平成30年第4回定例会会議録(6月21日_日程第3)

○議長(加来良明) 日程第3、意見案第2号、北海道主要農作物種子条例の制定に関する意見書についてを議題とします。

 職員に意見書案を朗読させます。 

 事務局。

 

○係長(宇都宮学) 意見書本文を朗読いたします。

 北海道主要農作物種子条例の制定に関する意見書。

 我が国の食と農を支えてきた主要農作物種子法(以下種子法)が本年4月1日に廃止されました。

 種子法は、国や都道府県に対する公的役割を明確にしたものであり、同法のもとで、稲・麦・大豆などの主要農作物の種子の生産・普及のための施策が実施され、農業者には優良で安心な種子が、消費者には美味しい米など農産物が安定的に供給されてきました。

 しかし、種子法の廃止により、今後、稲などの種子価格の高騰、地域条件等に適合した品種の生産・普及などの衰退が心配されています。また、地域の共有財産である「種子」を民間に委ねた場合、長期的には世界の種子市場を独占する遺伝子組み換え企業が日本の種子市場を支配していく懸念も指摘されています。

 このことは、我が国の食の安全・安心、食料主権が脅かされることであり、国民・道民にとっても大きな問題であります。

 また、種子法廃止法案の可決に当っては、種子法が主要農作物種子の国内自給及び食料安全保障に多大な貢献をしてきたことに鑑み、優良な種子の流通確保や引き続き都道府県が種子生産等に取り組むための財政措置、特定企業による種子の独占防止などについて、万全を期すことを求める附帯決議がなされています。

 よって、北海道における現行の種子生産・普及体制を生かし、本道農業の主要農作物の優良な種子の安定供給や品質確保の取組を後退させることなく、農業者や消費者の不安払拭のために、北海道独自の種子条例を制定するよう、次の事項を添えて強く要望します。

 記

 1.将来にわたって北海道の優良な種子が安定的に生産及び供給が図られ、生産者が安心して営農に取り組み、高品質な道産農作物が消費者に提供ができるよう、北海道主要農作物の種子に関する道条例を早期に制定すること。

 2.対象農作物については、稲、麦、大豆といった北海道農業に欠かせない農作物を位置付けるとともに、条例の円滑な推進に必要な財政措置と万全な体制を構築すること。

 3.食糧主権の確保と持続可能な農業を維持する観点から、優れた道産種子の遺伝資源、が国外に流出することのないよう知的財産の保護を条例に盛り込むこと。

 以上です。

 

○議長(加来良明) 本案について、提案理由の説明を求めます。

 桜井崇裕議員。

 

○2番(桜井崇裕) 提案理由の説明をいたします。種子法が廃止されて我が国の食の安心安全をどう守るのかという中で、北海道ブランドをしっかり守るためにも北海道独自の種子条例を早期に制定していただいてその対策を求めるものでございますのでよろしくご審議いただきたいと思います。

 

○議長(加来良明) これより質疑を行います。

 質疑ありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより、討論を行います。

 討論はありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 討論なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより、意見案第2号北海道主要農作物種子条例の制定に関する意見書についてを採決します。

 この採決は、起立によって行います。

 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は起立願います。

 

(賛成者起立)

 

○議長(加来良明) 起立多数です。

 よって、意見案第2号は原案のとおり可決されました。

 提出先は、北海道知事といたします。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317