○議長(山下清美) 日程第6、議案第10号、清水町中小企業・小規模企業振興基本条例の制定についてを議題とします。
本案について提案理由の説明を求めます。商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) 私から、議案第10号、清水町中小企業・小規模企業振興基本条例の制定につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
議案説明資料の1ページをご覧ください。
こちらが条例の概要になります。この条例の提案理由についてですが、中小企業は本町の経済の発展に重要な役割を果たしており、その振興に関し基本理念や基本的施策を定めるとともに町の役割を明文化し、中小企業の振興を総合的に推進することで地域経済の持続的な発展や町民生活の向上に貢献することを目的としております。
中小企業基本法は平成11年に抜本的に改正され、自治体の役割が国の施策に準ずる施策の実施から、地域の実情に応じた施策の策定及び実施と見直され、平成12年以降、全国各地で基本条例が制定されるようになりました。さらに、平成26年には小規模企業振興基本法が制定され、地方公共団体においても小規模企業振興に関する施策を策定、実施する責務が明記されるとともに、小規模企業振興に関する施策が、あまねく全国において効果的かつ効率的に実施されるよう、国、地方公共団体等は相互に連携を図りながら協力するように努めなければならないと規定されたところでございます。
次に、条文についてご説明申し上げます。
条例は全12条で構成されております。それぞれの条文の逐条解説については、議案説明資料の3ページからをご覧ください。
逐条解説を用いて説明申し上げます。
3ページから4ページにかけては、1条に目的、2条に用語の定義、3条に基本理念を定めております。
ページめくっていただきまして、4ページから6ページにかけて、こちら4条から7条まででございますが、町、中小企業者等、商工会、町民の役割や責任等について定めております。
続きまして、ページめくっていただきまして、7ページから8ページにかけましては、8条から10条までが基本的な施策、それを実施する体制、方策について定めており、さらに11条には財政上の措置について定めている構成となっております。
理念条例でありますため、条例の制定義務はないものの、北海道179市町村中71の自治体が同様の条例を制定済みであり、十勝管内においては10市町村が条例制定済みです。
新設条例でございますので、1月15日から2月15日までパブリックコメントを募集しましたが、特に意見はございませんでした。
なお、この条例は令和6年4月1日から施行するものでございます。
以上、議案第10号、清水町中小企業・小規模企業振興基本条例の制定についての提案理由の説明とさせていただきますので、ご審議の程よろしくお願いいたします。
○議長(山下清美) これより質疑を行います。質疑ありませんか。6番、鈴木孝寿議員。
○6番(鈴木孝寿) 私から、大きく2点、回答によっては3点ぐらいの質問になるかもしれないので、よろしくお願いします。
第5条、この解説文にもあるのですが、第5条の3、中小企業等は云々から始まって、商工会への加入等により、その活動に協力するよう努めるものとする。これ、入っていないと、町は何もしませんよということなのか、それとも、どのように町として、この条例をつくるに当たって商工会に加入していない方、前に加入していて辞めている方も結構いらっしゃるので、これについてはどう理解していくのか。入らないと、町としては、もう許しませんよという立場なのかどうかをお聞きしたいと思います。
○議長(山下清美) 商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) 第5条の商工会への協力の関係についてお答えさせていただきます。
既存の商工会の会員あるいは、今、鈴木議員が指摘あったとおり、商工会を辞める方も事情によってございますので、そこは商工会という組織が引き続き加入の促進等の仕事はすると思います。決して、商工会に入会しない方たちに行政サービスを停止するということではございません。そこは誤解のないようにご説明申し上げます。
ただ、最近、私どものほうでも、予算委員会でも説明することになると思いますが、企業スタートアップ事業だとかという補助金がございまして、そういったことで、もともと清水町にゆかりのない方が清水町で起業するケースというのが増えてきております。なかなか商工会という組織も、そういった新規加入者に対しては把握ができないものですから、その清水町の、例えばスタートアップだとかというような補助金を活用する場合においては、商工会の加入というのを促すということをこれからやっていきたいと思っております。
○議長(山下清美) 6番、鈴木孝寿議員。
○6番(鈴木孝寿) これ、条例なので、いわゆる。僕も一度説明を受けたときは、要は大きなこういう中小企業振興基本条例というか、国から示した部分のやつの中でつくっているのは分かっているのですけれど、町として、これどうするのかなというのを、いま一度、もう一回聞きたいのですが。
例えば、商工会の加入者、新しい人は新しく加入してくれと言うよ。条例として、その活動に協力するよう努めるものとするとこれは多分、日本全国、同じような書き方だと思うのですけれど、清水町としては、例えば、これから加入する人、または加入している人に対しては、この条例でこうやって協力しなさいよと言っている以上は、商工会も私も、商工会の末席に無理くり入れさせていただいている関係なのですけれど。毎年、お金払って活動している。私は活動していないですけれど、末席にいるのですけれど、これらも、町として、多少これからは商工会へ加入する金額の一部を企業に補助する、または助成していくというような、うがった見方をすると、この条例をわざわざつくるということは協力するように努めろということなので。ということは半強制的な部分も若干あるので、これについては町としてどういう、この条例だけつくって終わりなのか。それとも、せっかくこうやるのだから、また入ってくれた企業の方、事業者の方も、別途何らかの、条例をつくった以上は何らかの補助、助成していきますよ新たに、という考え方はあるのかないのか、お聞きしたいと思います。
○議長(山下清美) 答弁を求めます。商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) 残念ながら商工会の会費についての助成については考えておりません。ただ、様々な町のイベントだとか商工振興に関することというのは、町と商工会と一体になって進めているので、商工会にできれば加入していただきたいというのが私ども町の立場としての考えです。
インセンティブの話が、ここまで条例に載せるのであれば、何か町としても支援をするというほうがいいのではないかというご指摘だと思うのですけれども、唯一、私どもができるとすれば、町から出す商工振興系の補助金についてインセンティブをつけるということぐらいしかできないということを担当の中では話し合いました。
その中で、先程申し上げた起業スタートアップという、町外からいろいろな人たちが来るときに活用する補助金があるのですけれども、今までは商工会の加入というのを義務づけてはおりませんでした。それを、商工会には経営指導だとか、いろいろなアドバイスするという機能もありますので、新規に清水町で起業を志そうとする人たちには商工会の加入というものを、その補助金においてのみは義務づけるということを新年度から実施していきたいと思います。
それ以外の補助金については、商工事業者に直接支出する補助金というのがそうそうないものですから、今、鈴木議員が言うインセンティブ的なものに関しては、その補助金を代表的に活用して商工会の加入というものを促してまいりたいと考えております。
○議長(山下清美) 6番、鈴木孝寿議員。
○6番(鈴木孝寿) これ、商工会に限らず、例えば農協もそうなのだけれど、農協入らないでやられている方もいらっしゃる。そこに、入りなさいよ、やりなさいよと条例で定めるという、定めてはいないのだけれど、やるということは、結構ハードル高いことなのですよ、本当はね。そこについては、やはり今後、意識してやっていただきたいなと思うのですけれど。
もう一点。これ、町民に対することなのですけれど、町民もいいかいって、町はすごい商工会に金出しているのだよ、商業者に中小企業支援出しているのだよ。それをしっかり理解した上でお金使えとは言っていないけれど、町民に対しても、どちらかというと上から目線的な条例になってしまっていると。町民にはね、これ、どうやって説明をしていくのかというのが、そんな説明を求められることなんて、さっきのホームページで意見を取ってもないというのは、あるわけないのですよ、そんなもの。
でも、この条例の難しいところというのは、この書き方が本当に難しいなと。町民はきちんと努力しなくてはならないのだよと、協力するよう努めるものとするという、すごく難しい書き方だな。これ、逆にこれだけを町民にクローズアップというかピックアップしたら、「なんやねん」という話に、ちょっと関西弁になりましたが、「何ですか、これは」となりかねないので、これの運営、運用について、本当は、この書き方、前回、説明したときに、そのときに気が付かなかったのですけれど、どうも私にしたら高圧的に見えてしまう、5条、7条についてはね。
だからって、今、訂正してという話ではありませんけれど、理解していただくためには、それ相応の努力をしないとならないかなと思いますので、ぜひ、その努力を今後ともよろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(山下清美) 答弁を求めます。商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) 町民の理解と協力に込めた思いというのは、代表的な考え方としては、清水町の町内で域内循環を高めましょうという思いでこういった書き方をさせていただきました。「努めるものとする」というものが、高圧的というか、少し強制的に聞こえるのであれば、それぞれの感じ方だと思うのですけれども、例えば、商品券事業を代表するように域内循環を高めたり、あるいは地元で買えるものに関してはできるだけ地元で買いましょうねと。それが結果、中小企業の振興につながりますということは、機会を見て、今までも言っているつもりなのですけれども、広報周知活動が足りないということであれば、今後この条例の制定に伴って、例えば広報ですとか様々な場面で、できるだけ町内で、昔というか、今の言葉でもそうなのでしょうけれども、愛町購買というものを進めましょうということを町民の皆様にご協力を求めたいとは考えております。
○議長(山下清美) ほかに。3回になりますが。
○6番(鈴木孝寿) 先程質問を替えますと......。
○議長(山下清美) 6番、鈴木孝寿議員。
○6番(鈴木孝寿) 高圧的というか、消費者については、こちらから何ぼ言ったって、どこで買うのかは、正直言ったら自由なわけですよ。とはいいながら、私たちの立場は当然、域内で買ってくれというのですけれど。その言い方の中で、これは基本的にどこの町もこんなふうにつくりなさいよという条例をそのままつくっているということで理解してよろしいのか、それとも清水町だけ、こういう文言が出ている、もしくは、少し違うのであれば教えてください。
○議長(山下清美) 答弁を求めます。商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) 先程の議案の説明のときにも申し上げましたけれども、既に十勝管内でも10市町村がつくっている条例ですので、私どもも、その10市町村の条例を参考にしながら、いいとこ取りというと言葉が悪いのかもしれないのですけれども、先進自治体というのを参考にしながら、こういった条例をつくらせていただいております。北海道の条例ですとか、他町村の条例と、ほぼ内容的には変わらないような条例になっていることをご理解ください。
○議長(山下清美) 6番、鈴木孝寿議員。
○6番(鈴木孝寿) 多分、これ最後になると思います。
先程言ったように、いわゆる啓蒙活動をしていくよと、町民に対してもというのではなくて、本来は、もちろん町民も必要ですけれど、町民にサービス提供する側も、町内だから町内のもの買えやというように全部見えてしまうのです。そうではなくて、やはり買ってもらう努力をしていただくのも一番だと思うのです。そして、それを理解した上で町民が買うというのが本来の形だと思うのですね。だから、そこの、啓蒙するから、これは買えやと聞こえたものですから、そうではなく、町民からしてみたら選択肢はいっぱいあるわけですよ。町内で買うのもあるし、生協の宅配のやつとか買うこともあるし、それを全部否定するわけでは当然ないのだけれど、でも努力をしていただいて、その努力をみんなに、町民に理解していただくというような、本当はそっちのほうが僕はスマートだと思うし、先程言ったように、啓蒙して、これはこうなのです、こうなのですというのは、これは町民に対しては失礼に当たるかもしれないので、失礼ではないけれど、失礼に当たるかもしれないので、その辺の基本的な考え方をどこに持っていくかということによって、全然、条例の中身も変わってくると思いますから、そこの運営については、ぜひ今、私の言ったように注意して進めていただきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(山下清美) 答弁を求めます。商工観光課長。
○商工観光課長(前田 真) ご指摘の件、もっともだと思います。商工会のほうも、この条例ができる前から、何とか町内の人たちに自分たちの店を利用してもらおうと思って様々な企画を実施しているということは皆もご存じだと思います。それが、何というか、強制的ではなくて、やはり継続的に努力をしながら、例えば金額的にはかなわないかもしれないけれども、違ったサービスというものが町内事業者にはあるから、金額だけではなくて、町内の事業者を利用してみようということが少しでも町民の中にできればいいなということは、商工観光課長としても考えておりますので、そこは引き続き商工会と継続的に話をしながら、今、鈴木議員のご指摘にあった件に応えてまいりたいと思います。
○議長(山下清美) ほかに質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(山下清美) これで質疑を終わります。
お諮りします。ただいま議題となっております議案第10号は、総務産業常任委員会に付託することにしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(山下清美) 異議なしと認めます。よって、議案第10号は総務産業常任委員会に付託することに決定しました。