令和元年第5回定例会会議録(9月17日_日程第1 一般質問 中河つる子議員)

○議長(加来良明) 一般質問を続けます。

4番、中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 昨日の敬老の日の発表にもありましたが、日本全体の高齢化が進んでいます。清水町も高齢化が進み、7月末人口9,388人のうち、高齢者と呼ばれる65歳以上の人が3,423人と36.4%を占めます。私もその一人ですが、高齢者からの質問を2点いたします。

 まず初めに、難聴と認知症の関係から補聴器に助成を。

 一般的に70歳を超えると、約半数の人が加齢による難聴になると言われています。また、国民の10人に1人が加齢性難聴者と言われています。はた目にはわかりづらいし、難聴になると人と会うのが億劫になり、大勢のところへ出なくなるために、社会的に見過ごされてしまいます。私の住む町内会でも、年2回、昼食会を開いておりますが、ひとり暮らしのお年寄りをお誘いしても、耳が悪いから、そういうところへは出たくないと断る方が複数おられました。

 難聴によってコミュニケーションがうまくできなくなると、家族や社会から孤立して、生活の質や生きる意欲まで低下してしまいます。認知症の8割は難聴の放置が背景にあると言われています。そこで、本町の認知症発症者のうち、難聴が原因と思われる人は何人ぐらいいますか。お伺いいたします。

 加齢性難聴のうち、ほとんどの方は聞こえないまま放置されており、難聴が悪化してしまいます。日常生活に支障が出るだけでなく、認知症のリスクも高まります。難聴になった人が、コミュニケーションを円滑にするためには、補聴器の活用が必要になります。しかし、一般的には片耳だけで7万円から20万円と高額なのです。また、一人一人丁寧に調整する仕組みが整っていないため、ガーガーうるさいばかりで聞き取れない、頭が痛いなど、補聴器に不満を持つ人も多いようです。難聴を悪化させないためには、早目に手を打ったほうがよいのです。

 そこで伺います。

 町の特定健診に聴力検査を入れてはどうでしょうか。そして、難聴者を見つけたら、早目に補聴器の使用を勧めるのです。そのため、町からも援助をして、補聴器の利用をしやすくしてほしい、そのために補聴器の公費補助制度をつくりませんか。早く補聴器を利用しやすくして、認知症やうつ病への進行を防ぐのです。これは、町全体の医療費を抑える効果もあります。町長の考えをお伺いします。

 2点目です。町から発送される文書の文字を大きくして、読みやすくしてほしい。

 町が発行される文書類が最近きれいになり、町の情報として参加の町民の活躍も捉えられ、好評を博しています。そこで、さらに読まれるものとして、人口の多くを占める高齢者のために、文字を大きくして読みやすくしてほしい、また広報紙の色づけも工夫してほしいと思います。

 そこで、1つ目。役場の各係より文書が送られてきますが、文字が小さくて読みづらいことがあります。ボランティアやサークル、町内会役員などは、このごろは年配の方たちも役員をやっているケースが多いので、今使用の文字の大きさ10.5ポイントから12から14ポイントにしてくれると、読みやすく理解しやすいです。また、インクも少し薄いのではないかという声も聞かれますが、どうでしょうか。

 2つ目、窓つき封筒を使用している係もありますが、窓に薄く色がついているために名前が読みづらいのです。名前だけでも文字を大きくして読みやすくしてほしいと思います。

 次に、広報紙です。4月から表紙がカラーになり、とてもきれいで見やすくなりました。特に、7月号は「なつぞら」のあのドラマのような風景で、とても見やすく、引きつけられました。しかし、裏表紙の「清水人」のところの下地にいろいろなカラーがついているため、肝心の文字が読みづらいのですね。老眼になると、下地と文字がはっきりしていないと読みづらいのです。これは、広報を一生懸命読みたいと思い、虫眼鏡やルーペを片手に読んでいる人の切なる要望です。広報の中身は盛りだくさんで楽しく読ませてもらっています。

 以上、町長のお考えを伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○議長(加来良明) 答弁を求めます。

 町長。

○町長(阿部一男) それでは、中河議員のご質問にお答えをいたします。

 まず、大項目1の(1)のほうからでございます。

 本町における7月末現在での介護認定を受けている方は619名でありますが、そのうち医師の意見書による認知症発症者は309名であり、ほぼ半数であります。また、619名のうち認定調査により聞こえに支障のある方は188名で、約3割となっています。

 ご質問の認知症発症者のうち、難聴が原因と思われる方の数ですが、介護認定については、その方の現在の状況について認定調査を行うものであり、原因を調査するものとはなっておらず、そのようなデータもないことから、その数は把握しておりません。

 次に、2点目、3点目、あわせて答弁をさせていただきます。

 町の特定健診は、死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に健診を行うものであり、その結果から生活習慣病の改善による生活習慣病の予防のため、保健指導につなげていくものであり、検査項目についても厚生労働省により統一されたものとなっております。

 このことから、聴力検査を特定健診に加える予定はありませんが、耳の聞こえの症状については本人が自覚され、家族や周りの方が気づくことが多いものと考えておりますので、専門医の診断を受け、必要があれば聴覚障害の身体障害者手帳を取得していただいた上で、その方に適合する補聴器について北海道の専門機関による判定を受けていただければ、障害者自立支援法に基づく補聴器給付の助成対象となりますので、ぜひ保健福祉課に相談をいただければと考えております。

 次に、大項目の2、町からお送りしている文書につきましては、いろいろなサービスや手続の案内あるいは税や使用料の納付のお知らせ、町のさまざまな情報など、町民の皆様にとっては重要で、内容を確実に理解していただけるよう、それぞれの方にお送りしているものです。受け取っていただいた方に読んでいただき、確実にその内容を理解していただくために、担当者も常に工夫をしながら、書類の作成などに取り組んでいるところです。

 それで、1点目の各係からお送りする文書の大きさと色合いについての答弁でございますけれども、文字の大きさについての対応ですが、職員が手元のパソコンを使って独自に作成している文章については、文字の大きさが調整できる余地があると思われますので、今後の作成においては、ご指摘の内容を踏まえ対応してまいります。

 それ以外の文書で、例えば、法令等で様式の内容、形態が規定されている場合は、限られた範囲に必要な情報量を漏れなく表示する必要があり、住所で言えば、何条何丁目何番地の表記で済む方もいれば、何条何丁目何番地何々アパート何棟何号室など、多くの文字の表記を同じ範囲におさめることが必要であり、文字の大きさの設定に自由な調整ができない場合があります。

 また、印刷物のインクが薄いのではないかとの指摘ですが、発送文書の部数が多い場合、コピー機よりも経費が安い印刷機により文書の作成を行っており、色合いの違いやにじみなどにより、業者に依頼した印刷物などよりは読みにくい場合もあるかもしれません。

 事務経費を考慮しますと、現状の印刷機の対応を継続しなければならない状況にあると考えますが、文字の書体を工夫したいと思います。いずれにいたしましても、できる範囲での対応となりますが、可能な限り、文書を受け取られた方が読みやすいように工夫と対応をしてまいります。

 2点目の、窓あき封筒を使用している場合の読みにくさについてでありますが、町が現在使用している多くの窓あき封筒は、窓あき部分もそのまま紙資源としてリサイクルできる素材のものを使用しており、白っぽく濁ったような状態になり、少し読みづらくなっているかもしれません。透明のフィルムを使用した封筒も流通していますが、ごみの分別が必要なこともあり、町としては、引き続きリサイクル可能な現在の封筒を使用したいと考えております。

 窓あき封筒で送付している文書の多くは、税の納付書など限られた枠の中に、住所、氏名を表記するもので、先ほどの説明と重なりますが、限られた枠の中に多くの文字表記ができるよう、文字の大きさに制限が出てしまいます。ある程度、限界はありますが、調整が可能な文書につきましては、改善に向け、対応してまいります。

 次に、3点目の広報紙の文字についてでありますが、ご指摘のとおり、改善を図りたいと考えております。

 今月、今年度4月号より広報紙については、表紙と裏表紙をカラーにいたしました。たくさんの町民に読んでもらいたいと担当職員も日々研さんを重ね、レイアウト等に工夫を凝らしているところでございますが、先般カラー模様と重なって文字が読みにくいとのご指摘を広報モニターからもいただいたところでございます。

 今後におきましては、カラー紙面のレイアウトはもちろんのこと、文字の大きさや書体なども含め、より読みやすい紙面づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

○議長(加来良明) 質問を受けます。

 4番、中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 1番目の質問の公費で補聴器の公費補助制度をつくってほしいというこの質問を瓦版で見た町民から、期待の声が何人か寄せられました。やはり高くてなかなか使えないという、そういう意見といいますか、そういう、自分が体験している人たちからの声が寄せられまして、これについては、難聴者へは障害者としての、そういう、購入のための助成はあると思いますが、高齢者の難聴に対しての、そういうものに対しての補助というのはまだないようでして、そのことを町民が期待しているということも町のほうでわかってほしいと思います。

 そういうことで、よろしくお願いします。

○議長(加来良明) 答弁求めます。

 保健福祉課長。

○保健福祉課長(青木光春) 難聴者の補聴器の補助ということでございますけれども、先ほど町長から答弁されたことでございますが、これについては、年齢は特に制限があるわけではなく、耳鼻咽喉科の専門医に手帳が必要だと、そして補聴器が必要な方だということであれば、身体障害者手帳の交付の要件に達するわけでございます。あわせて、補聴器が必要だということであれば、当然、意見書等医師からいただきまして、意見書ですから、検査の内容に基づいて、そして、この方についてはどういう補聴器が必要だと、そしてそれに基づいて補聴器の業者さんからいろいろな補聴器の形式がありますけれども、そういったものの中で意見書とあわせて、そして北海道の心身障害者総合相談所、こちらのほうで判定をして、その方に適切に合う補聴器だということであれば、そのとおり交付するということでございます。

 今言われたように、高齢者が云々ということじゃなくて、年齢に、先ほど申し上げましたけど、年齢に制限があるわけではございませんので、誤解のないようにお願いしたいと思います。

○議長(加来良明) 4番、中河つる子議員。

○4番(中河つる子) 年齢に制限がないということはわかります。ですが、一般的に年を取ると難聴の人が増える、そういう中で、障害かどうかという、そういう判定のしないままに、私たちでも年を取ってくると少しずつ聞きづらくなるということもありますが、そういう場合に早目に補聴器をつける、それが耳の悪いのを悪くしてしまわないで済むという、そういうことらしいです。なるべく早く耳の検査をしたり、補聴器を早目につけたりという、そういうものが一般的になれば、老人になったから、耳が聞こえないから、そういうことで社会と分断されることがないような、そういう、世の中がそういうふうになっていけば、なお高齢者が生活しやすいのではないかと思いますので、障害者になる、障害者でなくても聴力が落ちた場合に補聴器が手軽に使えるような、そういうような補助制度があれば、なお一層町民は使えるようになるのではないかと思います。そういうことでの質問です。よろしくお願いします。

○議長(加来良明) 保健福祉課長。

○保健福祉課長(青木光春) 身体障害者手帳を取得するまでいかなくてもというお話でございますけれども、法にのっとった制度でございますので、まずはこれを活用いただくということが一番、先決かなと思います。

 あわせて、議員からご質問がありますけれども、補聴器によってはガーガーうるさいですとか、聞き取れないだとか、これはまさしくその補聴器がその方に合っていないのかなと。このことだけを見れば、そのような感じは受け取れるのですけれども、そういうことがないようにするためにも、ぜひ、専門医に診断していただいて、そしてその方に適切な補聴器がどのようなものかと。いろいろ昔からありますよね。箱型ですとか、イヤーモールドだとか、いろいろな種類の補聴器ありますけれども、その方の生活と合わせて、どういう型のものがいいのかと、そういうものもあわせて専門医とご相談いただいて、そして、その上で業者さんとご相談いただいて、そういうような手順を踏んでいただければなというふうに感じております。

 そのことについては、私どもの保健センターにご相談いただければ、こうこうこういうことですよということでご相談に乗りますので、ぜひ私どものほうにも、そういう方についてはお伝えいただければなというふうに思っているところであります。

○議長(加来良明) 4番、中河つる子議員。

○4番(中河つる子) そういうことであれば、補聴器が必要かなと思った人たちには保健福祉課に相談に行くように、そして少しでも、そういう、早く見つけて、耳が不自由な人が少なくなるように、そのように保健福祉課のほうでも指導してもらいたいと思いますし、私もそのように町民の人に聞かれたときには言いたいと思います。

○議長(加来良明) 保健福祉課長。

○保健福祉課長(青木光春) 私どもの窓口で、いろいろな相談、乗らせていただきます。現状ある制度で対応できるのではないかなというふうに感じていますので、その上で相談においでになった方には、親切丁寧というのは当たり前のことでございますけれども、特に高齢者については、わかりやすく、指導といいますか、ご案内をさせていただきたいなというふうに考えております。

この情報に関するお問い合わせ先
議会事務局 電話番号:0156-62-3317