令和4年第5回定例会会議録(6月16日_日程第3_山下)

〇議長(桜井崇裕) 次に、3番山下清美議員。

○3番(山下清美) 3番、公明党、山下清美でございます。事前に通告しております2項目について質問をさせていただきます。

 まず、1項目めですが、清水町が目指す脱炭素社会についてお伺いいたします。

 今年度の町政執行方針で、2050年に温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを目指し、町内における再生可能エネルギーの利活用促進と省エネルギーを推進し、脱炭素の取り組みを進めると表明しております。

 私も、農産工業の町、酪農の町、清水町ならではの脱炭素の取り組みが必要だと考えております。

 そこで、年度当初の進捗状況並びに実施に向けた方向性について、町の考えをお伺いいたします。

 1点目については、昨年12月の一般質問の中で、5つの項目を提示して全課に関連する事業を検討し集約を進めるとの答弁がございました。その集約した内容の詳細、並びにその内容を受けての今後の取り組みについてお伺いいたします。

 2点目につきましては、今年度予算に計上されている地域再エネ導入戦略策定について、今現在の事業の進捗状況はどの程度進んでいるのかお伺いをいたします。

 3点目、町政執行方針の主要政策に位置づけられている「ミライに繋ぐ"ゼロカーボンとかち清水"」が目指すところの清水町にマッチした脱炭素社会の具体的なイメージについてお伺いいたします。

 2項目めでございます。弱者対策についてお伺いいたします。

 今年度の町政執行方針の主要政策の「健やかで笑顔あふれるまち」で、少子高齢化が進行する中、町民の健康増進や福祉の向上のために、予防対策や自立支援の充実、地域と一体となった切れ目のない子育て支援などにより、安心して子供を生み育てることができる、そして、全ての町民が支え合い、健やかに生活することができる町を目指してまいります。また、障害のある方が地域で安心して自立した生活ができるように、障害への理解促進と相談支援体制の充実を図りますと述べられております。

 私は、清水町のような小さな町だからこそ、行政に届きにくい弱者の声なき声にアンテナをしっかり張って、身近な困り事に応えて、思いやりを持って支え合う地域にならなければならないと考えております。それを行うことができる町だと信じております。

 そこで、ひきこもりの方、障がいのある方、高齢の方など、現代社会における弱い立場にある方々とともに支え合い、ともに生活していける町に向けた町の考え方について伺います。

 1点目については、201912月の一般質問の中で、ひきこもりの実態把握調査を実施すべく、また、専任担当者配置の必要性について調査研究を進めるとの答弁がございました。その後の検討状況並びに今後の、今、取り組みの状況についてお伺いをいたします。

 2点目でございます。

 町政執行方針の主要政策に、障がいのある方が地域で安心して自立した生活ができるようにと述べておりますが、障がいのある方はもちろん、高齢者、ひきこもりの方、全ての弱い立場の方々の自立支援について、今年度、取り組む具体的な政策についてお伺いをいたします。

 以上、大きい項目2点、よろしくお願いいたします。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。町長。

○町長(阿部一男) それでは、山下議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、大項目1点目であります。清水町が目指す脱炭素社会についてお答えをいたします。

 まず、小項目1の、昨年度、各課からの集約した事業の内容並びに今後の取り組みについてでありますが、事業の集約は昨年12月に、①省エネルギーの促進、②再生可能エネルギーの利用・促進、③環境負荷の低減、④廃棄物の減量、⑤環境学習、行事の展開の5つのポイントを示して集約し、新規事業、既存事業併せて21の事業となりました。

 新規事業としては、引き続き検討が必要でありますが、公営住宅を含む公共施設の照明や街路灯のLED化の推進、公共施設の更新に併せた再生可能エネルギーの利活用と省エネルギーの導入、ごみのリサイクル啓発の推進などとなります。

 既存事業としては、堆肥ペレットや農業用廃プラスチックの利用促進、バイオガス発電の推進、二酸化炭素の吸収源となる森林の整備などであります。

 本年度は御影小学校の教室や清水中学校武道場の照明のLED化を行いますが、既にLED化している役場庁舎や文化センターなどと併せて省エネに努めるとともに、再生可能エネルギーの利活用など、新たな取り組みについても財政とのバランスを取りながら実現できるよう検討を進めてまいります。

 次に、小項目2点目、地域再エネ導入戦略策定の進捗状況でありますが、環境省の補助事業であります二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金について、令和4年5月19日付で事業採択を受け、令和4年6月10日付で補助金の交付決定を受けたところであります。

 現在、戦略策定を委託するための事業者選定を進めており、令和5年2月までに二酸化炭素排出量の推計や削減目標を定めるとともに、町内の事業所や企業の皆様をはじめ、町民の皆様との意見交換を行いながら、地域の特性に合った将来ビジョンの策定を進めてまいります。

 最後に小項目3点目、清水町にマッチした脱炭素社会の具体的なイメージについてですが、ゼロカーボンシティーの実現のためには、行政だけでなく、町内の事業所や企業の皆様をはじめ、地域住民の皆様の御理解と御協力が必要であると考えております。

 皆様がそれぞれの立場で環境保全や再生可能エネルギーの利活用を行い、その結果、脱炭素の取り組みが基幹産業である農業の振興をはじめとする経済活動に貢献する脱炭素社会を目指してまいります。

 次に、大項目2、弱者対策についての小項目の1点目のひきこもり支援についての答弁でございます。

 住民に身近な市町村における支援体制の構築に向けて、国から全ての市町村に対し、①ひきこもり相談窓口の明確化周知、②支援対象者の実態やニーズの把握、③市町村プラットフォームの設置、運営が求められております。

 本町における取り組み状況は、ひきこもり相談窓口の明確化については、保健福祉課福祉係が担当することになっております。支援対象者の実態やニーズの把握については、ひきこもり支援を行う上での支援体制及び内容を検討する際の基礎資料となるもので、今後、先行する他の市町村の例を参考にしながら、その手法等を検討していく予定であります。

 社会参加に向けた支援を必要とする方を対象に、関係者による情報共有や地域での対応方針の検討等を行う場である市町村プラットフォームの設置運営については、類似する既存の会議体を活用しての設置を協議しているところであります。

 なお、専任担当者の配置については、保健福祉課福祉係で障がい者や障がいや生活困窮等の支援と併せてひきこもり支援を行っていくことから、現在のところ、ひきこもり専任の職員配置は考えておりません。

 次に、小項目2点目の弱い立場の方々の自立支援に向けた取り組みについてであります。

 ひきこもりに関することでは、相談窓口の周知を図り、障がい者に関することでは、障がい者相談支援事業所の体制強化、関係機関相互の情報共有を図り、連携を深める目的の自立支援協議会の開催回数の増加などがあります。

 高齢者に関することでは、地域包括支援センターでの相談等に基づく情報収集、社会福祉協議会の委託により実施している生活支援体制整備事業におけるニーズ調査などを本年度も行い、誰もが自分らしく生活できるように、地域ぐるみでの取り組みを進めていく考えであります。

 以上です。

○議長(桜井崇裕) 質問を受けます。3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) ただいま答弁をいただきましたので、数点について質問をさせていただきます。

 最初に脱炭素社会の関係ですが、それぞれ答弁をいただきました。そういった中で、今現在、以前にも御質問していましたけれども、この体育館の関係で、今、基本設計、検討されていると思うのですけれども、そういった部分で、いろいろなこのカーボンニュートラル、脱炭素についての施設をどのように考えて、今現在考えておられるのかという部分を、具体的にお伺いしたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) 新体育館の建設に向けまして、このカーボンニュートラルの関係でありますが、昨年度と体育館建設に向けまして、大きな3つの視点ということを定めて検討を進めていたところでありますが、昨年度、発表されました、このカーボンニュートラルの宣言を踏まえまして、さらにその視点を増やしまして、カーボンニュートラルを推進していくべき施設として位置づけして、今、検討を進めているところでございます。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 分かりました。では、続きまして、同じく脱炭素の関係ですが、清水町、酪農の町として特化した部分というのが、答弁の中で余り出ていなかったものですから、今、現在、検討されている部分だとか、考えている部分について、もしあれば、酪農の町としてのカーボンニュートラル、そういった部分について、具体的なものがあれば教えていただきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 答弁を、農林課長。

○農林課長(寺岡治彦) 酪農分野ということであれば、まず、バイオガスプラントから発電される電気が主だと思うのですけれども、今回、企画課のほうで委託します策定業務の中に、本町に合った再生可能エネルギーの使い方というのが盛り込まれると思いますので、それに向けて進めてまいりたいと思っております。

 以上です。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 余り具体的なものが、まだないというような感じでおります。

 また、次です。カーボンニュートラルにあたっては、その吸収する部分が大きく必要となってくると思います。

 そういった中で森林関係で、今、やっていると思いますけれども、そういった部分の方向性という部分をどのように考えているのか、お伺いいたします。

○議長(桜井崇裕) 農林課長。

○農林課長(寺岡治彦) 森林整備計画ですけれども、これまでも同様に進めてまいりましたが、樹齢がある程度、伐採樹齢に達した老木については伐採し、また新たな植樹をし、それによって、若い木が二酸化炭素を吸う量が多いということで、そのように今後も計画どおりに進めてまいりたいと考えております。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 脱炭素について、もう一点。

 今月の1日に、脱炭素先行地域の選定証の授与式が行われました。その中で、鹿追町と上士幌町を含む、全国の26件が認定証が送られたということで、勝毎にも報道されておりました。

 そういった部分で、清水町も率先して、そういったカーボンニュートラルの取り組みが必要ではないかと思いますが、決意のほどをお伺いいたします。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。企画課長。

○企画課長(鈴木 聡) 先行事例につきましては、十勝管内で2町村が採択を受けたということで、先進的な地域になってきていると認識してございます。

 本町におきましても、その先進事例を参考にしつつ、また本年度策定します戦略策定においての目標を見据えて、積極的に脱炭素というものに対する取り組みは進めていきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 脱炭素につきましては、ぜひとも、しっかりと進めていただきたいと思います。

 続きまして、大項目の2点目でございます。弱者対策につきまして、数点、再質問をさせていただきます。

 ひきこもりの実態調査につきましては、今、検討中ということで、前にも検討されているということで、この間も江戸川区が実態調査について公表をされておりました。

 ああいう大きいところでも実態調査が、しっかり何回もされているのだということを、報道で感じたところです。

 そういった部分で、本当に実態調査によって、いろいろな部分が見えてきたと、その報道の中でもありましたけれども、その実態調査についての本当の必要性という部分を、町としてどのように考えているのか、再度お伺いしたいと思います。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。保健福祉課長。

○保健福祉課長(佐藤秀美) 今、ひきこもりの実態調査の部分ですけれども、前回の一般質問から、余り進んでいない状況であります。

 というのも、全国的にこの調査、余り進んでいなくて、令和2年度の数値でも22%ぐらいの実績ということで、なかなか先行事例というのもなくて、進んでいないという状況もありました。それから、コロナでのという状況もあったかと思います。

 実態調査につきましては、先ほど、町長の答弁でもありましたように、ひきこもり支援を行うにあたって、その支援体制だとか内容を検討する上で、基礎資料として重要なものと考えておりますので、先行する自治体の例を参考にしながら検討して、調査に向けていきたいなと思っております。

 以上です。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 再度、実態調査の関係で、実態調査を実施する目途は、いつ頃を考えておられるのかをお伺いいたしたいと思います。

○農林課長(寺岡治彦) 保健福祉課長。

○保健福祉課長(佐藤秀美) 今、調査の目途ということですけれども、まず、今から求められている3項目のうち、相談窓口の明確化につきましては、保健福祉課の福祉係が担当という事で決まっておりますが、その後の実態調査、それからプラットフォームの設置につきましてが、残っているところです。

 今現在もそういったところ、進めておりますので、なるべく早いうちに調査も行いたいと思っておりますが、まず、そのプラットフォームの設置についてを、まず先行して行って、その後、その会議体の中でも協議しながら、調査方法を進めたいと思っておりますので、なるべく早く進めていきたいなと思っております。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 続きまして、専任の担当者の配置の必要性について、今、福祉係で対応しているのだという部分で御答弁をいただきました。

 そういった部分で、今も課長もお話しされていましたけれども、いろいろな部分で輻輳してくるという部分がございます。

 そして、今年の3月です。質問させていただいたところ、小学校のほうでいろいろな職員を配置させていただきました。そういった部分では、本当にこういったひきこもりについて、継続性を持って行くという部分では、ある程度、専門性を持っている方というのは難しいかもしれないですけれども、人的な部分が必要になってくるのではないかと思いますが、そこら辺については、管理者側としてはどのように考えているか、お伺いをいたします。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。副町長。

○副町長(山本 司) 専任職員の配置についてでございますけれども、答弁にございましたように、保健福祉課福祉係が中心となりまして、当然、保健師、また子育て支援課のほうにもそういった関連部署もございますので、総合的に連携を取りながら、限られた職員でございますけれども、その中で対応してまいりたいと。

 それで、また必要に応じて、事務量、業務量が明らかに増してくるといった状況になれば、またその時点で考えさせていただきたいというふうに考えてございます。

○議長(桜井崇裕) 3番、山下清美議員。

○3番(山下清美) 副町長から、この状況に応じて職員の配置も検討していくという言葉をいただきましたので、そのような形でよろしくお願いします。

 また、この件につきましては、何度かいろいろな部分で弱者対策、ひきこもりを含めた、障がい者を含めた感じで質問をさせていただきました。そういった部分で困り事というのは、なかなか相談しづらい方が多いと思います。そういった部分を、本当に受け止められる体制、町の体制が、私たちもそうですけれども、声を上げる方はどんどん上げてくるのですけれども、声を上げられない方の声をどのように把握するかという部分を十分に考えながら、行政の中でやっていただければなと。

 そういった中で主要政策にも載っております「健やかで笑顔あふれるまち」の中で、全ての町民が支え合い、健やかに生活することができる町、こういった部分、町長の執行方針の中でも目指しておりますので、そういった部分で声なき声を酌み取るという部分について、どのように町全体のこととしてどのように捉えているのかお伺いをして、最後の質問といたします。

○議長(桜井崇裕) 答弁を求めます。町長。

○町長(阿部一男) 今、議員がおっしゃられましたように、声なき声というのは、本当に大事なところでないかなという感じは自分も持っています。

 ただ、職員も配置、まだ今のところ、専門職員の配置、無理ですよということですけれども、いろいろな観点から、やはり考えていかなくてはならない、例えば一つとして、今、それでなくても少子高齢化が進んで、やがて、それが上の段階に年齢を重ねていきますと、労働人口の、例えば空洞化みたいな部分も労働人口が特に減ってくるのではないかなということで言われております。

 一般的に清水町のところが全国平均からいくと七、八十人のひきこもりの人が推計でいるのではないかということで言われているところですけれども、そういう人たちが、少しでも社会復帰できるような形の中で、2分の1でもいいと思うのです。例えば3分の1でもいい。少しでもいいから社会復帰できるようにすることによって、初めて不足する労働のプラスになってくるだとか、そういう観点も含めて、自分としては考えてきているところでありますけれども、ただ、なかなかこの問題については、実態を把握することが難しい、だからそれを工夫して、これから何とかやる予定ではおりますけれども、そういった部分がありますので、その辺をどうやって、逆に、やはり保護者だとか、それからいろいろな方が隠してしまうという部分が強くあったりしますので、だから、そういうところは、今、国からの指導というか、そういうのもありますので、そういったことを参考にしながら、どうやってその実態を聞き取って実態を把握して、正確な実態を把握していくかなということを、これからもやっていかなければならないのではないかなと思います。

 それから、今、本当の専門職員は配置しにくいということは言いましたけれども、最終的な目標としては、やはり先ほど言ったような社会復帰だとか、それから8050問題があって、親が、今、見ているからいいけれども、では、その人たちが亡くなったらどうするのだって、親が。そういうことをいろいろ考えると、もっと問題が表面化してくる可能性もありますので、そんなことも含めた中で、いろいろなことの中で町としても関係していかなければならない。そうした場合について、本当に必要性が出てきたときには、社会復帰できるような相談体制の窓口だとか、あるいはそういった能力を持った職員をそこに配置する、あるいは、今いる職員をそういう能力を持つための研修を実施するだとか、新たに外部から求めるだとか、遠い、そんなに遠くはないけれども、将来においてはそんなこともしっかりと考えていかなかったら駄目かなという思いは持っているところであります。

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