平成29年第4回定例会会議録(3月10日_日程第1_一般質問 安田 薫議員)

○議長(加来良明) 一般質問を続けます。

 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 議長のお許しを受けましたので、4項目について質問させていただきます。

 少し前置きをしゃべらさせていただきます。97兆4,547億円、給付型奨学金の創設や保育士、介護士の処遇改善など、生活重視の具体策が数多く盛り込まれており、幅広い分野に手当てしたバランスの良い2017年度予算です。そして、東日本大震災の復興加速でも住宅再建や生活支援、被災者の心身のケアなど、切れ目ない必要な予算です。それが、そっくりわが町にも持ち込まれなくてはなりません。住宅環境整備、農地の再生が同時に進んでほしいと願うところです。

 農業では、これまで親から子への継承が基本的でした。それだけでは全く今は足りません。栽培や収穫、集荷、袋詰めなどの省略化をICTや機械化で徹底的に進めながら、収入面の安定を図るなどとして、意欲のある新規就農者を迎える環境を整えることが非常に重要になります。生産年齢人口がどんどん減り、働き手を獲得するために国内産業が熾烈な競争を展開する時代になりました。本町の農業におきましても働き手不足、また特にヘルパーの不足などに支障をきたしております。

 新しく町長になられ、10日間と言いますか、新町長を迎えました。「着実に前へ」のキャッチフレーズで出発されました。災害復興は最前列になっていると思います。また、そう願っておるところであります。

 昨日の町長の答弁でも、さすが16年間前町長を支えてきながら、自分ではこうしたいと思われる箇所がたくさん出ていたように思われます。私は、町長が最も得意とする農業政策で4点を伺いますので、前向きな答弁をいただけるものと確信しております。

 1つ目、中堅規模農家の離農の理由と対応策について伺います。

 2つ目は、若者の就農・定住事業で地域の活性化を図ってはいかがかを伺います。

 3つ目、昨年の災害後の町営牧場の草地再生と更新の計画について伺います。

 最後4つ目、いまだに良質な地下水を飲料水として確保できていない農村地域の実態と今後の対応策について伺います。

 よろしくご答弁をお願いします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) 安田議員の質問にお答えさせていただきます。

 まず1点目、中堅規模農家の離農の理由とその対応策についてでございます。この理由については、個人情報と、そういうこともございますので、こちらから直接、あるいは農協を通じてお聞きしているところではありません。ただ、いろいろなことの中で聞こえてきたりだとか、そういう部分は持っております。その中で大事な部分の農地の移動だとか、そういったものについては賃貸も含めて円滑に行われているものだと認識しているところでございますし、その方々については町内にもちろん留まって、ちゃんとした生活が続けられるものではないかという認識もしているところでございます。

 2番目の若者の就農・定住事業で地域の活性化を図ってはいかがかというご質問にお答えをさせていただきます。若者の就農・定住事業での地域の活性化でありますけれども、現在、総務省の地方創生加速化事業により、帯広畜産大学の助言をいただきながら農業労働者の確保を中心に調査事業を行っております。まだ、結果は出ていませんけれども、もうじき出る予定でございます。清水高校の3年生、帯広畜産大学の4年生の意向調査及び町内農業者や企業の就業調査をこの中で行っており、今後の新規就農や定住の促進につながっていく調査になるものだということを認識してございます。

 続きまして、災害後の町営牧場の草地再生と更新計画ということでございます。平成29年度に災害の復旧によって造林川の氾濫による19.57ヘクタールの復旧事業を町営牧場の中で行います。さらに、芽室川を中心とした補助対象外の草地につきましては、重機を借り上げて自力で草地の復旧を行う計画でございます。

 また、平成31年からは道営草地事業、草地整備事業によって5年間で240ヘクタールの整備を牧場として行う予定でございます。これらにつきましては、なかなか今まで草地更新といった部分も含めて、経営的な部分、預託頭数の部分もありまして、整備できない状況が続いていたんですけれども、平成31年からはそういったことも含めてしっかりと整備をし、たくさんの頭数が受託できるような状況の中で進めてまいりたいというふうに思ってございます。

 続いて4点目、いまだに良質な地下水を飲料水として確保できない農村地域の実態と今後の対応についてでございますが、本町では平成18年度から農村地域の井戸水の硝酸態窒素の測定を行っております。飲料水としては厚生省で定める水質基準である10ミリグラムを硝酸態窒素の量でございますけれども、10ミリグラムを超える場合は水道課において浄水器の補助がある旨をご案内しているところでございます。

 現在をもって平成18年、平成19年度に全戸調査を行った経過は今述べたとおりですけれども、その時に基準の10ミリまでいっていなくても8ミリグラム以上の硝酸態窒素を検出したところについては、現在も調査継続をし、基準値は調査時期だとか、そういうものによって変動がございますので、追跡調査をしながら危ないものについては、その対象の家庭に通知をし、浄水器の補助等についてご案内をしているところでございます。

 以上4点について答弁とさせていただきます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) それでは、何点か再質問をさせていただきます。

 1点目、2点目も被るんですけれども、町長は町内外に向かって融和に導きと、昨日も言葉でありました。この言葉には私も同意するところであります。しかしながら、前へ進む時にはいろいろなトラブルだとか厳しい面もあるかと思いますけれども、この辺、厳しい面々に向かった時の町長の姿勢をお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 安田議員、農業政策についてということで質疑を受けているんですけれども、今は通告にない質疑だと思いますが。

 

○11番(安田 薫) 農業政策全般について、おそらく、今まで町長がクリアできてこないような大きな問題にぶつかった時の向かい方をお伺いします。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 農業問題についての大きなところにぶつかった時の対応ということでございますけれども、清水町の農業、あるいは北海道の農業も含めて、いろいろと今までもしっかりと対応をしてきたつもりでございます。ただ、昨年の災害もございましたし、今後のところも含めますと、まだまだ課題はたくさんございます。

 特に、今、安田議員からご案内がありました若者の就農・定住というようなところの中で、雇用も含めて、これは何も農業ばかりではございませんけれども、すべてのところで担い手を含めた雇用の不足が言われてきており、この部分を解決していかなければ清水町の、何度も言っておりますけれども、人口減少を食い止めるだとか、そういったことができないというふうに強く認識しているところでございます。

 ですから、この部分については、私のマニフェストの中でプロジェクトチームを作ってやりますよということで提案してございますけれども、先ほどの災害の部分と含めて、すべての産業の分野、福祉も含めた雇用の対策ということで、そのようなことで進めていきたいと思ってございます。

 大きな問題が出るとしたら、まず第一は雇用の部分かなと今は思ってございます。また、他にTPPの問題だとか、いろいろな問題があると思いますけれども、ほんのちょっとだけ落ち着いたと言いますか、まだまだ不透明ですけれども治まりつつあるのかなと言った部分もありますので、まずは大きな問題はそこを切り開いていかなければというふうな思いを持ってございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) ありがとうございます。私、文章には細かく出しておりませんでしたので、なかなか関連質問ではあっても議長に止められてしまいます。しかしながら、農業政策全般についての答弁として町長よろしくお願いいたします。

 もう1点、この1項目、2項目には言葉としてはありませんけれども、町とJAの連携の中で、やはり町長、組合長はしっかり話し合いはできていても、職員間の連携がちょっと去年の台風等にも見られたかなと思いますので、その辺の今後の対応策をお願いします。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 町全体で言えば、所信表明の時に私の中にありましたように、議会と町長の執行部とは両輪だというお話をさせていただきました。農業について言えば、全くこの通りでございます。今まで少しギクシャクした部分があったとすれば、それはしっかりと直していかなければならないし、今後、そういった部分の道筋については、今まで私がなってからつきつつあるのかなと。あるいは、過去8年前まで農業を担当していた産業振興課長として、農林課長として、しっかり道筋を付けてきた経過がございます。それを復活させるための部分もやりながら、農業町村の町と農協の両輪として、農業がこれからも持続的に発展できるよう、農業あっての清水町でございます。何度も言っているように、総生産の中で8割以上を農業および農業関連が占めてございます。

 この辺についても融和を農協と連携を取りながらしっかりと農業政策についても、あるいは農家の人の経営案に向けて努力してまいりたいと、そういうふうに思ってございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) また、今後、私も細かいところに突っ込んでいけれる農業政策については、今後また町長と討論をしていきたいと思います。

 3番目の町営牧場の復興ですけれども、昨年、私ども産業厚生で視察し、検討はしておりました。新しい平成31年からの5か年計画を聞かせていただき、ありがとうございます。なんとか早くやっていただきたいと思います。

 あと、危惧するところは、もう一つ、芽室川の関係ですよね。これで、重機を借り上げて町営牧場の職員だけで、臨時職員も含めてやるのか、臨時職員の中に重機が得意な人をこれから採用するのかをお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(池守輝人) ただいまのご質問でございますけれども、牧場の中で臨時職員を含めて重機を使えるものが数多くいますので、その中でやっていくということでございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 私もそういうことは考えておりましたので、ですけれども、絶対的に事故等がないような形でしっかりとやってほしいと思います。

 4項目目なんですけれども、昨年の台風の時にも御影地区は大丈夫だと思っていたんですが、やはり飲み水が使えなくなったという人がいるということは、中には地下水以外の水を使っていたのかなという気もするんですけれども、先ほど町長が言いました硝酸態窒素の関係で、8ミリに満たない人も付けたいという時には補助対象にはならないということで押さえてよろしいでしょうか。

 

○議長(加来良明) 水道課長。

 

○水道課長(堀 秀徳) 今のご質問ですが、厚生労働省の飲用水としての水質検査項目の中には、硝酸態窒素のほかに細菌やペーハー、臭気、濁度とかそういったものがございますので、その中でどれかが1つでも引っかかれば浄水器の対象になるということでございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) それ以下の場合は、本人が必要とした場合は助成金なしで自分で付けてくださいということですね。わかりました。

 これは、10年くらい経って、この浄水器が再度更新したいという時もこの13万円の補助制度は使えるんですか。

 

○議長(加来良明) 水道課長。

 

○水道課長(堀 秀徳) 当初付けられた方が平成10年からということでこの補助を実施しております。その後、もうすでに十数年、20年近くはもう経っておりますので、昨年と言いますか、平成28年の4月からは、そちらの更新についても補助を適用できるというふうに変更してございますし、通知もしてございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 昨年の暮れに町長も歩いている中でこの水問題も聞かれたのかなと思うんですけれども、若い後継者が御影の畑総地域の中で住宅を建てるとしたら上水がないから建てにくいという話があったんですけれども、そういうことに関して町長は何か聞いておりますか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) まだ町長職ではありませんでしたので聞いてございません。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) 聞いていないのであれば、私がしゃべりたいと思います。

 今、御影の畑総区域の人が新しい住宅を建てる時に井戸を掘らなければならない。その井戸が完璧な水が出ない時には浄水器を付ければそれで解決するんですけれども、それも大変だから住宅を御影の市街地に建てて通うだとか、そんな話が出ているんですけれども、もしそういう話が出てきた時に町長は水に関しては心配しないで農地のある場所に住宅を建てなさいというような発言はできるでしょうか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) そういった部分の相談は受ける場面があるかもしれませんけれども、ただ、この水の部分は相当大きいかもしれませんが、住宅を市街に構えるのか、農村部に構えるのかというのは、もっと違うところの中で決定されるものではないかなというようなところで、そういうふうに判断されると思います。ただ、その中で農村部に建てることになって、そして水の問題があった時にはご相談に乗りながら、もし応援できるのであればというふうな部分も持っておりますけれども、いわゆる厚生省の制度の中でそれが可能なのかどうかというのも少し考えながら、町村独自という方法もないわけではないでしょうけれども、その辺も考えながら判断していきたいなというふうに思ってございます。

 

○議長(加来良明) 11番、安田薫議員。

 

○11番(安田 薫) だいたい、少し厳しい意見も町長は答えてくれましたので、最後に、町長の昨日発せられました融和については僕も認めます。素晴らしい言葉だと思います。

 もう1つ、私、最後に町長に「心こそ大切なれ」という言葉をお送りし、一般質問を終えさせていただきます。

 ありがとうございました。

 

○議長(加来良明) 安田議員、質問ではないということですよね。

 これで、一般質問を終わります。

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