平成29年第4回定例会会議録(3月7日_日程第5)

○議長(加来良明) 日程第5、教育行政執行方針について、教育長より平成29年度教育行政執行方針を述べていただきます。

 教育長。

 

○教育長(伊藤 登)

  

Ⅰ はじめに

 教育の目的は、人格の完成と地域社会・国家の形成者の育成、すなわち「ひとづくり」であります。

 人口減少や少子化・高齢化の進行、情報化やグローバル化などの社会情勢が急激に変化する中で、本町を愛し、地域を担う人材の育成が求められています。

 昨年3月「清水町教育大綱」を策定し、基本目標とその達成に向けての方策を示しました。

総合教育会議の実施による町長との協議・調整により、教育の政治的中立性、継続性・安 定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、町長部局との連携を強化してまいります。

 清水町教育委員会といたしましては、教育理念を「心響」、実践指標を"しみず「教育の四季」"とし、町民総ぐるみで「心かよわせ、互いに響き合う感性豊かな教育」を推進してまいります。

 

Ⅱ 学校教育の推進

 確かな学力、豊かな心、健やかな体を育むため、バランスのとれた教育を進めてまいります。

 本町を愛し、優しさと勇気を持ち、地域の発展に貢献できる子どもを育てるため、学校における全ての「教育力」を結集し、「学校力」を高め、子ども一人ひとりが意欲的に学びあい、可能性を伸ばす教育を推進するとともに、家庭・学校・地域が一体となり町民全体で子どもたちの学びを支援する「コミュニティ・スクール」の導入について検討を進めてまいります。

 

1 確かな学力の育成

 分かりやすい授業を展開するために、教職員の授業力の向上に向けて校内外の研修体制の充実や指導方法の工夫改善に努めてまいります。

 また、学ぶ意欲を高め、学習習慣を身に付け、思考力・判断力・表現力など「社会を生き抜く力」を育成するための学習活動の充実を図ります。

 中学校のパソコンの更新にあたり、タブレット型コンピューターを導入し、理解度を高める授業の展開など、基礎学力の向上に向け活用を進めてまいります。

 

2 学力向上支援プランの推進

 全国学力・学習状況調査などの調査結果で明らかになった成果や課題を踏まえ、学校での授業改善の取組などに活かしてまいります。

 また、学習習慣の定着や生活習慣の確立など家庭教育にかかわる面も多いことから、学校と家庭との連携に努めます。

 

3 豊かな心と健やかな体を育む教育の推進

 生命を大切にする心、思いやりの心、感謝の心、互いに支え合う心など、子どもたちの規範意識や倫理感を育むため、家庭・学校・地域が一体となって、発達段階に応じた道徳教育や、奉仕・体験活動などの推進を図ります。

 なお、いじめについては、「いかなる理由があろうと、人間として絶対に許されない」という認識に立ち、その未然防止、早期発見、早期対応に努め、命を大切にする指導や教育相談、スクールソーシャルワーカーの活用を充実してまいります。

 また、小学校におけるフッ化物洗口を実施し、歯質の強化とむし歯予防の意識づくりや、 子どもたちの活動の源となる体力の向上、健康の増進について、学校の教育活動全体での指導と合わせて家庭や地域との連携を図ります。

 本町のまちづくりの基軸のひとつである「第九のまちづくり」の振興策として、小・中学校のチャイムを第九の音楽に変更し、町民としての誇りを育みます。

 

4 子どもの安心・安全教育の推進

 子どもたちが事故や事件に巻き込まれないように安全教育を進めるほか、登下校時における通学路等のパトロールボランティアの協力を得るなど、保護者や地域ぐるみの取組を推進します。

 また、防災教育や情報モラル教育につきましても、子どもたちの発達段階に応じ、家庭、学校とも連携した指導を図ってまいります。

 

5 特別支援教育の推進

 特別に支援を必要とする児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援に努め、 特別支援教育支援員の配置などにより支援体制の充実を図るとともに、関係機関との連携を推進します。

 

6 幼保小中の連携の推進

 幼児と児童との交流活動や教師など関係者の連携した取組により、なめらかな接続を進める幼保・小の連携は重要と考えており、保育活動と教育活動の連続性を踏まえた教育の工夫、改善を推進していきます。

 また、学習内容の連続性を踏まえ、小学校と中学校の連携についても進めてまいります。

7 しみず「教育の四季」の推進

 清水町の厳しくも美しい自然の中で、家庭・学校・地域が一体となって感性あふれる表情豊かな子どもを育てるため実践している"しみず「教育の四季」"の取組については、教育の今日的課題を解決するための本町の特色ある活動として引き続き実践してまいります。

 

Ⅲ バスの運行及び学校給食の運営方針

1 スクールバス等の運行

 スクールバスにつきましては、全路線を運行委託しますが、引き続き遠距離児童・生徒の通学手段として安全な運行に努めてまいります。

 また、本年度も中型バス1台の更新を図ります。

 

2 学校給食の推進

 学校給食につきましては、地元産の食材を多く利用したメニューを取り入れ、子どもたち が食に興味や関心を高められる食育活動を進めてまいります。

 また、調理環境の整備を図り、何よりも安全で信頼される、学校給食の提供に努めてまいります。

 

Ⅳ 社会教育の充実

 町民が充実した生活を送るため、学びの環境整備に努めるとともに、それぞれのライフス テージに応じた多様な学びの場を提供し、主体的に地域をつくる人材を育ててまいります。

 

 1 社会教育活動の推進

 各種活動団体の情報を発信し、団体活動の活性化を図るとともに、公民館講座の充実に努め、学ぶ意欲を引出し、いきいきとした地域づくりを推進してまいります。

 公民館につきましては、町民の皆さんが気軽に利用していただける社会教育活動の拠点として、その運営に努めます。

 

2 文化芸術活動の推進

 町民一人ひとりが心豊かに潤いのある生活を送るため、子どもから大人まで、文化芸術に触れる機会並びに芸術鑑賞の場を提供するとともに、地域の文化を次世代につなげてまいります。

 

3 スポーツ・レクリエーション活動の推進

 各年代やそれぞれの体力に応じた「町民一人1スポーツ」を目指し、スポーツ推進委員並びに関係機関の協力をいただきながら、ニュースポーツの普及など、町民の皆さんが年齢や体力に応じた健康づくりを推進してまいります。

 また、アイスアリーナや体育施設等につきましては、引き続き指定管理者と連携を密にスポーツの振興を図ってまいります。

 

4 図書館の運営

 地域を支える情報の拠点として、町民の生涯学習の支えとなるように、また町民の読書要求と学習意欲に応えられる資料を収集・提供してまいります。

 子どもたちの読書活動につきましては、学校図書館との連携を深め、移動図書館など本に親しんでもらう環境づくりのため、図書館サービスの充実に努めてまいります。 毎月19日の「しみず読書の日」の浸透のため、幅広い世代に本に興味を持ってもらえる事業を展開し、「町民のふれあいの場」としての図書館を目指してまいります。

 

Ⅴ むすびに

 以上、平成29年度の教育行政執行に関する主要な方針について申し上げました。

本年度も本町の教育・文化・スポーツの振興と生涯学習社会の構築に最善の努力を傾けてまいりますので、議員並びに関係各位の温かいご支援と積極的なご協力をお願い申し上げます。

平成29年3月7日  清水町教育委員会 教育長  伊 藤  登

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