令和2年第4回定例会会議録(6月12日_日程第3_一般質問 中河つる子議員)

○議長(桜井崇裕) 日程第3、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 4番、中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 4番、日本共産党の中河つる子です。

 質問件名は、「新型コロナ感染拡大防止による一斉休校で、全ての子を対象にした対策を」です。

 質問に入ります。

 3月より町内小中学校は一斉休校に入り、子供たちは自宅で担任から配られるプリントを使い、家庭学習をする生活を余儀なくされました。

 6月1日からやっと普通の学校生活が始まりましたが、感染予防のマスク、消毒、手洗い、換気、人との距離等を着実に取った上で、授業を始めなければならなくなりました。遅れた学習を取り戻すという、今までより高いハードルもあります。

 子供たちの心のケアをすることが、学びを進める上でとても大切だと思います。そのために、学校、教師の努力が一層必要とされます。

 今、この休校中だった子供たちの学習について、点検をすることが重要と考えます。

 今後、第2波、第3波の感染が出たとき、また、自然災害に見舞われたときに休校になる場合、同じような場面が出てくるからです。

 一斉休校になった場合に、一人一人の子供に教育の格差を広げない対策を取らなければなりません。

 今回、各学校においては、スマホ、タブレット、パソコンから学習内容を配信し、それを見て家庭学習をするようにしたところもあるようです。しかし、その動画を見ることができた子供とできなかった子供がいるようです。

 以下の3点について、教育委員会の考えを伺います。

 質問1、動画を見ることができなかった子供にどう対応されましたか。その動画を見るためには、地域によって光回線が入っていないところでは受信費用に差が出てくることについて、教育委員会はどのように受け止めますか、伺います。

 質問2、町内の中学生には1人に1台のタブレットが配置されています。

 休校になった場合、そのタブレットを各自が家へ持ち帰り、学習の手助けに使えるようにすれば、全員が同じ環境で学習を進めることができますが、その対応についてお伺いします。

 質問3、今年度は6月から始まった授業のために、夏休みを削って遅れた学習をするようですが、7月の末から8月初めの暑いさなか、子供の健康状態も心配になります。暑さ対策を何か考えているか伺います。

 以上です。よろしくお願いします。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 教育長。

○教育長(三澤吏佐子) 新型コロナウイルス感染拡大防止による一斉休校への対策について、お答えをいたします。

 1点目、学校で作成した動画についてですが、御影中学校において、家庭学習を行うために生徒に配付した予習プリントの説明用として、数分から10分程度のものを作成し、インターネット上で閲覧することができるようにしたもので、事前の聞き取りでほぼ全ての生徒が閲覧できる環境にあると確認したものであります。

 また、動画で授業を行ったものではなく、学校再開後に予習プリントの内容を含めて授業を行っておりますので、動画視聴の有無による生徒個々の学習への影響はないと思われます。

 児童生徒が自宅でインターネットを活用し、授業等を受ける場合、光回線が利用できない地域では、モバイルルーターやスマートフォンを利用することで、通信費用に差が出るものと思います。

 教育委員会としましては、そうした状況となる家庭に対して通信費の負担を減らすため、モバイルルーターを町で用意して、貸し出す等の検討が必要であると認識しております。

 2点目の中学校に配置されているタブレットにつきましては、導入段階では、自宅学習に活用することを想定しておりませんでしたので、生徒が持ち帰り、自宅で使うための対策として、学校以外の場所で使用する場合における接続制限やウイルス感染ハッキングを防ぐセキュリティー、学校の充電保管庫以外でタブレットごとに電源が取れるようにする等の設定を行っていない現状にあります。

つきましては、今年度、小学校へ導入するタブレットと同様に、インターネットを活用した自宅学習が安全に行えるよう、タブレットをクラウド化するなどの体制を整える必要があると考えております。

 3点目の暑さ対策について申し上げます。

 先日の行政報告でも報告いたしましたが、各小中学校においては、臨時休業により不足している授業時数を確保するため、夏季休業を短縮し、授業を実施いたします。

 登校日となる7月27日から8月7日までの期間は、暑さが厳しくなることが想定され、授業中の子供たちの体調管理が大切でありますので、既に授業中に水分補給ができるよう、児童生徒各自に水筒を持参させる対応をしております。

 また、各クラス2台配置している扇風機に加え、学校内の風通しをよくして、室温を下げるため、大型の扇風機を設置して対応しておりますが、特に酷暑となる場合には、登校の中止や時間短縮の対応もあり得ると考えております。

 なお、昨年度より保健室にはクーラーを設置し、体調の悪い子供たちへの配慮をしておりますので、引き続き、教職員と協力して、暑さ対策に万全を期してまいります。

 以上、よろしくお願い申し上げます。

○議長(桜井崇裕) 質問を受けます。

 中河議員。

○4番(中河つる子) それでは、質問いたします。

 質問1の中の光回線が入っていない地域に対して、モバイルルーターを町で用意して貸し出すという、そういうようなことをしていただけると、そういう入っていないところには十分に使えるのではないかと思います。

 2点目についてです。

 タブレットがせっかくあるのに......。

○議長(桜井崇裕) 議員、一問一答です。よろしくお願いします。

○4番(中河つる子) 失礼しました。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 学校教育課長。

○学校教育課長(大尾 智) 教育長からの答弁にもお答えしましたとおり、やはり既に高速で使える地域、町内でも地域によって差がありますので、そこの部分を解消するために、方法として、今、モバイルルーター等を貸し出す等のそういう方法もあるということで、今調査等もしておりますので、今後、引き続き検討して、必要があれば措置していきたいというふうに考えてございます。

○議長(桜井崇裕) 中河つる子議員。

○4番(中河つる子) よろしくお願いいたします。

 それでは、2問目についての質問をします。

 タブレットが、中学生には1人1台あたっているということですが、今回のようなときに、せっかくのものが家庭では使えないようになっていたということで、いろいろな制限があるようですけれども、それを、せっかくあるものがこういうときに使えるように、有効に使えるような何とかそういう方法を取れば、生徒全員が同じ条件で勉強できるのではないかと思います。そのようにしていただければよろしいと思いますが、よろしくお願いします。

○議長(桜井崇裕) 答弁。

 学校教育課長。

○学校教育課長(大尾 智) お答えいたします。

 議員おっしゃるように、中学校のほうには先に1人1台タブレットを導入いたしております。

 先程の教育長の答弁の中でもお話させていただきましたが、当時は、今回のコロナウイルスで、家庭で学習するというところの想定までしておりませんで、学校内でやはり1人1台端末を与えて、まずは学校内でいろいろなICTを活用しての学習に取り組んでいくという想定で整備しておりましたので、今回、自宅に持って帰るにはやはり子供たちへの悪影響がないように、いろいろな視聴の制限ですとか、あるいはウイルス感染しないようにとか、そういう対策をしないまま貸し出すというのはちょっと難しいというか、できないところでございましたので、今回、この定例会で補正予算が成立しました小学校の分については、持ち出しのできるような形を取りたいと思っていますので、同様なことになるように、既にあるタブレットについて、ちょっと持ち出しできるような改修というか、装置を施すようなことを今検討させていただいているところでございます。

○議長(桜井崇裕) 中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 先日の行政報告、今も言われましたが、行政報告の中にも災害時に学校を休業しなければならない際に、自宅において学習するためのICTを活用したオンライン学習などの家庭学習支援の必要性が高まり、文部科学省が進める1人1台端末や学校ネットワーク環境の整備といったGIGAスクール構想を整備し、先日の定例議会でも予算が通りました。

 今まで学校で授業を受けていた子供さんは今後活用されていくでしょう。しかし、今年1月に小学校に入学した1年生にとっては、初めての勉強がプリントで字の練習を家庭でやるというのはなかなか大変なことです。共働きの家庭では、大変な苦労ではなかったかと思います。

 字を書く、読むの最初のところでは、とても大事なことです。そこでつまずき、勉強が嫌いな子供をつくらないために、丁寧な授業で落ちこぼれを出さないなどの方策は考えていますか。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 学校教育課長。

○学校教育課長(大尾 智) お答えいたします。

 特に、今、議員がおっしゃように1年生に入学したお子さんについては、実は4月入学式から当初1週間ほど期間があったところでございます。

 その間に、小学校入ったばかりでございますから、まず学習というよりも「学校はこういうことをするところだよ」とか、そういう基本的なやり方とかマナーみたいなものを1週間程度、子供には学校のほうで教えたところなのですけれども、議員がおっしゃるとおり、勉強のやり方まではなかなかできていなかったと思います。

 それで6月に入って、確かにプリント等をやっていただいた分もあると思うのですけど、まず小学校1年生ですと勉強の仕方自体が分からないという部分もありますので、その辺は改めて学校のほうで、もちろんそのプリントのどのぐらいできたかということも確かめながら、正しい、また1からといいますか、最初からまた新たに勉強のやり方も含めて丁寧に教えるということで、学校のほうにはその辺を踏まえてそういう取り残されている子供等が出ないように、丁寧に指導してくださいということで、学校のほうには教育委員会のほうから改めてお願い、指導をしているところでございます。

○議長(桜井崇裕) 中河つる子議員。

○4番(中河つる子) そういうことで、丁寧な指導をよろしくお願いします。とは言いましても、子供たちも休みの間に成長していました。

 6年生の男の子は、昼食を自分で作って食べることができるようになったと話してくれましたし、また3年生の女の子は一人で留守番をしていたと、時々、母親に電話を入れて、話をして一日を過ごしたという話もして、子供たちはその間も成長していたと思います。

 質問3に移ります。

 先程、扇風機などの用意をしてくれるという話を聞きました。

 最近の北海道は、とりわけ十勝の気温は本州に劣らず暑い日もあります。

 今後、エアコンの配備も必要になってくるでしょうが、今年すぐに間に合わないとしたら、授業時間を涼しいときに行い、暑い午後は避けるなどの柔軟な考えを持って取り組んでほしいと思いますがいかがでしょうか。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 学校教育課長。

○学校教育課長(大尾 智) お答えいたします。

 この対策につきましては、先程、教育長からお答えしたように、大きな扇風機を既に加えまして、風通しを良くして、学校全体を涼しくするような形でやってございます。

 ただ、今、議員からお話いただきました部分ですけれども、本当に暑さが厳しいときには、学校長の判断でそういうこともあろうかと思いますけれども、ただ、今回、もともと休みのはずの夏休みを短縮して授業しなければ時数が確保できないという現状もございますので、できるだけいろいろな暑さ対策をさせていただいて、通常どおりの授業は行っていきたいというふうに考えてございます。

 本当に暑くて学校長が危険という判断をした際には、今、議員がおっしゃたような対応を取ることがあろうかというふうには考えてございます。

○議長(桜井崇裕) 中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 今回のようなことは初めてですので、学校にしましても、教育委員会にしても大変な苦労がおありと思いますが、子供たちのためによろしくお願いします。

 最後に、遅れた勉強を取り戻すということはあるでしょうが、子供たちをゆったりと受け止め、学びとともに遊びや休息も保障するという柔軟な教育も大切です。

 清水の未来を担う子供たちのために、一人の落ちこぼれも出さないように、教育委員会では努力して頑張ってくださるよう、よろしくお願いします。

 これで質問を終わります。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 学校教育課長。

○学校教育課長(大尾 智) お答えいたします。

 我々にとりましても、今回のような学校が長期間にわたって休業になるということは初めてでございましたので、教育委員会もそうですし、学校の現場、先生方も大変戸惑っている部分もあるのですけれども、それぞれ学校長を中心に先生方努力していただいて、子供のケア、特に休みが長かった部分もありますので、子供たちのケアもしながら勉強に取り組んでいただきたいというお願いをしております。

 あまり勉強が遅れているからといって詰め込み過ぎると、子供たちの学校に行く楽しみとか、そういうものもなくなってしまいますので、その辺は工夫しながら、例えば行事をどうしても縮小しなければならないという部分が出たりするかなと思うのですけれども、そういう際には、例えば授業の中で工夫しながら、例えば体育祭等の代わりにミニ球技大会みたいなことをやっていただくとか、各学校の下で工夫しながら取り組んでいくように、学校にもお願いしているところでございますので、引き続きそういうような努力をしていきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

○議長(桜井崇裕) 中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 終わります。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317