平成30年第2回定例会会議録(3月6日_日程第8)

○議長(加来良明) 日程第8、教育行政執行方針について、教育長より平成30年度教育行政執行方針を述べていただきます。

 なお、教育長の体調を考慮し、初めの部分を教育長に、その後は学校教育課長が代読いたします。議会運営委員会で了承していますので、ご了承いただきます。

 教育長。

 

○教育長(伊藤 登) 

 

Ⅰ はじめに

 

 平成30年第2回清水町議会定例会の開会にあたり、新年度の清水町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について、議員各位と町民の皆様に概要を申し上げます。

 

 昨年3月に告示された新学習指導要領は、子どもたちが、未来の社会を切り拓いていくための資質・能力を一層確実に育成するとともに、社会に聞かれた教育課程を実現していくことが示されています。

 

 子どもたちが社会的に自立した人間として、わが国や地域の伝統や文化に立脚した広い視野を持ち、理想を描き、それを実現しようとするため、主体的に学び、必要な情報を取捨選択しながら、知識や技能を深めて、自分の人生を切り拓いていく大人になることが、学校教育を通じて育てたい子どもたちの姿の一つであると考えています。

 

 清水町教育委員会といたしましては、教育理念を「心響」、実践指標を"しみず「教育の四季」"とし、学校・家庭・地域が一体となって、将来の地域を担う人材を育成するため「心かよわせ、互いに響き合う感性豊かな教育」を推進してまいります。

 

 さらに、「清水町教育大綱」に基づいた総合教育会議における町長との協議・調整により、教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保しつつ、町長部局との連携を強化してまいります。

 

○学校教育課長(斉木良博) それでは、以降について代読させていただきます。

 

Ⅱ 学校教育の推進

 

 学習指導要領の改訂においては、将来を見据えた子どもたちの「生きる」を具体化するため、各教科等の教育内容について横断的な視点から学習内容を充実することが求められており、教育課程の実施に必要な体制を確保し、組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を目指すとともに、地域とのつながりの中で学び、自ら地域を担っていくことを実感できる学びを実現するため「コミュニティ・スクール」の導入に向けて引き続き検討を進めてまいります。

 

 また、小中学校の修学旅行にかかる経費の助成を拡大するとともに、就学奨励費の入学準備金の支給時期を早めるなど、保護者負担の軽減を図ってまいります。

 

 1 確かな学力の育成

 変化の激しい社会の中で、主体的に学び必要な情報を判断し活用することができる情報活用能力の育成が学習指導要領の総則に記載されています。

 中学校においては、平成29年度に一人1台のタブレット型コンピューターを配置したICT環境を整備しました。このICT環境を最大限に活用して、理解度を高める授業の展開など、基礎学力の向上に努めるとともに、情報モラルも含めICTを適切に活用できる力を育ててまいります。

 また、分かりやすい授業を展開するために、教職員の授業力の向上に向けて校内外の研修体制の充実や指導方法の工夫改善に努めてまいります。

 4月に実施する全国学力・学習状況調査においては、調査結果で明らかになった成果や課題を踏まえ、学力向上のための取組方針を作成し、各学校における指導充実の視点と、家庭での実践例を示し、学習習慣の定着や生活習慣の確立など学校と家庭と連携して学力の向上に努めます。

 

 2 豊かな心と健やかな体を育む教育の推進

 小学校においては、今年度から道徳が特別の教科として全面実施され、子どもたちがよりよい人生を送るため、地域や社会との関わりや、学んだことを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力の育成に取り組んでまいります。

 また、いじめについては、未然防止、早期発見、早期対応に努め、道徳教育をはじめとして全ての教育活動において、生命を大切にする心、思いやりの心、感謝の心、互いに支え合う心など、子どもたちの発達段階に応じた規範意識や倫理感を育む活動を、家庭・学校・地域とともに推進してまいります。

 子どもたちが楽しく健康的に日々の活動を行うため、その源となる体力の向上健康の増進については、学校の教育活動全体での指導と合わせて家庭や地域との連携を図ります。

 

 3 子どもの安心・安全教育の推進

 安全で安心した子どもたちの生活環境を確保するため、登下校時における通学路等のパトロールボランティアの協力を得て、保護者や地域ぐるみの取組を推進してまいります。

 また、災害の実体験を踏まえた防災教育や、低年齢化する情報機器の所持に対応した情報モラル教育につきましても、実態に即した指導を家庭、学校と連携して進めてまいります。

 

 4 特別支援教育の推進

 生涯にわたって切れ目のない支援を目指した清水町障がい福祉計画に基づき関係機関との連携を推進するとともに、特別な支援を必要とする児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導や支援に努め、特別支援教育支援員の配置などにより支援体制の充実を図ります。

 

 5 幼保小中の連携の推進

 保育所・幼稚園から小学校へ進む子供たちが活き活きと成長できるよう「保育」と「教育」の違いを踏まえたなめらかな接続を進めるため、幼児と児童の交流活動や保育士など関係者と連携した取組を実施するとともに、保育活動と教育活動の連続性を踏まえた教育の工夫、改善を推進してまいります。

 また、学習内容の連続性を踏まえ、小学校と中学校の連携についても進めてまいります。

 

 6 清水高等学校の振興

 総合学科先進校として特色ある教育活動を展開しております清水高等学校との連携と関係団体への支援を強めてまいります。

 

 7 しみず「教育の四季」の推進

 町民総ぐるみで、子どもたちの健全育成を目指した"しみず「教育の四季」"の取組は、四季を通して、家庭・学校・地域が一体となって感性あふれる表情豊かな子どもを育てるために実践している教育実践活動です。

 より多くの町民が次代を担う子どもたちの生きる力を育て、文化のまちに息づく、感性豊かな郷土を担う人材の育成を目指す本町の特色ある活動として引き続き実践してまいります。

 

Ⅲ バスの運行及び学校給食の運営方針

 

 1 スクー ルバス等の運行

 スクールパスにつきましては、全路線を運行委託しますが、引き続き遠距離児童・生徒の通学手段として安全な運行に努めてまいります。

 

 2 学校給食の推進

 学校給食につきましては、地元産の食材を多く利用したメニューを取り入れ、子どもたちが食に興味や関心を高められる食育活動を進めてまいります。

また、調理環境の整備を図り、何よりも安全で信頼される、学校給食の提供に努めてまいります。

 

Ⅳ 社会教育の充実

 町民が充実した生活を送るため、学びの環境整備に努めるとともに、それぞれのライフステージに応じた多様な学びの場を提供し、主体的に地域をつくる人材を育ててまいります。

 

 1 社会教育活動の推進

 各種活動団体の情報を発信し、団体活動の活性化を図るとともに、公民館講座の充実に努め、学ぶ意欲を引出し、いきいきとした地域づくりを推進してまいります。

 公民館につきましては、町民の皆さんが気軽に利用していただける社会教育活動の拠点として、その運営に努めます。

 

 2 文化芸術活動の推進

 町民一人ひとりが心豊かに潤いのある生活を送るため、子どもから大人まで、文化芸術に触れる機会並びに芸術鑑賞の場を提供するとともに、地域の文化を次世代につなげてまいります。

 施設改修としましては、文化センターの耐震化並びに老朽化した施設設備の更新等による大規模改修を行ってまいります。

 

 3 スポーツ・レクリエーション活動の推進

 各年代やそれぞれの体力に応じた「町民一人1スポーツ」を目指し、スポーツ推進委員並びに関係機関の協力をいただきながら、ニュースポーツの普及など、町民の皆さんの体力向上と健康づくりを推進してまいります。

 施設改修としましては、アイスアリーナの屋根改修工事を行ってまいります。

 また、アイスアリーナや体育施設等につきましては、引き続き指定管理者と連携を密にスポーツの振興を図ってまいります。

 

 4 図書館の運営

 地域を支える情報の拠点として、町民の生涯学習の支えとなるように、また町民の読書要求と学習意欲に応えられる資料を収集・提供してまいります。

 子どもたちの読書活動につきましては、学校図書館との連携を深め、移動図書館など本に親しんでもらう環境づくりのため、図書館サービスの充実に努めてまいります。

 しみず「教育の四季」推進協議会で定めました、毎月19日の「読書の日」の普及により、幅広い世代に本に興味を持ってもらえる事業を展開し、「町民のふれあいの場」としての図書館を目指してまいります。

 

Ⅴ むすび

 

 以上、平成30年度の教育行政執行に関する主要な方針について申し上げました。

 本年度も本町の教育・文化・スポーツの振興と生涯学習社会の構築に最善の努力を傾けてまいりますので、議員並びに関係各位の温かいご支援と積極的なご協力をお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。

 

 平成30年3月6日

 清水町教育委員会 教育長 伊 藤  登

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317