたとお話してきたと思いますけれども、その中で今までも共同してやっている事業もあるし、例えば先程出ました施設の共同運営というか、それについて話し合う機会も必要ではないかと言っているわけです。前段としては、十勝の広域でやっている、十勝一つで広域で施設をやりましょうとなれば、十勝一つでできるわけです。やろうとすればです。帯広でいえば文化・スポーツ財団ですか、あれは帯広市内全部やっていますけれども、あれを拡充すれば十勝全体になるし、それでは利便性、いろんな面からいっても利用関係がちょっと遠くなったりということになってしまえば、近隣でやるというのも考えなければならない、こういうことをお話ししているんです。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) そこで近隣の町に広域でできることは、何かという話をしたらどうかというふうにお伺いしたんですが、それは十勝一市に縛られてどうもできないような答弁だった。合併とか町の境界をいじるような作業というのは政治決断というのが必要になってくるだろうし、町長・議会・住民を巻き込んだ議論という、これは相当にやらなければならないと思うのですが、ある意味広域における事務の効率化というのは、下準備としては事務段階でも着々と進めることが可能ではないかと思うのですが、その呼びかけをできないのかというふうに質問を変えれば、答えていただけますか。再度お願いしたいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 質問を変えても、私の答弁は同じなんです。先程から言っているように、十勝一つに縛られているわけではないんです。けれども道の構想の前にグランドデザインというのを出して、十勝は10年以後ではないですよ、以内を目途として行うと、一市構想を、だけどそれまでに行き着かない状況もあるだろうと、その場合には広域で十勝全体でやらなければならないものは十勝でやるけれども、それでもそれをやるよりもブロック別でやったほうが効率が上がるというようになれば、そういうふうに全体で議論をしながら、それではどことどこでやっていこうかという形になっていくでしょうと、またそうしていかなければならないでしょうということを言っているわけです。
首長単独でそれをやるということについては、今の時代はそうではなくて、今まで介護保険だとかいろいろやってきていますから、そういうやつにしても、やはり議会にきちんとお話して議決を受けて進めているわけですから、そういう単独では首長がそこに持っていく段階の前に、十勝との関連を経て、清水町はどうあるべきかということを議論して整理したうえで、じゃあこことここでこういう問題があるけれども、呼びかけていいのかどうか住民の皆さんにお話して、それからスタートしていくというのが私は民主的であると思うし、一番みんなが理解してなるほどというふうになるのではないかと思っています。
それは合併とかそういうことになると多く巻き込んでいかなければならないわけでありますけれども、その辺についての事務事業についてはそういう形の中で、今まではやりますから議会に提案して議決してこう行きますよとこういうことではなくて、もっと目線をきちんとしながら、やっていくのがこれから求められているし、必要なものと私はそのように考えておりますので、どことどこというのは固定することはできませんので、西十勝で今までやってきたその中で十勝としてやるべきもの、このブロックでやれるものというのを整理しなければならないときが間もなくやらなければならないだろうとそういうふうには思っております。ご理解いただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 前段の部分で何かこう、十勝全体で取り組んで、広域に関して十勝全体の合意を得なければ、それぞれの町が個別にその広域をつくっていく動きができないんだというにもとれてしまうような感じだったんですけれども、そうではないと思うんですが、そうではないんですよね。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 私は真正直で言っていますから、必ず裏で何かあるとかそういうこと考えていません。そういうことをやっていたら、十勝全体が不信感になってしまいますから、表できちんと言っていく、正論でやっていかなければ、全然進まなくなりますので、その点はひとつもありませんので、まっすぐでやっていますので、テクニックも何も必要ないんです。あくまでもこれは住民が最終的に判断するものでありますから、そこの指針となるものはある程度の一定のものは提示して議論の場にしていかなければならない。その中で十勝の中で取り組むことについては、真正直に正面からあたって本音で話し合っていかなかったら、到底連携もできません。あんなこと考えているのかと探られるのも嫌ですから、全くそうではなくてこうなんだよということを言っていかなければ、この問題は前に進まない問題だと私は押さえております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 西部ブロックというのは西部、西部ブロックという理解でいいですか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) ブロックはその考え方であります。あまりそこに言及されるということは、相手方もたくさんありますから、ちょっと私がそう言えることではないんでありますけれども、よく理解していただきたいんですが、私の説明が下手なのかな、十勝の中でまず議論をしようと、その構想について、グランドデザインを出したわけですから、それに相反してこういうふうにきたものですから、これについて十勝の中でしっかりと、グランドデザインを出した以上はこのグランドデザインはなぜだめだったのか、そして連携についてどうなのか、あるいは十勝一市構想はだめなのか、そこの理由をきちんと踏まえたうえで、整理された中で、この問題だけはやはり十勝一市に向けていくような整備の仕方があるんじゃないかと、この部分はそうではなくてあくまで連携でやっていけるものがあるのではないかということを整理したうえで互いにお話合いをしていくということをしていかなければならないだろうと、私はそういう整理の仕方をもっておりますから、3つの整理の仕方を私は考えているところでございます。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 十勝全体でやる部分と、ブロックでやる部分、広域で協力するにしても整理していかなければならないと、私が考えていることなんら違うところはないんですが、それでそのブロックの協議を町長に呼びかけてもらうことはできませんかと言うと、それはできないということになってしまうというのがよくわからない。これはずっと同じことを繰り返しますので、理解はできないですが、皆さんにもご迷惑おかけして、時間を無駄にしますので、ここはちょっとやめますが...(途中中断)
○議長(田中勝男) どうぞ続けてください。
○1番(橋本晃明) やはりこの地域が活力ある豊かな地域であるということが大事なのであって、町としての体面だとか、取った取られたみたいな話にだけはしてほしくない、そういう面で過去のいきさつはないと言いながらも、話しかけてはいかがですかというと、そこが後を引いているような印象を受けてしまう。あくまでも本当に効率的で住民のためになる議論は何かというところをしてほしいなということですが、町長、ありますか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) お答えしますけれども、どうも誤解されているのではないかと率直に思います。質問にあった形は一切ありませんから、あくまでも清水町がどうあるべきかということです。根底にはそれがもう大事なことです。そのうえでいかに協調的に協力し合っていけるか、そしてコストは下げられていけるかということを考えて、じゃあその道はどういう道がいいのか、十勝で全部が合併を望んでいるのか、どこにしても望んではいない。本音ですから、望んではいない。けれどもいずれこういう我が国の地方財政なり国家財政なり、社会的要因、少子高齢化の社会の中でいずれこの問題が財政的にいけば整理してどうしてもそうなっていかなければならないと、ならばどの程度の規模が一緒になったらいいのかということもこれも定かでないけれども、具体的に30,000人、30,000人じゃあいつまでも未来永劫続くのかどうか、そういうことを基準にしているクラスター分析というものが、極めて私からみれば逆に不透明感を与えてると判断しております。十勝で出したやつは私は正しいものだと思っています。
けれども、十勝一つでいくのには困難な問題をクリアしていかなければならない、十勝でできる広域はやって、その他の小さなものについてやる場合は十勝全体ではできないから、ブロック別でまずやれることを話し合う場がおのずから生まれてくると、私が皆さんに呼びかけると、相手方はまだまだそんなところに至っていないというところもありましょうから、十勝全体の共通理解の上に立って、そういうものを地域別というかブロック別という中で進めていくのが望ましい。そこに先程そういった裏のようなことの質問ありましたけれども、それは一切考えない、絶対に考えるべきではないし、それでは本音の話合いができません。私は十勝の中でぶつかって言っているのはいつもそこなんです。必ずその裏には住民や議会とか首長の場合は持っていますけれども、けれども本音で出し合ってみようといつも言っています。
十勝の中の私の政策、私的懇話会ですけれども、私が座長やっている政策懇話会は共通した意見を持っている、本音でぶつかっている、けれども温度差がまだ多少あるというのは事実であります。最終的にはそういう方向性になってくると私は信じています。またそういうふうにもっていかなければならないと思っております。
○議長(田中勝男) 質問も答弁も再々質問になっておりますので、前置きをなしに一問一答で端的に質問、そして答弁をお願いしたいと思います。
1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) それでは質問を変えまして、近隣の町村から広域連携の持ちかけがあった場合に、この西部のどこの町からでもそれをお受けになるつもりはあるのか、お伺いしたいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) そのような機運が高まれば、いつでもお話し合いする予定でおります。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) それでは2番目の質問についてですが、先程、農地・水・環境保全向上対策、町長はこれは米地域をにらんだ政策ではないかという印象を語られておりましたけれども、確かに水田に対しての単価というのが高くて、反当たり2,200円、北海道はちょっと安いですけれども、それに対して畑が1,400円、北海道は600円ですね、草地は100円と単価的には随分違いますけれども、本町の面積でこれを計算していくと相当な金額になるのではないかと、これを満度に該当するとすれば、清水町はどれくらいの金額が交付される予定になっているのか。お伺いします。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。産業振興課長。
○産業振興課長(阿部一男) ただいまの答弁ですけれども、町全体で国の支援策がうちはおおよそ15,000ヘクタールということで計算いたしております。もちろん畑と草地というふうに分けて考えますと、だいたい6,000万円ぐらい国から交付金が入ると、その他に当然町村の持ち出しと道の持ち出しで6,000万円ぐらいと合わせると計算上では1億2,000万円という金額になると思います。全地域をこの対象にした場合となります。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 町村の持ち出しが1億2,000万円とすると、その4分の1で3,000万円必要になってくるということになろうかと思うんですが、これを3,000万円も町が出さなければこの事業に乗れないというところでできないという判断をするか、3,000万円支出することによって、町全体として1億2,000万円のお金を地域に使うことができると判断するかということなんですが、町長はこの部分どうお考えですか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) これは地域ごとの集団というか協議会をつくっていかなければならないというのがあります。この事業は全町が該当することにはならないんです。だから、上清水なら上清水地域でこういう事業やりたいという中で、それが5年間続くと、5年以内にほかの地域にはいけないんです。全部清水町全町的にいけるかといったらいけない事業なんです。今、これでは全町的にやることはできないということで、私どもは要望をしているわけであります。しかし国のほうではそうではなくて、やる気がある地域別のところを選定して挙げてくださいというようなことですから、面積によりますけれども、500万のところもあるし700万のところ、1,000万超えるところもある、どの地域がやれるかどうかというのは、うちからやってくれということにはならないわけですから、地域が主体的に考えて町がその事業費の4分の1を支援しますよと、こういうことでございます。それでも明渠排水なんかでもう古くなってきて、修理費というのもかかってくる、やはり水もたまっている、そこをどうしても5年以内にやらなければならないところがあるようでございますので、そういうところには優先的に持ちかけていかがなものかということをしなければならないかなと思っております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) この事業はそれぞれ町内の地域ごとに町と協定を結んで、交付の要件というのを満たしていれば、該当するんじゃないかと思うんですが、その町内で1箇所だけしか立候補できないということではないと思いますが、要件を満たしていれば全部該当すると思うんですが、そうではないんですか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 例えば出したとしても採択にはならないんです。無制限にあるわけではないのですから、北海道十勝全部の19市町村が5つも6つも地域出していったらとんでもないお金になる、それが全国だったら、ものすごいお金になります。全然そうはならない、だから今、予備調査とかやっていて十勝としてどのくらいあるのか、全道的にどのくらいあるのか、道が支援4分の1を出さなければならないから、出せるのはこれくらいかなと、そしたらおのずから縮小される、決まってしまう、そういうことになるので、一応来年から立候補していきたいということで考えております。問題は地域が我々がやるよという合意がなければ、踏み込んではいけないという2つの問題点と3つの財源がいつまで続くかということ、その後はどうするのかと、今度は町費でやらなければならないという、4つか5つの問題点を抱えるので、なかなか踏み込めなかったのが実態です。今月中にその意向を道のほうに求められていますので、これは一体どういう事業なんだというお話を伺ったところ、本州農業における高齢化、混合農家、荒廃し周りが住宅街で混住地帯になってきている、そういう中で環境を良くしないと住宅街の周りの人があれだと、そこに排水をやったり草刈りをやったり花を植えたり、そういう事業に使ってほしいというのが事業のねらいであるということなんです。新農法といっても、今までハードでもってきたやつをその部分をカットして、こちらのほうに振り向けた政策であるので、将来的にこれが続くのかどうかというのについては、北海道としても確信をもって言えるものではない、あくまでも国がこういうやつでメニューとして環境保全向上対策として出したものであります。
担当課では5年以内ぐらいにそういう排水をやらなければならないと、それは単費でかかるからそれなら事業を取り入れてとりあえずスタートをしてみましょうと、こういうことで考えております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) この制度に乗らないと、そのエコファーマーだとか、事業の地域での営農に対する交付、これは算定について18年いっぱいぐらいかかるのかなというふうに書いてありますけれども、それにも乗れないということになってきますので、とりあえずこの事業に参加するというのが基本になると思いますが、地域にその管理を預けたのはいいけれども、お金がなくなったときに困るのではないかというお話がありますけれども、ひとつには地域の環境整備を地域がやっていくというふうに、転換していくきっかけになるのではないかと思いますが、そういうふうには考えられないですか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) それについては先程そういうふうに向かっていくでしょうということでお答えしていますので、そのとおりだと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 最初に質問しましたけれども、もともと価格政策で行われていた部分がこうだんだんと品目横断とか米対策とか環境支払いという形で置き換えられている。ところがそれが全部農家の所得保障になるわけでなくて、いってみれば自治体の財政によっては乗れないと判断するところも出てくると考えれば、その町に住んでいる農家は不利益をこうむるというような見方さえできる。そういう制度について、町長の考えというか感想というかをお聞かせいただきたい。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 私はこの問題については、新たな政策として今後取り組んでいかなければならない問題であるということについては、認識していますけれども、交付金制度ということについては、懐疑的に思っておりまして、ある一定の中で交付金をされまして、補助事業と違って交付金だからいくらと決められたら、それでやらなければならない。
そうすると町の負担があるいは北海道の負担が増えてくるのではないかと、そこを心配していますが、先程言ったようにうちで緊急的に5年以内に土地改良でやった明渠排水の部分をやっていかなければならないという地域があるので、それではこれを活用して当面は5年間様子をみましょうというふうに思っております。
私としては、これで農家がすり替えられるような政策だったら私は容認できないと、これが農家所得の政策部分に入って、うちの町が全部行き渡るならいいですけれども、そうはならない、だからこれではちょっと容認できるものではないと、けれども先程言ったように、この事業を取り組むことによって、環境改善になるならとりあえずやると、あくまでもこれが農業の全般的な所得対策になっていくかといったらこれはならないと思います。そもそも発足したのは本州農業における山間地もしくは住宅密集地における混合農業のそこにある水田による環境が悪くて高齢者でやることができなくて、ご主人はもう違うところに働きに行っていて、奥さんも働きに行っていて、そんな状況の中で米をつくったりして荒れていると、それを何とか環境を良くしてほしいという訴えが始まりです。
北海道の所得を上げる、農地・水・環境をやっていく事業としては不利であると私はそう説明会のときにも言っております。これについては考えてほしいと、実施して5年の間に見直しを行っていきますという状況であります。ですから、私としましてはこの事業に対しては全面的には賛成しかねるけれども、総論としてはわかるけれども、個々で進めていく中ではちょっと問題点があると押さえております。けれども、清水町としてうちの事業者として担当者としてやる場合は必要かどうか判断した中で進めさせていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) 品目横断にしても、酪農飼料基盤拡大推進事業についても、結局最近の農水省から出てくる部分というのは、手あげ方式になっています。結局は手をあげないと当たらないという方式に変わりつつある中で、この制度を地域として、どの地域が有効に使えるかという判断だとか、地域からの意思確認、そういうものの進め方についての考え方をお伺いをしたいと思います。
○議長(田中勝男) 産業振興課長。
○産業振興課長(阿部一男) 最初の答弁の中にもあったと思うんですけれども、関係機関、農協等との協議も今進んでいるところでございます。更に地域の代表者の方に集まっていただいて、この来週早々にでも会議を開いて意見を求めながら、こちらの基本的な考えもお示ししながら、十分協議をして進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) これを進める際に、ただ農水省のメニューでこういうのがありますよと、これに乗れる地域はありませんかということではなくて、やはりその町として地域を守っていくのは地域の力でやっていくんだよというような町としての考え方をきちんと持ってこれに臨まないと、単に国からお金が出るらしいけれども、面倒くさいからどうのこうのというような議論にしかならない可能性がありますので、そこをきちんとやっていただきたいと思うのですが、町長、そこは大丈夫でしょうか。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 説明は担当課にさせていきますけれども、先程から私が心配しているように、将来的にどうなるのかということが一番心配であります。そのことも踏まえてやる、将来的に町が負担できなくなった場合にみんなでやれますかということもしていかなければならないでしょうし、それからこれが本当に品目横断的な対策の所得向上につながるものかどうかという説明をしなければならないし、ましてや地域が我々の地域の環境を良くしていこうという意欲がなければ、これはあげられるものではないと思っています。ただ、今はこういう時代ですから、やる気のある町、やる気のある農家、やる気のある中小企業にお金を出すというふうに変わってきたものですから、画一的なものではなくなってきたものですから、当面は1箇所くらい採択できるような形にしていきたいなと思っております。
○議長(田中勝男) 1番、橋本晃明議員。
○1番(橋本晃明) やる気のあるところにしか出ないんだよということばかりではなくて、地域に意識を高めてやる気を出してくれという働きかけが当初は必要なのかなと思いますが、十分に町長がおっしゃったように進めていただきたいと思います。
終わります。
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○議長(田中勝男) 暫時休憩します。 (午後2時45分)
○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。(午後3時00分)
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