平成30年第8回定例会会議録(12月17日_日程第2_一般質問 奥秋康子議員)

○議長(加来良明) 一般質問を続けます。

 次に、10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 今期最後の一般質問の機会をいただきましたので、2項目につきまして質問をさせていただきます。

 まず最初に、安全安心な歩道の確保ということでお尋ねをいたします。一般道道熊牛御影線の十勝川にかかる橋は、昭和40年に永久橋としてかけられました。歩道橋なしの橋梁延長394メートル、幅員6メートルは決して広いとは言えない状況でございます。大型車両の交差は全く不可能であり、橋の手前で一方が通過するまで待機をする、そのような状況の中で、小学校の閉校により松沢地区の児童が平日はスクールバスで通学しますが、生活圏が拡大されたため、夏休みなど児童はその橋を越えて行かざるを得ないため、大変危険な状況でありました。幸いにも現在まで大きな事故は起きませんでしたが、十勝橋もさらに老朽化が著しく、今年の春先にはコンクリート板が落下をして通行止めが生じ、住民の生活に大きな影響が出ました。近年は農業専用車両の通行も加わり、交通車両数が増大をしております。地域住民が安心して生活できるように、新たな橋梁が必要ではないかと思います。以前歩道橋の設置を関係機関に要請するようにこの場で前町長に求めた経緯がございますが、答弁では毎年要望をしているとのことでございましたが、あれから10年以上の時が経っておりますが、何ら動きが見えません。その後の整備計画の進捗状況をお伺いいたします。

 次に、町内を走る一般道道に面した歩道についてお尋ねをします。近年健康づくりのためウォーキングする高齢者が増えております。道道に面した歩道の路面がひび割れをし、その間から雑草が年々勢いを増し、住民から雑草除去を求める声が多く寄せられております。歩行者の安全確保のため、歩道面の雑草の除去を関係機関に要請をしていただきたいと思いますが、見解を伺います。

 次、2項目目でございます。高齢者の地方移住について。健康な定年前後の方の移住を促す日本版CCRC、コンティニューイング・ケア・リタイアメント・コミュニティの略でございますが、これは直訳すると、継続的なケア付きの高齢者の共同体ということだそうであります。内容は東京圏をはじめとする地域の高齢者が希望に応じ地方やまちなかに移り住み、他世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて、医療、介護を受けることができるような地域づくりを目指すと定義をされております。地方への新たな人の流れをつくる施策の1つとして、平成28年度に制度化されたものでございます。北海道でも2025年以降高齢者人口が減少段階に入りますと、急激な減少に突入すると、そういうことになりますので、独自の発展、成長を遂げ、人口減少の危機を突破しようと、生涯活躍の町、日本版CCRC構想の地域展開を位置づけ、アクティブシニアの方々の道内への移住、定住を促進するとしております。清水町におきましても大都市の企業で活躍をされ、多くの経験を積まれたアクティブシニアの方々の存在は、農業の振興、またコミュニティの向上など、大きな戦力としても期待が持てるものではないかと考えます。この事業に関連する取り組みに対し、道内の60を超える自治体は推進意向があると示しております。十勝管内の4町村は推進意向があるということでありまして、もうすでに上士幌町は取り組みを開始しております。清水町もCCRCに取り組むべきではないかと考えますが、町長のお考えを伺います。

 以上、一回目の質問を終わります。

 

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

 

○町長(阿部一男) それでは、奥秋議員の質問にお答えをさせていただきます。

 大項目の1、安心安全な歩道の確保の中の1点目のご質問でありますけれども、一般道道熊牛御影線の十勝川に架かる十勝橋の整備につきましては、北海道へ橋梁架替えの整備の早期着工の要望をしてきたところですが、平成31年度から橋梁の架替え事業に関わる用地測量や用地買収交渉に着手し、2027年頃に供用を開始する予定と聞いております。なお、整備内容としては現状の車道幅員を広げ大型車両等の交差をスムーズにできるよう整備し、歩道の設置につきましては、現状の歩行者の通行量が少なく、通学路指定道路となっていない状況でもあり、歩道の設置はしないと聞いております。町といたしましては、引き続き北海道へ早期完成に向け要望をしてまいりたいと思っております。

 2点目についてでありますけれども、道道全般の歩道の状況の改善について、道路管理者である北海道へ要請をしてまいりたいと考えております。

 続きまして大項目2点目、高齢者の地方移住についての答弁でございます。国は、日本版CCRCとして、東京圏をはじめとする高齢者が、自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会において健康でアクティブな生活を送るとともに、医療・介護が必要なときに継続的なケアを受けることができるような地域づくりを推進しているところであります。北海道においても、人口減少・少子高齢化が全国を上回るスピードで進行しており、北海道創生総合戦略に「生涯活躍のまち」構想の地域展開を図るため、中高年齢者をはじめとする住民はもとより、首都圏の地域外からのアクティブシニアの移住を促し、本道の特性を活かして、健康でアクティブな生活が送れるよう、道内の同様な取組み事例を参考として、北海道版「生涯活躍のまち」に関する取組指針を平成29年3月に策定しました。また、北海道「生涯活躍のまち」推進ネットワークを設置し、情報の共有・連携を推進しているところです。なお、推進ネットワークは、本年7月末現在、道内63の市町村が参加をしております。平成30年度の道内179市町村において、「生涯活躍のまち」構想に関連する取組状況の調査では、推進したいという意向のある自治体は44市町村であり、その内15市町村はこの取組に関する基本計画や構想の策定を終えているという結果でありました。本町においては、現在の総合戦略の策定時に中高年者の地方移住を促す日本版CCRC事業の検討をした経緯もありますが、中高年者を含め本町への移住相談や受入れは行っており、充分な検討をする時間もなかったことなどから、積極的な事業としては見送ったところであります。現在、都市との交流は重要なキーワードとして、本町では、移住体験、ワーキングホリデー、高校生の修学旅行受け入れなどを行っているところです。今後においては、国や道も推進している事業であることや、人口対策としての移住定住、空き店舗対策、健康寿命を伸ばすなど、私の公約に近いもので、次期の総合戦略策定までに充分検討してまいりたいと思っております。

 以上、答弁とさせていただきます。

 

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 十勝橋の架け替えということになっておりますけれども、これはやはり歩行者が少ないために歩道橋が付けられないということでございますけれども、やはりいくら少なくてもこれは車の通行量から考えれば安全のために絶対必要だと思いますので、そこら辺はしっかりと届けてほしいと思いますけれども、これに関して町側はどう思っていらっしゃるでしょうか。

 

○議長(加来良明) 建設課長。

 

○建設課長(内澤 悟) 歩道に関します前に、先ほど町長の答弁のほうでお話しした車道を広げるというところをちょっと説明させていただきたいのですけれどもよろしいでしょうか。現況の橋の幅員、全幅的で6メートルあります。それを今度は架け替えによりまして、8メートルというかたちの中で2メートル増えるようなかたちになっております。それと、車道の幅員が5メートル50、それが新橋になりますと6メートルというかたちの中で拡幅というかたちになります。本来的に自転車や何かが通る路側帯と言われるところなのですけれども、車道がありまして、端っこのほうに白い線がありまして、それの幅が今の現況の中でいきますと、片側が25センチとなっております。それが1メートルというかたちの中で、その部分に関しましてはある程度広げるというかたちの中で確認をしております。本町に関しましても要望としては歩道の設置というかたちの中でずっと要望してきた経緯がございます。その中の道の要件というか、道の判断の中でどうしても歩行者の通行量が少ないという部分もあるのですけれども、通学路的な指定になっていれば、それはもちろんつけなければならないというものはあるのですけれども、通学路指定になっていない中で、先ほど言った1メートルの範囲を使った中である程度の歩行というか、できるような状況にはなるのではないかという話は聞いております。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) やはりあの橋がたとえ8メートルになったとしても、最近は農業の大型専用車両が、要するに普通の道路でも中央ラインを超えて走るような状況なのです。それが頻繁に通る状況の中で日に日に車は増量しておりますので、やはり子どもの安全、歩行者の安全を考えるならばしっかりとこの、学校の通学路指定道路に今のところはなっていないのですけれども、これも含めて努力していただきたいと思いますけれどもいかがでしょう。そうなれば歩道がつきますよということであればぜひともこの通学路指定道路にしていただきたいと思います。答弁はどうでしょうか。

 

○議長(加来良明) 建設課長。

 

○建設課長(内澤 悟) まず通学路指定道路というかたちなのですけれども、本来的に道路管理者が指定するというかたちではなくて、学校側、教育委員会、そちらのほうの通学路指定に基づいた道路指定というかたちになっておりまして、その部分はなかなか道路管理者側のほうではちょっと難しい面があるのかなということで考えております。それと歩道の設置の要望の関係なのですけれども、この事業自体がある程度北海道のほうで見通しがついたようなかたちの中でちょっと動き出しているようなかたちでございます。その中でもどれぐらい今後において歩道の設置の要望をかけた中で、それが叶うか叶わないか、それは本町でもちょっとなかなか分からないような状況ではございますが、その辺に関しましてはもう一度北海道のほうにお話はしてみたいと思います。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 結局この橋は50年以上経っておりますので、もう老朽化だということで、道のほうは架け替えを前提としての答弁だと受け取っておりますけれども、それでよろしいですよね。

 

○議長(加来良明) 建設課長。

 

○建設課長(内澤 悟) そのとおりでございます。本町でも聞いているのが、今の現橋梁を使った中で、そのまま残してそこを通過させる中で、別にその隣ぐらいに新橋をつくっていくというかたちの中で聞いております。以上でございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 何分にも歩行者の安全を確保していただくように努力していただきたいと思います。2項目につきましては道のほうに要請をしていただくということですが、これは道も歩道を設置したということはやはりこの目的を果たすための会議ができていないわけですよね。それをしっかりと道のほうに申し入れていただきたいと思います。一度もこういう話は今までには清水町にはなかったでしょうか。歩道の環境整備は。

 

○議長(加来良明) 建設課長。

 

○建設課長(内澤 悟) 住民の方からのお話ですね。住民の方からは特段、農村部というか、そちらのほうの見ぐさいだとか、そういうお話はございません。ただし草刈りに関しましては若干なりお話がありまして、それに関しましては道のほうに要望というか要請をしながら進めてきているところでございます。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 道に要請をしてくださるということで、これに関しては終わりますけれども、次に高齢者の地方移住について再質問をさせていただきます。答弁の中に、このCCRCの事業の検討をした経緯があるが、要するに十分な検討をする時間もなかったことから積極的な事業としては見送ったというところなのですが、時間がないから積極的な事業として見送ったということはちょっと私は納得できないのですけれども、ほかに何か特別な理由があったのでしょうか。

 

○議長(加来良明) 企画課長。

 

○企画課長(松浦正明) まず現在の総合戦略検討のときにつきましては、CCRC自体はアメリカで最初につくられた事業ですけれども、日本版のCCRCということで、そこら辺の事業内容ははっきりしなかった部分もございます。その後、生涯活躍の町ということで特にアメリカではお年寄り、リタイアメントということで退職者を基にやっていますけれども、実際現在は50代だとか、まだ退職前から地方に移り住んで、先ほども言いましたアクティブ的な、例えばこのような清水町に来ていろいろな空き店舗活用だとか、そういうところにも力を発揮できるのではないかという部分もございます。そういうこともありまして、当初総合戦略については最初につくる部分もありましたので、そのほかのいろいろな検討材料もありましたので、検討が十分にできなかったということでちょっと進められていない。ただ、移住促進については今も進めておりますけれども、当時も若い方なり、例えば高齢の方でも清水に住みたいという方は別に特に拒んでいるわけではないので、そういう施策についてはそのまま続けていくということで考えてきた経過がございますので、今後についてはまだ新しい戦略をつくるかたちになると思いますので、十分検討してまいりたいと考えております。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) ということは、平成28年の9月頃は各町村にアンケートが来ていると思うのですけれども、清水町としてはこのCCRCの検討をするとか、推進意向があるとかという部分にはどのような回答をしたのかなと思いますけれども、清水町の場合はこれの推進意向の対象町村として入っていないのですよね。十勝管内でも。だから本当に検討されたのかどうかということもありますけれども、いかがでしょう。

 

○議長(加来良明) 企画課長。

 

○企画課長(松浦正明) 現在、北海道の推進ネットワークがございますけれども、十勝管内7市町村ありますけれども、その中に清水町は入っておりません。検討が十分にできていなかったというのが一番大きいかなと思いますので、今後いろいろ情報収集したり、特に先進的に実施構想等を策定している市町もございますので、そういうところも検討しながら考えてまいりたいと思っておりますのでよろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 人口減対策として、移住定住だとか空き店舗対策などがありますけれども、この清水町では移住定住の関係では昨年の利用件数が5件、そのうち利用日数が95日、利用者が6名と、年々減ってきているわけです。まずこれはなかなかこの数字でいくと定住には結び付けにくいと考えられますので、やはり清水町はCCRC事業推進での他世代との交流を地域社会としてしっかり移住定住事業としての連帯でこれを進めるべきではないのかなと思いますし、これに対して国からのいろいろな支援策があると聞いておりますけれども、この辺に対してどう捉えていますか。

 

○議長(加来良明) 企画課長。

 

○企画課長(松浦正明) 移住体験等につきましては、一昨年の災害によって2棟あった分が1棟に減ったということで、利用件数とかが減っているのは事実でございます。今年度1棟改修して増やしているところでございますけれども、移住定住につきましては当然力を入れていくべきだと思いますし、今後そういうことで進めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いします。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 移住定住に力を入れております割にはなかなかそれが数字的には表れないのですけれども、やはり移住者と地域とのコミュニティというものがしっかり図るということが私は大事ではないのかと思います。同じ価値観を共有する方々でコミュニティを築きあげ、そして移住者を受け入れるということですね。移住者と地域住民とのコミュニケーションでは住民や移住者に地域の移住者条件を最初にしっかりと提示しておくということも大切ではないかと思います。例えば今各地域で行われております、松沢でもお元気サロンのようなものがやっておりますが、そういうところに参加をしてもらって、地域の行事に参加をすることが同じ価値観の人が集まりやすい、そういう中でコミュニティを図ることで、移住体験者の人たちもやはり「この町は本当に安心して住めるのだな」と思いますが、ただ移住体験者としてご勝手にどうぞというようなかたちでありますので、何か今までのを見てみますと、移住体験の住宅を有料では借りるのですけれども、別荘的な感覚で今まで来ていたのではないのか。地域のコミュニケーションはあまり図られていなかったのではないかと思いますけれども、そこら辺はどう押さえていますか。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) この全体の計画等につきまして、私も答弁の中で申しましたように非常に大事な部分だと。ただ、過去数年前においてはたまたまそういう状況ではなかったのでこの構想に乗らなかったということですけれども、私といたしましては今申しましたように、答弁にありますように、重要な中身としてしっかりと捉えております。そんなことでさらにまた高齢者に限らず若者も含めて移住定住の部分についてはよりもっと力を入れて、新年度からはさらにそこの部分も重点にした中で、こういう都会からの移住を積極的に受け入れるような体制づくりも含めてやっていきたいと思っておりますのでご理解をお願いしたいと思います。

 

○議長(加来良明) 10番、奥秋康子議員。

 

○10番(奥秋康子) 今町長から大変前向きな答弁をいただきました。今国が掲げる地方創生によりまして、地方の行動や意見、発想に対して非常に有利に運べる状態であると思うわけでございます。これからも素晴らしい総合計画が出てくるのであろうと思いますので、町長はぜひこの追い風を体いっぱいに受けて町民と清水町を導いていっていただきたいと思います。終わります。

 

○議長(加来良明) 町長。

 

○町長(阿部一男) いずれにいたしましても先ほど答弁申し上げましたように、大事な政策としてこれからもそんな中でしっかりと計画づくりから反映してまいりたいと思いますのでよろしくお願いをしたいと思います。

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