平成30年第6回定例会会議録(9月28日_日程第7)

○議長(加来良明) 日程第7、意見案第7号、ライドシェアの推進に対する慎重な審議を求める意見書についてを議題とします。

 職員に意見書案を朗読させます。

 事務局。

 

○主任(鴇田瑞恵) 意見書本文を朗読いたします。

 ライドシェアの推進に対する慎重な審議を求める意見書

 北海道では広大な大地を有しているうえ、全国を上回る急速な人口減少と高齢化が進んでおり、人口減少と住民の移動への対応といった地方創生の実現が喫緊の課題である。

 国は、平成28年7月、シェアリングエコノミー検討会議を設置し、同年11月に中間報告書をまとめた。また、規制改革推進会議においても、一般のドライバーが利用客から運送対価を取って自家用車で利用客を送迎する、いわゆるライドシェアの本格導入に向けた検討を進めている。

 ライドシェアは、普通第二種免許や運行管理者の配置も不要とされるなど、道路運送法で禁止されてきた、いわゆる白タク行為を合法化するものであり、また、需給状況やドライバーによって運送対価が変動し安定したサービスの提供が困難であることや、24時間稼働の保証がなく、特に女性や高齢者の夜間利用が不便・不安になること、事業主体は一切運送に関する責任は問われず、紛争等は当事者間での解決となること、他国では自動車配車アプリを運営する事業者と登録するドライバーとの雇用関係の有無や地位確認等で集団訴訟が提起されていることなど、多くの問題点が識者からも指摘されている。

 このように多くの問題点を有しているにもかかわらず、ライドシェアが無秩序に地域で展開されれば、結果的に利用客の利便と安心・安全が担保されない事態が常態化する恐れがあり、また、全国に展開されれば、タクシー事業ばかりでなく、路線バスや貨物、鉄道を含めた地域公共交通の存立が危機に陥り、ひいては地域経済にも深刻な影響を与えかねない。

 よって、国においては、地域公共交通の重要性や地域の取り組み状況に鑑み、現在一部の地域において実施されている高齢者等の交通手段に配慮した特例制度を堅持しつつ、さらなるライドシェアの推進については、慎重な審議を行うよう強く要望する。

 

○議長(加来良明) 本案について、提案理由の説明を求めます。

 桜井崇裕議員。

 

○委員長(桜井崇裕) ライドシェアの推進に対する慎重な審議を求める意見書の提出について説明をいたします。繰り返しになりますけれども、国においては地域交通の重要性、地域の取り組み状況に鑑み、現在一部の地域において実施されている高齢者等の交通手段に配慮した特例制度を堅持しつつ、さらにライドシェアの推進について慎重な審議を行うよう強く要望するものであります。国並びに国交省において慎重に整備されるよう強く求めるものであります。よろしく審議をお願いします。

 

○議長(加来良明) これより質疑を行います。

 質疑はありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより討論を行います。

 討論はありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 討論なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより、意見案第7号、ライドシェアの推進に対する慎重な審議を求める意見書についてを採決します。

 この採決は、起立によって行います。

 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は、起立願います。

 

(賛成者起立)

 

○議長(加来良明) 起立多数です。

 よって、意見案第7号は、原案のとおり可決されました。

 提出先は、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、国土交通大臣、内閣官房長官、規制改革担当大臣といたします。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317