平成30年第6回定例会会議録(9月28日_日程第9)

○議長(加来良明) 日程第9、意見案第9号、道教委「これからの高校づくり」に関する指針を見直し、全ての子どもにゆたかな学びを保障する高校教育を求める意見書についてを議題とします。

 職員に意見書案を朗読させます。

 事務局。

 

○係長(宇都宮学) 意見書本文を朗読いたします。

 道教委「これからの高校づくりに関する指針」を見直しすべての子どもにゆたかな学びを保障する高校教育を求める意見書

 道教委は、2006年に策定した「新たな高校教育に関する指針」(以下、「旧指針」)にもとづき、毎年度「公立高等学校配置計画」を決定し、「望ましい学校規模」を「40人学級で、4~8学級」として、高等学校の募集停止や再編・統合を行ってきました。これによって、2007年から道内の公立高校は統廃合により46校が閉校となり、公立高校のない市町村は50へと増加しました。2019~21年度の「公立高等学校配置計画案」においても、再編・統合によって、1校の募集停止をはじめ56校において57学級と大規模な削減になっています。

 「配置計画」で地元の高校を奪われた子どもたちは、遠距離通学や下宿生活等を余儀なくされ、精神的・身体的な負担が増大するとともに、保護者の経済的負担の増大も報告されています。また、子どもの進学を機に地元を離れる保護者も現れ、過疎化が進み、経済や産業、文化などに影響を及ぼすなど結果的に地域の活力を削ぐこととなっています。

 道教委は3月、「これからの高校づくりに関する指針」(以下、「新指針」)を公表しました。「新指針」は、依然として「望ましい学級規模を4~8学級とし再編整備を進める」ことを基本としており、地域の要望や実態を踏まえたものとなっていません。「旧指針」の問題点を一切改めない「新指針」によって、今後も統廃合が進むことは明らかであり、「都市部への一極集中」や「地方の切り捨て」により地域間格差が増大するとともに、北海道地域全体の衰退につながります。

 したがって、広大な北海道の実情にそぐわない「新指針」を見直し、中学卒業者数の減少期だからこそ、学級定数の見直しを行うなど、地域に高校を存続させ、希望するすべての子どもにゆたかな後期中等教育を保障していくべきです。そのためには、地域の意見・要望を十分反映させ、地域の経済・産業・文化の活性化を展望した新たな「高校配置計画」「高校教育制度」を創り出していくことが必要です。以上の趣旨にもとづき、次の事項の実現を求めます。

 記

 1.道教委が3月に策定した「これからの高校づくりに関する指針」は、地域の教育や文化だけでなく、経済や産業など地域の衰退につながることから、撤回すること。もしくは、これまでの「指針」による「序列化」「高校間格差」「地域間格差」などの問題点を改善させる事項を盛り込むなど、見直しを検討すること。

 2.すべての道内公立高校の学級定員を30人以下学級に引き下げること。

 3.教育の機会均等と子どもの学習権を保障するため、「遠距離通学費等補助制度」の5年間の年限を撤廃するとともに、以前より高校が存在しない町村から高校へ通学する子どもたちも制度の対象とすること。

 4.地域連携特例校および農業、水産、看護または福祉に関する学科を置く高校については、所在市町村をはじめとした地域における具体的取組とその効果を勘案して「5月1日現在の第1学年の在籍者が2年連続して10人未満となった場合」も再編整備を行わないこと。

 5.しょうがいのある・なしにかかわらず、希望するすべての子どもが地元の高校へ通うことのできる後期中等教育を保障するため、「地域合同総合高校」の設置など、ゆたかな高校教育を実現するため検討をすすめること。

 6.北海道で、最初の総合学科高校で、ある清水高等学校においては、総合学科の特徴である多様な進路希望を実現するため、幅広い科目選択が可能となるよう今後も1学年4学級を維持すること。

 

○議長(加来良明) 本案について、提案理由の説明を求めます。

 安田薫議員。

 

○委員長(安田 薫) これはこの間全員協議会も通っております。内容的には事務局が読んだとおりです。記の5項目目ですが、これはちょっとひらがながずっと並んでちょっと読みにくいということもあったのですけれども、これは提出者のそのままの文章でいいということで決定しております。また、6項目目には清水町の清水高校の項目も入れましたのでどうか皆さんご審議よろしくお願いいたします。

 

○議長(加来良明) これより質疑を行います。

質疑はありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより討論を行います。

 討論はありませんか。

 

(「なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(加来良明) 討論なしと認めます。

 

○議長(加来良明) これより、意見案第9号、道教委「これからの高校づくり」に関する指針を見直し、全ての子どもにゆたかな学びを保障する高校教育を求める意見書についてを採決します。

 この採決は、起立によって行います。

 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方は、起立願います。

 

(賛成者起立)

 

○議長(加来良明) 起立多数です。

 よって、意見案第9号は、原案のとおり可決されました。

 提出先は、北海道知事、北海道教育委員会教育長とします。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317