平成29年第10回定例会会議録(12月15日_日程第1_一般質問 安田 薫議員)

○議長(加来良明) 順番に発言を許します。

 なお、本日予定されていた5番、佐藤幸一議員の一般質問は、本人からの申し出により、12月11日付けで取下げになっています。

 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 本町のがん対策強化について、国立がん研究センターによると、2016年のがん死亡率は北海道が85.6人(10万人当たりの死亡者数)と全国で3番目に高く、前年の4位から悪化しております。道ががん対策推進計画で掲げる男性、これも10万人当たりの係数ですけれども、男性132.2人と女性69.2人のがん死亡率を、2017年度までの10年間で20%減らす目標の達成も困難になったとあります。

 がん対策の要は、禁煙などによる予防と早期発見のための検診だが、道内の喫煙率は24.7%で全国一高く、検診率も全国最低レベルである。これでは、がんは減るまい。官民協力して、がん撲滅のため、予防と検診を徹底させていきたい。北海道のがん死亡率は、最も低い長野県62.3と23.3ポイントもの開きがあります。国立がん研究センターは科学的根拠に基づき、禁煙、節酒、食生活の改善、運動などの6項目の予防法を掲げています。特に肺がん死亡率が全国一高い北海道にとって、禁煙は緊急の課題であります。たばこは肺がんも含め、16種類のがんを誘発するという。厚生労働省では、官公庁は全面禁煙が望ましいとの通知を出しているが、道内は分煙が多く旗振り役として全面禁煙を選択すべきである。

 道議会は、受動喫煙防止条例案を検討しています。「禁煙、分煙の徹底で受動喫煙を防止」するのが特徴ですが、がん患者の会は「受動喫煙ゼロ」の明記を要望する。「ゼロ」を掲げれば道民への強いメッセージになると思います。国が推奨する5つのがん検診で道内の受診率は31~36%にすぎず、すべて全国平均を下回っております。毎年の検診を受けることで、大腸がんの死亡リスクを60%下げることが可能だ。各自治体は一層の啓発に努める必要がある。

 道は来春に向け、新たながん対策推進計画(2018~23年度)を策定中であります。死亡率を全国平均値、喫煙率12%以下、検診受診率50%といった目標が原案に入っております。北海道がんセンターと道は、地域別の罹患率と死亡率を出しています。例えば、女性の肺がん罹患率は、根室が南檜山より2倍高い。このようなデータを分析し地域ごとの対策も求められております。昨年、患者・医療者・行政・議員・企業・メディアによる「北海道がん対策『六位一体』協議会」が発足しております。オール北海道で目標を実現してもらいたいとの文書を鑑み以下5点について、本町の状況を伺います。

 清水町は今まで道にどのような報告をしているか。また、各種がんの罹患率と死亡率はどうなっているか。検診の現状はどのようになっているか。新たながん対策推進計画では、どのような数字を目標としているか。道の六位一体で発足した協議会にどのように関わっていくかを伺います。よろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) それでは、ただいまの安田議員のご質問に5点ありましたけれども、順次お答えをさせていただきます。

 まず最初に、本町は今まで道にどのような報告をしているかという内容でございますけれども、がん検診に関わる報告につきましては、地域保健・健康増進事業報告を毎年5月末までに提出しているところであります。この中では胃がん、肺がん、子宮頸がん、乳がん、大腸がんについて、その対象者、受診者数などについて報告をしているところであり、毎年秋頃に審査がされ、確定は年末か年明けに公表されることになっております。

 次に2点目の各種がんの罹患率と死亡率はというご質問のご答弁でございます。

 罹患率や死亡率は、人口の少ない市町村は年毎の変動が大きいことから、単年の結果を検討することが難しく、また、各地域の年齢構成の違いを調査して抽出することが必要とされています。よって、2次医療圏ごとは、年齢調整罹患率や年齢調整死亡率は算出されますが、市町村ごとには算出はされていないのが実状であります。市町村ごとに、どのがんによる死亡が多いのかを判断する指標として、標準化死亡比(SMR)と呼ばれるものでございます。これは過去十年間のがん死亡数から、年齢構成の違いを調整し、がんによる死亡の比率が高いのを見るものであり、これによりますと本町では、平成18年から平成27年の10年間では、男女とも胆のうがんによる死亡の比率が他町村に比べて高くなっている状況でございます。また、本町での平成16年から平成25年の10年間のがんの部位別死亡数では、男性では1位が肺並びに気管、一緒になっております。2位が胃、3位が膵臓でございます。女性では、1位が結腸・直腸・S状結腸が1位になっております。2位が膵臓、3位が肺と気管となってございます。

 続きまして3点目の検診の現状はどうなっているかに対する答弁でございます。

 がん検診受診者の状況でありますが、平成28年度におきましては、平成27年度と比較し減少したものの、胃がん1名、食道がん1名、肺がん1名、大腸がん2名を発見し、治療に結びつけているところであります。平成27年度の受診率のデータとなりますが、全国との比較では胃がん、肺がん、大腸がん検診では本町が高く、子宮頸がん、乳がん検診が低い状況であり、十勝管内では胃がん検診のみ本町が高く、他の検診は低い受診率となっております。先ほど申し上げましたとおり、がんが発見され治療につながっているケースもありますので、より多くの町民に検診を受けていただけるよう、なお一層、啓発に努めてまいりたいと考えております。

 (4)新たながん対策推進計画では、どのような数字を目標としているかに対するご答弁でございます。

 現在のがん対策推進計画につきましては、北海道ががん対策基本法第11条第1項に基づき、平成25年度から平成29年度までの計画を策定し、がん対策を計画的に推進していることとしております。本年度が最終年度となっておりますので、新たながん対策推進計画の策定を進められているものと考えておりますが、目標とする数字などは、現在のところ情報をいただいていない状況であり、今後、北海道において計画の策定完了後に目標数値等が示されるものと考えております。

 次に(5)道の六位一体で発足した協議会にどのように関わっていくのかに対する答弁でございます。

 北海道がん対策六位一体協議会の概要は、北海道におけるがん医療・療養生活の均てん化、この均てん化につきましては、がん医療においては、全国どこでも標準的な専門医療を受けられるように、医療技術などの格差の是正を図ることを指します。この均てん化を図るため、患者や住民、医療提供者、行政担当者、議員、企業関係者やメディアなど、個々の組織の枠を超え、がん対策の関連情報の提供を行い、他地域からのがん対策の好事例などを学び、北海道のがん対策の向上を目的に国立病院機構北海道がんセンターが昨年度に設置した協議会であり、現在、12団体により構成されております。この協議会との関わりについてでございますが、構成団体の中に市町村関係の団体が加わっていないことから、直接的に関わりを持つことはありませんが、昨年度からがんサミットが開催されており、このような機会に参加し、意見交換等することが可能であるのではないかと考えているところでございます。

 以上、5つの質問に対する答弁とさせていただきます。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 細かく説明いただきましたので、全体で1、2点質問させていただきたいと思います。

 今の町長の答弁を聞くと、原因が何かというところまでわかりませんけれども、北海道の標準をいっているのかなと思います。今本当に2人に1人ががんになる時代ですから、やっぱり予防・対策が1番重要ではないかなと思いますけれども、私が危惧したいのは、今の禁煙はかなり進んでおりますけれども、車に乗ってたばこを吸っている人が少し見受けられます。その中で目に付くのはちょっと女性が多いような気がするのですけれども、男性は禁煙でがん治療になったような人は必ずたばこをやめますからいいのですけれども、その辺は町長はどのように考えておりますか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) がんのやはり1番の原因というのは、外的な要因では喫煙率は北海道が高いし、がんの罹患率といいますか、そういう部分が高いというようなことは、そのことによるものだなということは十分認識をしてございます。そしてまた、北海道ばかりではなくて、十勝が特に農村部が結構高いという、農村部の男性は50%くらいというデータも一時目にしたことがあります。その中においてもちろん女性も他地域に比べると高いのではないかなというような思いを持っておりまして、この禁煙対策も含めてがん対策に力を入れてやっていかなければならないかなと、禁煙対策を強化していかなければならないかなと。そのほかいろいろあると思います。受診率を上げるだとかあると思いますけれども、まず1番はそこのところかなというところで認識しているところであります。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 農村地帯ですから、広い場所もいっぱいあるし、1人で仕事するというところもあって、どうしてもたばこに手がいくという人がいますけれども、かなり最近は若い男性も減っていると僕も見ているのですけれども、車に乗ったら自由ですけれども、いろいろなことを考えて車の中でも吸わないような啓発というのは、吸わなきゃならない原因を絶つことが先かもしれませんけれども、健康体でいられる喫煙に対する啓蒙等については町長何かありませんか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 先ほどの質問から安田議員は車のことでということで先ほどは答弁しませんでしたけれども、車で吸うこと自体は我々から見て少しモラル的なこともあるかなという部分、外から見てというようなそういうところも少し啓発をしていかなければならないかなという部分は持っているところでございまして、ただ、いろいろなところから考えますと、受動喫煙というところから考えますと、ほかでどこかの公共の場で吸うよりは、車のほうがいいのかなということも言えるのですけれども、ただ、本人のことについては車の中の密閉の中で吸うということは、1番本人の病気に対するかかる可能性というのは強いかなという思いがございますので、どちらにしてもいろいろと私も感じているところありますけれども、以前からもこの禁煙については、役場の庁舎内の最終的な禁煙を図ったのは私が保健福祉課長の時でございました。思い切ってやりましょうということで踏み切ったところであるのですけれども、そのようなことでこの喫煙に対する思いだとか、そういうのは強く持っておりますので、もっと積極的な防止策、禁煙対策を進めていければなというふうな思いは強く持っております。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 今町長からやっぱり車の中で吸うことは、人にはいいけれども自分にとったら1番悪いということを、やっぱり本人が本当は自覚しなければならないのですけれども、そこのところも啓発できるような、今回こんな話になりましたから、ぜひとも車の中の喫煙も悪いですよというどこかで話をできるような、今回良い機会になったかなと思います。

 あと、全町的にはさっきの報告の中では、北海道十勝の標準をいっているのかなと思いますけれども、これからがんの予防だけではないですけれども、今回テーマにしたがん対策について、よその町とは特に違ったということはなくてもいいのですけれども、もう少し今の車の中で吸うことが1番本人には悪いよということを含めて、もう少し対極的な予防・検診を含めた町長の考えを今一度聞かせていただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) 答弁求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) 先ほどから同じ部分も少しあるかと思いますけれども、どちらにしてもがんの死亡率自体が全体のいわゆる死亡の中での結構な部分を占めている、3分の1かあるいは半分くらい占めている。その中でがんというのは、3分の1が遺伝的なものではないかなと、3分の1が生活習慣、いわゆる喫煙を含めた生活習慣、そして3分の1はわからないというのです。だけれども、はっきりとしているのは、こういう生活習慣の改善によってがんの罹病率や死亡率が下がるというようなことで私も先ほどから答弁しておりますように認識しておりますので、十勝そして清水町も喫煙率が男女とも高いというのは十分わかりますので、しっかりと保健福祉課の職員、保健師等々、協力しながら禁煙対策についてはもっともっと強化し、あるいはPRをしていきたいなというふうに思うところでございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) ありがとうございます。最後にしますけれども、食生活の改善、運動などまだいろいろありますけれども、その辺もこれからの予防対策としてしっかり掲げていってほしいと思います。最後に食生活と運動などの件について町長何かありましたら、よろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 食生活と運動も含めてのご質問ですけれども、常々先ほどと重複しますかもしれませんけれども、健康に1番大事なのは健康予防運動ではないかなということもありますし、それから先ほども言ったように1番大切なのは食生活も含めた生活習慣病、そしてさっき言った喫煙ももちろん入るのでしょうけれども、生活習慣病の中には。その中でがんを誘発する因子と思っておりますので、その辺については特に重点的に今後においては啓発に努めていきたいなというふうに思います。

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