平成17年第2回定例会会議録(3月14日_一般質問6)
○議長(田中勝男) 一般質問を続けます。11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) 11番、奥秋康子。地方分権法が施行されまして、7年目を迎えるわけでございます。交付税の減額等で、清水町が自らの自主的な行政が問われる状況の中で、高薄町長と私達住民は運命共同体として、2期目の船出をしたわけでございます。高薄渡町政の力量発揮をしていただけますことを、ご期待を申し上げまして、質問に入らせていただきます。
まず最初に、フロイデ温泉の今後の展望と方策について、お尋ねをいたします。町民の保養施設の位置付けでフロイデ温泉の営業が開始をされまして、当初は1年間に20万人の人達が利用をしてくれました。非常に大変な賑わいを見せてくれました。しかし、客数の割には町民の利用度が低い、また、営業収支という視点から見ましても、極めて問題の多い実情のまま10年目を迎えるわけでございます。
当初、温泉建設に向けまして、町の声が二分するなか、町の活性化、地域振興の目玉として着手したものとお聞きをしておりますが、その実現に向け、どのように努力をされてきたでしょうか。そして、その成果はどのように評価をされますでしょうか。
町長は、温泉の売却の考え方もおありのようですが、この17年度の予算にボイラー2基の入れ替え工事費、12,338千円を予算計上されております。これは更なる住民負担になる可能性はないでしょうか。
オープン10年目を迎え、老朽化による浴室の天井の取替え、サウナ室の壁板取替え、屋上防水工事など、改修工事が目白押しとなっている状況の中、町民のための今後の基本計画の展望と、また経営健全化に向けての方策はどのようにお考えでしょうか。
次に、地方分権の流れに対応できる職員の人材育成をということで、お尋ねをしたいと思います。目前に団塊の世代が高齢者の仲間入りをする時期が待ち構えておりますが、もちろん、人口の減、産業構造の変化、景気も一段と心配になります。商工業関係にも深刻に受け止めなければならない状況でございます。この大変な社会情勢の変化の中で、自主財源はどのくらい見込めるのでしょうか。本当に先細りであると思います。
その流れの中で、地域がそれぞれに独自課題を設定して、それに見合った政策を行っていかなければならないということで、これからは、町の政策能力、職員と住民がいかに知恵を出すかによって、それぞれの地域間の格差が増大すると言われております。
今までの一般的な公務員というのは、政策課題は上から与えられるものであり、法律、規則、通達に従い、能率よく執行するものであるという認識をしておられるのが当然だと思いますが、いかがでしょう。
今後、わが清水町も、職員が増えることはまずありえないと思います。ますます職員の減少が予想されます。少数精鋭で、地方分権の流れにしっかりと対応のできる職員の育成を図ることが不可欠と思います。本来、自治体事務というものは、住民の暮らしやすさをどうつくりだすかというものであると思います。地域に根ざした住民の知恵や技が発揮されて初めて、可能になるのではないかと思います。こういう時代だからこそ、時代にあった研修が必要ではないでしょうか。
例えば、民間ベースの研修とか、地域づくりの一員として意識を高めるため、住民と職員がともに参加のできるセミナー受講を奨励するとか、また今後、限られた財源での効率的な執行体系的な施策、再度制度の評価・見直しなど、重要な作業が必要になってまいります。そのための行政評価、政策評価に従事する人材確保、また新しい職員が、若い職員が新しいことに取組んで、たとえ失敗しても責めない等々、沢山あると思います。
こうした職員の、地方分権に対応できる人材育成の施策について、町長はいかがお考えでしょうか。所信を承りたいと存じます。これで1回目の質問を終らせていただきます。よろしくご答弁の程お願いします。
○議長(田中勝男) 答弁を求めます。町長。
○町長(高薄渡) それでは、奥秋議員のご質問にお答えしたいと思います。まず、第1点目は、フロイデ温泉の今後の展望でございますが、ご承知のごとく、しみず温泉につきましては、町民の保養施設としての位置付けと、それから町の活性化を図りながら、地域振興を図るためということでの建設でございまして、今まで周辺の環境の整備に努めてまいったところでございます。
残念ながら、財政逼迫の折り、その後の計画は出来ない状況でございまして、現状のままで推移をしてきたという状況であります。コテージの建設に始まりまして、増設をいたしまして、滞在人口を増やすということでございまして、それなりの効果は上げていたわけでありますが、近年、非常に利用度も落ちてまいりました。
また、当初は65歳以上に無料券を配付したこともありまして、人数的には利用者が大きく膨らんだところでありますが、その後、財政事情から取りやめることになりまして、その部分が大きく減にもなったところでもありますし、町民の利用割合も当然減になりまして、現在では2割から3割以内くらいの推移でいるところであります。
この間、管内企業等含めて営業活動を続けてまいりましたが、その努力をしたわけでありますけれども、なかなか思うような収穫を得るような状況ではない、また、宿泊施設が併設をされていないということもありまして、なかなか利用客にとっては、やはり温泉に来たのだから、ゆっくりお風呂に入って、ゆっくりおいしいもの食べて休んでという、そういうものが出来ない状況になっておりまして、そういった面でも特に冬期間については、コテージからお風呂までということはなかなか困難な状況でありまして、そういうことから考えまして、夏期のそれも、家族中心のコテージ利用ということになってまいりますので、当然、そういった面から見ても、利用客が減ってきているというのが現状でございます。
特に、平成14年度以降、13年、14年含めてでございますけれども、近隣に温泉が帯広近郊、音更あるいは芽室を含めてリニューアル、新設等々がございまして、そういった面でそちらから来ていた方々も来なくなってきたという状況でございまして、そういう面から見て、減少に歯止めをかけるということが非常に難しいような現状でございます。
評価としましては、お客様は常に便利さを求めておりますし、今日のような経済状況では、利用料金の安さもあります。それから、車での距離間の問題がございましたり、いろいろ事故のことを安否することを含めてきますと、利用客というのがどうしても伸びてこない状況にあろうかと思うわけでございます。
健全化プランの中でも、公共施設の検討会議におきましても、どのような今後のあるべき姿がいいのかということで、検討されたわけでありますけれども、いろんな協議がなされておりますけれども、最終的には、自治体がこれを運営するというのは、これから困難であると、したがって方法としては、3つくらいの視点は考えられますけれども、最終的には売却できるのであれば、そのほうが望ましいのではないかという結論にいたっているところであります。
私としましても、せっかく町民の多額の税金を使って建設した町の財産でありますから、そう簡単には、それを売却ということにはなかなかいけないということで、できれば、本格的に今年から公設民営方式は出来ないものか、あるいは地元での企業や民間の方が出来ないものか、これをまず検討しなければならないだろうと、その上で、どうしても出来かねるということであれば、これは全道的全国的視野に立って、売却を考えていかなければならないのではないかなとこのように思っているところであります。現在、非公式ではありますけれども、売却という考え方が決めてはいないんですけれども、そういう方向であるようだということで、2、3の問い合わせが来ているのが、現実でありますが、これだって私の方では決定いただいておりませんので、議会とも協議していかなければならないわけでありますし、町民の皆様ともこれは財産でありますから、十分協議をした上での判断をしていかなきゃならないこのように思っているところでございます。
それまでの間は、もうこの経過をしておりますから、当然ながら、ボイラーにつきましては、もう老朽化しているわけでありまして、2基とも使用年数が8年となっておりますが、いろんな面での努力をしていただきまして、今日まで至っております。いよいよ8年で20,000時間でございますけれども、31,500時間というものを使っておりまして、耐用年数を大幅に過ぎているわけでありまして、もう劣化してきているというようなことで、いつ運転停止になってもおかしくない状況にあります。今、お客さんを迎えている状況の中で、これがおきますと、とんでもないパニックになるわけでありまして、売却あるいはそういったものの方向を変えるにしても、それまでの間は、運営していく以上は、入れ替えざるを得ないという状況でございます。そういう点で、どうぞご理解をいただきたいとこのように思うしだいでございます。
先程も申し上げましたけれども、今後の方向につきましては、先程申し上げたとおり、今年度、新年度におきまして、3点のうちのどのような方法が一番望ましいか、協議をしながら、今後の方策を決めていきたいとこのように思うしだいでございます。
次に、2点目でございますけれども、人材育成の問題でありますけれども、これまで、私どもそれぞれの研修を通しまして、人材育成をしているところでございます。この急激に進む、構造的なすべての中での、行政執行体制が極めて大きく、また早くですね、進んでおりまして、それに対応する職員というのは、当然自ら学習していち早く情報を入れて、自分たちの考えをきちんとしていかなきゃならないということであります。
私も常に、いざというときに対応するために、職員の皆さんの若い頭、柔軟な頭でありますから、むしろ私の頭よりも、もっともっと柔らかいわけでありますから、いつでもそういうふうに対応できるようにということで、訓示でいつもお話をしているところであります。幸いにいたしまして、当町でも、前段の議員さんに申し上げておりましたけれども、環境問題につきましても、係長職を中心としましたプロジェクトを立ち上げさせておりまして、そういう中で意見の論議をさせているところでありますし、その他のプロジェクトあるいは調整会議におきましても、若い人達の意見を十分配慮した中で、そういう方向に導いてやっているところでございます。
本町における様々な研修がありますけれども、主に現在では、政策形成能力、これが一番求められておりまして、それらを管理職中心として監督者研修それから一般職研修ということで、各階層から毎年13ないし14、15名を研修に出しているところでございます。
限られた予算の中でありますので、存分な研修はさせることができませんけれども、旅費のみで実施できるといったことをやる、あるいは講師を招いて、旅費だけでお願いするとかの形の中で、メニューを設定してきているところであります。
また、職員が町民と同じ目線ということで、当然それは当たり前のことなんでありますが、当たり前のことがなかなかいかないというのが実態であるわけでありますが、常にそういう目を向けさせるようにしておりまして、今年度も担当がどのようになっていくのかわかりませんけれども、持っている力をボランティア的にやってもらいたいということで、そういう特殊な勤務体制にしまして、やっていることもありますし、あるいは今後、広報の配布につきましても、今まで郵便を通してやりましたけれども、職員が持って、町内会長さんのところにお邪魔して、そこでいろんなお話を聞きながら、進めていくということも考えるように、広報のほうも検討させているところでございますし、常に住民との中に入ってやっていこうとそういう考え方でいます。
なお、まちづくりの改革の中にございますけれども、これらも含めてその職員の持つべき役割もその中に入れた中で検討を十分させていきたいなというふうに思っています。
今日の複雑多岐に渡る、多様な要望に応えるためには、職員が自らこのことについて、真摯に受け止めて、前向きな状況にいけれるように、町長としても、そのような研修に努力を傾けていきたいとこのように思うわけであります。よろしくお願い申し上げるしだいでございます。終ります。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) ご答弁ありがとうございました。それでは再質問をさせていただきます。まず、フロイデ温泉のことでございますが、これは本当に当初の目的というものが、町の活性化、地域の振興であったということを町長も今おっしゃってくださいましたけれども、そして、これがなかなか当初の目的が果たせないということでございますが、これは町長、目標が甘かったのでしょうか。それとも、厳格にしっかり定めたけれども、その後の社会経済状況の変化で、この事業の成果が思うようにいかないというのでしょうか。これどちらでしょう。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 建設にあたっては、交渉にあたっては、これはいろいろな議論がありましたけれども、管内的にみて自町村に温泉施設がないということで、住民の要望度が強かったのは確かであります。したがって、それでは保養施設ということで、スタートしましたけれども、保養施設だけでは、収穫の目標も立てれませんので、町の活性化をやはりしていくというのがひとつの大きな原因になったと、要因で目標が定められたのだろうとこのように思います。
しかし、その後の経過を見ますと、その当時は、温泉も管内的にありましたけれども、古くなってきてたという状況もございまして、ちょうどその折り、当町が立派な施設が出来たということで、利用者にとっては、こんないいところはないなということで、来てくれたんだと思います。しかしながら、状況が変わってきたということで、利用客も少なくなってきているのではないかなとそのように思います。
私も日曜日、たまたま出かけますけれども、以前のような賑わいがなくなっておりまして、大変利用が減ったなという感じがします。しかし、来ているお客さんは、ゆったりしていい温泉ですねという、そういう評価もあるわけですが、経営的にはやっぱり難しい、多いほうがいいわけでございますけれども、そういった面でなかなか思うようにいっていません。したがって、大きく左右したのは、後のほうのですね、後段の質問の後段のほうではないかなとそういうような分析をしているところでございます。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) これは当初から5,000万円前後、今でも4,000万円前後の一般財源からの繰入れというものを続けております。これはせめて元利のコスト、管理運営費だけでも、賄う状況にやはりしていかなきゃならないと思うんですけれども、今の状況ではなかなか難しいのかなと思います。そういう中で他の事業などは、経費の節減というのもあるのかもしれませんけれども、温泉だけはお客様が今日少ないから、お湯を半分だけ沸かせばいいとかということには、なかなかならないですよね。そういう中で、今のこういう状況の中で、どなたかに売却をしようとなさっても、至難の業でないかと思うんですが、どうでしょう、町長。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 確かにご指摘のとおりだと思います。非常にこういう状況ですから、難しいかと思いますけれども、結局これは直営で今収支が合わないけれども、将来的に町で直営でずっとやっていくんだと、そういう意識を固めたならば、これは投資をしていかなきゃならない、相当しなければならないと思います。そういうことになりますと、また、後年度に負担がかぶさるということになりますから、これはもう今出来るものではないので、やはり民間に委ねた方がいいのではないかということであります。しかし、民間で果たしてすぐさま出来るかとなりますと、なかなか難しいことだと思いますけれども、やはり意欲のあるところであれば、おそらく投資をしてもらえるのではないかなというふうに思います。それは、極めて条件的に良いところでございますので、専門家の評価の中では高い位置付けになっているだろうとこのように思います。今いろいろなやり方の方法があるでしょうから、専門家であればそういうやり方があるでしょうから、これからそういう方向が定まれば、その方向に向けて更なる努力をしていかなければならないとこのように思うわけであります。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) 当初ここまで決意をなさって、住民が二分する中、この事業を着工をしてやり抜いたわけですけれども、やってみたらやっぱり駄目だったという、だから民間に渡すんだと、やっぱりしみず温泉もお役所集団のやり方だったんですね。これは当初からわかっていることです。これがやるとなれば、しっかりお役所事業じゃなくて、皆に喜んでもらえる温泉をやり抜くんだという決意があっても良かったと思うんですよ。今になって、どうにもならなくなってやめるということになっても本当になかなか住民も理解してくださらないだろうし、まず、町長もう一度お尋ねしますけれども、この温泉の魅力とは一体何でしょうか。フロイデ温泉の魅力というのは、町長のお考えでいいですけれども、教えていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 私なりの魅力でございますけれども、私はこの町の中に住んでおりまして、直営で銭湯やっていますけれども、銭湯にいくのと自宅でお風呂に入るのと、温泉に行くのと3つを比較した場合、やはり温泉にいくことによって、雄大な景色の中に建立されている建物と、それから周りの景観、そして遠くの山並み、これらを見ることによって、心が洗われるしゆったりした気持ちになれる、くよくよした気持ちもそういうところに入ることによって、また見つめ直して、大きな視点に立って出来るということで、私は素晴らしい大雪山系の一部の狩勝を含めて、日高の山並み、遠くは芽室まで、夜はスキー場の灯りまで見える、サホロの山のスキー場も見える、昼間もサホロのスキー場も見える、新得山も見える、日勝峠も見えると、これは壮大なですね、十勝管内を見渡せる状況は他にないものであるというふうに自負しておりますし、私はそこが一番の魅力だと思います。都会の人も、ざわざわした毎日の生活の中から、帯広からでもよそから来ても、あそこに行ったならば、本当にくつろげるところだろうと思いますし、東京からお客さん連れてきても、あそこに行くと、素晴らしいなと言っていただけますので、そういうところが魅力だろうと、このように思っています。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) ありがとうございます。日高の山並みをゆっくり眺めながら、素晴らしいお湯につかって、癒しの空間というものがしっかりとあそこでまかなえるということですね。じゃあ町長、あそこの温泉がそこまで素晴らしいという魅力のある温泉でしたら、どうでしょうか、もう一度、このお客様というもの、利用してくださるお客様の目線に立って、もう一度、活性化への明確な事業プランを一からつくり上げて温泉に一度来たら、また来たくなるようなこの素晴らしいポイント探りを、私は必要ではないかなと思うんですけれど。そして口から口、フロイデ温泉は素晴らしいんだよということをしっかりアピールするのは、いくらパソコン使ってインターネットやってもそれはなかなか伝わらない。来てくださったお客様の口コミというのが一番大切だと思うんですよ。お客様を呼べるメニューの掘り起こしをやったらいいのではないかと思います。それから、努力をして、もう一度お客様を呼び戻してから、売却にかかるというのもひとつの方法だと思います。そんなにお金のかかる問題ではない、皆で足で清水の温泉はいいんだよということも、足で歩くのも必要だと思うんですけれども。町長もう一度お願いいたします。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄渡) 確かにそういった面の一つの手段として方法もあろうかと思います。しかしながら、今日の状況下の中では、今言ったことが実行するには相当な覚悟を持たなければならないと思います。確かに温泉のこと、先程私が言いましたように、ゆっくりゆったりとした癒しをしていただける、ただそれは温泉の中身の問題でありまして、やはりお客様はそれだけでは来ないわけでありますから、私はそういうことで言っていますけれども、他のお客様はそうではなくて、やはり温泉に付加価値をつけるものでなければ、なかなか生まれてこない、温泉効果というものは。十勝川温泉でも、エコロジーパークだとか、夜のイベントずっと3月までやっていますね。ああいうことやって集客を呼んでいるわけです。これには多額のお金、幸いにあそこは十勝川というあれがありますから、国の施策やら北海道の施策にのれるところでありますけれども、当町としては、のれるようなところではないわけであります。
そのことから考えますと、やはりあそこに相当ないろいろなものを投資していかなければ、集客というものは、なかなか難しいものであるとご理解はいただけるものと思います。したがって、やはりどうしても財政上、かけないでということになりますと、ただ単なるお客を呼び込むだけのものしか、これはむりやり来てもらう状況になるわけでありますから、やはり自分たち自ら来てもらえるような人達があそこを利用していただけるにはどうしたらよいかとなりますと、先程申し上げましたように、これからの経費を考えていかなければならないし、当然、日帰り客を求めるのか、宿泊客を求めるのか、滞在する人達を求めることによって、あそこへの商品の搬入とかいろいろありますから、そこで地域振興なり、活性化に繋がるわけでありますけれども、日帰り客であればそうではないわけでありますから、当然日帰り客ということは、近隣という形になるものですから、経済効果としては、単なる温泉入浴料を増やすということにしかならない。そういうこと考えますと、大きく進めていかなければならないということになりますので、経営形態を変えることによって、違った視点から、また設備投資も期待できる、そういったものにもつながっていくのではないかということから、そういう方向性を考えているわけで、まだ決定はしておりませんけれども、本年度、早急に進めていかなければならない問題と思っておりますので、ある程度、出たときにご相談をさせていただく形になろうかと思います。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) あきらめも肝心かもしれませんけれども、フロイデの温泉に向けての展望もまた経営健全化に向けての方策も無いというふうに承れますけれども、これ以上、住民に負担を強いるということだけは、絶対にやめていただきたいというふうに思います。
それでは次、地方分権の流れに対応できる職員の育成ということで、ご質問いたしましたけれども、これから、やはり地方分権という中で、もうそれぞれに独自の課題を設定しながら、まちづくりを行っていかなければならないんですけれども、今までは、政策の形成能力ということで、職員も一生懸命研修を重ねてこられました。そういう中で、今までの自治体というものが、ここまで発揮されたわけでありましたけれども、やはりこれからの町は住民と共に考えていかなければならないというわけですね。清水町が生き延びるということもあります。それは多くの地域の人達と出会えて、勉強の出来る喜びとか、その中から何を頑張れるか、このやり方をどう変えていくか、それを元気な住民を造ることだと思うんです。そして、物の見方とか、町の視点を深めて、自分たちで行動することが地方分権の中で、清水町が生き残っていけるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか、町長。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄渡) 今のお話は、確かに今までこうしてやっていないわけではなくて、やっているわけでありますけれども、一番お金のかけない方法でやらなければならないと、常に考えなければならないんですが、職員が自発的といいますか、テーマを持って呼びかけて、住民の皆さんと共にですね、同じテーブルに着いて、ひとつのテーマに絞って議論をすると、こういう形を今まではひとつの職域の中で、仕事として行ってきているものがありますが、それを超えて、自ら政策提言制度というのがございますから、そういう中で、提言されたものを生かしながら、住民との意見交換をしていくというそういう形は取れるかと思いますので、その辺についてはやらなければならないかなと思っています。
問題はですね、行政側がそうやっていつまでもやっていかなければならないのかという歯がゆさが私にあって、ちょっとジレンマ起こしているんですけれども、もっと住民の方から、こういう問題について議論しようよという、例えば自主自立のまちづくりをどうすべきか、ひとつのどこかの団体でも何でもいいんです、住民の皆さんが、何人かでつくって、そういうやつをやろうと、そしたらそれには会場使用料がかかるから、それは町の方で共催でやってもらえないかと、これはあくまでも、町民の意識を高めていく、同じテーブルに着いて理解を深めていこう、そういうことをやっていこうではないかという、チャレンジしていくという、そういうものがちょっと欠けている気がするわけであります。
ご案内のように、他町村においては、そういうことを自ら団体がテーマをつくって、そしてやっているところあるわけでありますから、清水では何故出来ないのかということになるわけであります。やっぱりこれは長い長い我が町の受身の姿勢、何でも役場がやってきたと、直営で何でもやってきたという形で、役場がやるから私達はそれにのっかっているんだという気持ちが強くて、自発性が足りなかったものが、生まれているんではないのかなとこういうふうに思います。もっともっとそういう面で、住民の大きな力を発揮していただきたいと、私は期待しています。
それに対して、職員はいつでもそういうテーブルに着いて出来る人材がたくさんおりますから、私はそうやって議論を深めていくことが、今求められているんだろうなと、いつまでも行政側がこういうものを開くから来てくださいと、皆で議論しましょうと言っても、それはなかなか集まってこないです。住民がやろうと、ひとつはまちづくり住民大会も、昨日ありましたけれども、200人の人が集まってくれるわけです。これは行政が働きかけたわけではなくて、まちづくり推進協議会がその参加する団体、31団体がそれぞれまちづくり住民大会あるから出ようよと、いうことになって出るわけであります。何でもそうだと思うんですよね。そういうふうに、やれば大きな輪になっていくわけですから、行政がやったら、50人かそこらしか集まらないんじゃないかと思うんですね。ですから、そういう力を発揮できるように、押し上げていかなければならないなとこのように思っております。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) 町長のご答弁のように、行政が待ってても住民が出向いていかないというのもそうかもしれません。そういう中で、戦後60年の民主主義の中で、行政と民間とのどこか疎外感ができてしまったのかなと、やはりこれからの地方分権の中に疎外感というものを取り払わなければ、なかなかまちづくりは出来ないと思うんですよ。やっぱり職員かもしれないけれども、やはり住民であるわけですので、同じ目的意識を住民と共に、目的意識を持つということも大切ではないかと思います。
それから、どうでしょう、今後、これは平成14年4月から国のほうから施行されたというふうに聞いておりますけれども、行政評価、政策評価というそういう評価制度というものも、これから各自治体も必要だと思いますけれども。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄 渡) 政策評価につきましては、平成13年まで行っておりますけれども、政策シートということで、それぞれの分野の中で、政策の部分についての評価をさせていただいております。ただ、これが全面的に、町民への周知になっているかというと、それはなっていないわけでありまして、これはいろんな面での急ぐ部分が相当ございましたので、今後それについては、しっかりまた元に戻して、評価をしていかなければならないなとこういうふうに思っております。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) この評価をする、要するに、評価の出来る職員の人材育成というものが大事だと思うんです。これが一番重要だと私は思います。事業やるにしても、事業評価というものがありますが、誰でも出来るというものではないと思いますが、今回の温泉のように失敗をしてしまった、これは誰が責任を取るのかといってももうどうしようもない。これは事前の評価がしっかりしていないから、こうなってしまったと思うんです。それで途中の評価もしないと。ですから、こういうことの繰り返しのないように、私は職員の資質というものも、行政評価のしっかり出来る職員の要請をしていただきたいと思います。
○議長(田中勝男) 奥秋康子議員、答弁必要ですか。要望ですか。
○11番(奥秋康子) 答弁してください。町長。
○議長(田中勝男) 町長。
○町長(高薄渡) 評価のお話が出ました。これはその本線の問題持ち上げられましたら、これはもう遠いお話でございまして、その時点ではですね、しっかりした考え方で温泉そのものが建立されたわけですから。何事も構想から計画までしっかりやるんです。
しかし、状況の変化がある、スキー場にしても同じですね、その当時から見て数年間は相当なものがありましたし、皮肉にも昨年より利用者が増えたというのがありましたけれど、最後5,000人だったのが、無料だから最後のお別れだからと来てくれたのかもしれませんけれども。いろいろな面があるわけです。やっぱり計画してから、運営していく中には、様々な難関や難所にぶつかりながら行くわけであります。
しかし、評価は大切なことでありますから、着想してから構想、計画に移って、その計画を自主計画にもって、それから実行に移して、それから運営評価をしながら、更に次へのステップへの評価をしていくことがこれは大切なことであります。この問題については、十分今も行政管理という中で、それぞれ評価をしているわけでありますから、総合計画におきましても、更にその他のものについても、様々な中で評価をさせていただいておりますので、しっかりしたこの部分についての取組みを一層強めてまいりたいと思います。
○議長(田中勝男) 11番、奥秋康子議員。
○11番(奥秋康子) 本当にこれからの地方分権の中で、適正に評価の出来るというその人材を確保するのが不可欠であろうかと思いますので、この職員の適切な評価の出来る育成を図っていただきたいと思いまして、私の質問を終ります。
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○議長(田中勝男) 暫時休憩します。 (午後6時52分)
○議長(田中勝男) 休憩前に引続き会議を開きます。(午後7時05分)