平成29年第8回定例会会議録(9月22日_日程第1 一般質問 大谷昭宣議員)

○議長(加来良明) 次に、1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) 初めての一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 1番としてアライグマ駆除の現状と課題について伺います。

 特定外来種アライグマが十勝管内で急増しており、農業被害に大きな影響を与えています。特に本町では、平成28年度には57匹と十勝管内の捕獲数119匹のほぼ半分を占めております。アライグマは、繁殖率が高いが捕獲効率も高いとされており、早い段階での駆除を進めることがより効果的であるということです。今年も本町では、昨年以上のペースで捕獲しているとのことだが、結果的には生息数の減少につながらなければ農業被害は増加の一途をたどってしまう。市町村が連携するなど広域的な視点で対応することも大切と考えるが、次の2点について伺います。(1)本町の農業被害と対策の現状について。2番目、今後の駆除の考え方と進め方について伺いたいと思います。よろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) ただいまの大谷議員の質問にお答えをしたいと思います。

 最初に本町の農業被害と対策の現状でございますけれども、本町において平成20年度に初めてアライグマを捕獲しており、平成27年度までは毎年10頭前後を捕獲しておりました。しかし、昨年は57頭に増加しており、本年度においても8月末現在で102頭捕獲しており近年増加している状況にあります。アライグマの農業被害につきまして、平成27年度と28年度それぞれ10万円程度の牧草ロールへの被害が報告されており、町といたしましても猟友会へのアライグマの捕獲及び活動単価として最大1頭あたり7千円の助成を行い、捕獲への支援をしているところであります。

 次に、今後の駆除の考え方と進め方でありますが、今後の対応につきましては、アライグマは特定外来生物でありますので、キツネ等と異なりわな免許を所持しなくても申請により箱わなを設置することが可能ですので、農業者自らが自分の農地を守る観点からもわなを積極的に設置していただければと考えているところでございます。なお、箱わなの保有状況ですけれども町は100基を保有しており、また各地域保全会で多面的機能支払事業を活用していただいた中で平成28年度には美蔓地区で30基、本年度も人舞地区で37基の箱わなをその事業で購入していただき、各農家で設置が進められ、捕獲成果も挙がっており、今後も猟友会並びに地域と連携しながら捕獲向上そして農業被害の防止に努めてまいりたいと思っているところでございます。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) 再質問させていただきます。まず1番目の本町の農業被害と対策についてですけれども、今町長のほうから10万円前後の被害ということで報告をいただいたわけですけれども、僕の感じではまだまだすごい被害があるのではないかと思います。特に酪農家での捕獲が大半を占めているということですけれども、酪農家の牛の餌になるサイレージのナイロンを破って発酵飼料を腐敗、二次発酵させるという被害が1番多いではないかと思います。この自給肥料の価値がどれくらいあるかという試算は難しいとは思いますけれども、10万20万という被害程度ではないと思っております。その辺の自給肥料の被害の試算とかされたことがあるかお伺いしたいと思います。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(小林 進) 今27年度28年度では10万円の被害ということで、町長のほうから回答させていただきましたけれども、これはあくまでもアライグマの被害があったという報告になっております。今大谷議員が言われたご指摘のとおり、これがアライグマ、アライグマは夜行性でございますので、夜中のうちに被害があるというようなかたちの中でアライグマにやられたという特定がちょっとなされていないものですから、あくまでもアライグマがやったのではないかという報告が10万円だということです。その他についてはキツネだとかいろいろなその他の動物の被害は出ておりますので、それから合算するとそれなりの金額が出ているのではないかと考えております。それについては、なかなか特定は難しいのではないかなと思われますので、今は報告の中で報告をさせていただいているという現状でございます。

 

○議長(加来良明) 1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) わかりました。アライグマは夜行性ということで昼間の時間帯に姿を見ることはなかなかないわけですけれども、夜暗くなってから餌を取り出しにいくと結構見かけて、私の家でも確保した経験がございます。それと、アライグマの次に心配なこととして、サルモネラ菌の試験によりますと13%のアライグマが保菌しているということでございます。最近の牛のサルモネラ症の原因が野生動物からの感染ということが最近言われております。町内でもサルモネラ菌の発生が年間数件あると思いますけれども、このサルモネラ症になりますと、抗生物質による牛の治療などにより牛乳の出荷制限、乳代の損失、治療費、牛舎消毒、消毒経費などを負い多大な経済的な負担が出るわけでございます。そして、なかなか一度発生すると1回2回と検査をクリアしていかないと正常化できないということで本当に長期間にわたることもございます。また、アライグマは牛乳を貯蔵している場所で発見されることが多いので大変深刻な問題だと思います。清水町でも捕獲されたアライグマがサルモネラ菌を保菌していたという話を聞いておりますが、その辺は把握しておりますか。お聞きします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(小林 進) サルモネラ菌についてはうちにとっては重大だというのは十分認知しておりますけれども、一応清水町で保菌されているという認識はまだしておりません。ただ、今言われるようにいろいろな機関でそういうものについては検査とか何かはしてはいるのですけれども、今は13%というようなかたちになると思うのですけれども、特別清水町で確認をしているかという部分については、今現在ではない状態です。

 

○議長(加来良明) 1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) 私の聞いたところでは1頭出たと聞きましたけれども、酪農家ではないという話もちらっとお聞きしました。いずれにしましてもこのサルモネラ菌は本当に大変な問題になりますので、また感染の原因にもなると思います。

 2番目の今後の駆除の考え方と進め方について今町長のほうから答弁がありましたけれども、清水町は本当にすごい捕獲率を示しておりますけれども、この箱わなが本当有効にできているのではないかと思います。これより捕獲効率を上げるためにはやっぱりわなの個数を増やすことが一番だと思います。先ほども言われましたけれども、多面的支払事業で2地区がわなを購入しているということですけれども、この事業は農村地域、町内全域が参加しているのでしょうか。お聞きします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(小林 進) 多面的機能支援事業につきましては、一応13団体地区というかたちで分けてあるのですけれども、2地区が入っていない現状でございます。市街地は当然入っておりませんけれども、農村部では旭山と清水地区の2地区が入っていない現状に至っております。

 

○議長(加来良明) 1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) この事業でこのわなを購入できるということをまだ周知できていないのではないかと思いますので、このような周知をして農家自らがわなを購入して少しでも捕獲をしていけるように周知していただきたいと思います。野生動物の被害はアライグマだけではございませんので、ヒグマ・キツネ・カラス等の駆除にも役立つと思います。また、先ほどわなの管理者はいらないという話でしたけれども、アライグマ以外の部分では必要になるのではないかと思いますので、このわなの管理をするのに猟友会の方に協力いただいているところでありますけれども、それもいっぱいいっぱいという状態でございますので、町職員の方にこのわなの免許を取っていただき管理者になっていただく。そういうお考えはございますか。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(小林 進) 今町長のほうからもお話がありましたけれども、まだアライグマに関しては申請行為だけで許可はとりあえずいらない。他の鳥獣被害のものについては当然銃を所持しますので、そういうものについてはいりますけれども、その中で役場の中では1名の方が猟銃免許を持っている状態でございます。今後についてなのですけれども、今のところは現状的にはいないような現状かなというふうになっております。あと、箱わなですけれども、先ほど多面的支払事業で周知してほしいという話だったのですけれども、それについてもご指摘のとおりだと思いますので、今後については他の地区団体に周知していきながら箱わなの設置について数を補完するようにしていきたいと思っております。

 

○議長(加来良明) 1番、大谷昭宣議員。

 

○1番(大谷昭宣) あと、最初に申し上げたとおり清水町だけで解決しようと思ってもなかなか難しい問題だと思いますので、近隣町村と連携するなどしてアライグマ対策に徹していただきたいと思います。他町村との連携についてお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 農林課長。

 

○農林課長(小林 進) ご指摘のとおり清水町だけで解決するような問題ではございません。十勝に関しては今これから本当にアライグマが増えてくる過渡期というかたちの中で、より一層広域的な連携を取りながらそういう捕獲などをして予防していかなければいけないと思っております。一応、十勝定住自立圏共生ビジョンの中でも十勝圏の中で取り上げていっていただけるような、清水町単独ではなくて広域的にやっていってほしいという要望も出していきたいと思っておりますので、近隣町村だけではなく十勝圏内でそういうことに取り組んでいきたいというふうに思っております。

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