令和元年第4回定例会会議録(6月20日_日程第6)

○議長(加来良明) 日程第6、意見案第3号、2019年度北海道最低賃金改正等に関する意見書についてを議題とします。

 職員に意見書案を朗読させます。事務局。

○次長(宇都宮学) 意見書本文を朗読いたします。

 2019年度北海道最低賃金改正等に関する意見書

 北海道最低賃金の引き上げは、ワーキングプア(働く貧困層)解消のための「セーフテイネット」のーつとして最も重要なものです。

 道内で働く者の暮らしは依然として厳しく、2018年の実質賃金も大半の月でマイナスとなっています。特に、年収200万円以下のいわゆるワーキングプアと呼ばれる労働者は、道内でも41.3万人と、給与所得者の24.7%に達しています。また、道内の全労働者233万人(内パート労働者67.5万人)の内、37万人を超える方が最低賃金に張り付いている実態にあります。

 労働基準法第2条では、「労働条件の決定は労使が対等な立場で行うもの」と定めていますが、現状では最低賃金の影響を受けるこれら多くの非正規労働者は、労働条件決定にほとんど関与することができません。

 2010年、政府、労働界、経済界の代表等でつくる政府の「雇用戦略対話」において、「最低賃金は、できる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ、2020年までに全国平均1,000円を目指す」と合意しています。北海道地方最低賃金審議会の答申書においても、全国平均1,000円に向けた目標設定合意を5年連続で表記しました。

 最低賃金が上がらなければ、その近傍で働く多くの方の生活はより一層厳しいものとなり、ひいては北海道経済の停滞を招くことにつながりかねません。

 これらのことから、北海道労働局及び北海道地方最低賃金審議会においては、2019年度の北海道最低賃金の改正に当たって、以下の措置を講ずるよう強く要望します。

 記

 1. 「2020年までに全国平均1,000円をめざす」という目標を掲げた「雇用戦略対話合意」、「経済財政運営と改革の基本方針」および「未来投資戦略」、さらには「ニッポン一億総活躍プラン」を十分尊重し、経済の自律的成長の実現に向けて、最低賃金を大幅に引き上げること。

 2.設定する最低賃金は、2020年までに目標と掲げた額に達することができる段階的な水準とすること。

 3.厚生労働省のキャリアアッフ。助成金など各種助成金を有効活用した最低賃金の引き上げを図ること。同時に、中小企業に対する支援の充実と安定した経営を可能とする実効ある対策をはかるよう国に対し要請すること。

○議長(加来良明) 本案について、提案理由の説明を求めます。

 奥秋康子議員。

○11番(奥秋康子) 意見案第3号、2019年度北海道最低賃金改正等に関する意見書につきましてご説明を申し上げます。

 内容等につきましては、ただいま事務局が朗読したとおりでございます。どうかよろしくご審議の上、賛同賜わりますようにお願いをいたしまして、提案理由とさせていただきます。

○議長(加来良明) これから、質疑を行います。

 質疑ありませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(加来良明) 質疑なしと認めます。

 これより、討論を行います。

 討論はありませんか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

○議長(加来良明) 討論なしと認めます。

 これより、意見案第3号、2019年度北海道最低賃金改正等に関する意見書についてを採決します。

 この採決は、起立によって行います。

 本案は原案のとおり決定することに賛成の方は、起立願います。

(賛成者起立)

○議長(加来良明) 起立多数です。

 よって、意見案第3号は原案のとおり可決されました。

 提出先は、北海道労働局長、北海道地方最低賃金審議会会長といたします。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317