平成30年第6回定例会会議録(9月21日_日程第1_一般質問 奥秋康子議員)

○議長(加来良明) 日程第1、一般質問を行います。

 順番に発言を許します。

 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 今回、駅前を中心とした市街地の活性化について質問をいたします。よろしくお願いをいたします。

 駅前を中心とした一帯は長い歴史の中で各種機能を持つ地域の顔でありました。近年、郊外型の大型商業施設やライフスタイルの変化や商店経営者の高齢化などによりまして、空き店舗の発生や居住人口の減少など中心市街地の空洞化が進行し、町の主体性喪失の危機に直面していると考えます。これは相当以前から中心商店街の活性化、さらに駅周辺整備の課題として度々議論が交わされてまいりましたが、何らかの解決策もないままシャッターが降ろされたままの店が経営を続けているのが実態でございます。国は中心市街地活性化法が、効果が見込まれる地域を重点的に支援するという法改正を平成18年に行いました。その後も行っておりますが、これは比較的人口規模の小さな自治体でも取り組みやすい内容になっていると理解をします。そこで次の点についてお尋ねをいたします。

 一つ目といたしまして、廃業による空き店舗は増加をしておりますが、10年前の店舗数と現在の店舗数はいくらですか。

 2番目、清水の中心市街地機能は周辺へと拡大いたしました。行政として将来どのようなまちづくりをして、既存の商業者、商店街を守り発展させるのか伺います。

 3番目、JRが上下線合わせ12便もの特急が停車をしている駅前などは、小売店舗、旧旅館などの閉店が相次いでおりますが、店舗の利用などは進んでおらず、撤退後の空き地、建物などそのまま放置されているものもあります。その周辺地区の発展を図る上で整備が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 4番目に、中心市街地の賑わいには子どもや若者が集まる拠点が必要ではないでしょうか。空き店舗を利用したコミュニティスペースをつくり、学生や子どもたちが自由に出入りのできる、誰もが気軽に立ち寄れる空間とか、一つの例として今若者に人気のあるボルタリングジムを開設してはいかがでしょうか。

 5番目に、人口減少、超高齢化の進展に対応するために、これ以上中心部の拡散に歯止めをかけるため、コンパクトシティをつくり、小さくても町の賑わいを再現するために町は早急に中心市街地活性化基本計画の作成に取り組む必要があるのではないかと考えますがいかがでしょうか。

 以上、町長の所信をお伺いいたします。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) それでは、奥秋議員の市街地活性化についての質問5点についてお答えをいたします。

 まず(1)、廃業による10年前の店舗数と現在の店舗数についてのご質問でありますけれども。経済産業省が行う商業統計における平成19年と平成28年の数字ですけれども、小売業の店舗数は平成19年110事業所がありました。それに対し、平成28年は82事業所であり、28事業所が減少をしております。

 全てが空き店舗になっているとは限らないと考えておりますけれども、平成23年度から、新規開店者・空き店舗活用開店者支援事業補助金の交付を実施し、29年度までに新規開店が1店舗、空き店舗を活用した開店が10店舗となっている状況でございます。

 次に2点目、行政として将来どのようなまちづくりをして、既存の商業者・商店街を守り発展させるのかというご質問に対する回答でございます。清水町まちづくり計画の第4編第4章、「商業の活性化と異世代が集う多機能型まちづくり」において4つの基本目標を掲げ、その中で、対話と賑わいのあるコンパクトな中心市街地づくり、町民の生活に必要な商店、高齢者が安心して利用できる商業環境の向上を定めています。

 商工会においては、清水バル、しみずウォークなどの幅広い多くの町民が参加するイベントを開催しており、町民に定着した催しとなっていると感じております。今後も、清水町商工会と連携し、多くの町民が集い、対話の生まれる商店街づくりに支援していく考えでおります。

 次3点目、駅前周辺地域の発展を図る整備についてのご質問であります。駅前周辺についての空き店舗等について、数年間放置されている状況は認識していますが、個人の所有物であり、第三者は手を付けられない状況であります。町としても、駅前周辺の整備については懸案事項であり、市街地整備に係る制度などについての情報収集をはじめ、様々な機会においてその可能性を探っていきたいと考えております。

 次に4点目、中心市街地に子どもや若者が集まる拠点が必要とのご指摘でありますけれども、それに対する答弁でございます。まちづくり計画の中で異世代が集まる交流の場として、空き地や空き店舗の利活用による地域のコミュニティ形成を目指すことを基本目標の一つとして掲げており、展開する施策の中では、コミュニティビジネスの創出と創業の支援を想定しています。昨年度に、清水町地域カフェ事業を開始し、町内の喫茶店等において開催をしております。この事業は町民であれば誰もが参加できる事業であり、異世代の交流も期待をしているところであります。異世代が集まる拠点づくりの必要性は感じているところであり、老人福祉センターに開設した共生型つどいの場はその一つと考えております。中心市街地における新たな拠点の設置には財源の確保も重要な要素であり、今後も情報収集を行い、機械を逃さず中心市街地の賑わいづくりの場について模索をしてまいります。

 次に5点目、早急に中心市街地活性化基本計画の作成に取り組むべきとのご指摘でございますが、市町村がつくる中心市街地活性化基本計画について、内閣府の認定により、税制の特例や補助事業が受けられる制度でありますが、ディベロッパーや地権者、商業関係者のほか、商工会と都市機能増進を進めるまちづくり会社が必須の構成員とされており、制度の理解など調査研究をしていきたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) それでは1項目目に質問をいたします。10年ほどは110の事業所がありました。今のところ82事業所になったということでありますけれども、これは全町、駅前でなくて全町に限ってですか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 今のご質問につきましては経済センサスによる統計数値ですので全町に係る分でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) その中で、新規開店した事業者が閉店した事例はありますか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 町として実施をしています、新規開店者・空き店舗活用開店支援事業におきましては、1店舗開店の補助を行いましたけれども、そちらについて閉店をしているという状況がございます。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 1店舗が新規オープンした中で町の補助を受けながら閉店をしたということでございますが、これは駅周辺とか、私が言っている今回の市街地の中心の問題についてなのですけれども、それに係る地域的にはどの辺でしょうか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 中心市街地という部分のエリア設定について明確なものはないといいましょうか、難しいなとは思っておりますけれども、駅の近くの店舗でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) これまでにも非常に町としては商業振興事業として高齢者とか障がいの持った方々の快適に安心して買い物ができる段差のない歩道を設置すべきとして中心商店街の街路整備事業で歩道を広げ、またそのことによりまして車道を2メートルも狭めてしまったということがありました。当時の議会でも車道を狭めることで時代の流れに逆行しているのではないかと、そういう意見が出ておりましたけれども、それにも関わらず、それは事業を実施したわけですが、それが本当の商店街の活性化につながったということになるのかということも一番の問題なのですけれども、それの車道を狭めて歩道を広げたということで町の収益力とかというものが実際つながっているのかということもありますが、そういうことは考えたことがありますか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 概ね20年ほど前かと思っています。歩道等の整備を実施しまして、議員がおっしゃったように歩道を広げ車道を狭めたということになってございます。今ご質問のありましたそのことによっての収益力、町内の経済の動向についてという部分でございますが、歩道に関わってどういったような効果があったかという部分については私たちのところでは把握してございません。以上です。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 20年前から町の商店街の活性化ということでいろいろな手を尽くしておりますけれども、結果的には店舗数、事業者が減ってくるというのが現実でございます。そういう中で2番目のほうに移りますが、町が新規の開店、商業の活性化と次世代が集う多機能まちづくりとかということで、いろいろな4つの基本をあげてまちづくりに力を入れているようではありますけれども、郊外にこのような新規店舗なんかをつくっても、逆に中心市街地が外に広がってしまうような気がするのですが、そういう中で中心街がデメリットになるのではないかという気もしますけれども、そういう危機感はないでしょうか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 中心市街地の活性化につきましては先ほど町長から答弁をさせていただきました新規開店者・空き店舗活用開店支援事業において、その事業の中の要綱の中で区域を設定し、その要綱の中でいわゆる中心市街地という把握をしながら町、市街地の中で新しく開店をされる事業について支援をしているところでございます。まちづくり計画の中で現在進めているコンパクトなまちづくりという部分でいきますと、町内を歩ける範囲の中でいろいろな機能、商店を利用できるというものを目指している中での一つの事業ということで23年度から実施している事業でございます。件数等については若干先ほど説明をさせていただいたとおりでございますけれども、町としてはこのような事業の中で推進をしていると考えてございます。以上です。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 今このような商工会と連携して多くの町民と集い、対話の生まれる商店街づくりに支援をしていくというお考えでありますけれども、非常に町民に根付いてくるのかと思いますが、実質これが本当に商店街、商店の人たちの支援というのにはなかなかイコールにならないような気もするわけですね。やはり駅前の環境というものもやはり大事にしていかなければならないと思います。そういう中で清水の駅前が非常に、特急が止まるというそういう中では本当にどんな町だろうという、素晴らしい町だなと印象づくところではありますけれども、たまにふるさとに帰ってきた若者が最初に目に入るのが駅前周辺の建物でありますが、決して管理が十分だとは言い切れないという建物があります。その建物は雨が降ると雨漏りなどが外に聞こえてくるような、このようなものを目の当たりにしたときにはやはりその場所から少しでも早く通り過ぎて行きたくなるような状況だと思うのです。これは防犯だとか防災対策とともに景観のイメージアップもしっかり図らなければならないのではないかと思いますが、この場所はもちろん、この建物は、建物の管理者、個人のものでありますけれども、これはご答弁でもありましたように、第三者のものですので手をつけられないということでそのまま状況を見守るというお考えなのでしょうか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 駅前周辺のいわゆる放置されている建物についてのご質問でございます。先ほど町長からお話しさせていただいたとおり個人の所有物でありますので、強制的に行政なり第三者が手をつけるということはできないと考えてございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 第三者は手を付けられないわけですけれども、この建物の町民税とか資産税なんかはどのようになっているのでしょうか。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 税務課長。

 

○税務課長(小林秀文) 課税の状況につきましては地方税法第22条の規定がありますので、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思います。以上です。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 個人情報でありますのでそれはなかなか答弁も難しいかと思いますけれども、しかし管理もできないままで放置してあるとなれば、やはり行政として何らかの指導か何かはできないものでしょうか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 建物が放置されていることによって防犯上、もしくは景観上危険が及ぶというのでしょうか、そういった状態になれば行政として何らかの手立てを講じなければならないのかと思ってございます。現在のところそこまでの危険度はないと判断してございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) そこまでの危険度がありませんから、当分はあのままにしていきましょうということでありましょうけれども、やはり確実に高齢化、また人口減少が進んでおりますので中心市街地もしっかりと整備をし、大きく見直していただくということも大事だということもありますので、なかなか難しい問題だとは思いますが、4番目になりますけれども、町もいろいろと異世代の交流もやってくれております。やはり若者世代に魅力あるまちづくりというのは定住につながるのではないかと思います。先日の16日に開催されました第1回の肉・丼まつりは実行委員会のご努力もあり、イベント会場に足を運んでくれた来場者数を見た上でも、用意した5,000食の丼物が2時間弱で完売したということですが、その相乗効果と、何よりも主催者の使命感にも似た取り組みの結果により、非常に大きな成果を挙げたのではないかと認識をしております。清水町でも真剣な人々の取り組みで成果が出されたということは嬉しい限りでありますので、そこでこの町をぜひとも中心市街地活性化計画の作成に取り組んでいただきたいと思いますし、やはり清水町の単発のイベントだけではなかなか最初は良くても人の流れが続かないというのもありますので、高齢化社会にあっても安心して暮らせるまちづくりは時代のすう勢だとも考えておりますので、若者が安心して高齢者ともどもサポートができるような拠点をつくるということをやはりいつも若者が周りにいるということが必要でありますけれども、やはりお金のかかることもありますが、まちづくりとしてもう少し掘り込んで、掘り下げて、いろいろな通学列車の待ち合わせをしている子どもたちも含めて地元の子どもたちと交流のできるような場所があってもいいかと思うのですが、それは難しいということもありましょうか。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) いくつかのご質問をいただいたと思っています。まずは若者が魅力を感じるまちづくり。定住につながるようなまちづくりという部分のご質問があったかと思います。定住という部分では子育て支援ですとか、医療に係る、今現在町として行っている制度の実施、それから義務教育に関する施策または福祉等に関する施策、いろいろな施策を実施している中で総合的な行政の施策が相まって住みやすいまちづくり、町民の幸せにつながるのだろうなと思います。そのような総合的な施策が町外の方にも伝わっていくという中で、移住がされたり、町民もここの町に住み続けたいという定住の気持ちにつながっていくのだろうと思っています。商工観光課の部分とちょっと離れた部分も話してございますが、移住についてはそういったような総合政策的な部分を訴えながら事業を実施しているところでございます。先日の肉・丼まつりの件でございます。単発のイベントだけではなくて経済的、継続的効果の部分についてのご質問がございました。一つのイベントとして人を集めるだけではなくて、そこに集まってきた人をどう拡散させたり、その方々に再度町に来てもらったりという部分も含めて事業の役割、目的と感じてございます。今後このイベントにつきましては出店いただいた方ですとか関係者の方にご意見などを聞きながら今後の方向性、今回の事業の成果等について一定程度把握をしながら総括をしていきたいと考えてございます。若者、高齢者の交流の部分のお話をいただきました。町長の答弁の中で地域カフェ事業というものを行ってございます。その中でどなたでも参加できるので世代間の交流などもということを実施しているということを答弁させていただいたところでございます。商工会が行っている事業につきましても先ほどお話しました清水バルですとか清水ウォークですとか子どもを含め高齢者も参加をしている状況がございます。この事業は商店主がお客さんである町民であったりとか、コミュニケーションを取りながら賑わいであるとか地域の一体感をつくり出すという事業を実施していると聞いてございます。3年くらいでしょうか、そのぐらい実施してきている中で事業も徐々に成熟しつつ、コミュニケーションも高まっているのかと感じてございます。この事業を継続できるようなかたちで町としても支援したいと考えてございます。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 確実に高齢化と人口減少が進んでいるわけでございますが、中心市街地も大きく見直そうとする場合は固定観念にあまりとらわれないで空き地にマンションをつくるだとか、コミュニティスペースを更につくるとか、自由な発想が必要だと思います。先ほども触れましたけれども、旧ホテルや何かもいろいろなハードルがあるかと思います。関係者の合意形成だとか、土地、家屋など権利関係の調整というか、そういうものもあると思いますが、清水町の人口ビジョン、総合戦略とか総合計画などに重要な事業だとして位置付けられて中心市街地活性化計画に取り組んでいただきたいと思っております。もう一度よろしく答弁をお願いします。

 

○議長(加来良明) 商工観光課長。

 

○商工観光課長(斉木良博) 「固定観念にこだわらず」というかたちで、自由な発想をというご質問をいただいたと思います。何年か、ここ数年の中の懸案事項と考えてございます。いろいろな発想も必要ですし、その事業に対するといいましょうか、出会いといいましょうか、いろいろなチャンスが来るかと思います。その機会を逃さないでどのようにしたらその事業として実施できるかとかそういったような柔軟な発想の中で取り進めたいと思ってございます。中心市街地活性化基本計画については答弁させていただいたとおりまだまだ研究をさせていただきながらとり進めていきたいと思ってございます。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) これからも研究をされるということでございます。この事業がもう国のほうで始まってから相当月日も年数も経っておりますし、清水町も今のところ危機的ではないかもしれませんけれども、本当に人口数が半減になる時代が来ると思いますので、そのときに向けて今からでもしっかりと検討して進めていっていただきたいと思います。今課長のほうから進めていくということでございますのでこれで私の質問は終わります。

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