令和2年第6回定例会会議録(9月23日_日程第1)

○議長(桜井崇裕) 日程第1、行政報告を行います。

 町長から行政報告の申し出がありました。

 これを許可します。

 町長。

○町長(阿部一男) 専修学校卒業者の初任給決定時における基準学歴について、ご報告申し上げます。

 職員の初任給については、初任給、昇格、昇給等に関する規則に基づき職員それぞれの最終学歴を基に、同規則に定める学歴免許欄の区分を人事院規則に準じて当てはめ、前職等を換算し決定しているところであります。

 これまで専修学校を卒業した者については、基準学歴を高校卒に区分し、専修学校の修業期間を前職換算し初任給を決定してまいりました。

 人事院規則の運用においては修業年限2年以上の専門課程で、年間の履修時聞が680時間以上ある者は、短大2年卒として扱うことができると規定されております。

 この度、総授業時間数が1,700単位時間以上等の要件を満たした専修学校を卒業した者については、短大2卒の区分に該当するのではとの申し出があり、関係規則等を調査し検討しましたところ、本町の規則に規定する短大卒相当にすべきと判断したところであります。

 本来、運用を見直す際は、新たに採用される職員から適用されることとなりますが、現在、短大2卒に該当する学歴を持つ者についても、職員間の均衡を図るため、本年7月1日付けで俸給を調整することといたしました。

 これまで、初任給決定内容について調査し、事務を進めてまいりましたが、過去において専修学校に係る人事院規則の運用を本町においても実施するとの決定行為がなく、今回の運用の見直しが採用当時の初任給にまで影響を与えるものなのか、調査・検討する必要があると判断し、現在、関係機関とも協議を進めているところであります。

 今後、関係機関との協議結果を踏まえまして、職員組合とも協議しながら対象となる職員に丁寧な説明を行い、法令の範囲内において対応してまいります。

○議長(桜井崇裕) 行政報告ですが、特に質疑がありましたら許可します。

 質疑はありませんか。

 2番、川上均議員。

○2番(川上 均) 今回の行政報告の、ちょっと表題を見せてもらってびっくりしたのですけれども、これは基準学歴の説明資料ということですか。行政報告ですか、これは。

 お聞きしたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 副町長。

○副町長(山本 司) 行政報告での表題として、専門学校卒業者の初任給決定における基準学歴の取扱いについての説明をさせていただきました。

○議長(桜井崇裕) 2番、川上均議員。

○2番(川上 均) 中身についてちょっと今報告がありましたけれども、結局、過去において、「専修学校に係る人事院規則の運用を本町においても実施するとの決定行為がなく」ということは、要するに今回の問題は間違いではなかったということの理事者側の判断ということでよろしいのでしょうか。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 行政報告の中段に書いてございますとおり、現段階で初任給の決定内容について、過去において人事院規則の運用を本町においても実施するとした公の決定した公の文書がなかったということが確認しているところでございます。そして、この決定行為がなくとも、果たして過去に遡ってうちの町が未払いとして認めて支給できるものなのかどうかということも併せて、含めまして、関係機関と協議を進めて、調査検討を今後もしていくということでございます。

○議長(桜井崇裕) よろしいですか。

 2番、川上均議員。

○2番(川上 均) これ3問まででしたか。では最後になるのですけれども、今、関係機関との協議というお話があったのですけれども、これ一般常識で考えたら、間違いなく間違いであって、これは最初にやっぱり謝罪して、本来、これまでの実損があったわけですから、それらも含めて補償するのが本来であると思うのです。

 この間の状況を見ると、理事者側が職員の気持ちに寄り添っていない、職員を大事にしていない。本当にもっともっと職員のことを大切にしてほしいと思うのですけれども、それらについて、ちょっと町長の考えをお聞きしたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

(「町長」と呼ぶ者あり)

○副町長(山本 司) 先に私のほうから。

 未払いという部分を含めて、遡って支給するということになれば、それなりの根拠が必要でございます。この根拠を何にするかという部分を含めて、調査検討してまいりたいということでございますので、御理解を賜りたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 町長。

○町長(阿部一男) 私も今副町長が申しましたとおり、そういう立場に立ちながら、過去の町長も含めて、決定行為がなかったのは事実でありますので、そういうことを私が遡れるのかどうなのかも含めて、しっかりと今後判断していきたいと、そんなふうに思うところでございます。

○議長(桜井崇裕) ほかに質疑はありませんか。

 5番、鈴木孝寿議員。

○5番(鈴木孝寿) 若干確認をさせていただきます。

 非常にこの行政報告を見て、町長以下理事者側、また総務課の皆さん、非常に苦悩の跡が見られると思っています。

 今、川上議員もたくさん指摘しましたけれども、前段では、なんだかんだ言って7月1日付で調整しましたと書きながらも、過去には遡れませんと言っているのです。それは非常に、今後ぜひ検討してほしいなと、前向きに検討してほしいなと思っています。

 ただ、今回ちょっと質問させていただくのは、先般、十勝毎日新聞社に町長の第一報の記事が載っておりました。職員に対して誠意を持って対応すると。その前に、6月の段階では、副町長就任の際には、職員との融和を図ると、それぞれがそれぞれの言葉を言っておりました。

 今、振り返ってみると、誠意を持って対応すると言った町長の言葉は、法律に基づいて対応しますという言葉にしか聞こえないのです。法律に基づいて対応する、誠意を持って対応する。一体町長はどのような考えを持っていらっしゃるのか。

 この質問に至る理由というのは、職員に対して、また職員も町民です。ということは町民に対して説明責任が果たされていない。その中で、このようになってしまったことを本来なら謝って、何とか是正すればそんなに大きな問題ではなかったはずなのです。何かを隠そう隠そうという言葉から出ておりますので、それらを含めて、町長、また副町長の言葉が、職員に対して、また町民に対してどういうふうに反応しているのか、響いているのかが非常に恐ろしくというか、残念な部分でもありますので、その辺の答弁があればよろしくお願いいたします。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 私は、職員との融和、それはもう当然一番大事なことだというふうに考えてございます。そして、そのように接してまいりたいというふうに考えてございます。

 今回のこの給与の問題に関しましては、未払いということに当てはまるのかどうかも含めて、もし未払いということで当てはまるということになれば、それなりの法令の範囲内での位置づけ、法令をあくまでも逸脱しての捉え方というのは当然できないものですから、法令の範囲内で未払いとなるのかどうかを含めて、きちんと調査検討してまいります。

 そして、その結果を説明責任として果たしてまいりたいというふうに考えてございますので、御理解いただきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 5番、鈴木孝寿議員。

○5番(鈴木孝寿) よく理解いたしました。

 しかしながら、その後の中にも職員に対して、また職員というのも、これはやっぱり町民なのです。お金はどこから出るのかと言ったら税金の中から出てくるわけです。行政報告をされているけれども、結局、先ほど川上議員も言ったように、専修学校の基準学歴についての説明にしかなっていない。そうではなくて、やっぱり少しおかしい運用があって、これがちょうどこの時代に来てしまった。明るみになってしまった。ここを修正していきたいのだ。ここまでいろいろ迷惑をかけた職員、または町民の皆さんに謝るのが先だ。説明責任というよりは、まずはこういう事態に陥ったということで、その文言の一つでも入っていれば全然質問する必要もなかったのですけれども、それもやっぱり、私たちは悪くないという考えのもとでやられているのかどうか、そこだけ最後確認したいと思います。

 副町長。

○副町長(山本 司) 一部の新聞報道にもありましたとおり、混乱を招いているということについては、私もお詫び申し上げたいと思います。

 ただ、その取扱い、国の定める取扱いで「できる規定」でございます。この「できる規定」をうちの町として決め事として決めずに、「できる規定」をそのまま、国で定めた「できる規定」があるから、うちの町にも適用するよといったことが果たしていいのかどうかを含めて、慎重に今後検討してまいりたいということでございますので、御理解いただきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 5番、鈴木孝寿議員。

○5番(鈴木孝寿) 理解したいのですけれども、もう7月1日に遡って払っている部分もあるのです。ということは、言っていることとやっていることが違うのです。ですから、先にやるべきは、順番を間違えたらだめ。今回、そんな大きな、実は、もちろん被害者にとっては大きな問題ですけれども、仕組みとしては、まずは謝ってという、本当に子供に教えるような立場のトップが、ちょっとこの状況ではちょっと残念だなとしか言いようがないので、ぜひ、前向きに、町民、職員であっても町民、町民が不幸にならないような形をぜひ選択して、そして実施していただきたい。

 そういうできないことばかり考えないで、まずはできる方向、被害を受けた方にいわゆる賠償するぐらいの気持ちで今後取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 7月1日に遡って見直しをしたのではないかという部分でございますけれども、この時点で職員からの申し出を受けまして、この時点で我が町についても専門学校へ2年間行って卒業した者に関しまして、短大2年卒として扱うことが望ましいと判断をし、その時点で決定をしてきたということでございます。

 この7月1日に遡ったという理由については、7月の申し出を受けて、やっぱり我が町もそうすべきだと。これまでの取扱いをその時点から改めて見直しをするということを内部的に決定したと。その決定行為に基づいて給与を7月1日付で改めたということでございます。

 当然、今までのやり方に関しましては、次年度以降の新卒者の採用等にも関わってまいります。他の町村との給与水準とも比較しまして、我が町にも次年度以降、優秀な人材を確保する上でも、短大卒として今後は扱ったほうがいいといった初任給を格付することが望ましいとの理由で、今いる職員についても給与水準を見直したということでございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。

○議長(桜井崇裕) ほかに質疑はありませんか。

 9番、中島里司議員。

○9番(中島里司) 私、2点なのかな。これ現在の話で、過去云々という話が出ていますが、これ、町長、前任者がいろいろなことをやったとしても、今この時点でこの問題が発覚し、副町長のお話を聞いても、これからどうしようかということで言っておられますが、既に7月1日付で職員の一部に対して手当てをしたということなのですけど、これ、まず1点目です。阿部町長が云々ではなくて、私は今、過去のことも含めて、今いろいろな部分で問題というか、要するに指摘を受けたこと、職員から指摘を受けたことについて、謝罪する気持ち、わずかにしろ、まず1つ。

 それともう一つ、謝罪をする、今の町長しかできないのです。過去が云々ではなくて謝罪すること。それともう一つは、解決をすること。これ、今の町長しかできないのです。

 前任者、過去においてどういう流れがあろうが、今の時点で職員から出てきた問題を、私が特に感じているのは、解決することは誰もできないのです。あなたしかできないのです。だから、私はそういう認識というのは持っておられるのかどうかお伺いしておきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 町長。

○町長(阿部一男) 解決しようという認識を持っているからこそ、7月1日にこの問題が出て、よく調べてみると、そういう「できる規定」があったと。だから、私の範囲の中で、このときが解決する一つの起点であるかなと、そういうふうに判断し、また町の規定に基づいても、未来においてこういう問題については修正ができる、そういうふうにできるというような規定がありますので、これは歴然とした町の給与規定の中にありますので、その7月の1日時点で、今後において修正というか、それを認めて、しっかりとした格付をしていくよと、そういうふうに判断したのが7月1日時点でございますので、現在、そのような措置を取りながら行動しているけれども、先ほどから言っておりますように、過去の問題については本当に遡れるのかなということの中も含めて、慎重にいろいろな関係機関と相談を受けながら、いろいろなところで事例を参考にしながらやっていくべきであるなと判断したので、今のような状況になった次第でございます。

○議長(桜井崇裕) 9番、中島里司議員。

○9番(中島里司) ここで深く議論する気はありませんけれども、であれば、定例議会は7月ではなくて今月です。7月1日付で事務方としては1つクリアしてきた。職員から出てきたこと。それがきっかけで、今後該当するかどうかというのを内部で協議して、検討して報告書を出していくということで、何だかなと思いますが、なぜ7月1日にこれをやってそういう問題が発生するというときに、この定例議会で速やかなる報告ができなかったのか、これをお聞きしておきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。

 副町長。

○副町長(山本 司) 7月1日の時点に遡って給与水準の見直しを図ったわけでございますけれども、該当者を含め、今いる職員で専門学校卒の職員の把握、これまでの初任給の格付等に誤りがなかったかどうかの調査・検討を鋭意進めてきたところでございます。それで、最終的に8月の末に全容が明らかになりまして、7月1日、申し出のあった月に遡って対応したという経過でございます。

○議長(桜井崇裕) 9番、中島里司議員。

○9番(中島里司) この行政報告もそうですが、経過的な部分を副町長から説明を受けておりますけれども、私がお話ししたのは、なぜ定例議会の当初で行政報告できなかったのかということを聞いています。

 7月1日付で、これで完結したということなのか、この認識、完結したと、この件は。そういう認識であれば、行政報告はしなくてもいいのかなという感じもします。でも、現実に今、今日に至ってこういう状況です。これをなぜ定例議会の当初で、この文章にはならないと思いますけれども、今こういう問題が発生していますとか、こういうふうに解決とかそういうもの、概略、行政報告、ここでするならしても、あってもよかったのではないかなと。行政報告をなぜしなかったかということだけお聞きして、終わりたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 結果的に調査している進行形だと、調査最中だということで、一定程度の方向が示せればその段階でというふうに考えてございまして、方向性も示せない中で行政報告をすることについては、当初は考えてございませんでした。一定程度の方向が出た後の行政報告というふうに捉えてございまして今日に至った次第でございます。

○議長(桜井崇裕) ほかに質疑はありませんか。

 11番、加来良明議員。

○11番(加来良明) 行政報告に対して1項目だけ質疑を通して確認したいと思うのですけれども、この行政報告の中で、人事院規則の運用においてということでありますけれども、これを今回7月から運用するということですけれども、これは条例改正など必要ないことなのでしょうか。それで、内規で取り扱う項目なのかお聞かせ願います。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 条例等ではございません。この7月1日付の俸給の調整につきましては、規則の運用の中で決定処理を行って運用を開始しているところでございます。

○議長(桜井崇裕) よろしいですか。

 ほかに質疑はありませんか。

 12番、高橋政悦議員。

○12番(高橋政悦) 私も1点だけ。今回の定例会の中で質疑があって、この件については昨年の8月に1回目の申し入れがあったと、そういう会話があったと思うのですけれども、要するにそのときは間違いがないということで、今回の申し入れまで、とにかくそれは間違いではないという結果だったのが、今年の文書による申し入れによって、間違いだと。要するに運用間違いというのですか。であったということで、今回改定になるということなのですけれども、遡るのであれば、そういう事実があるのだったら昨年の8月ではないかなという気もするのですけれども、その辺はいかがですか。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 最初に、その対象者から申し出があったといった時期、内容でございますけれども、昨年の7月なのか8月なのか、日にちまではっきり今の時点では、時期ははっきりしたことは私どもも押さえてございません。

 それと、内容についても、相談があったということは担当のほうとしては一部認めている部分もありますけれども、具体的な相談、実際に口頭でどういった相談があったのかまで、今のところはっきりここの場で申し上げることはできません。正式に文書で通知があったということは今年の7月20日ということで、それについては文書によって詳細な中身についての問合せがあったということは確認してございます。

 それで、昨年の部分については、今の状況の中でははっきりといついつという内容の相談があったということは、現在調査中でございますけれども、この場で申し上げることはできません。

○議長(桜井崇裕) よろしいですか。ほかに質疑はありませんか。

 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 今回の行政報告の中で、7月1日付で遡って今回、運用を見直ししたということで報告がありますけれども、この時点で、それ以前について運用されていなかったという部分についてはどのようにお考えでしょうか。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 7月1日付で見直しを行ったと。それ以前のことに関しましては、高校、専門学校2年卒の方について、短大卒とみなすことができるよという規定を、うちの町としてどう捉えていたかということがはっきりしていない状況もございまして、現段階では、うちの町としての決め事がない中で遡って見直すことについて慎重に調査検討してまいるという考え方が妥当だというふうに考えまして、現在ではその辺についても十分関係機関とも協議しながら判断してまいりたいというふうに考えてございます。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 併せまして、国のほうでこのような運用を開始した時点というのはいつだったのでしょうか。

○議長(桜井崇裕) 副町長。

○副町長(山本 司) 国においてこの「できる規定」をつくったのは昭和52年でございます。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 今回の報告の中では、関係機関と協議をしながら進めていきたいということであります。そういった中で、町長自身、任期が来年になっていますので、どこら辺をめどに、いつまでをめどにこういったものを進めていこうと考えているのかお伺いいたします。

○議長(桜井崇裕) 町長。

○町長(阿部一男) 相談をしながらということですけれども、それはもちろんできるだけ早めに、現在の町長としてしっかりとした判断をしていきたいなというふうに思っております。

○議長(桜井崇裕) ほかに質疑はありませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(桜井崇裕) これで質疑を終わります。

 これで行政報告は終わりました。

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