令和5年第7回定例会会議録(12月11日_日程第2-田村)

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一般質問を続けます。2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) 2番、田村幸紀です。議長の許可をいただきましたので、通告に従い、大項目の1項目、新体育館建設延長期間中の事業進捗についてお伺いいたします。ご質問いたします。

 体育館の大きな役割は、日常的に町民がスポーツ活動に親しむスポーツ活動の拠点施設であることと、災害発生時における拠点的避難施設を担うことも当然含まれているものと理解しているところでございます。

 新体育館建設計画は、令和4年度までに基本構想・基本設計は完了しておりますが、建築資材等の高騰により事業費が増加し、今後の推移も見通せない状況下から、令和5年度以降の年次計画を2年間延長しているということは周知の事実でございます。

 重要なのは、この2年間を社会情勢を見極めつつ各種会議等で寄せられているスポーツ振興や、地域活性化等の意見をさらに協議検討する時間として活用することであると判断いたします。計画延長してから1年を経過しようとしている現時点における今後を見据えた検討状況等の進捗と、進行する経年劣化と浸水想定区域内に現存する現状を鑑み、延長期間の長短に関わらず現体育館の継続使用することによる利用者の安全安心の担保と、合わせて拠点的避難施設を担っていく役割に対する今後の見通しについてお伺いいたします。

 以上、よろしくお願いいたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。教育長。

○教育委員会教育長(山下 勇) 田村議員の質問についてお答えさせていただきます。

 新体育館建設延期期間中の事業進捗についてお答えします。

 新体育館建設事業の基本構想・基本設計については、ご質問のとおり本年3月に策定し、その中で今後のスケジュールについては令和7年度に実施設計と用地取得、令和8年度から令和9年度に建設工事を実施し、令和9年度に供用開始となっていることはご存じのとおりでございます。

 作成した基本構想・基本設計は令和4年度までに実施した町民アンケートや町民検討会議、利用団体意見、パブリックコメントを踏まえ、最終的に庁内会議で決定した内容となっております。検討の途上においては、さらなるスポーツ振興や地域活性化における意見がございましたが将来的な人口規模とそれに伴う利用の見通し、財政への影響を踏まえ当初の目的である安全な社会体育施設の整備を基軸とした計画となっております。

 また、避難所の機能や環境に配慮した地域脱炭素施設としても計画しております。建設費の推移を見ますと、依然として上昇傾向にあるため、今後の動向についても注視しているところです。体育館建設事業においては、本年度は建設に向けて他町や補助金等の情報収集を行っており、令和6年度は引き続き情報収集と各種懇談会等で意見をいただいてまいりたいと考えております。

 また、新体育館供用までの現体育館は、安全に利用していただけるよう必要な修繕を適宜行い、施設の維持管理に努めてまいります。よろしくお願いします。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) それでは再質問させていただきます。

 まず、今年の3月当初に建築資材等の高騰で事業費が増大して、事業費の増加に伴う財源の見直しが必要となったことから、延長を決定していることは先ほどお話したとおりですが、ご答弁の中でも建設費の推移が依然上昇しているということを承知しているということで答弁をいただきました。

 こちらでも確認をしたのですが、一般社団法人の建設物価調査会の推計値を確認をしたのですが、2021年の1月から2023年の3月までの全建設コストというのが17から20%上昇しているというのを確認いたしました。この2023年3月といえば、当初基本計画・基本設計の中で3,300平方メートル、2,390,000千円と公表されているものでございますが、現時点の物価価格で試算し直すと建設費・建築費というのはいくらになるかを算出されているかどうかお伺いいたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) 本年3月に出しました2,390,000千円という事業費でございますが、今年の10月に建設担当のほうで試算し直しまして、見通しとしましては3月から10月までの間に大体6%程度上がっているだろうという見通しを持っております。6%程度と申しますと具体的に言いますと2,550,000千円ぐらいの事業費になるであろうという見通しを立てております。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) 2,550,000千円というのが、これが延長期間終了する時点の令和6年の末にどうなっているのか、上昇しているかというのは誰も分からないことなのですね。延長期間の終了時点に至っても物価高騰の世界情勢、社会情勢が収まらないという場合も十分想定できることでございます。

 教育委員会としては、決められたスケジュールで計画を進められているとは思うのですが、今の不安定な社会情勢の動向を注視する中で、あらかじめ建設実行するのかそれともさらなる延長か、またそれ以外もあるのですが、その場合どうしたらいいかという両方を想定内にして計画をもう少し幅広く、いろいろな角度から検討するということも今は必要だと思うのですが、この点についてはいかがお考えでしょうか。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) まず、建築費が今後どのように変化していくかというのは、議員おっしゃるとおり私どものほうでもまだまだ見通しができない状況ですので、さらに経済情勢を注視していく必要があろうかと思っております。

 一方、その間の現在の体育館、農業研修会館もございますが、そちらにつきましては一般的に申し上げますと、耐震改修または大規模改修いたしますとかなりの金額を要することが想定されます。以前実施しました清水町文化センターと同様に、耐震改修、大規模改修でもかなりの金額を要しました。

 現在、教育委員会としましては、そちらのほうも築50年ぐらいになりますので、そちらのほうにお金をかけて改修していくよりも、皆さんにお示ししたとおりに令和9年度の新体育館の供用開始に向けて、現在のスケジュールどおりに着実に進めていくことを努めていきたいと思っております。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) 体育館建設が延長が続くということで何が起きるのかと考えたときに、一番は現在の体育館の利用者の安全の担保がどんどん先送りになるということではないかと考えております。現在の利用者に安心して安全に利用していただくという点では、建設延長が続く中でもどのように対応していくのかというところを考えるべきではないかなと思っております。

 ご答弁の中で、必要な修繕を適宜行っていくとあったのですが、予定している修繕項目等を教えていただくことはできますでしょうか。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) まず、本年1月に体育館の第一競技場の照明が2系統故障いたしまして、予備費を充当しまして、昨年度の予算ではありますがその2系統を修繕したのが大体3,000千円弱ぐらいで修繕しております。電気系統については、これ以外にもほかの箇所も不具合が生じてくることも十分考えられますが、何せすぐに目に見えない部分でありますので、そこについては突発的な修繕ありましたら修繕対応して利用者の安全を担保していきたいと思っております。

 一方、指定管理者のほうからも報告を受けておりますが、窓枠からの雨漏りであったり、トイレ設備の改善等も要望をいただいております。順番といいましょうか、必要度合いを図りながら改善等を進めていきたいと考えております。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) 新体育館への移行をする見通しが立たない状況の中で、現在の体育館を使用し続けるというのであれば、こちらの体育館は昭和49年築の約50年の施設なので、適正に耐震診断を受けて基準を満たす施設に改修して継続利用することも、当然視野に入れておくべきではないかと考えてございます。

 非常災害時の避難所の施設としての利用については、浸水想定区域内であるため大雨災害などの避難所としては使用できないことは当然理解しておりますが、万が一地震などの災害が襲ってきた場合、さらにそのときが体育館の利用時間中だったらどうだろうかと考えて、利用者の安全というのは先ほど言われた電気系を直すとか、照明とかトイレ、あと窓枠の雨漏りとか、これは快適な空間とか使いやすさの問題であって安全性の担保ではないと思っております。

 新体育館建設に向けて先ほどから申しているのですが、改築するという方向性も一つの選択肢として、これから先あらゆる方向での選択肢を増やして検討していくということを進めていくことはできないかという点で、再度ご質問いたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) 繰り返しのご説明となりますが、教育委員会としましては本年3月に示した基本設計のスケジュールを着実に進めるように進めていきたいと思っています。

 また大規模改修、その間の大規模改修もしくは耐震改修といったら、金額はちょっとすぐ出てきませんけれども、文化センターを改修した以上の金額がかかってくるであろうと想定しております。清水町文化センターについては、平成30年と31年に改修工事しまして耐用年数を、いわゆる50年といわれている耐用年数をさらに長寿命化して伸ばそうという考えでおりました。

 現体育館をさらに同じような手法で、大規模改修なり耐震改修してどのぐらい長寿命化を図れるかといったらなかなか見通しができないように思っております。そのため改修のほうに大きなお金をかけるよりも、新設のほうへ努めていきたいと考えております。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) それでは、少し違った方向からご質問させていただくのですが、財政面に限った財政面のほうでご質問させていただきます。現在の建築費換算で2,550,000千円ということでしたが、延期している理由が物価高騰による財政上の問題に絞られてくるのであれば、工事費の振れ幅に対応できる予算上限額を設定して、工事請負契約の単品スライド条項ですね、請け負い代金の変動に対応する手法を取り入れた契約というのが一般的なのかなと思いますが、まずその点について基本計画の2,390,000千円の建設予算、これを上回る予算上限額というのは想定されているものなのか、考えているものなのか、それとも2,390,000千円がマックス予算上限額なのかをお伺いいたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。町長。

○町長(阿部一男) 先ほど23億いくらということがありました。上限額設定されているのかというようなご質問だと思うのですけれども、上限額って設定はしていないけれども2,390,000千円で、これ以上上がるよというところの中で、財政的なことも含めて延期せざるを得ないかなというところなので、上限額は設定していませんけれども自ずとあれだとかそのようなことは出てくるのではないかと思いますけれども、ただ質問の中身でいえば設定していないけれども、それなりの金額以上には難しいだろうなと、そんな思いを持ちながら今のところ延長する判断をしてきたところでございます。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) それでは、2,390,000千円がマックスというところで考えるならば、物価高騰が収まる見込みがないと判断したときには、予算額に見合った規模縮小というのも当然想定される範囲なのかなと考えているのですが、いつまでも折り合いをつかないまま延長が続いていくのか、この辺の判断というのは今どのようにお考えなのかお伺いいたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。町長。

○町長(阿部一男) なかなか難しい質問でありますけれども、そういう意見もあると。それは、自分の考えばかりでなくて皆さんのいろんな人の中の今まで半年以上経過しているわけですから、そんな中でそういう意見もあるというようなことを、それがいいだとか駄目だとかという、駄目だということではなくて、そういうことも排除しない中で、今後いろいろな判断をしていかなければならないかなという、今のところそういう考えでいます。

 また、例えばやはり財政状況も想定してきた中で、来年の今予算をいろいろ立てているのだけれど、やはり税収だとかが結構落ちてきたりだとかそのようなことも考えられるので、この辺は想定していなかったわけではないけれども、予想以上のところもいろいろ出てくるので、そんなことも判断の材料になってくるかなとそのような思いを持ちながら今、進めているところでございます。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) それでは、今まで答弁いただいた内容、今後の展望とかそういうものあらゆるところを想定の下、行政だけではなくて町民と議論する時間にこの2年間というものは使うべきと思っておりますし、認識していたところですが、次の質問に移るのですが、現在4月から12月までどのような機関や団体とこの期間議論を深めて、そして今後、来年度は各種懇談会で意見聴取をするというのもあるのですが、答弁いただいたのですが、どのようなスケジュール感で進めていくことを考えられているか詳しく、というかもう一度お聞かせください。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。社会教育課長。

○社会教育課長(安ヶ平宗重) 教育長からも答弁がありましたとおり、昨年度までは町民検討会議や住民利用団体の意見なども賜わってきて、パブリックコメントも経た上で3月に基本設計を策定したところです。

 本年について、改めて住民や町民の方との協議する場は設けてはございません。一方、実施設計、今後令和7年に向かいますが、実施設計に向けまして檜山管内の新設の体育館の資料を取り寄せて調べたりとか、あとは想定しております補助金ですが、学校改善環境交付金以外にも環境省の補助金も該当になるのではないかと、そういった調査を続けているのが現状でございます。

 そして、また来年度につきましても建設に向けた、実施設計に向けた調査を進めるとともに、町で行っています各種懇談会ありますが、そちらの場を使ってさらに説明しながら意見をいただいてまいりたいと考えております。

○議長(山下清美) 2番、田村幸紀議員。

○2番(田村幸紀) これまで計画策定していく中でも十分教育委員会のほうで承知されていたと思うのですが、利用者などの意見というのは比較的行政に届きやすい、逆に一般住民の意見や意向というのはどうしても潜在化しやすいと言われております。新体育館建設に対する声なき声、物言わぬ大衆、この2年間の工事延長を機会に、これは確実に増えてきております。

 現実として、私の耳にも聞こえてきているのですが、体育館建設は中止になったと思っておられる方も実際にいらっしゃいますし、この事実というのは町民懇談会のその他の場でも聞かされておるところでございます。

 この声というのは、様々な思いが交錯して湧き出ているものと思っております。新建設体育館にはかなりのメリットはあると思うのですが、それとは逆に今後の財政展望と合わせて考えられた結果がこの町民の声だと思っております。

 最後に、教育委員会ではなくて、最後に町長にお伺いいたしますが、この2年間延長された決定した3月の時点で、ほかの議員の一般質問にも答えられていたのですが、2年間かけて様々な構想と掛け合わせて町民の皆さんに納得してもらえる構想に近づけていきたいとご答弁されておりました。本日の答弁でもそのように理解しております。

 その中で、広い視点で町民が豊かに暮らせるための必要な軸というのは何なのか、健全な財政がメインなのか健康で過ごすことができる町のコミュニティが必要なのか、万全な災害対応なのか、外部からの流入、受入なのか、何よりも現在の安全なスポーツ環境というものを保たなければならないというものなのか、この様々な面というのを人口減少社会、総合計画の基本理念ですね、小さくても質の高いサービスを提供というものがあるのですが、20億以上の規模で進められるこの大事業でございますので、縦割りではなくて町全体の一大計画として残りの1年半、ゼロベースとは言わずとももう一度一つ一つ積み直す、建設する、改築も含めてこういうものを検討する時間になれば、この残りの1年半というのは有意義なものになると思うのですが、最後に町長のお考えをお伺いいたします。

○議長(山下清美) 答弁を求めます。町長。

○町長(阿部一男) 田村議員のいうことももっともだと考えるところでございます。ただ、今ある施設の改修だとかそのようなことも言われておりましたけど、そこについては先ほど答弁、社会教育課長のほうからお話があったと思うのですけれども、その部分についてはかなり難しいのではないかなと思いながら、幅広い状況の中で今後当初延期したことの状況、財政も含めてそういう状況を含めて延期したのだけれど、決していい状況にはなってないというのも改めて強く認識しているところでございますので、いろいろな選択肢も持ちながら今後においては、令和7年度の実施設計ということをうたっておりますけれども、今のところ頑張ってそこに持っていきたいとは思っていますけれども、そんなことも含めていろいろな選択肢を持ちながら対応していかなければならないかなと、自分としてはそのような思いを持ちながら今進めてきているところであります。

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