○議長(桜井崇裕) 日程第15、意見案第4号、2020年度北海道最低賃金改正等に関する意見書についてを議題とします。
職員に意見書案を朗読させます。
事務局。
○事務局次長(宇都宮学) 意見書本文を朗読いたします。
2020年度北海道最低賃金改正等に関する意見書。
北海道最低賃金の引き上げは、ワーキングプア(働く貧困層)解消のための「セーフティネット」のーつとして最も重要なものです。
道内で働く者の暮らしは依然として厳しく、特に、年収200万円以下のいわゆるワーキングプアと呼ばれる労働者は、道内でも41.5万人と、給与所得者の24.3%に達しています。また、道内の全労働者216万人(内パート労働者64.7万人)の内、51万人を超える方が最低賃金に張り付いている実態にあります。
労働基準法第2条では、「労働条件の決定は労使が対等な立場で行うもの」と定めていますが、現状では最低賃金の影響を受けるこれら多くの非正規労働者は、労働条件決定にほとんど関与することができません。
経済財政運営と改革の基本方針2019において「より早期に全国加重平均が1,000円になることを目指す」としています。北海道地方最低賃金審議会の答申書においても、全国平均1,000円に向けた目標設定合意を6年連続で表記しました。
最低賃金が上がらなければ、その近傍で働く多くの方の生活はより一層厳しいものとなり、新型コロナウイルス感染症が収束した際の個人消費にも影響を与え、北海道経済の停滞を招くことにつながりかねません。
これらのことから、北海道労働局及び北海道地方最低賃金審議会においては、2020年度の北海道最低賃金の改正に当たって、以下の措置を講ずるよう強く要望します。
記
1.「より早期に全国加重平均が1,000円になることを目指す」という目標を掲げた「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」を十分尊重し、経済の自律的成長の実現に向けて、最低賃金を大幅に引き上げること。
2.設定する最低賃金は、目標と掲げた額に達することができる段階的な水準とすること。
3.厚生労働省のキャリアアップ助成金など各種助成金を有効活用した最低賃金の引き上げを図ること。同時に、中小企業に対する支援の充実と安定した経営を可能とする実効ある対策をはかるよう国に対し要請すること。
○議長(桜井崇裕) 本案についての提案理由の説明を求めます。
奥秋康子議員。
○10番(奥秋康子) 意見案第4号につきまして御説明を申し上げます。
これは、2020年度北海道最低賃金改正等に関する意見書でございます。これも6月12日に本会議におきまして採択をいただいたところでございますので、これは関係機関にこの意見書を提出するというものでございます。
その内容につきましては、もう既にお手元にお配りのとおりございますが、事務局が朗読したとおりでございますので、どうぞよろしく御審議をいただきますようお願い申し上げます。
○議長(桜井崇裕) これより、質疑を行います。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(桜井崇裕) 質疑なしと認めます。
これより、討論を行います。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(桜井崇裕) 討論なしと認めます。
これより、意見案第4号、2020年度北海道最低賃金改正等に関する意見書についてを採決します。
この採決は、起立によって行います。
本案は原案のとおり決定することに賛成の方は、起立願います。
(賛成者起立)
○議長(桜井崇裕) 起立多数です。
よって、意見案第4号は、原案どおり可決されました。
提出先は、北海道労働局長、北海道地方最低賃金審議会会長といたします。