平成29年第4回定例会会議録(3月9日_日程第2_一般質問 口田邦男議員)

○議長(加来良明) 日程第2、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 今回、私は新町長に対し、トップバッターとして質問できることに対して、大変光栄に思っておりますし、町長に対して幸先がいいのではないかと思っておりますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。

 質問の件数につきましては、町政に対しての具体的な考えはということでございます。新町長に就任以来、日が浅く、まだ何日も経っておりません。よって、今回提案なされる予算も骨格予算であり、また施策について質問させていただいても現実味のある答弁がいただけないというふうに思いますので、そうした中で新町長に質問をさせていただくのは、新町長としてこの清水町をどのようなかじ取りを行っていくのか、基本的な認識をお伺いしたいというふうに思っております。

 まず1点目でございますけれども、道あるいは国等とのつながり、それらの対策と考えを伺いたいというふうに思います。

 2点目、管内他町村との関係。これらについての考え方をひとつお伺いします。

 3番目は、二分化した本町をどう見ているのか。また、今後どうすればよいか。考えをお伺いいたします。

 最後4点目でございますけれども、議会あるいは町民に特別訴える阿部カラー、これがあるのかないのか、これをお伺いいたします。

 以上4点、よろしくご答弁をお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) ただいまの口田議員に対する答弁を述べさせていただきます。

 町政に対しての基本的な考え方として4点についてご質問がありましたので、順次お答えさせていただきます。

 1点目だけ少し長くなりますけれどもご了解いただきたいと思います。

 1点目の国や道などとのつながりと対応策についてであります。地方分権一括法の施行により、中央集権型行政システムが地方分権型に転換され、地方公共団体は住民に一番近い存在として、自ら治める責任の範囲が拡大してきたところでございます。首長である町長の責任も従来に比べ格段に重くなってきております。

 さらに、公共事業のあり方も見直され、国の直轄事業に対しては全国的な見地から必要とされる基礎的、広域的事業に限定し、それ以外は地方公共団体に委ねられているところですが、権限が移譲され、それに伴う財源がなければ地域住民のニーズに迅速かつ的確に応えてはいけない状況もございます。

 そして、地方自治にとって大切なことは、主権者である町民の皆さまとしっかりと対話をし、本当に必要な事業を町民のために実施することだと考えてございます。それが、本町にとって必要な事業、全国的にも、例えば先進的な優れた事業であれば、自ずと国や道とのつながりは出てくるものであると思っております。国が現在進めている「まち・ひと・しごと創生」などはその代表的な政策であると考えております。もちろん、私も元北海道職員でありますし、役場の職員でもありましたので、他市町村に遅れをとることなくしっかりと情報を収集し、清水町にとって有益な事業あるいは人材に関してのアンテナを高くしてまいりたいと思っております。

 さらに、私だけではなく役場の職員、清水町民、さらには清水町に関わりのある方々とともに今後の清水町がさらに発展していけるよう、清水町の総力を挙げてまちづくりを進めて行く所存であります。清水町は、道内でも大きな町村のひとつであります。また、道内の中枢・中庸以上の町村でもあると思います。その持っているポテンシャルを今まで以上に発揮できるようにしたいと思っております。

 町長に就任して、まだわずか10日目でありますが、この10日の間にいろいろとまた勉強をさせていただきました。昨日までに全町村を回り、いろいろな事情もわずかな時間でありますけれどもあいさつも兼ねて情報収集をしてきたところでございます。その中でつながりというのは、こちらから働きかけるばかりではなく、そういう部分と相手側からも手を差し伸べられる部分があるんだなということを今、少し感じているところでございます。そのどちらがきっかけだったにせよ、しっかりとした強いつながりを持って進んでいきたいと思っております。

 先ほども述べましたが、就任10日目の私ですが、大きな清水町のポテンシャルが私をまた押してくれているような感じもしています。そんな手応えと今まで職員時代に培ってきた小さな小さなつながりではありますけれども、それを大きなものへと発展するかもしれないという思いも感じてきております。また、そのように努力をしてまいりたいと思っております。

 1点目は以上でございます。

 次に2点目の管内との関係でございますが、これまでも広域連携によるメリットを生かし、十勝圏環境複合事務組合においてごみの焼却処理やし尿の処理が行われているほか、昨年4月には消防無線のデジタル化と相まって消防行政が一元化され、とかち広域消防事務組合が設立されているところであります。

 さらに、オール十勝で定住自立圏を形成し、定住自立圏共生ビジョンを策定、それぞれの市町村の魅力を活用し、役割分担をしながら定住の受け皿となるように自立した生活圏域の形成を行ってきているところでございます。

 また、食と農林業を柱とした地域産業政策、フードバレーとかちを提唱し、十勝の特性、優位性や蓄積された産業基盤を活用し、オール十勝で産業振興に取り組むなど、帯広を中心に周辺の町村が連携を深めながら経済・産業の振興を図ってきております。今後も十勝が連携していく必要があると思っております。

 特に、昨年の大雨による災害復旧に関しても食料基地の十勝が一体となって政策要望をしなければならず、今後も連携を深めてまいりたいと思っております。

 次に3点目のご質問であります、二分化した本町をどう見ているのか。また、今後どうすればいいのか。その部分についてお答えさせていただきます。

 ご指摘のありました二分化についてですが、何をもって二分化というかは判断が分かれるところだと思います。

 清水町は過去3回続けて町長選挙が行われ、8年前は90票差、4年前は約200票差、今回は1,700票差でございます。民主主義国家である以上、選挙が行われることは健全なまちの証だと考えております。4年に一度、お互いが政策を町民に訴え、町民が真剣にまちづくりを考える貴重な機会であったと思っております。しかし、選挙である以上、1票差であっても1,700票差であっても必ず当選する者と落選する者が生じます。私は、選挙は政策をお互いに論争し、高め合うことによって住民サービスが向上することだと思っております。相手側の主張にも真摯に耳を傾け、それが清水の住民の幸せにつながることであれば参考にするのは当然のことだと思っております。

 また、民主主義は多数決だけで決めることではありません。むしろ大切なことは少数意見に耳を傾けることです。選挙という多数決だけで物事が簡単に決められることはとても危険もはらんでいるところでもございます。過去に二分化したという印象を持たれるのであれば、私は過去8年間、この配慮が少し足りなかったのではなかったかなという思いを持っております。

 選挙が終われば私に票を投じた人もそうでなかった人も大切な町民であります。すべての町民が一丸となって着実に前へ進む清水町でありたいと思っております。

 続いて、第4点目、議会、町民に向けて特別に訴える阿部カラーはあるのかというご質問でございます。お答えさせていただきます。

 私の今回の選挙におけるキャッチフレーズは「着実に前へ」です。そのためにマニフェストには「5つの約束と43の宣言」を盛り込みました。すべてが大切な政策です。あえて申し上げるならば、町民との対話を重視したいということです。災害復興も農業政策も産業政策も人口問題も役場や国が決めることではありません。町民一人ひとりの思いを尊重することが大切だと思っております。清水町にはまちづくり基本条例があり、そこには「町民こそがまちづくりの主役であり、皆で情報を共有し、お互いに尊重し合い、助け合い、協働すること」が書かれております。この原理・原則をぶれることなくすべての政策に反映させたいと考えております。もちろん、財政的なことや人的なこと等、課題は山積です。しかし、対話を重視することによって、それが100点満点じゃなかったとしても、時には70点、50点だとしても粘り強く着実に前へ進めることが未来の清水町にとって必要なことだと考えております。

 以上で終わらせていただきます。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 順次、内容を質問させていただきます。

 最初の道あるいは国のつながりということでお伺いいたしました。まさに教科書どおりの答えでございまして、それは答えてもらわなくても私は十分承知をしているところでございます。今の説明を聞く限りでは、これを今新町長にどうのこうのと言っても無理な話だと思いますけれども、今の説明でいくと、どうも受け身の施策だなというふうに感じるわけです。もう少し攻めの施策が必要ではないかというふうに感じます。

 それと、本町だけでは町政は成り立つわけがありません。国や道、あるいは多くの力を借りなければできないと思いますので、私は町長の大きな仕事として中央に対しての大きなパイプを作ることが重要ではないかというふうに思っております。そのためには、人脈を利用した信頼関係を作ることが一番近々の課題ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) 一見受け身のように感じるというご質問でございます。私は、ずっとそんなように職員時代も含めて感じられてきた部分もあると思います。実は、攻めるのが大好きでございます。そういうことも含めてしっかりと攻めの部分を前に出していきたいと思います。

 もう一つ、パイプをつくることが大事ということですが、それはもっともなことでございます。国や道に対して。これから、自分の経験も生かし、先ほども言いましたように小さなパイプですけれども、それを大きなものにしていきたい。ただ、今までの例を見てみますと、大きなパイプという部分で、それを声高々に言うことは相手に対してのこともありますし、どうも私の経験度からいきますと、意外と大きなものでなかったり、そんな部分も勉強させていただいたところがございます。しっかりと自分なりに強いパイプをつくりながら、着実に進んでいきたい、そういうふうに思っております。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 今、町長が気になることを言われたんですけれども、声高々にやることが相手の方にどうのこうのというようなニュアンスのことを言われましたね。相手とは何を指して言っているんですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 一般的な論議として話させていただきました。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 一般的な相手というのは何を指して言っているんですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) どこの部分の相手という、国に対するそういう部分でしょうか。国や道に対する相手方のという部分では発言をした記憶がございます。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 何を言っているんですか。あなたが言ったんでしょう。あなたが相手と言ったから相手とはなんですかという答えを私は聞いているんですよ。相手という言葉で表現したから相手とは誰を指して言っているんですかと聞いたんですから。言いませんでしたか、相手って。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 相手方というのは、国や道に対する相手方にこちらが大きなパイプがありますよということになれば迷惑をかける場面も出てくるのではないかなという意味で相手方という部分を使ったと認識をしております。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) そういうことであればわかります。

 

○議長(加来良明) 質問を受けております。続けてどうぞ。

 

○8番(口田邦男) 次に移ります。

 次は、管内の他町村との関係でございますけれども、今いろいろと町長の方からご説明をいただきました。そのとおりだというふうに思いますけれども、もちろん近隣町村、特に近隣町村はとにかく強固なものにしていかなければならないし、仲良くしていかなければならないというふうに思います。町長同士の親密関係はもちろん重要なことだし、それ以外に町民同士、これらもひとつ多くの仲間がいっぱいおりますから、それも軸のひとつとした強固な体制というものを取っていただきたいというふうに思いますので、改めてその決意をお願いいたします。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) もちろん、そのように認識してございます。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) 次、3番目に移ります。

 二分化した本町をどう見ているのか。また、今後どうすればいいのか。私は、今町長が答弁をなされた選挙の結果をうんぬんということを聞きたくて申し上げたつもりはございません。もちろん、それは関係はございますけれども、本町は昔から一枚岩になれないという悲しい歴史があるんです。人口は管内では多い方、生産力はある、それから交通便がいい、住みやすい、こんな素晴らしい町はないんです。それがなぜ一枚岩になれない、一本化になれないの。何か原因があるんじゃないですかと。今回の選挙も含めて、それは原因はあるかもしれないけれども、総体的に考えて何かこういった面の解決策はないだろうかという思いで私はこの提案をしたんですけれども、ちょっと町長は何を力んでいたのかわかりませんけれども、選挙に絡んで答弁をなされましたが、ちょっと意外でした。ちょっと考え方が違うんじゃないですか。どうですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 何をもって二分化というか、二人がいれば必ず二分化という意味もございます。ただ、今議員が言われた融和、今後の4年間の中で、先ほどから私の特異な部分はあれだこれだと言っていますけれども、融和を図ることは私の与えられた今まで経験させていただいたことの中で、最も大事にしてきたことですし、今後もそれに向かって全町が一丸となるように努力してまいりたいというふうに思います。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) もちろん、この質問の中にはいろいろあるけれども、もちろん選挙絡みの問題はないとは言いません。だけれども、この議会において、もう過ぎた選挙については、この本会議の中では申してほしくなかったと。ましてや町長の口からそんな言葉は聞きたくなかったというのが本音でございます。もっともっと未来に向かっての言葉がほしかったなということでございますので、選挙のことはあまり言わないようにしてほしいと思います。どうですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) 私もそのように認識してございますし、とにかく4年間の中で、今まで成し遂げられなかった清水町の融和をしっかりと図っていきたいと、努力したいと思っております。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) よろしくお願いいたします。

 最後になりますけれども、特別な阿部カラー。いろいろあるよというような説明がございました。その中で特に町民との対話を大事にしていきたいんだというようなことをおっしゃいましたけれども、今の段階で、町民に対する対話は何か具体的なアイディアがあればひとつ示してほしいなと思いますが、どうですか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) とにかく、前からご案内してのとおり、現場を大切にする阿部でございます。できる限り現場に立って、あるいは町民の前に出て町民と一緒に対話をしながらあらゆる機会を通じて皆さんから意見を頂戴しながらしっかりと清水町の進む方向をつくってまいりたいと思っております。

 

○議長(加来良明) 8番、口田邦男議員。

 

○8番(口田邦男) いろいろ申し上げましたけれども、まだまだ町長になってから何日も経っておりませんので、これ以上どうのこうのと言ってみたって始まらないし、言うべきではないと思います。お互いに我々も新町長もすばらしい清水町のために頑張るということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) そのように私も初めから思っておりますので、しっかりとやっていきたいと思っております。

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